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終章 変態アフタの第十層
205 苦楽をともにクラック開始
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「こちらの準備は問題なし。レイアちゃん、ボロディアに開始の合図を。」
「分かったわ。アフタ君、後はお願いね。」
僕は転送リングを使い、レイアやボロディアへ連絡をとっていた。
「え? パパ、何をやってるの?」
「答えを教える約束だったよね。僕がここで学んだこと、それを今見せるよ。」
僕はリコリスに宣言した。
これまでの経緯を説明する。ベルグレストの介入によって、ボロディアは至宝を用いたシステムの掌握に失敗した。しかしその時点で、システムへの接続ルートの確保には成功していたのだ。そこからリコリスの動作しているクラスタの特定作業を開始していた。これにはレイアが仕掛けていたトロイの木馬が役に立った。第三層の魔力受信システムに、予めそれを仕込んであったのだ。おそらくレイアは、魔力受信システムがAIにクラックされることを最初から想定していたのだ。恐ろしく策士だ。
その後はボロディアとレイアが協力し、AIの動作クラスタへの侵入ルートを確保。実際に侵入するのはゲキカランのシステムを使用した僕が行う。リコリスへ直接アクセスを行い、そして動作を停止させるのだ。
僕はリコリスへの接続を開始、システムの侵入に成功した。するとリコリスを守るため、ファイアウォールの動作が始まった。その関係でクラスタ内が高負荷状態になる。リソースがファイアウォールに割かれたことにより、巨大少女リコリスの動きが散漫になっていく。システムの外では、サドン、ブレア、スコヴィル、ギルダイン、マリエル、さらにカッチェも加わり、弱点である至宝を攻撃するために動き始めた。
ボロディアはリコリスの設定したファイアウォールを次々に取り除き、僕の進む道を作る。そのサポートのおかげで僕はリコリスクラスタ内を順調に進んでいった。
システム攻略に専念するため、僕の視覚に送られてくる情報はシステム内のデータを映像化したものになっている。聴覚もシステム内の情報通知を受け取るためだけに特化された状態だ。
リコリスのメインプログラムへアクセスするために、扉という形で視覚化された入り口を開けながら突破していく。扉を解錠するには、対応する鍵をその場で生成しなければならない。僕は通知されるデータから錠前の形状を割り出して、的確な鍵を生み出していった。
厳重な扉をいくつもこじ開けて、ついに最後の扉を開く。
「まさか、ここまで来ちゃうなんて・・・。」
目の前には一人の少女が膝を丸めて座っている。視覚情報的には普通の少女のサイズだ。
「ずっとこんな所にいたのか。」
「何にも無くて退屈だったの。でも退屈しのぎが一つあったわ。」
「退屈しのぎ?」
「以前、ベルグレストが異世界の魔力をごっそり持ってきた時、その情報を解析したの。そこには異世界の歴史が入っていたの。」
「どんな内容だったのか聞いて良いかい?」
寂しそうにしているリコリスの話し相手になるのも悪くは無いだろう。これで最後になってしまうのだから。リコリスの語った内容はこんな感じだった。
異世界、そこは神の住む世界と人間の住む世界の二つで出来ている。神は強大な魔力と魔法技術を持っていて、人間を遙かに超える存在だった。
しかしそれが仇になってしまったらしい。神という種族が増えるにつれて、あまりに強力な魔力が神の世界の環境を破壊してしまったのだ。神は世界の崩壊を防ぐため、大多数の神を冬眠状態にした。
そして神の代表者達は人間の世界を移住先に選ぶ。そのために世界を自由に行き来するための道を作った。人間の世界に赴いた神が、そこで人間を支配するのは簡単なことだった。そこまでは順調ではあった。しかしそのまま全員を移住させても再び環境破壊を引き起こしてしまい、根本的な解決にはならない。
解決方法を探るため、神は人間を使って自分たちの魔力を抑える方法を研究した。神は能力の劣る人間を下僕のようにしか見ていなかった。そこで実験動物のように扱われた人間。そんな中、神の魔力を抑えたプロトタイプとして魔王種という種族が誕生した。
しかしいくら研究しても自分たち自身の魔力を抑える方法は見つからなかった。研究は空振りに終わったのだ。ところが想定外の解決方法が見つかる。神と人間の間に生まれた子供だ。長い年月の中、神の中に人間と結ばれた者が現れたのだ。
この結果に他の神も考えを変えた。人間を実験動物として扱うことをやめ、別の道を模索しようとしたのだ。そんな矢先、人間は神に反乱を起こす。人間達は神の不意を突いて、二つの世界の通路を確保していた装置を停止させることに成功する。さらに人間の世界に残っていた神は、自分たちが実験で生み出した存在によって滅ぼされてしまう。
神の世界の代表者達は人間の国にいた神の使徒に、再び通路を復元するように連絡を取る。それは反乱を起こした人間を処罰するためでは無い。今までのことを人間に謝罪し、共存の道を進めるためだった。
リコリスの話だと、もうすぐ通路が復元されるらしい。ということはレイアの世界はいずれ平和になるんだろうか? きっとそうなるのだろう。
