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終章 世界の終わりと創世の伝説
226 透かされたスカウト
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テイラン先輩のスカウトは見事に成功した。
次はカイデウスさんだ。
僕はエリッタと共に冒険者ギルドを訪ねた。
ギルドの受付でカイデウスさんの所在を訪ねたところ、二日前に盗賊の討伐クエストに出発したとのことだ。
ブリデイン王国の治安も悪化しているらしく、犯罪が増えているらしい。
いつ戻ってくるかは分からないという。
僕は明日には遺跡街レイネスへ出発しなければならない。
ここまで順調だった人材集めが最後で頓挫した。
まあ、今回は仕方が無い。
僕は久々にやってきた公園のベンチに腰掛ける。
エリッタは一緒には座らず、辺りの警戒をしている。
そういえばジェイソン所長の事件の後、師匠に出会ったのはこの公園だった。
もう、ずいぶん昔のことのように感じる。
この世界に来てから12年程度が経過している。
長いのか短いのか、しかし密度が濃いことは確かだ。
そろそろ戻ろうとベンチから立とうとすると、僕に声をかける人がいた。
その顔には見覚えがある。
「アグレト様ですね。
私は宮廷魔術師クルデウスの元で働いているセフィリアという者です。
クルデウス卿から、アグレト様が困っているようならお助けするようにとご指示を承っております。」
そこにいたのは栗色の髪の毛の女性、僕が始めてこの世界で始めて会話した人間だった。
エリッタはセフィリアさんには警戒を向けていない。
たぶん面識があるのだろう。
「セフィリアさん・・・。
ええと、僕のことはどこまで聞いていますか?」
「遺跡街レイネスの使節の方だと。
あまり詳しくは聞いておりませんが。」
なるほど、師匠はアグレトがオキスだということは話していないようだ。
「そうですか。
協力していただけるのでしたら、探していただきたい人物がいます。
冒険者のカイデウスさんなのです。
出来れば僕が出発する前までに。
セフィリアさんの調査能力で何とかなりませんか?」
「私が調査などを専門にしていることは、ご存じだったのですか?」
おおっと、微妙に失言だった。
さすがセフィリアさん、頭の回転が早い。
「クルデウス卿なら気を回して、そういう人物を回してくれると思ったのです。
どうやら当たったようですね。」
僕は強引にごまかしにいった。
「・・・そうですか。
深く追求する場面ではありませんね。
大剣のカイデウスに関しては、私も存じております。
さっそく手配いたします。」
セフィリアさんは完璧に空気を読んだ。
さすがだ。
こうしてセフィリアさんがカイデウスさんを探してくれることになった。
師匠のフォローが見事としか言いようが無い。
これ以上は僕がやれることは無い。
僕とエリッタは買い食いをしつつ、いったん戻ることにした。
そしてなんと、その日の夜にカイデウスさんと再会することになった。
調査能力無双だった。
次はカイデウスさんだ。
僕はエリッタと共に冒険者ギルドを訪ねた。
ギルドの受付でカイデウスさんの所在を訪ねたところ、二日前に盗賊の討伐クエストに出発したとのことだ。
ブリデイン王国の治安も悪化しているらしく、犯罪が増えているらしい。
いつ戻ってくるかは分からないという。
僕は明日には遺跡街レイネスへ出発しなければならない。
ここまで順調だった人材集めが最後で頓挫した。
まあ、今回は仕方が無い。
僕は久々にやってきた公園のベンチに腰掛ける。
エリッタは一緒には座らず、辺りの警戒をしている。
そういえばジェイソン所長の事件の後、師匠に出会ったのはこの公園だった。
もう、ずいぶん昔のことのように感じる。
この世界に来てから12年程度が経過している。
長いのか短いのか、しかし密度が濃いことは確かだ。
そろそろ戻ろうとベンチから立とうとすると、僕に声をかける人がいた。
その顔には見覚えがある。
「アグレト様ですね。
私は宮廷魔術師クルデウスの元で働いているセフィリアという者です。
クルデウス卿から、アグレト様が困っているようならお助けするようにとご指示を承っております。」
そこにいたのは栗色の髪の毛の女性、僕が始めてこの世界で始めて会話した人間だった。
エリッタはセフィリアさんには警戒を向けていない。
たぶん面識があるのだろう。
「セフィリアさん・・・。
ええと、僕のことはどこまで聞いていますか?」
「遺跡街レイネスの使節の方だと。
あまり詳しくは聞いておりませんが。」
なるほど、師匠はアグレトがオキスだということは話していないようだ。
「そうですか。
協力していただけるのでしたら、探していただきたい人物がいます。
冒険者のカイデウスさんなのです。
出来れば僕が出発する前までに。
セフィリアさんの調査能力で何とかなりませんか?」
「私が調査などを専門にしていることは、ご存じだったのですか?」
おおっと、微妙に失言だった。
さすがセフィリアさん、頭の回転が早い。
「クルデウス卿なら気を回して、そういう人物を回してくれると思ったのです。
どうやら当たったようですね。」
僕は強引にごまかしにいった。
「・・・そうですか。
深く追求する場面ではありませんね。
大剣のカイデウスに関しては、私も存じております。
さっそく手配いたします。」
セフィリアさんは完璧に空気を読んだ。
さすがだ。
こうしてセフィリアさんがカイデウスさんを探してくれることになった。
師匠のフォローが見事としか言いようが無い。
これ以上は僕がやれることは無い。
僕とエリッタは買い食いをしつつ、いったん戻ることにした。
そしてなんと、その日の夜にカイデウスさんと再会することになった。
調査能力無双だった。
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