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悪役令嬢に会いました
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両親に連れられ公爵家の王都のお屋敷に行くと公爵夫妻が直々に会ってくださった。
まぁ、おとうさまは公爵閣下の部下だからかな。
公爵夫人のナシャータ様はおかあさまと親し気に話されているので、もしかしたらずっと前からの知り合いみたいだ。
公爵閣下の視線がなんかねっとりした感じでちょっといやな感じがしたけど事前に言われた通りニコニコして余計なことを言わないようにしていた。
両親はここで帰り公爵夫妻も次の用事に行かれた。私は面倒を見てくれるマリアさんと執事長のセバスチャンさんにこれからのことを説明される。まずは下働きをしながら行儀作法やお嬢様のお世話、それから淑女として必要な知識を教わるそうだ。
屋敷の中を案内してもらっていると若い侍女が執事長に何やら伝える。執事長は少し考えて私のほうを向いてこう伝えた。
「チェロお嬢様があなたに会いたいとおっしゃってます。このままお部屋に伺いますので、失礼のないように。」
来た、悪役令嬢だ。
チェロお嬢様のお部屋は思ったより質素だったのにびっくりした。たしかゲームの中ではごてごてと派手な装飾があったはず。女の子らしい淡い色で統一されている。家具は一流のものを使っているけど落ち着いた色彩だ。
「あなたがカノンね、私はチェロよ、これからよろしくね。」
「お嬢様」
執事長が咎めるように言うと、はっとして姿勢を正された。
「初めまして、カノンと申します。今日からお世話になります。何卒宜しくお願い致します。」
ちゃんとできたかな。執事長やマリアさんの表情が読めないからわからないけど。
「私はオペラ公爵家のチェロです。これから期待していますよ。」
すました顔はすぐに崩れる。
「ねぇねぇ、この子、私の専属にできない?」
「まずは下働きから始めるよう奥様より指示をいただいております。」
「でも、いずれ私の専属になるんでしょ。だったら早いほう良いと思うの。おかあさまにお願いできるよう取り計らってちょうだい。」
でた、わがままお嬢様。これからお嬢様のわがままに振り回されるんだろうなぁ。
公爵家ではお嬢様のご用事のほか、行儀作法と給仕やお嬢様のお世話の仕方など覚えることがいっぱいあって家にいるときの何倍も忙しかった。
自分に与えられた部屋に戻るとぐったりで着替えて寝るのがやっとの時もあった。
部屋は同い年のサリアと一緒だった。彼女は平民の娘。ブロンドで天使のような笑顔がかわいいけどあまりしゃべってくれない。
半年したころ彼女の裸をみてちょっとおかしいなって思った。
彼女もどちらかというとつるぺたでスレンダーだったのにおっぱいが膨らんで、ちょっと太った?おなかも大きい気がする。
迷ったけど、ベテランのマリアさんにこっそり相談した。
「マリアさん、サリアのことなんですけど。」
「サリアがどうしたの?」
マリアさんにサリアの体の変化が気になることを伝えた。
マリアさんは私に口止めをしてから、
「奥様に相談するわ。」
と言ってくれた。
サリアは妊娠していた。おなかの子供の父親は公爵様。奥方様がいないすきを狙ってサリアを部屋に呼び抱いていたようだ。
さすがに外聞が悪いので隠密に処理されたが、奥方が私の事も心配してくださったが、幸いにもわがままお嬢様に振り回されてる私は公爵様と接触の機会がまずない。
一度家に帰すことも検討されたらしいけどそうすると私が何かしたように見えるからとそのままになった。公爵は監視されているようだった。
ここまで来て思い出したのは、公爵家に勤めてる時の最初の分岐、聖女になる、聖女にならない、最初のバッドエンドがこのころ決まる。ゲームの中では公爵家に奉公を始めると数回選択肢が出てくる。
1つ目はチェロお嬢様の用事をする
2つ目は妹のビオラお嬢様の用事をする
3つ目は公爵様の用事をする
4つ目はその他の用事をする
3つ目の選択肢を選ぶと聖女になれなくなって、全部3つ目を選ぶとバッドエンドになる。
最後は貧しい家の中で悪役令嬢にそっくりな幼女と一緒にいるちょっと大人になった私のスチルで終わる。
幼女の父親は、言うまでもなく公爵様だろう。そして、一度でも公爵様の所に行くと処女を散らすことになり聖女にはなれないのだろう。
