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後日談 片翼をもがれた不死鳥
A17.開戦
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エデンリーフ国境沿いには、統制領ガイストから大量の魔物が送られてきた。人間の兵士ではなく、まずは魔物でエデンリーフを削る作戦だろう。しかし、魔物を送るということは、魔物を育成もしくは捕縛していた可能性がある。
エデンリーフはアークランドからの助力を受け、ガイストに対抗するための兵、ならびに魔塔主が送られることとなった。
「はーい!!僕がアークランドから派遣されましたー!!マラカイと申します。初めまして~!!」
「初めましてマラカイ殿。私がエデンリーフ第一王子のライゼルです。この度は、迅速なる援軍の派遣、誠に感謝いたします」
エデンリーフ側は、急遽この魔法学校でアークランドからの大使を招き入れていた。
アークランドとエデンリーフは友好国ではない。しかし、国際法上、魔物の育成をしていると疑われる国は、それだけで攻め入られる口実を与えられる。いや、統制領ガイストは魔物についてはしらばっくれるつもりなのだろう。そのうえで送り込んでいる。けれど、二国が同盟を結ぶには格好の材料にはなる。
ライゼル王子はマラカイと握手をするために手を差し出すが、一方のマラカイは周囲をきょろきょろとしていた。私を探しているのだろう。マラカイは魔塔から来たため、便宜上アークランドから人を連れてきている。故に、あまり私の姿は見られて良いものではないため、私はフードをかぶって隠れていた。隣のロギルジョーも同様に、だ。
「それにしてもうちの王が突然魔塔をこき使ってくるからビックリしましたよ~。まあ、請け負った以上は地形を塗り替えるくらいに頑張っちゃいますから!!」
マラカイの発言を聞いたエデンリーフの貴族たちは、物騒な発言にざわざわしだす。彼の態度から見て、嘘は感じ取れないからだ。つまり、本気で地形を変えられるだけの能力をこの男は持っていることを悟ったのだ。
そう、このマラカイ一人でこの場の全員を虐殺することは容易い。たとえ本人のその気がなくとも、「出来る」というだけで人間は恐怖を抱いてしまう。今は味方であっても、アークランドが精鋭ぞろいに変わりはないのだ。
それにしても、マラカイは私の引き渡しという交渉条件は知らないのだな。見るからにテンションが高いが、知っていたらこの男であれば抵抗したように思う。
マラカイは地図を開き、ガイストの状況を一通り説明していく。誰が実権を握っているのか。どこの砦が狙いどころか。アークランド側がこれからどの順番で動いていくのか。エデンリーフですら握れなかったガイストの内部の状況をペラペラしゃべるのだ。頼もしいではなく、もはやすべてを知り尽くしている化け物にしか思えないだろう。にっこにこなのがさらに拍車をかける。
「・・・と、いうわけで、前線は僕たちアークランド魔塔組が抑えますので、抑圧された民の解放は闇魔法のエキスパートにお願いします!アークランド兵は、今地図で打った箇所にそれぞれ向かわせますので、あとはエデンリーフのみなさんが指導者をぶちのめしてくれれば、終戦後に土地を半々で分けましょうか!!」
計画の中枢が個人の力に頼み切ったスーパー脳筋作戦である。マラカイが魔物を制圧、私が民たちを洗脳。なんだこの、どっちが悪者なのか考えさせられる作戦は。
エデンリーフの面々はあまりにも雑な計画に怯えている。一方のアークランド側はどうしてエデンリーフが戸惑っているのか理解しかねる様子だ。お前たち、私とマラカイの力を信用しすぎではないか?
