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クラス替え
いじめ
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「うわ…まじか」
新年度が始まり、クラス替えの表を見た十六夜 音緒(イザヨイ ネオ)は、がっかりした。
中1、中2と同じクラスだった親友の桃山 雁翔(モモヤマ カリト)と、騎士名 剣(キシナ ツルギ)とクラスが離れてしまったからだ。
雁翔と剣もがっかりしていたが、3人の中で一番ポジティブな雁翔はすぐに気持ちを切り替え、
「まあ、大丈夫だって!休み時間とか会えば良し!」
と、ウインクして言った。
「おう!サンキュ。」
音緒も笑顔で返した。
2人と別れ、音緒は自分のクラスであるE組の教室に入った。
特に気の合いそうな人間もいないので、音緒は雁翔に借りた小説『復讐狐』を読んでいた。
すると、始業式ということもあり、あっという間にホームルームが終わり、担任は「出席番号1から6番の子たち、掃除よろしくね!」と言い残し、忙しそうに教室を出ていった。
2番だから俺もか。
出席番号早いって損だな…
初っ端から何でもかんでもやらされて…
そんなことを思いながら、音緒は掃除用具入れから箒を取り出した。
「はあー?俺も掃除かよだりい!」
学年一の問題児である片須 陸斗(カタス リクト)が文句を言った。
それだけなら放っておけば良いのだが、片須の取り巻きである毒島 憲斗(ブスジマ ケント)が、クラスの女子を脅迫した。
「おい!てめえ何帰ろうとしてんだよ?リクトの掃除当番代わりにやれよ!」
「え…なんで私が…」
毒島に怯える女子生徒。
周りのクラスメートは見ないふり。
「てめえは三軍だろ!一軍の言うこと聞けよ!なあ、十六夜!」
いきなりフられて驚いたが、音緒は呆れた顔で毒島を見た。
「別に?つか俺早く掃除終わらせたいから邪魔しないでくれる?」
そう吐き捨てると、音緒は再び掃除を続けた。
「おい、十六夜!てめえこいつの味方すんのかよ!俺ら一軍敵に回したらどーなるか分かってんのか!」
片須が音緒の胸倉を掴んで怒鳴った。
クラス中が凍りつく。
しかし、音緒はそんな片須の顔を見て嗤うと、こう軽くあしらった。
「一軍一軍ってやたらアピールしてくるけど、女子をいじめるような馬鹿でも簡単になれるんだな。なら一軍って価値ないんじゃねーの?吠えてねえでさっさと掃除終わらせようぜ。」
まさか自分が言い返されるとは思っていなかった片須は、驚きのあまり音緒の胸倉を掴んでいた手を放してしまう。
「早く帰りな。和山さん。こーゆー時に掃除が回ってこないのは出席番号遅い人の特権だもんな。」
先程まで片須と毒島にいじめられていた女子生徒に、音緒は微笑んで言った。
「あ、ありがとうっ!十六夜君!」
女子生徒は顔を真っ赤にして教室を出て行った。
こうなると、片須と毒島の立場は無い。
他の掃除当番たちは2人を見ながら、憐れむように小さい声で話し出した。
「今の見た?ほんとざまーみろよね!」
「十六夜まじ正論!!」
「片須君と毒島君、人に掃除押し付けるとか何様?キモいんだけど。」
「流石に女子いじめる奴に同情もクソもねえわ。俺。」
「このクラスのトップは十六夜君よね!」
アハハハと笑い出したクラスメートたち。
そんな事は気にも留めず、掃除を早く終わらせようとする音緒。
顔を真っ赤にしたいじめっ子2人。
掃除が終わるとすぐ、音緒は教室を出た。
帰りに雁翔ん家寄るか。
『復讐狐』返して続き借りよう。
そんなことを考えながら校門を出た。
新年度が始まり、クラス替えの表を見た十六夜 音緒(イザヨイ ネオ)は、がっかりした。
中1、中2と同じクラスだった親友の桃山 雁翔(モモヤマ カリト)と、騎士名 剣(キシナ ツルギ)とクラスが離れてしまったからだ。
雁翔と剣もがっかりしていたが、3人の中で一番ポジティブな雁翔はすぐに気持ちを切り替え、
「まあ、大丈夫だって!休み時間とか会えば良し!」
と、ウインクして言った。
「おう!サンキュ。」
音緒も笑顔で返した。
2人と別れ、音緒は自分のクラスであるE組の教室に入った。
特に気の合いそうな人間もいないので、音緒は雁翔に借りた小説『復讐狐』を読んでいた。
すると、始業式ということもあり、あっという間にホームルームが終わり、担任は「出席番号1から6番の子たち、掃除よろしくね!」と言い残し、忙しそうに教室を出ていった。
2番だから俺もか。
出席番号早いって損だな…
初っ端から何でもかんでもやらされて…
そんなことを思いながら、音緒は掃除用具入れから箒を取り出した。
「はあー?俺も掃除かよだりい!」
学年一の問題児である片須 陸斗(カタス リクト)が文句を言った。
それだけなら放っておけば良いのだが、片須の取り巻きである毒島 憲斗(ブスジマ ケント)が、クラスの女子を脅迫した。
「おい!てめえ何帰ろうとしてんだよ?リクトの掃除当番代わりにやれよ!」
「え…なんで私が…」
毒島に怯える女子生徒。
周りのクラスメートは見ないふり。
「てめえは三軍だろ!一軍の言うこと聞けよ!なあ、十六夜!」
いきなりフられて驚いたが、音緒は呆れた顔で毒島を見た。
「別に?つか俺早く掃除終わらせたいから邪魔しないでくれる?」
そう吐き捨てると、音緒は再び掃除を続けた。
「おい、十六夜!てめえこいつの味方すんのかよ!俺ら一軍敵に回したらどーなるか分かってんのか!」
片須が音緒の胸倉を掴んで怒鳴った。
クラス中が凍りつく。
しかし、音緒はそんな片須の顔を見て嗤うと、こう軽くあしらった。
「一軍一軍ってやたらアピールしてくるけど、女子をいじめるような馬鹿でも簡単になれるんだな。なら一軍って価値ないんじゃねーの?吠えてねえでさっさと掃除終わらせようぜ。」
まさか自分が言い返されるとは思っていなかった片須は、驚きのあまり音緒の胸倉を掴んでいた手を放してしまう。
「早く帰りな。和山さん。こーゆー時に掃除が回ってこないのは出席番号遅い人の特権だもんな。」
先程まで片須と毒島にいじめられていた女子生徒に、音緒は微笑んで言った。
「あ、ありがとうっ!十六夜君!」
女子生徒は顔を真っ赤にして教室を出て行った。
こうなると、片須と毒島の立場は無い。
他の掃除当番たちは2人を見ながら、憐れむように小さい声で話し出した。
「今の見た?ほんとざまーみろよね!」
「十六夜まじ正論!!」
「片須君と毒島君、人に掃除押し付けるとか何様?キモいんだけど。」
「流石に女子いじめる奴に同情もクソもねえわ。俺。」
「このクラスのトップは十六夜君よね!」
アハハハと笑い出したクラスメートたち。
そんな事は気にも留めず、掃除を早く終わらせようとする音緒。
顔を真っ赤にしたいじめっ子2人。
掃除が終わるとすぐ、音緒は教室を出た。
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そんなことを考えながら校門を出た。
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