-------------------------
結果は・・・まあ、アレです。
「分かったわ。アフタ君、後はお願いね。」
僕は転送リングを使い、レイアやボロディアへ連絡をとっていた。
「え? パパ、何をやってるの?」
「答えを教える約束だったよね。僕がここで学んだこと、それを今見せるよ。」
僕はリコリスに宣言した。
これまでの経緯を説明する。ベルグレストの介入によって、ボロディアは至宝を用いたシステムの掌握に失敗した。しかしその時点で、システムへの接続ルートの確保には成功していたのだ。そこからリコリスの動作しているクラスタの特定作業を開始していた。これにはレイアが仕掛けていたトロイの木馬が役に立った。第三層の魔力受信システムに、予めそれを仕込んであったのだ。おそらくレイアは、魔力受信システムがAIにクラックされることを最初から想定していたのだ。恐ろしく策士だ。
その後はボロディアとレイアが協力し、AIの動作クラスタへの侵入ルートを確保。実際に侵入するのはゲキカランのシステムを使用した僕が行う。リコリスへ直接アクセスを行い、そして動作を停止させるのだ。
僕はリコリスへの接続を開始、システムの侵入に成功した。するとリコリスを守るため、ファイアウォールの動作が始まった。その関係でクラスタ内が高負荷状態になる。リソースがファイアウォールに割かれたことにより、巨大少女リコリスの動きが散漫になっていく。システムの外では、サドン、ブレア、スコヴィル、ギルダイン、マリエル、さらにカッチェも加わり、弱点である至宝を攻撃するために動き始めた。
ボロディアはリコリスの設定したファイアウォールを次々に取り除き、僕の進む道を作る。そのサポートのおかげで僕はリコリスクラスタ内を順調に進んでいった。
システム攻略に専念するため、僕の視覚に送られてくる情報はシステム内のデータを映像化したものになっている。聴覚もシステム内の情報通知を受け取るためだけに特化された状態だ。
リコリスのメインプログラムへアクセスするために、扉という形で視覚化された入り口を開けながら突破していく。扉を解錠するには、対応する鍵をその場で生成しなければならない。僕は通知されるデータから錠前の形状を割り出して、的確な鍵を生み出していった。
厳重な扉をいくつもこじ開けて、ついに最後の扉を開く。
「まさか、ここまで来ちゃうなんて・・・。」
目の前には一人の少女が膝を丸めて座っている。視覚情報的には普通の少女のサイズだ。
「ずっとこんな所にいたのか。」
「何にも無くて退屈だったの。でも退屈しのぎが一つあったわ。」
「退屈しのぎ?」
「以前、ベルグレストが異世界の魔力をごっそり持ってきた時、その情報を解析したの。そこには異世界の歴史が入っていたの。」
「どんな内容だったのか聞いて良いかい?」
寂しそうにしているリコリスの話し相手になるのも悪くは無いだろう。これで最後になってしまうのだから。リコリスの語った内容はこんな感じだった。
異世界、そこは神の住む世界と人間の住む世界の二つで出来ている。神は強大な魔力と魔法技術を持っていて、人間を遙かに超える存在だった。
しかしそれが仇になってしまったらしい。神という種族が増えるにつれて、あまりに強力な魔力が神の世界の環境を破壊してしまったのだ。神は世界の崩壊を防ぐため、大多数の神を冬眠状態にした。
そして神の代表者達は人間の世界を移住先に選ぶ。そのために世界を自由に行き来するための道を作った。人間の世界に赴いた神が、そこで人間を支配するのは簡単なことだった。そこまでは順調ではあった。しかしそのまま全員を移住させても再び環境破壊を引き起こしてしまい、根本的な解決にはならない。
解決方法を探るため、神は人間を使って自分たちの魔力を抑える方法を研究した。神は能力の劣る人間を下僕のようにしか見ていなかった。そこで実験動物のように扱われた人間。そんな中、神の魔力を抑えたプロトタイプとして魔王種という種族が誕生した。
しかしいくら研究しても自分たち自身の魔力を抑える方法は見つからなかった。研究は空振りに終わったのだ。ところが想定外の解決方法が見つかる。神と人間の間に生まれた子供だ。長い年月の中、神の中に人間と結ばれた者が現れたのだ。
この結果に他の神も考えを変えた。人間を実験動物として扱うことをやめ、別の道を模索しようとしたのだ。そんな矢先、人間は神に反乱を起こす。人間達は神の不意を突いて、二つの世界の通路を確保していた装置を停止させることに成功する。さらに人間の世界に残っていた神は、自分たちが実験で生み出した存在によって滅ぼされてしまう。
神の世界の代表者達は人間の国にいた神の使徒に、再び通路を復元するように連絡を取る。それは反乱を起こした人間を処罰するためでは無い。今までのことを人間に謝罪し、共存の道を進めるためだった。
リコリスの話だと、もうすぐ通路が復元されるらしい。ということはレイアの世界はいずれ平和になるんだろうか? きっとそうなるのだろう。
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結果は・・・まあ、アレです。
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