今こうして前線ではエデンリーフ軍が魔物の侵攻を止めている。エデンリーフの面々は雑すぎる計画に頷きながらも、仮に失敗しても大丈夫なように、人員の分配の議論を始めている。マラカイはやがて、隠れている私をみつけ、にこにこと笑顔を浮かべながら近づいてフードを外してきた。
「先生!!こんなところにいたんですね!!どおりで先生のかぐわしい香りがすると思いましたー!!」
闇の支配者・ローゼルアリオンの突然の登場に、アークランド側の面々が息をのんで驚く。おいおい、私は今、追われている身なんだぞ。
・・・いや、私が安全な場所で出産するにはどうしてもエデンリーフの力を借りざるを得ず、すると出産予定日までに戦争を終わらせる必要がある。すると私の闇魔法は今回の戦争では必要不可欠ということをマラカイは分かっているのだろう。私が出なくては、戦争は長引く。であれば、正体は隠しておけるものではない。
『大丈夫ですよ!魔塔組には破ったら死より恐ろしい箝口令を敷きますし、仮に小僧本人がここに来たとて、この僕が先生をお守りしますから!!悪の王から大事な大事なお姫様を守るって、やってみたかったんですよね~!!』
『・・・・・・』
今から戦争がはじまるというのに、こんな浮かれてる奴っているんだな。ロギルジョーも苦笑いしている。
「大型の魔物はこの僕が仕留めて、討ちそびれた中型以下のやつは連れてきた我が魔塔の面々がどうにかします!!では、行きましょうか~!!」
「ああ、行ってこい」
「先生も一緒に行くんですよ?」
「担当エリアが全然違うだろうが!!お前が言ったんだろうが!!いいから行ってこい!!」
嫌がるマラカイを蹴って送り出す。マラカイという天災に対してそんな所業が出来るのが私くらいのせいか、周囲の面々は「あれが魔王・・・」「すげぇ、あの天災を調教してやがる・・・」と怯えていた。そんな私に隣のロギルジョーが小声で話しかける。
『我が国が誇る最強の闇の支配者が味方となって一緒に戦ってくれるからか、アークランド側のテンションが高ぇな』
『私のその悪者のイメージ、いつになったら払拭するんだろうな』
完全払拭は無理だろうな。・・・と思っていると、魔塔側の面々が頭をぺこぺこ下げた後に去って行った。一応私は元上司でもあるからな。社内では恐ろしい存在だが、社外と戦うときは最高に頼もしいと認識されるあれだろうな。私の前世の女上司も、普段非常に厳しいわりに、クレーマーと戦うときは最高に頼もしかった。あんな感じだ。
『ローゼルアリオンが悪い人間ではなく、普通に性格が悪いだけの奴ってみんな分かってきたんだろうな』
『別に私は性格も悪くないだろうが!!』
ちょっと人付き合いが苦手なだけで、人生ハードモードすぎる。
そんな不服そうな私の腕を掴んで、ロギルジョーは転移で跳んだ。それは統制領ガイストの、都市のど真ん中。噴水がある場所だ。
「・・・転移は、一度行ったことがある場所か、何かしら縁がないといけない。お前、ここに来た事があるのか?」
「当たり前だろ?俺は一国の王子だぞ。ガイストは革命前は悪政以外は穏やかな国だったんだよ。その際に大使として都市を回ったこともある。まあ、俺たちが立っているここは地方都市だけどな」
地方都市。王都ほど活気はないが、それにしても人通りが少ない。軍の魔法使いらしき面々が自身の魔道具を携帯し住民を押さえつけているようだ。
「なあ、あそこ。大きな建物の近く。成人男性たちが集められているな」
「徴兵なんだろう」
統率している兵士は、一般人らしき面々に演説をしている最中のようだ。
「我々ガイストは、エデンリーフから宣戦布告を受けた!!故に、正当防衛を行使する!諸君!!我が国のために、その身を捧げよ!!ガイストに栄光あれ!!」
男の大声が響き渡り、それが場に浸透していくのが分かる。
事実を捏造している。エデンリーフを一方的に悪に仕立て上げ、国民たちを「我らこそが正義」と扇動しているのだ。情報も統制されているだろうこの国の国民は、正しい情報を得ることはできない。故に、あっという間に誤情報を鵜呑みにし、こぶしを掲げてエデンリーフへの憎しみを叫んでいた。
彼らがこうして怒りに駆られているのは、彼ら自身のせいではない。けれど、自分たちを正義と誤認しているからこそ、悪と断じた相手に対して暴力的になるのだ。
やがてその光景をじっと見ていた私たちはぐれ者に、兵の一部が気が付く。誰かが笛を吹き、捕縛しようと警戒を促していた。ここにいる民たちは、無地の格好をしていた。服装を統一しているのである。故に、ローブを着ている我々に真っ先に気が付いたのだ。
「なあ、ロギル。統制領ガイストの大都市は、いくつあるんだ?」
「首都入れて5つだな。ここがそのうちの1つ」
「ふむ。すると私は一人で五つ分、兵と民、制圧をしなくてはならないのか」
兵たちはこちらを囲む。そして、両手を上げることを促してきた。
「さすがのお師匠でも、それはきついか?」
「何を言っている」
私は、たった一人でこの世界を恐怖のどん底に陥れることが出来る、悪役・ローゼルアリオンだぞ?
