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九章 魔境の森だよ、第九層
184 巨大な兄弟は生まれずに消える
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六本腕の骸骨。よし、軽々と粉砕してやろうじゃ無いか。まさかこんなところで最終兵器(ファイナルウエポン)を出すことになるとは思わなかったけれど、試運転にはちょうど良い。
「ゲキカラン、召還!」
僕は第三層のジャンク工場で長い時間をかけ作成していた巨大ロボットを召還した。工期を短縮するために、せっせと魔物のドロップや核を投入し続けていたのだ。そのおかげで既に完成済みだ。ちなみに名前は適当に付けた。さあホネホネ野郎、巨大ロボで一気に叩きつぶしてやる!
「・・・アレ?」
そしてそれは目の前に転送されてきた。しかし・・・おかしい、おかしいな。何か違うんだけど? いや、確かに工場からの転送には成功しているみたいだ。しかし大きさがおかしい。設計では18メートルを設定してあったのだ。ええっと、どう見ても2.5メートルぐらいしか無いよね?
「あ、ちょっと待ってね。」
僕は今にも襲いかかってきそうな六本腕の骸骨にお願いする。
「マスター、ギスケカラノデンゴンイッケン」
突然合成音っぽい声が聞こえた。コイツ、しゃべる?
「アフタと言ったな。アストレイアから話は聞いている。勝手に設備を使いやがって。まあそれは許してやる。それよりもそのロボット、俺が設計を変更しておいた。今時、巨大ロボなんて流行らないぜ。大きすぎてダンジョンの戦闘には不向きだ。乗り込めるようにもしておいたから、まあ精々頑張れよ。」
「イジョウ、デンゴンヲシュウリョウシマス」
あうぇぇぇぇぇ? 僕が考えた最強のロボットがぁぁぁぁ、勝手に設計を変更されてるぅぅぅ。僕が隠れているうちに全自動で敵を粉砕する予定だったのに。
ふと六本腕の骸骨から冷たい視線を感じた。くそぉ、絶対馬鹿にされている。
僕は完全に別物と化したゲキカランを見た。巨大ロボは男のロマンなのに・・・。ギスケ、直接会ったら絶対に文句を言ってやる! いや、たぶんコミュ障の僕は、実際に当人に会ったら、文句を言うどころか目も合わせられないかも。
ギシュー
突然フロントがパックリと開く。中はちょうど僕が乗り込めるような大きさになっている。もしかしてパイロットがいないと戦えないシステム? 僕、戦わないとマズイ?
僕は六本腕骸骨の方を見た。なんか「そろそろ初めてイイっすか?」みたいな気配を出している。マズい、マズいぞ。
もう後には引けない。僕はゲキカランに乗り込むことにした。
ギジュー
僕が乗り込むとフロントが閉じられた。一瞬だけ真っ暗になったけれど、それは本当に一瞬だけだった。視覚はゲキカランのセンサー情報に置き換わる。凄いことに360度、全方向が同時に見えている。突然の情報過多に、脳が処理しきれず目眩を起こす。何らかのシステムがさらに追加で起動した。温度や湿度、魔力などの情報がさらに追加で書き加わっていく。さらに音もクリアに聞こえる上に正確な位置情報まで付加されている。
これヤバい、脳がオーバーヒートして死ぬかも。
とにかく僕は過剰な情報に耐えた。流れ込んでくる情報のうち、必要のないものはスルー。うまく取捨選択しないとどうにもならない。少しずつ慣れるようにする。出来なければ死ぬだけだ。
僕は自分の血圧がかなり上昇しているのを確認した。バイタル表示まで付いているのだ。最高血圧が200を超えている。マズイ、高速で脳梗塞に近づいている。とにかく落ち着こう。
そして深呼吸をしつつ、なんとか血圧を150ぐらいまでに落とした。だんだんと落ち着いてきた。しかし今の僕の状況は、ようやく操縦席に立つことが出来たという状態に過ぎない。
さて、そもそもの問題として、これでどうやって戦えば良いんだろう?
「ゲキカラン、召還!」
僕は第三層のジャンク工場で長い時間をかけ作成していた巨大ロボットを召還した。工期を短縮するために、せっせと魔物のドロップや核を投入し続けていたのだ。そのおかげで既に完成済みだ。ちなみに名前は適当に付けた。さあホネホネ野郎、巨大ロボで一気に叩きつぶしてやる!
「・・・アレ?」
そしてそれは目の前に転送されてきた。しかし・・・おかしい、おかしいな。何か違うんだけど? いや、確かに工場からの転送には成功しているみたいだ。しかし大きさがおかしい。設計では18メートルを設定してあったのだ。ええっと、どう見ても2.5メートルぐらいしか無いよね?
「あ、ちょっと待ってね。」
僕は今にも襲いかかってきそうな六本腕の骸骨にお願いする。
「マスター、ギスケカラノデンゴンイッケン」
突然合成音っぽい声が聞こえた。コイツ、しゃべる?
「アフタと言ったな。アストレイアから話は聞いている。勝手に設備を使いやがって。まあそれは許してやる。それよりもそのロボット、俺が設計を変更しておいた。今時、巨大ロボなんて流行らないぜ。大きすぎてダンジョンの戦闘には不向きだ。乗り込めるようにもしておいたから、まあ精々頑張れよ。」
「イジョウ、デンゴンヲシュウリョウシマス」
あうぇぇぇぇぇ? 僕が考えた最強のロボットがぁぁぁぁ、勝手に設計を変更されてるぅぅぅ。僕が隠れているうちに全自動で敵を粉砕する予定だったのに。
ふと六本腕の骸骨から冷たい視線を感じた。くそぉ、絶対馬鹿にされている。
僕は完全に別物と化したゲキカランを見た。巨大ロボは男のロマンなのに・・・。ギスケ、直接会ったら絶対に文句を言ってやる! いや、たぶんコミュ障の僕は、実際に当人に会ったら、文句を言うどころか目も合わせられないかも。
ギシュー
突然フロントがパックリと開く。中はちょうど僕が乗り込めるような大きさになっている。もしかしてパイロットがいないと戦えないシステム? 僕、戦わないとマズイ?
僕は六本腕骸骨の方を見た。なんか「そろそろ初めてイイっすか?」みたいな気配を出している。マズい、マズいぞ。
もう後には引けない。僕はゲキカランに乗り込むことにした。
ギジュー
僕が乗り込むとフロントが閉じられた。一瞬だけ真っ暗になったけれど、それは本当に一瞬だけだった。視覚はゲキカランのセンサー情報に置き換わる。凄いことに360度、全方向が同時に見えている。突然の情報過多に、脳が処理しきれず目眩を起こす。何らかのシステムがさらに追加で起動した。温度や湿度、魔力などの情報がさらに追加で書き加わっていく。さらに音もクリアに聞こえる上に正確な位置情報まで付加されている。
これヤバい、脳がオーバーヒートして死ぬかも。
とにかく僕は過剰な情報に耐えた。流れ込んでくる情報のうち、必要のないものはスルー。うまく取捨選択しないとどうにもならない。少しずつ慣れるようにする。出来なければ死ぬだけだ。
僕は自分の血圧がかなり上昇しているのを確認した。バイタル表示まで付いているのだ。最高血圧が200を超えている。マズイ、高速で脳梗塞に近づいている。とにかく落ち着こう。
そして深呼吸をしつつ、なんとか血圧を150ぐらいまでに落とした。だんだんと落ち着いてきた。しかし今の僕の状況は、ようやく操縦席に立つことが出来たという状態に過ぎない。
さて、そもそもの問題として、これでどうやって戦えば良いんだろう?
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