27 / 125
26話
しおりを挟む
公の家の前に止まっている1台の車。その中に乗っているのは史と秘書であり運転手もこなす夏蓮。
今日は史が待ちに待った金曜日。もうすぐ公がやって来て、日曜日の夜までの2日間一緒にいれる。そのことに史はウキウキしていた。
本当なら学校まで迎えに行きたかったが、それは公から「目立つから絶対しないで」と言われたのでやめた。
なので大人しく家の前で待っていると、制服姿の公が車に乗り込んできたので夏蓮は車を発車させた。
「お待たせ、義姉さん。夏蓮さんもわざわざすいません。迎えに来てもらって」
「いえ。これが仕事ですから」
「夏蓮ったら昨日から公に会えることにウキウキしてたんだよ」
「社長!」
思わぬ史の暴露に焦る夏蓮。
「ほら、夏蓮。落ち着いて運転しないと事故するよ」
「焦らせるようなことを言った社長が悪いです」
「あはは。ごめんごめん」
笑っている史を見ながら公は思う。
「義姉さんも結構ウキウキしてるみたいだけど」
「もちろんウキウキしてるさ。なんせ義弟くんと2日間も一緒にいられるんだからね」
史は隠すことなく気持ちをさらけ出した。
「そうなんだ。それで、今はどこに向かってるの?」
「この前保護した犬の様子を見たいと思われていると思うのでアニマルハウスに向かっています」
ここで補足情報を差し込もう。
史が経営する会社、名前をAT社という。どんなことをしているかと言うと、アニマルセラピーのための動物を飼育・調教し、その動物達を連れて老人ホームや障害者施設などを無料で回っている。
じゃあ、どうやって会社の経営を成り立たせているかというと、動物を調教するノウハウを生かして調教師をしたり、動物タレントの事務所を設立したりといった副業で収入を得て経営を成り立たせている。
そして、先ほど夏蓮が言ったアニマルハウスは動物を飼育・調教している施設の名前だ。
ちなみに史は19歳。若手の敏腕女社長なのだ。さらに言うと夏蓮は20歳だ。
はい。補足終了。
「そうですね。ありがとうございます」
「いえ」
「ぶ~。そう提案したのは私なんだけどな~」
史は頬を膨らませながら公を見た。
「ありがとう。義姉さん」
公がお礼を言いながら頭を撫でると史の頬はすぐにしぼんだ。
「社長。誰が言い出したかなんて些細なことを言うなんて、器が小さすぎますよ」
「それは人の手柄を横取りした人間の言うセリフじゃないと思うけどな~」
睨み付ける史をバックミラーで確認した夏蓮は「ふふ」と笑った。
「話の流れでつい。申し訳ありません」
夏蓮の謝罪をうけて史は微笑んだ。
まぁ、もともとそれほど怒ってすらいなかったのだから当たり前か。
「なにを言っているんだい、作者。怒ってはいたさ」
周りから見ればただのじゃれあいにしか見えないよ。
「それは心外だね」
はいはい。アニマルハウスに着いたよ。
史は心外そうにしながらも、車が止まったので降りる。公や夏蓮も車を降りるとアニマルハウスに入った。
「いらっしゃい」
アニマルハウスの管理人のおばちゃんが笑顔で3人を出迎えた。
「お久しぶりです」
「あら、公ちゃんじゃない。ホントに久しぶりね~。元気してた?」
「はい。この通り元気ですよ」
「あら~。背もこんなに大きくなって、かっこよくなったわね~。おばちゃんがもう少し若ければ恋人候補に立候補したのに、惜しいわ~」
すると、公を守るように夏蓮が割ってはいり、史も公に抱きついた。
「おばちゃん。今日は昨日言っていた通り、この前の5頭の犬を見に来たので案内してもらえますか?」
「あら、そうだったわね。ついつい話し込んじゃうのがおばちゃんの悪い癖ね~。それに、公ちゃんは取らないから安心しなさい」
おばちゃんは微笑みながら夏蓮と史を見た。
「こっちよ」
おばちゃんが歩きだしたことで史の抱きつきから解放された公は2人とともにおばちゃんのあとをついていった。
「ここよ」
おばちゃんが3人を連れてきたのは屋外広場。そこには犬だけではなく、猫・猿・鳥・ウサギなど様々な動物が放し飼いされていた。
【あっ!おばちゃんだー!】【史や夏蓮もいるー!】【公もいる!】【ホントだ!公だ!】【公ー!遊んで!】【遊ぼ遊ぼ!】
4人を見つけた動物達がわらわらと集まってきた。特に公のところに集中し、公は一瞬で全身動物まみれになった。
【遊ぼ!】
体中から聞こえてくる動物達の【遊ぼ!】の合唱。しかし、顔にモモンガがくっついている状態の公は返事ができない。
「ほら、公が困ってるからとりあえずみんな離れて」
【ぶー】
動物達の声は聞こえないが、不満に思ってるのはわかるのでおばちゃんは手を叩いて動物達の注目を集めた。