黒の大杖を取り出す。軽量化の魔法をかけてあるため、全く重くないそれは、妊娠したことを考えて、加工し直したものだ。それを地面に突き刺すように持つ。
兵たちは私たちの抵抗を感知し、捕縛のための呪文を詠唱し始めた。
「ちまちまとやるのも面倒だ。一気に都市ごと乗っ取るか」
足元を起点に、街を覆うほどの魔法陣を展開する。兵たちは自分たちの立っていた場所が黒い陣で覆われ、思わず動揺して詠唱を中断した。まあ、中断せずとも私の方が早いが。
「神々の目覚め」
国を乗っ取るために考案された、闇の魔法を解き放つ。禍々しい光が地面を覆い、兵たちは全く抵抗する余裕もないまま、魔法の餌食となる。
人々の意識は、命令主である私によって書き換えられる。魔道具を持っていた兵士はおのれの魔道具を自ら破壊し、民たちは現指導者への違和感を人目を憚らず口にし始める。
こうして、とある大都市は、あっという間に制圧が終わった。
エデンリーフはアークランドからの助力を受け、ガイストに対抗するための兵、ならびに魔塔主が送られることとなった。
「はーい!!僕がアークランドから派遣されましたー!!マラカイと申します。初めまして~!!」
「初めましてマラカイ殿。私がエデンリーフ第一王子のライゼルです。この度は、迅速なる援軍の派遣、誠に感謝いたします」
エデンリーフ側は、急遽この魔法学校でアークランドからの大使を招き入れていた。
アークランドとエデンリーフは友好国ではない。しかし、国際法上、魔物の育成をしていると疑われる国は、それだけで攻め入られる口実を与えられる。いや、統制領ガイストは魔物についてはしらばっくれるつもりなのだろう。そのうえで送り込んでいる。けれど、二国が同盟を結ぶには格好の材料にはなる。
ライゼル王子はマラカイと握手をするために手を差し出すが、一方のマラカイは周囲をきょろきょろとしていた。私を探しているのだろう。マラカイは魔塔から来たため、便宜上アークランドから人を連れてきている。故に、あまり私の姿は見られて良いものではないため、私はフードをかぶって隠れていた。隣のロギルジョーも同様に、だ。
「それにしてもうちの王が突然魔塔をこき使ってくるからビックリしましたよ~。まあ、請け負った以上は地形を塗り替えるくらいに頑張っちゃいますから!!」
マラカイの発言を聞いたエデンリーフの貴族たちは、物騒な発言にざわざわしだす。彼の態度から見て、嘘は感じ取れないからだ。つまり、本気で地形を変えられるだけの能力をこの男は持っていることを悟ったのだ。
そう、このマラカイ一人でこの場の全員を虐殺することは容易い。たとえ本人のその気がなくとも、「出来る」というだけで人間は恐怖を抱いてしまう。今は味方であっても、アークランドが精鋭ぞろいに変わりはないのだ。
それにしても、マラカイは私の引き渡しという交渉条件は知らないのだな。見るからにテンションが高いが、知っていたらこの男であれば抵抗したように思う。
マラカイは地図を開き、ガイストの状況を一通り説明していく。誰が実権を握っているのか。どこの砦が狙いどころか。アークランド側がこれからどの順番で動いていくのか。エデンリーフですら握れなかったガイストの内部の状況をペラペラしゃべるのだ。頼もしいではなく、もはやすべてを知り尽くしている化け物にしか思えないだろう。にっこにこなのがさらに拍車をかける。
