普通の会社員の異世界冒険物語〜程々に強いがちやほやされる訳でもなく、悪い奴もそんないない異世界で必死に生きる〜

ときすでにおすし(サビ抜き)

文字の大きさ
14 / 46
第2章 駆け出し冒険者編

08.王都への旅の始まり

しおりを挟む
 翌朝、魔素が残っていたので、魔法で二日酔いを取っ払い
 高速でルーティーンをこなして、食堂にいく。

 カウンターには、おじさんが二日酔いで突っ伏している。
 挨拶をすると「元気そうだな。今回は、悪酔いしなかったみてーだな」と苦しそうにいう。

「毒消しで酔覚ましのやり方を教えてもらったので、それでやってきましたよ。大丈夫ですか?」

 奥さんがコップに入った毒消しをおじさんに渡す。

「だらしないねぇ。まったく。タケシさん、ちょっとまっててね今朝食用意するから」

「ありがとうございます」
 

 さて、今日の朝食は、おや?珍しく麺だ。
 コシのある縮れ麺に、魚介ダシ効いた塩味のスープがからまってうまい。
 そして、上に乗ってるチャーシューのような肉もすごくうまい。

 あぁ、うまい・・・自然に涙がこぼれ出る。涙を流しながらラーメンを黙って食う。あっという間になくなった。
 これは塩ラーメンだ。
 器にもくるくるのあの模様が入ってる。なんだったかな、らいもんだったか。

 すぐにおじさんに聞いてみる。

「おじさん、この料理はなんという料理ですか?」

「それか?塩ラーメンだ。しらないのか?」

「田舎者でして、とても美味しかったです」

「そうか、それはよかった。塩ラーメンは、さっぱりしててうまいだろう。」

「はい、あまりに美味しくて涙がでてきました」

「大げさだなー。それなら王都にいってみたらどうだ?激戦区っていわれるぐらいラーメン屋が多いんだ。いろんな種類のラーメン屋があるから」

「王都にラーメン激戦区があるんですか!?わかりました行きます!絶対行きます。ありがとうございました」

 久しぶりにラーメンをくったな。
 あぁ、本当にうまかった。日本で食べてたのとなんらかわりない。

 王都にいけば、醤油ラーメンも味噌ラーメンもあるかもしれない。
 もしかしたら他にも日本の料理があるかもしれない。
 よし、王都に行こう。


 この街にきてまだ数日だが、王都に行きたくてしょうがなくなった。ラーメンが食べたくてしょうがない。あることがわかると、意識してしまう。
 しばらくは、ここで冒険者ってやつをやって暮らしてみようとおもったが、ラーメンのために旅人に戻る時がきたのかもしれない。
 そうだ。今がその時だ。よし!


 速攻で、ギルドに行く。
 そして、いつものお姉さんに、王都に行くことを告げ、何か手続きはあるかと聞く。

「急ですね。拠点を動かすということでしたら王都への拠点変更の手続きがありますが、数日で帰ってくる場合は、とくに手続きはいりませんよ。」

「そうですね、しばらく王都で食べ歩く予定ですので拠点を動かします。手続きお願いします」

「食べ・・・そ、そうですが、残念です。では、こちらの書類をお書きください。ランクと依頼達成などの情報は、全てのギルドと連携されておりますので、ご安心ください。変わるのは、拠点の設定だけです」

「ありがとうございます。書けました!」

「はい、手続き完了になります。王都のギルドですよね、紹介状を用意しますのでお待ちください」

 しばらく待つと、お姉さんが封筒をもってきた。

「こちらが、紹介状になります、王都のギルドにいって、受付にお渡しください。今まで当ギルドに貢献いただきありがとうございました。私たちはいつでも、あなたの帰りをお待ちしております」

「ありがとうございます!お姉さんもお元気で!」

「はい、タケシさんもお元気で」

 実に、あっさりしたものだった。


 その後、ガイさんと兄貴たち、荒くれどもにも王都に行くことを話すと、急だなと驚いていたが、大手を振って送り出してくれた。
 別れ際に、ガイさんは王都までの道のりを教えてくれて地図くれた。兄貴は、スキルの極意を教えてくれた。メンスさんは、旅の安全を祈ってくれた。ビターさんは、頑張れよと激励してくれた。
 荒くれどもは、泣きながら俺の門出を祈ってくれた。持ってけってみんなでお金をくれた。それで今日は俺のおごりだっていうと、みんな笑った。
 ありがとうみんな。


 月の満月亭にもどり、受付で途中退室の手続きをお願いした。
 ちょうど、受付におじさんがいたので、王都に行くことを伝えると、朝のやりとりで、そんな気がしてたよというおじさん。
 別れ際に、おじさんは釣竿をくれた。お前と釣りいくって約束してたけどいけなかったから、これやるよと。

 おじさんと一緒に、門のとこまでくると、ガイさんと兄貴たちと荒くれ者たちもきてくれてた。なんだよ、さっきさよならしたじゃねーか。
 メンスさんが身体強化の術をかけてくれた。

 みんな、いい人たちだ。


 みんなに送り出されて、俺は王都に向かう。
 ありがとうみんな、俺王都でラーメンいっぱい食ってくるから!
 
 そして、旅を再開した。
 全く旅の準備をしてなかったことに、だいぶ経ってから気がつくことになる。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

3点スキルと食事転生。食いしん坊の幸福無双。〜メシ作るために、貰ったスキル、完全に戦闘狂向き〜

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中
ファンタジー
伯爵家の当主と側室の子であるリアムは転生者である。 転生した時に、目立たないから大丈夫と貰ったスキルが、転生して直後、ひょんなことから1番知られてはいけない人にバレてしまう。 - 週間最高ランキング:総合297位 - ゲス要素があります。 - この話はフィクションです。

召喚失敗から始まる異世界生活

思惟岳
ファンタジー
庭付き一戸建て住宅ごと召喚されたせいで、召喚に失敗。いったん、天界に転送されたジュンは、これからどうしたいかと神に問われた。 「なろう」さまにも、以前、投稿させていただいたお話です。 ペンネームもタイトルも違うし、かなり書き直したので、別のお話のようなものですけれど。

スーパーのビニール袋で竜を保護した

チー牛Y
ファンタジー
竜は、災害指定生物。 見つけ次第、討伐――のはずだった。 だが俺の前に現れたのは、 震える子竜と、役立たず扱いされたスキル―― 「スーパーのビニール袋」。 剣でも炎でもない。 シャカシャカ鳴る、ただの袋。 なのにその袋は、なぜか竜を落ち着かせる。 討伐か、保護か。 世界の常識と、ひとりの男の常識が衝突する。 これは―― ビニール袋から始まる、異世界保護ファンタジー。

転生貴族の領地経営〜現代知識で領地を豊かにして成り上がる

ファンタジー
ネーデル王国の北のリーディア辺境伯家には天才的な少年レイトがいた。しかしその少年の正体は現代日本から転生してきた転生者だった。 レイトが洗礼を受けた際、圧倒的な量の魔力やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のレイトを辺境伯領の北の異種族の住むハーデミア領を治める領主とした。しかしハーデミア領は貧困に喘いだ貧乏領地だった。 これはそんなレイトが異世界の領地を経営し、領地を豊かにして成り上がる物語である。

傷物転生令嬢マグダリーナと原初の魔法使いエステラの幻想譚-女神とスライムの光とともに- (旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異

天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる―― ※他サイトでも掲載しています ※ちょいちょい手直ししていってます 2026.12.14 タイトル変更 旧タイトル:ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活

処理中です...