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第2章
暴かれた熱⚠️
しおりを挟むヒート一日目の夜は、ヴォルフが湯から上げてくれてから、二人で泥のように眠りについた。
そして迎えた二日目の朝。
嵐の前の静けさのような、少しだけ熱の引いた時間を過ごしていた。
「……口を開けて。少しでも栄養を摂らないと」
オメガのヒート中は、内臓機能も生殖活動に特化するためか、食欲が落ち、固形物を受け付けなくなることが多い。
ヴォルフはアンナが用意してくれていた高栄養のゼリー飲料の封を開け、ベッドに横たわるエリアスの口元へ運んでくれた。
「ん……」
エリアスは赤ん坊のように、ヴォルフに飲ませてもらう冷たいゼリーを少しずつ嚥下した。
その片手間で、ヴォルフはテーブルに用意された肉料理などのしっかりとした食事を摂っている。
これから続く長い「本番」でエリアスを愛し抜き、ケアし続けるためには、彼自身の体力回復が不可欠だからだ。
食事を終え、一息ついた頃。
再び、身体の奥から波が押し寄せてきた。
「っ、あ……また、熱が……」
カッと身体が熱くなり、目の焦点が合わなくなる。
ヒートの兆候だ。
熱に浮かされ、呼吸が荒くなるエリアスを、ヴォルフは何も言わずに優しく抱き上げた。
「……トイレに行こうか」
連れて行かれたのは、浴場の奥にあるトイレだった。
ヴォルフはエリアスを便器に向かい合わせるように立たせると、後ろから支え、エリアスのパジャマのズボンを下ろした。
「え、あ、ヴォルフ……自分で、できま……っ」
「力が入らないだろう?全部やる、と言ったはずだ」
ヴォルフの手がエリアスのものに触れ、出しやすいように促す。
本当にこんなことまでされるなんて。
羞恥で顔が沸騰しそうになり、エリアスは泣きそうになった。
けれど、ヒートの熱ですでに足元がおぼつかない状態で、抵抗することなどできなかった。
「ほら、力を抜いて……出していいよ」
耳元で優しく囁かれ、下腹部を圧迫されると、我慢できずにじわりと中身が溢れ出した。
静かな個室に、排泄の音が響く。
「うぅ……っ、ひぐっ……」
あまりの恥ずかしさに、エリアスは真っ赤になりながら涙をこぼした。
大人の男が、こんな風に世話をされるなんて。
けれど、熱に浮かされた頭では訳が分からなくなり、ただヴォルフに委ねるしかなかった。
出し終え、綺麗に拭いてもらうと、ヴォルフは再びエリアスを抱き上げてベッドへと戻った。
優しく寝かせられると、ヒートですでに熱く火照った身体に、ヴォルフの舌が這った。
「んっ、ぁ……」
ひと舐めされただけで、身体がビクリと跳ねる。
先ほどの排泄の羞恥と、ヒートの敏感さが相まって、すぐに愛液で下半身がどろどろに濡れてしまった。
ヴォルフはその淫らな状態をじっくりと観察し、不意に口を開いた。
「……そういえば。私と会えていなかった間、二人のベッドで一人、自慰をしていただろう?」
「――ぇ?」
エリアスの思考が停止した。
ヴォルフは悪戯っぽく、けれど確信に満ちた目で微笑んだ。
「帰った時、シーツに濃い匂いが残っていたからすぐ分かったよ。……すごく、えっちな匂いがね」
「~~ッ!!」
指摘された瞬間、エリアスの顔から火が出そうなほど赤くなった。
まさか、バレていたなんて。
毎晩、彼がいないベッドで、残った匂いに煽られ、一人泣きながら寂しさを埋めるように慰めていたことが。
ヴォルフは真っ赤になったエリアスの頬を指の背で撫で、甘く告白した。
「その残った匂いに、私も煽られてしまってね。……疲れ切って眠る君の横で、私もこっそり抜いていたんだよ」
「えっ……ヴォルフ、も……?」
あの紳士的なヴォルフが、自分の残り香で欲情し、寝顔を見ながら自慰をしていたなんて。
その事実に、エリアスの羞恥と興奮は限界を超えそうになった。
「……だから、エリアス」
ヴォルフはねっとりとした視線でエリアスを見下ろし、言った。
「君が自分でしているところを……今ここで、見せてほしい」
「い、嫌です……っ!そんな、恥ずかしい……」
「お願いだ。見たいんだよ、乱れる君を」
ヴォルフの低音での懇願と、抗えないフェロモン。
ヒートの熱も昂ってきて、もう抑えられない。
エリアスは拒絶の言葉を飲み込み、震える手を自身の股間へと伸ばした。
「うぅ……っ、んぁ……」
羞恥に涙を流しながら、自分で自分のものを握り、上下に扱く。
クチュ、クチュ、と湿った音がする。
ヴォルフの大きな手とは違う、頼りない自分の手。
それだけでは足りなくて、切なさで泣きそうになる。
「エリアス。……自分でするときも、『後ろ』を使うのか?」
ヴォルフの鋭い指摘に、エリアスの肩が跳ねた。
「今、後ろが疼いて我慢しているだろう?……そこも、して見せてごらん」
全て見抜かれていた。
エリアスは「うぅ……」と呻きながら、観念したように後ろへと手を伸ばした。
「ぁ、っ……ふ、ぁあ……っ」
ゆっくりと、濡れそぼった入り口へ指を沈める。
前も、後ろも、自分で刺激する。
一人でしていた時と同じ行為のはずなのに、ヴォルフに真正面から見つめられているという事実が、脳髄を焼き切るような興奮をもたらした。
「ヴォルフ、みて……っ、あ、いく、いっちゃうッ!!」
ヒートの熱もあり、エリアスは自分の指だけで、大きく腰を震わせて激しくイッてしまった。
「はぁ、はぁ、っ……」
白濁を散らし、余韻でガクガクと震えるエリアスの身体を、ヴォルフが優しく抱きしめた。
「……すごく可愛かったよ、エリアス。ありがとう」
ヴォルフはエリアスの涙を舐め取り、ご褒美のような甘いキスを落とした。
その優しさに、エリアスの羞恥心は溶かされ、深い愛欲へと変わっていく。
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