「・・・と、いうわけで、前線は僕たちアークランド魔塔組が抑えますので、抑圧された民の解放は闇魔法のエキスパートにお願いします!アークランド兵は、今地図で打った箇所にそれぞれ向かわせますので、あとはエデンリーフのみなさんが指導者をぶちのめしてくれれば、終戦後に土地を半々で分けましょうか!!」
計画の中枢が個人の力に頼み切ったスーパー脳筋作戦である。マラカイが魔物を制圧、私が民たちを洗脳。なんだこの、どっちが悪者なのか考えさせられる作戦は。
エデンリーフの面々はあまりにも雑な計画に怯えている。一方のアークランド側はどうしてエデンリーフが戸惑っているのか理解しかねる様子だ。お前たち、私とマラカイの力を信用しすぎではないか?
今こうして前線ではエデンリーフ軍が魔物の侵攻を止めている。エデンリーフの面々は雑すぎる計画に頷きながらも、仮に失敗しても大丈夫なように、人員の分配の議論を始めている。マラカイはやがて、隠れている私をみつけ、にこにこと笑顔を浮かべながら近づいてフードを外してきた。
「先生!!こんなところにいたんですね!!どおりで先生のかぐわしい香りがすると思いましたー!!」
闇の支配者・ローゼルアリオンの突然の登場に、アークランド側の面々が息をのんで驚く。おいおい、私は今、追われている身なんだぞ。
・・・いや、私が安全な場所で出産するにはどうしてもエデンリーフの力を借りざるを得ず、すると出産予定日までに戦争を終わらせる必要がある。すると私の闇魔法は今回の戦争では必要不可欠ということをマラカイは分かっているのだろう。私が出なくては、戦争は長引く。であれば、正体は隠しておけるものではない。
『大丈夫ですよ!魔塔組には破ったら死より恐ろしい箝口令を敷きますし、仮に小僧本人がここに来たとて、この僕が先生をお守りしますから!!悪の王から大事な大事なお姫様を守るって、やってみたかったんですよね~!!』
『・・・・・・』
今から戦争がはじまるというのに、こんな浮かれてる奴っているんだな。ロギルジョーも苦笑いしている。
「大型の魔物はこの僕が仕留めて、討ちそびれた中型以下のやつは連れてきた我が魔塔の面々がどうにかします!!では、行きましょうか~!!」
「ああ、行ってこい」
「先生も一緒に行くんですよ?」
「担当エリアが全然違うだろうが!!お前が言ったんだろうが!!いいから行ってこい!!」
嫌がるマラカイを蹴って送り出す。マラカイという天災に対してそんな所業が出来るのが私くらいのせいか、周囲の面々は「あれが魔王・・・」「すげぇ、あの天災を調教してやがる・・・」と怯えていた。そんな私に隣のロギルジョーが小声で話しかける。
『我が国が誇る最強の闇の支配者が味方となって一緒に戦ってくれるからか、アークランド側のテンションが高ぇな』
『私のその悪者のイメージ、いつになったら払拭するんだろうな』
完全払拭は無理だろうな。・・・と思っていると、魔塔側の面々が頭をぺこぺこ下げた後に去って行った。一応私は元上司でもあるからな。社内では恐ろしい存在だが、社外と戦うときは最高に頼もしいと認識されるあれだろうな。私の前世の女上司も、普段非常に厳しいわりに、クレーマーと戦うときは最高に頼もしかった。あんな感じだ。
『ローゼルアリオンが悪い人間ではなく、普通に性格が悪いだけの奴ってみんな分かってきたんだろうな』
『別に私は性格も悪くないだろうが!!』
ちょっと人付き合いが苦手なだけで、人生ハードモードすぎる。
