47 / 52
本編 魔神の誕生と滅びの帝都
47 周回している首魁の女
しおりを挟む
食事を取った後、交代で少し仮眠を取ることにした。
俺たちは空になった街の民家を借りている状態だ。
最初は俺とエスフェリアが休むことになった。
相変わらずアグレスには疲労の色が見えない。
「で、なんで俺にくっついて来るんだ?
ベッドならそこにもあるだろう。」
エスフェリアが俺のベッドに潜り込んでくる。
「遠慮するなと言いましたよ。
空(から)約束ですか?」
「・・・。
もしかして俺を嵌める流れだったのか?」
恐るべし、周回女。
「人聞きが悪いですよ。
ちょっと言質を取っただけです。」
何がちょっとなんだ?
「勝手にしろ。」
俺は背中を向ける。
「勝手にしますね。」
エスフェリアは俺に抱きついてきたが、何を言っても無駄そうなので諦めることにした。
少し仮眠を取った後、まだ眠っているエスフェリアを起こさないように、アグレスと交代しようとした。
「私もギスケ様と一緒に寝たいです。」
アグレスが言う。
勘弁してくれ。
「また今度な。」
俺はこの場を切り抜けようと言った言葉だった。
しかし言った後に致命的な失言であったことに気がついた。
「約束しましたよ。」
アグレスはうれしそうにエスフェリアの隣に寝る。
部屋にベッドは二つあるのに何でかたまって寝るんだろう?
俺は外の様子を警戒しながら、疑似魔術回路のシミュレーションを頭の中で行った。
当面の問題点は強力な魔法の使用は、辺りの魔力を枯渇させてしまい、完全に無防備となってしまうことだ。
解決方法は三つ。
一つは魔力の消費が少ない魔法を効果的に使用すること。
もう一つは常に移動しながら、魔法を使用すること。
最後の一つは何とかしてもっと広範囲の魔力を集めることだ。
現時点においては効率的な魔法を使用しつつ、魔力が枯渇する前に移動することで対応するしかない。
最後の一つはまだ研究不足で、実現の見通しが立っていないのだ。
つまり俺の光魔法の使用は極力避けなければならない。
サイアグの使っていたのを真似してから、かなり調子に乗りすぎた。
よくよく考えてみると、サイアグの使った光魔法は効果的に威力が絞られていた。
薙ぎ払い吹き飛ばす俺の無駄が多い魔法とは根本的に違っていたのだ。
威力の高い俺の魔法は、サイアグの上を行ったとすら思っていた。
冷静に考えてみると、増長も甚だしい。
ここらで反省してこれからのことを考えていかないと、致命的な失敗を冒すことになるだろう。
命のやりとりが発生する中での失敗はシャレにならない。
そんなことを考えているうちに、それなりに時間が過ぎていく。
外を見ている限り、街の様子に変化は無い。
そしてエスフェリアとアグレスが体を起こした。
「さあ、出発しましょう。」
エスフェリアが元気良く言った。
俺たちは空になった街の民家を借りている状態だ。
最初は俺とエスフェリアが休むことになった。
相変わらずアグレスには疲労の色が見えない。
「で、なんで俺にくっついて来るんだ?
ベッドならそこにもあるだろう。」
エスフェリアが俺のベッドに潜り込んでくる。
「遠慮するなと言いましたよ。
空(から)約束ですか?」
「・・・。
もしかして俺を嵌める流れだったのか?」
恐るべし、周回女。
「人聞きが悪いですよ。
ちょっと言質を取っただけです。」
何がちょっとなんだ?
「勝手にしろ。」
俺は背中を向ける。
「勝手にしますね。」
エスフェリアは俺に抱きついてきたが、何を言っても無駄そうなので諦めることにした。
少し仮眠を取った後、まだ眠っているエスフェリアを起こさないように、アグレスと交代しようとした。
「私もギスケ様と一緒に寝たいです。」
アグレスが言う。
勘弁してくれ。
「また今度な。」
俺はこの場を切り抜けようと言った言葉だった。
しかし言った後に致命的な失言であったことに気がついた。
「約束しましたよ。」
アグレスはうれしそうにエスフェリアの隣に寝る。
部屋にベッドは二つあるのに何でかたまって寝るんだろう?
俺は外の様子を警戒しながら、疑似魔術回路のシミュレーションを頭の中で行った。
当面の問題点は強力な魔法の使用は、辺りの魔力を枯渇させてしまい、完全に無防備となってしまうことだ。
解決方法は三つ。
一つは魔力の消費が少ない魔法を効果的に使用すること。
もう一つは常に移動しながら、魔法を使用すること。
最後の一つは何とかしてもっと広範囲の魔力を集めることだ。
現時点においては効率的な魔法を使用しつつ、魔力が枯渇する前に移動することで対応するしかない。
最後の一つはまだ研究不足で、実現の見通しが立っていないのだ。
つまり俺の光魔法の使用は極力避けなければならない。
サイアグの使っていたのを真似してから、かなり調子に乗りすぎた。
よくよく考えてみると、サイアグの使った光魔法は効果的に威力が絞られていた。
薙ぎ払い吹き飛ばす俺の無駄が多い魔法とは根本的に違っていたのだ。
威力の高い俺の魔法は、サイアグの上を行ったとすら思っていた。
冷静に考えてみると、増長も甚だしい。
ここらで反省してこれからのことを考えていかないと、致命的な失敗を冒すことになるだろう。
命のやりとりが発生する中での失敗はシャレにならない。
そんなことを考えているうちに、それなりに時間が過ぎていく。
外を見ている限り、街の様子に変化は無い。
そしてエスフェリアとアグレスが体を起こした。
「さあ、出発しましょう。」
エスフェリアが元気良く言った。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
神による異世界転生〜転生した私の異世界ライフ〜
シュガーコクーン
ファンタジー
女神のうっかりで死んでしまったOLが一人。そのOLは、女神によって幼女に戻って異世界転生させてもらうことに。
その幼女の新たな名前はリティア。リティアの繰り広げる異世界ファンタジーが今始まる!
「こんな話をいれて欲しい!」そんな要望も是非下さい!出来る限り書きたいと思います。
素人のつたない作品ですが、よければリティアの異世界ライフをお楽しみ下さい╰(*´︶`*)╯
旧題「神による異世界転生〜転生幼女の異世界ライフ〜」
現在、小説家になろうでこの作品のリメイクを連載しています!そちらも是非覗いてみてください。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる