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第2章
繋がれた涙⚠️
しおりを挟む激しい情事が何時間続いたのだろうか。
3日目のヒートの熱は一向に治まる気配を見せず、むしろエリアスの理性と体力を薪にして、さらに激しく燃え盛っていた。
「ぁ、あ、うぅ……っ」
何度も絶頂を迎え、身体はガクガクと痙攣し続けている。
さすがに消耗が激しすぎると判断したのか、ヴォルフがエリアスの身体を気遣い、繋がっている部分をゆっくりと引き抜こうと腰を引いた。
その瞬間だった。
「――っ、やだ!!」
エリアスはヴォルフの背中に爪を立ててしがみつき、泣きじゃくった。
「抜かないで……っ!やだ、いや、離れないでぇ……ッ!」
「エリアス……?」
「やだ、っ……中にいて、お願い、抜かないでぇ……!」
まるで親に捨てられるのを恐れる子供のように、必死な形相で懇願する。
ヒートの熱で思考回路が焼き切れ、ただ「ヴォルフと一つでいたい」「空っぽになりたくない」という本能だけが暴走していた。
「よし、分かった。……抜かないよ。離れないから」
ヴォルフはエリアスを落ち着かせるように、正面から抱きしめ直し、身体を密着させた。
そして、これ以上エリアスに負担をかけないよう、激しい動きを止め、ごくゆっくりと、愛を確かめるような律動へと変えた。
「んっ、ぐすっ……ふぅ……」
向き合って抱き合いながら、ヴォルフはエリアスの目尻から溢れ続ける涙を丁寧に舐め取った。
しょっぱい涙の味。
そしてそのまま唇を重ね、深く舌を差し込む。
エリアスは泣きながらも、砂漠が水を吸うようにヴォルフの舌に絡みつき、その唾液を貪欲に求めた。
「……、んむ……っ」
少しでも離れまいと、手足でヴォルフに絡みつくエリアス。
ヴォルフもその切実な想いに応えるように、隙間なく密着しながら、最奥を優しく、粘り強く攻め続けた。
「ぁ、あ……やさしい……でも、くる、きちゃう……っ」
動きは緩やかなのに、ヒートで過敏になりきったエリアスの中は、その優しい刺激にさえ耐えられなかった。
擦れるたびに内壁が収縮し、何度も何度もイキ続けてしまう。
「ひっ、うぅ、あぁっ……!」
ビクビク、と魚が跳ねるように全身を震わせるエリアスを、ヴォルフは至近距離からじっと見つめた。
愛おしさと、心配と、そして昏い独占欲がない交ぜになった瞳。
見つめられながら、エリアスはまだ泣いていた。
快感なのか、安心感なのか、それとも寂しさなのか、自分でも分からない涙が止まらない。
「……そんなに泣かないで、エリアス」
ヴォルフが汗ばんだ額にキスをし、低く囁いた。
「どこにも行かないよ。私はずっと、君のそばにいる」
「……うん、ヴォルフ……」
その言葉が、熱に侵された脳に染み渡る。
安心した瞬間、身体の奥底から大きな波が押し寄せた。
「あっ、ああぁぁーーッ!!」
何度目か分からない絶頂が、エリアスを貫いた。
ビクッ! と身体が大きく弓なりに反り、視界が白く染まる。
限界だった。
あまりの快感と疲労に、エリアスの意識の糸がついにプツリと切れ、ヴォルフと繋がったまま、深い闇の中へと落ちていった。
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