そんな不服そうな私の腕を掴んで、ロギルジョーは転移で跳んだ。それは統制領ガイストの、都市のど真ん中。噴水がある場所だ。
「・・・転移は、一度行ったことがある場所か、何かしら縁がないといけない。お前、ここに来た事があるのか?」
「当たり前だろ?俺は一国の王子だぞ。ガイストは革命前は悪政以外は穏やかな国だったんだよ。その際に大使として都市を回ったこともある。まあ、俺たちが立っているここは地方都市だけどな」
地方都市。王都ほど活気はないが、それにしても人通りが少ない。軍の魔法使いらしき面々が自身の魔道具を携帯し住民を押さえつけているようだ。
「なあ、あそこ。大きな建物の近く。成人男性たちが集められているな」
「徴兵なんだろう」
統率している兵士は、一般人らしき面々に演説をしている最中のようだ。
「我々ガイストは、エデンリーフから宣戦布告を受けた!!故に、正当防衛を行使する!諸君!!我が国のために、その身を捧げよ!!ガイストに栄光あれ!!」
男の大声が響き渡り、それが場に浸透していくのが分かる。
事実を捏造している。エデンリーフを一方的に悪に仕立て上げ、国民たちを「我らこそが正義」と扇動しているのだ。情報も統制されているだろうこの国の国民は、正しい情報を得ることはできない。故に、あっという間に誤情報を鵜呑みにし、こぶしを掲げてエデンリーフへの憎しみを叫んでいた。
彼らがこうして怒りに駆られているのは、彼ら自身のせいではない。けれど、自分たちを正義と誤認しているからこそ、悪と断じた相手に対して暴力的になるのだ。
やがてその光景をじっと見ていた私たちはぐれ者に、兵の一部が気が付く。誰かが笛を吹き、捕縛しようと警戒を促していた。ここにいる民たちは、無地の格好をしていた。服装を統一しているのである。故に、ローブを着ている我々に真っ先に気が付いたのだ。
「なあ、ロギル。統制領ガイストの大都市は、いくつあるんだ?」
「首都入れて5つだな。ここがそのうちの1つ」
「ふむ。すると私は一人で五つ分、兵と民、制圧をしなくてはならないのか」
兵たちはこちらを囲む。そして、両手を上げることを促してきた。
「さすがのお師匠でも、それはきついか?」
「何を言っている」
私は、たった一人でこの世界を恐怖のどん底に陥れることが出来る、悪役・ローゼルアリオンだぞ?
黒の大杖を取り出す。軽量化の魔法をかけてあるため、全く重くないそれは、妊娠したことを考えて、加工し直したものだ。それを地面に突き刺すように持つ。
兵たちは私たちの抵抗を感知し、捕縛のための呪文を詠唱し始めた。
「ちまちまとやるのも面倒だ。一気に都市ごと乗っ取るか」
足元を起点に、街を覆うほどの魔法陣を展開する。兵たちは自分たちの立っていた場所が黒い陣で覆われ、思わず動揺して詠唱を中断した。まあ、中断せずとも私の方が早いが。
「神々の目覚め」
国を乗っ取るために考案された、闇の魔法を解き放つ。禍々しい光が地面を覆い、兵たちは全く抵抗する余裕もないまま、魔法の餌食となる。
人々の意識は、命令主である私によって書き換えられる。魔道具を持っていた兵士はおのれの魔道具を自ら破壊し、民たちは現指導者への違和感を人目を憚らず口にし始める。
こうして、とある大都市は、あっという間に制圧が終わった。
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