能力チート無しで目指す、現代人的ダンジョン踏破 ~成長するのは斜め上~

ふぉ

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四章 予想はよそう、第四層

67 三度ある賛同

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 調子に乗って走り回っていたらガソリンが心許なくなってきた。第四層、フィールドはだだっ広い割に、敵の数が少ない。どうやらメインはドーム型の建物の中ということのようだ。

 その中でもひときわ大きい建物、たぶんそれがボス部屋へと通じているのだろう。さて、どうしよう? このまま突入しても良いんだけど、三匹だけだと不安がある。最初に入ったドームへ行って、センコウシャ似のロボットをゲットするべきかもしれない。しかし色々寄り道をしていくと、終着の村へ戻るガソリンが足りなくなるかもしれない。

 僕はふとウーナを見る。なんか目が合った。う~ん、もしかしてコイツ乗れる? いったん装甲車を袋にしまった。そして試しに背中にまたがってみる。ウーナは身体が小さいので、まるで子供用の三輪車に乗っているような気分だ。

「前進!」

 そう命令した。そしてウーナは走り出す。僕の体重などまるで無いかのごとく加速していく。そして・・・。

「ぐはぁ。」

 僕は振り落とされた。加速のGが想像以上にかかり、掴んでいられなかったのだ。僕の落下を検知すると、ウーナは自動的に前進を止め、僕の周りをグルグル走り出す。併走していたアイボウが、僕のそばにやってきて状態を確認する。まるでクンクン臭いを嗅ぐような動作だ。

「大丈夫、怪我はしてないよ。」

 そう言うと、お座りの体勢を取るアイボウ。良く出来てるなぁ。ウーナは相変わらず周囲をグルグル回っている。ふと空を見上げると、スバードは上空を旋回しながら距離を保っている。核から供給されるエネルギーがどこまで持つのか確認したいので、三匹とも出しっ放しにしているんだけど、今のところ限界が来る気配は無い。

 僕は魔法の袋から手拭いを出した。今回は三角形のアレじゃない。ちょっと油断をすると、ヤツは手を突っ込んだ場所へ先回りするかのごとく待ち伏せている。いったい何なんだ?

 取り出した手拭いをウーナの首にかけて手綱のようにした。これで振り落とされることは無い。

「前進!」

 さあ、二度目のスタートだ。僕は「二度あることは三度ある」ということわざを思い出した。

「ぎゃはぁ。」

 そして僕は再び地面に放り出された。今回は速度が乗ったところでサボテンに突っ込んだのだ。トゲが刺さってるよ、トゲが!

 再び僕をクンクンしにやってくるアイボウ。そして僕の周りをグルグル回るウーナ。顔と身体に刺さったトゲを抜いた後、ライフポーションを一つ消費した。こんな所でダメージを受けるとは・・・。

 僕はウーナに操作手順を登録した。これで乗馬の要領で動けるはずだ。さあ、三度目の正直。そして僕はウーナに乗って出発した。スピードは装甲車を上回るほど出ている気がする。これですっころんだら、今度は骨折もあり得る。僕は必死にしがみついた。

 しかし・・・疲れる。バイクのようなウーナの運転は、心理的なものを含めかなり疲れる。長時間乗るのはキツい。ということでウーナにまたがるのは緊急回避に絞ることにした。長距離移動用では考えない方が良い。装甲車が完全にガス欠したらそういう用途も含めることにはなるだろうけど、使うのはそういう最悪の事態だけにしたい。

 今回はいったん終着の村へ戻ろう。今頃ガソリンと重油の在庫がだいぶだぶついているはずだ。ガソリンは今のところ僕しか使ってない。重油の方はアスファルトにでもして、村の舗装にでも利用すれば消費できるかな? その時ふと閃いた。重油を第二層のボス攻略アイテムとして売ったら、大儲け出来るのでは無いかと。

 ・・・・・・・。

 やめよう。もしそれで第二層をクリアしたとしても、第三層で死ぬことになる。自分の力でボス攻略が出来ない冒険者は、下の階層へ進むべきでは無いのだ。間違って下りてきてしまったら最後、芋虫に殺されることになるだけだ。

 そう・・・僕のように。

 僕は装甲車を出して乗り込む。そしてハンドルを握った。その瞬間、突然デバイスからの通知音が鳴る。どうやら新たな敵を発見したようだ。接続可能な無線アクセスポイントを検知したら知らせるようにしておいたのだ。さあ、これから新しいロボットゲットだぜ!
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