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「エリーヌ様、良かったのですか? ヨアン様はまだ話足りない雰囲気でしたのに」
「それよりも魔法を使ったことで体が疲れてしまったの。貴女は大丈夫なの?」
「私も実は……」
笑いながらそう言うイリエット。
そうよね、実技は疲れるモノなのよね。
私にはまだまだ魔法なんて……不向きだわ。
そう思っていた。
その後の授業は社交界基礎学習、その後雑学が続き学校の授業も全て終わった。
イリエットを連れて私馬車が待つ門の前に行くとアレックスが待ち構えていた。
私の事を待っていたと言いながら白い歯をキラリと輝かせながら私に話しかけてきた。
近くを通る令嬢たちがアレックスの笑顔を見ながら目がハートマークになっていた。
流石イケメンだわ……しかも私の為に残ってくれているってところもイベント発生って感じでいいわね。
「エリーヌ、イリエット。この後何か用事はあるかい? もしなければお茶でもどうかなと思ってね。この近くに美味しいケーキセットを出す店があるんだ。一度行ってみたいと思ったんだよ。どうだろか、勿論イリエットも一緒に」
私の傍に居たイリエットの事もちゃんと留意してくれている点は紳士だなと感じた。
イリエットに行くかどうか尋ねると是非とのことだったので私はアレックスの馬車に乗り込み近くのお店へ向かうことになった。
「此処が一番おいしいケーキとコーヒーが愉しめる場所なんだ。始めて来たけれどお洒落でいい店だ。なぁ、エリーヌ」
確かにお洒落で落ち着いた雰囲気のある店だった。
「本当に。お洒落ですわね。こういうお店が学校近くにあるなんて知らなかったですわ」
「本当ですね。私も始めてきました」
イリエットがそう言うとアレックスは笑顔で言いながら私たちに話しかけた。
私は相槌を打つ程度で済ませることにした。
あんまり親密にしていると誤解されそうな気がしたから。
隣にいるイリエットは嬉しそうな表情を浮かべている。
こういうのって前世でも慣れないんだよな~、そう思いながらお店に入ると少ないがお客さんがちらほらいた。
私たちは奥のテーブルに腰かけるとマスターにケーキセットを注文する。
「そう言えば、エリーヌは魔法実技で疲れていたとヨアンが心配そうにしていたが、今はもう大丈夫なのかい?」
「あ、はい。もうすっかり。久々の魔法でしたので、疲れが出てしまったのですわ」
「久々……? この間も実技が合ったではないか?」
あれ……? 私魔法実技を受けたのって初めてだったわよね。
そっか、転生してこの体になってから初めてであってエリーヌ自体は魔法訓練はしていたのよね。
此処は何とか誤魔化さないと。
「ははは、えーっと、そうそう、久々の学校だったので疲れたのですわ」
「そうか。あまり無理はするなよ。皆が心配するからな」
皆……? 誰よ、皆って。
クラス中の人間から心配されるほどエリーヌって人徳ある人なのかな。
前世の私の時は常に数名の女子だけだったのに……。
他愛のない話をしているとマスターがケーキセットを持ってやって来た。
「それよりも魔法を使ったことで体が疲れてしまったの。貴女は大丈夫なの?」
「私も実は……」
笑いながらそう言うイリエット。
そうよね、実技は疲れるモノなのよね。
私にはまだまだ魔法なんて……不向きだわ。
そう思っていた。
その後の授業は社交界基礎学習、その後雑学が続き学校の授業も全て終わった。
イリエットを連れて私馬車が待つ門の前に行くとアレックスが待ち構えていた。
私の事を待っていたと言いながら白い歯をキラリと輝かせながら私に話しかけてきた。
近くを通る令嬢たちがアレックスの笑顔を見ながら目がハートマークになっていた。
流石イケメンだわ……しかも私の為に残ってくれているってところもイベント発生って感じでいいわね。
「エリーヌ、イリエット。この後何か用事はあるかい? もしなければお茶でもどうかなと思ってね。この近くに美味しいケーキセットを出す店があるんだ。一度行ってみたいと思ったんだよ。どうだろか、勿論イリエットも一緒に」
私の傍に居たイリエットの事もちゃんと留意してくれている点は紳士だなと感じた。
イリエットに行くかどうか尋ねると是非とのことだったので私はアレックスの馬車に乗り込み近くのお店へ向かうことになった。
「此処が一番おいしいケーキとコーヒーが愉しめる場所なんだ。始めて来たけれどお洒落でいい店だ。なぁ、エリーヌ」
確かにお洒落で落ち着いた雰囲気のある店だった。
「本当に。お洒落ですわね。こういうお店が学校近くにあるなんて知らなかったですわ」
「本当ですね。私も始めてきました」
イリエットがそう言うとアレックスは笑顔で言いながら私たちに話しかけた。
私は相槌を打つ程度で済ませることにした。
あんまり親密にしていると誤解されそうな気がしたから。
隣にいるイリエットは嬉しそうな表情を浮かべている。
こういうのって前世でも慣れないんだよな~、そう思いながらお店に入ると少ないがお客さんがちらほらいた。
私たちは奥のテーブルに腰かけるとマスターにケーキセットを注文する。
「そう言えば、エリーヌは魔法実技で疲れていたとヨアンが心配そうにしていたが、今はもう大丈夫なのかい?」
「あ、はい。もうすっかり。久々の魔法でしたので、疲れが出てしまったのですわ」
「久々……? この間も実技が合ったではないか?」
あれ……? 私魔法実技を受けたのって初めてだったわよね。
そっか、転生してこの体になってから初めてであってエリーヌ自体は魔法訓練はしていたのよね。
此処は何とか誤魔化さないと。
「ははは、えーっと、そうそう、久々の学校だったので疲れたのですわ」
「そうか。あまり無理はするなよ。皆が心配するからな」
皆……? 誰よ、皆って。
クラス中の人間から心配されるほどエリーヌって人徳ある人なのかな。
前世の私の時は常に数名の女子だけだったのに……。
他愛のない話をしているとマスターがケーキセットを持ってやって来た。
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