私はようやくゲームのルートを思い出し、ほっとしていた。
まぁ、おとうさまは公爵閣下の部下だからかな。
公爵夫人のナシャータ様はおかあさまと親し気に話されているので、もしかしたらずっと前からの知り合いみたいだ。
公爵閣下の視線がなんかねっとりした感じでちょっといやな感じがしたけど事前に言われた通りニコニコして余計なことを言わないようにしていた。
両親はここで帰り公爵夫妻も次の用事に行かれた。私は面倒を見てくれるマリアさんと執事長のセバスチャンさんにこれからのことを説明される。まずは下働きをしながら行儀作法やお嬢様のお世話、それから淑女として必要な知識を教わるそうだ。
屋敷の中を案内してもらっていると若い侍女が執事長に何やら伝える。執事長は少し考えて私のほうを向いてこう伝えた。
「チェロお嬢様があなたに会いたいとおっしゃってます。このままお部屋に伺いますので、失礼のないように。」
来た、悪役令嬢だ。
チェロお嬢様のお部屋は思ったより質素だったのにびっくりした。たしかゲームの中ではごてごてと派手な装飾があったはず。女の子らしい淡い色で統一されている。家具は一流のものを使っているけど落ち着いた色彩だ。
「あなたがカノンね、私はチェロよ、これからよろしくね。」
「お嬢様」
執事長が咎めるように言うと、はっとして姿勢を正された。
「初めまして、カノンと申します。今日からお世話になります。何卒宜しくお願い致します。」
ちゃんとできたかな。執事長やマリアさんの表情が読めないからわからないけど。
「私はオペラ公爵家のチェロです。これから期待していますよ。」
すました顔はすぐに崩れる。
「ねぇねぇ、この子、私の専属にできない?」
「まずは下働きから始めるよう奥様より指示をいただいております。」
「でも、いずれ私の専属になるんでしょ。だったら早いほう良いと思うの。おかあさまにお願いできるよう取り計らってちょうだい。」
でた、わがままお嬢様。これからお嬢様のわがままに振り回されるんだろうなぁ。
公爵家ではお嬢様のご用事のほか、行儀作法と給仕やお嬢様のお世話の仕方など覚えることがいっぱいあって家にいるときの何倍も忙しかった。
自分に与えられた部屋に戻るとぐったりで着替えて寝るのがやっとの時もあった。
部屋は同い年のサリアと一緒だった。彼女は平民の娘。ブロンドで天使のような笑顔がかわいいけどあまりしゃべってくれない。
半年したころ彼女の裸をみてちょっとおかしいなって思った。
彼女もどちらかというとつるぺたでスレンダーだったのにおっぱいが膨らんで、ちょっと太った?おなかも大きい気がする。
迷ったけど、ベテランのマリアさんにこっそり相談した。
「マリアさん、サリアのことなんですけど。」
「サリアがどうしたの?」
マリアさんにサリアの体の変化が気になることを伝えた。
マリアさんは私に口止めをしてから、
「奥様に相談するわ。」
と言ってくれた。
サリアは妊娠していた。おなかの子供の父親は公爵様。奥方様がいないすきを狙ってサリアを部屋に呼び抱いていたようだ。
さすがに外聞が悪いので隠密に処理されたが、奥方が私の事も心配してくださったが、幸いにもわがままお嬢様に振り回されてる私は公爵様と接触の機会がまずない。
一度家に帰すことも検討されたらしいけどそうすると私が何かしたように見えるからとそのままになった。公爵は監視されているようだった。
ここまで来て思い出したのは、公爵家に勤めてる時の最初の分岐、聖女になる、聖女にならない、最初のバッドエンドがこのころ決まる。ゲームの中では公爵家に奉公を始めると数回選択肢が出てくる。
1つ目はチェロお嬢様の用事をする
2つ目は妹のビオラお嬢様の用事をする
3つ目は公爵様の用事をする
4つ目はその他の用事をする
3つ目の選択肢を選ぶと聖女になれなくなって、全部3つ目を選ぶとバッドエンドになる。
最後は貧しい家の中で悪役令嬢にそっくりな幼女と一緒にいるちょっと大人になった私のスチルで終わる。
幼女の父親は、言うまでもなく公爵様だろう。そして、一度でも公爵様の所に行くと処女を散らすことになり聖女にはなれないのだろう。
私はようやくゲームのルートを思い出し、ほっとしていた。
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