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クラス替え

逆恨み

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次の日、教室に入ると、騒がしかったクラスメートたちが一瞬静かになった。

なんだ今の?

不思議に思いながら、音緒は自分の席につこうとした。
しかし、

『死ね』
『女たらし』
『今日から四軍でーす笑』

机と椅子には幼稚な落書きがされていた。

受験生のクセに暇人かよ。

心の中で馬鹿にしながら、音緒は机と椅子を触って、インクが乾いていることを確認すると、普通に席に着いた。

「うっわー!きったねえ!!」

声のする方をチラッと見ると、やはり片須と毒島だった。

2人は音緒に近づくと、読んでいた教科書を取り上げ、ビリビリと破った。

「はーい残念!これで勉強できねえな!」

「志望校落ちるなはい乙~」

ゲラゲラと笑う2人。
クラスメートたちは黙り込んでしまう。
音緒は軽蔑した顔でいじめっ子を見ていた。

「何だよその目はあ!!」

ガタンッ

片須が音緒を突き飛ばした。
立ち上がろうとする音緒に毒島が馬乗りになった。

「てめえチョーシ乗ってんじゃねぇよ!てめえがチヤホヤされんのはちょっと顔が良いからってだけだろ?」

そう言って毒島はポケットからカッターナイフを取り出した。

それを見た女子生徒たちが悲鳴をあげた。

「ちょ、毒島君…嘘でしょ…」

「は、犯罪になるからやめなよ…捕まるよ?」

生徒会長の女子と、その友達が、毒島を敵に回さないような言い方で言った。

「うっせえ!今からこいつ死刑だから!
3…2…」

片須がカウントを始めた時、

ガラッ

「はーい、ホームルーム始めるわよー。」

担任が入ってきた。
慌てて音緒から離れるいじめっ子。
音緒もスッと立ち上がると、席に着いた。



この日から、音緒に対するいじめが始まった。
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