7 / 9
胴慾
胴慾 7
しおりを挟む
*
「・・・オレのこと・・・嫌い?」
「緋音さん・・・」
「ねぇ・・・嫌い・・・?」
意識が朦朧(もうろう)としたまま、緋音さんが焦点(しょうてん)の合わない瞳で必死にオレを探すように、腕を伸ばしてオレの頬に触れた。
大きな瞳から涙が止めどなく流れ出す。幾粒も幾粒も、透明な輝く涙が溢れて、目尻を通って流れ落ちていく。
震える深紅の口唇からは、聞き取れないくらい小さい声で、誘惑する言葉が紡(つむ)がれる。
「・・・オレのこと・・・好き?・・・ねぇ、珀英・・・?」
緋音さんが小首を傾(かし)げて、潤んだ瞳を少し上目使いにして、思いっきりオレを誘惑する。
しかも至極単純な方法で。その単純すぎるところが、本当に可愛い。
壊したいくらい、可愛い、と思った。
背筋がぞくぞくする。あの緋音さんが、オレのことをこんな風に誘ってくるなんて。たいてい塩対応だから、こんな対応されると、どうしたらいいのか正直わからなくなる。
今までにない状況に、嗜虐心(しぎゃくしん)が大きく膨(ふく)らむのがわかった。
それでも。
「珀英・・・抜いて・・・」
熱い吐息を吐きながら、腰を少し浮かせて、緋音さんは促すようにオレを見上げて言う。オレは促されるまま、緋音さんの内部からローターを取り出して、背中に腕を回して抱き上げる。
緋音さんが両足を広げた状態で、オレの上に跨(また)がって座る格好になった。
内部からローターが引き抜かれたけど、快感が体に残っているのか、緋音さんは背中を支えるオレの手の動きにも、体をビクビク震わせて、愉しそうに笑ってオレの首にしがみついてきた。
「は・・・くえいっ・・・」
オレは緋音さんの体を支えつつ、お尻を左右に広げさせて、ゆっくりと自分の勃起したものを、小さな穴に当てる。
充分濡れているので、入り口に当てただけなのに、体の重みで先端がずぶずぶと飲み込まれていく。
「あ・・・はあぁっ・・・」
緋音さんが首筋に顔を埋めた状態で頭を左右に振って、快楽に溺れた瞳でオレを見て、腰が畝(うね)る。オレはその緋音さんの顎を掴んで仰向(あおむ)かせる。
「入れていい・・・なんて・・言ってないっ・・!!」
涙と唾液に塗(まみ)れて、真っ赤に頬を染めて、荒い呼吸を繰り返した状態で、オレを真っ直ぐ見つめる。上の口では嫌がっているくせに、下の口はオレのをもう半分も飲み込んで、気持ちよさそうに締め付けてきて。
ああ・・・可愛い。
こんな風に、色々な体液に塗(まみ)れて、意識が朦朧(もうろう)として、快楽を貪(むさぼ)って喘(あえ)いでよがって汚い緋音さんを見て知ってるのは、オレだけ。
可愛くて、くっそエロい。
オレだけのもの。
「・・・オレのこと・・・嫌い?」
「緋音さん・・・」
「ねぇ・・・嫌い・・・?」
意識が朦朧(もうろう)としたまま、緋音さんが焦点(しょうてん)の合わない瞳で必死にオレを探すように、腕を伸ばしてオレの頬に触れた。
大きな瞳から涙が止めどなく流れ出す。幾粒も幾粒も、透明な輝く涙が溢れて、目尻を通って流れ落ちていく。
震える深紅の口唇からは、聞き取れないくらい小さい声で、誘惑する言葉が紡(つむ)がれる。
「・・・オレのこと・・・好き?・・・ねぇ、珀英・・・?」
緋音さんが小首を傾(かし)げて、潤んだ瞳を少し上目使いにして、思いっきりオレを誘惑する。
しかも至極単純な方法で。その単純すぎるところが、本当に可愛い。
壊したいくらい、可愛い、と思った。
背筋がぞくぞくする。あの緋音さんが、オレのことをこんな風に誘ってくるなんて。たいてい塩対応だから、こんな対応されると、どうしたらいいのか正直わからなくなる。
今までにない状況に、嗜虐心(しぎゃくしん)が大きく膨(ふく)らむのがわかった。
それでも。
「珀英・・・抜いて・・・」
熱い吐息を吐きながら、腰を少し浮かせて、緋音さんは促すようにオレを見上げて言う。オレは促されるまま、緋音さんの内部からローターを取り出して、背中に腕を回して抱き上げる。
緋音さんが両足を広げた状態で、オレの上に跨(また)がって座る格好になった。
内部からローターが引き抜かれたけど、快感が体に残っているのか、緋音さんは背中を支えるオレの手の動きにも、体をビクビク震わせて、愉しそうに笑ってオレの首にしがみついてきた。
「は・・・くえいっ・・・」
オレは緋音さんの体を支えつつ、お尻を左右に広げさせて、ゆっくりと自分の勃起したものを、小さな穴に当てる。
充分濡れているので、入り口に当てただけなのに、体の重みで先端がずぶずぶと飲み込まれていく。
「あ・・・はあぁっ・・・」
緋音さんが首筋に顔を埋めた状態で頭を左右に振って、快楽に溺れた瞳でオレを見て、腰が畝(うね)る。オレはその緋音さんの顎を掴んで仰向(あおむ)かせる。
「入れていい・・・なんて・・言ってないっ・・!!」
涙と唾液に塗(まみ)れて、真っ赤に頬を染めて、荒い呼吸を繰り返した状態で、オレを真っ直ぐ見つめる。上の口では嫌がっているくせに、下の口はオレのをもう半分も飲み込んで、気持ちよさそうに締め付けてきて。
ああ・・・可愛い。
こんな風に、色々な体液に塗(まみ)れて、意識が朦朧(もうろう)として、快楽を貪(むさぼ)って喘(あえ)いでよがって汚い緋音さんを見て知ってるのは、オレだけ。
可愛くて、くっそエロい。
オレだけのもの。
2
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
バイト先に元カレがいるんだが、どうすりゃいい?
cheeery
BL
サークルに一人暮らしと、完璧なキャンパスライフが始まった俺……広瀬 陽(ひろせ あき)
ひとつ問題があるとすれば金欠であるということだけ。
「そうだ、バイトをしよう!」
一人暮らしをしている近くのカフェでバイトをすることが決まり、初めてのバイトの日。
教育係として現れたのは……なんと高二の冬に俺を振った元カレ、三上 隼人(みかみ はやと)だった!
なんで元カレがここにいるんだよ!
俺の気持ちを弄んでフッた最低な元カレだったのに……。
「あんまり隙見せない方がいいよ。遠慮なくつけこむから」
「ねぇ、今どっちにドキドキしてる?」
なんか、俺……ずっと心臓が落ち着かねぇ!
もう一度期待したら、また傷つく?
あの時、俺たちが別れた本当の理由は──?
「そろそろ我慢の限界かも」
【完結】 男達の性宴
蔵屋
BL
僕が通う高校の学校医望月先生に
今夜8時に来るよう、青山のホテルに
誘われた。
ホテルに来れば会場に案内すると
言われ、会場案内図を渡された。
高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を
早くも社会人扱いする両親。
僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、
東京へ飛ばして行った。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる