今日はカレーの日

山田ジギタリス

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レトルトカレー

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「今夜カレーにして!」
学校から帰るなり息子に言われる。
そういわれても今日はお出かけするし。
「レトルトでいいよ!」
そう、それじゃ、野菜もあるし、唐揚げ買って帰ろうか。

子供を塾に送ってから私は子供のコーチの家に行く。

迎えてくれる彼は筋肉質でイケメン。
夫とは全然違う。

「そんなところにいないでさっさと入ってきなさい」
玄関先でハグしてくれる彼の後ろからきりっとした女性が一人。
「あんた女性が苦手のクセにボディタッチが多いんだから。それだから誤解されるんでしょ」
「えへ、彼の匂いがする気がして」
「その彼の奥さんの前でよくそんなこと言えるね」
彼女があきれたように言って、彼を部屋に追い出す。


「それで、今回の報告ね。やっぱりあなたが行かない週末に入り込んでいるみたい」
やはりそうか。
夫はごまかしたつもりだろうけれどごまかしきれない不審なところがいくつもあった。

「それからこれを」
見せられたのは単身赴任先の部屋で裸で抱き合う男女。男は夫、女は赴任先の同僚で人妻。

カメラは私が仕掛けた。それからマイクも。

『血のつながらない子供はもういらない』

あぁ、やっぱりそうなんだ。

息子と夫は血のつながりがない。
それは、婚約者の子供をお腹に抱えたまま婚約者を事故で亡くした私に手を差し伸べてくれたのが夫だったから。
その後、ゆっくりと家族になったつもりだったのに。

相手の女性には地獄を見てもらう。
夫には、、、

まだ、夫とやり直したい自分がいる。
なにより、ようやく授かったお腹の中の赤ちゃんのためにも。


少し遅くなってしまった。
先に帰った息子が夕飯の準備をしてくれてた。
「レンジするね」
レトルトカレーを電子レンジで温めてくれる。

家事を一緒にやってくれる夫を見習ってか息子もいろいろ手伝ってくれる。
「早く、パパと一緒にご飯食べられるようになると良いね」
本当にそう思う。
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