「はい。おすわり」
おばちゃんの一言で動物達は見事におすわりをしておばちゃんを見上げた。おかげで公も動物達から解放されてホッと息を吐いた。
「義姉さん。少しここで遊んでいってもいいかな?」
「もちろん」
「そのための時間も計画のうちに入っていますから大丈夫ですよ」
「と、いうわけで、目一杯遊ぶぞ」
【やったー!】
喜びながらもちゃんとおすわりは続けている動物達に公は感心した。
◇
動物達と目一杯遊んだ公は、別れを惜しむ動物達とさよならして夕食を食べるためにホテルの高級レストランにやって来ていた。もちろん夏蓮も同席している。
「もっと普通のお店でよかったのに」
「久々の義弟くんとの夕食だから奮発してしまったよ」
史が「ふふっ」と笑っているとウェイターが飲み物を持ってきて公達のグラスに注いだ。注がれた飲み物を見た公はいぶかしげな表情で史を見た。
「義姉さん。シャンパンみたいに見えるけど、もちろんノンアルコールなんだよね?」
「もちろんノンアルコールだよ」
答えながら史がグラスを持ったので、公もグラスを持ち、最後に夏蓮がグラスを持った。
「そうだな~」
グラスを持ったまま少し悩んだ史は頷いた。
「公の高校入学と今日という日に乾杯」
『乾杯』
乾杯を終えてノンアルコールのシャンパンを飲んだ史は公を見つめた。
「でも、こうして義弟くんと食事するなんていつ以来だろうね」
「多分2・3ヶ月ぶりくらいじゃないかな」
「私もそのように記憶しています」
「もう少し頻繁に義弟くんと食事をしたいな~」
甘えるような声でおねだりしてくる史に公は苦笑した。
「俺には学校があるし、義姉さんには仕事があるから中々こういう機会が作れないのは仕方ないよ。それでも一緒にご飯が食べたいなら、たまにはうちに帰ってきたらいいじゃんか。そしたら俺が夕食をご馳走してあげるよ」
「公」
公の優しい言葉に史が嬉しくなっていると、夏蓮がうらやましそうにそれを見ていた。
「もちろんその時は夏蓮さんも一緒にどうぞ」
「私もいいのですか?」
「えぇ。普段から義姉さんがお世話になっていますから」
「ありがとうございます」
一瞬で笑顔に変わった夏蓮の表情を見ながら公は微笑んだ。その姿を今度は史が嫉妬まじりの眼差しで見ていた。
「なんですか?史」
レストランの中であり、プライベートの時間ということもあって夏蓮は史のことを名前で呼んだ。
「普段からお世話してるのは私なんだから。そこは間違えないでほしいな」
「スケジュール管理や時間の管理は私がしているのですから、私がお世話しているほうです」
「私よ」
「私です」
にらみ合いを始めた2人。そこへ前菜が運ばれてきたので公が仲裁に入る。
「ほら、料理が運ばれてきたからケンカしない」
いや。ケンカの原因作った公がそれを言うの?
「俺が原因なのか?」
はぁ。わかってないなんて。これだから鈍感天然ジゴロは。
「ひどい言われようだな」
そうだ。年上キラーの称号もつけておくわね。
「おい!俺にこれ以上変な称号つけるな!」
残念。もうつけちゃったわ。
「はぁ~」
どうせこれからどんどんいろんな称号がついていくんだし、気にしたって仕方ないと思うわよ。
「ついていくっていうより、お前がつけていくんだろ?」
そうとも言うわね。
「そうしか言わないんだよ」
諦めた公は前菜を食べ始めた。
◇
レストランでの食事を終えた3人は史が一人暮らししているマンションにやって来た。
「公からお風呂に入るかい?」
「俺は最後でいいよ」
「ふむ。私達が入ったあとのお風呂を堪能するんだな」
薫と同じようなことを言い出す史に公は頭を抱えた。
「じゃあ俺が先に入るよ」
「残念だけど、すでに夏蓮が入りに行ってしまったよ」
「だったら最後でいいよ」
「やっぱり堪能したいんだ」
「もうそれでいいよ」
否定したところで意味がないのはわかっているので公は投げやりに肯定した。
「そういえば、夏蓮さんって今日はここに泊まるの?」
「そうだよ」
どうして?とか聞いたところで意味がないので、公は夏蓮がお風呂からあがってくるのを待った。
そうして夏蓮・史・公の順番でお風呂に入り終えると、公は風呂上がりの牛乳を飲みながら問いかける。
「それで?俺はどこで寝ればいいの?」
「もちろん私達と一緒に寝るんだよ」
「………………………。は?」
「だってこの家は私が1人で住んでいる家なんだからもともとベッドは1つだけ。さらに言えば布団もないから自然と3人で寝るしかないのだよ」
すぐに諦めた公は2人と一緒にベッドルームへ行き、ベッドに寝転んだ。史と夏蓮は公の両サイドに寝転ぶと、公の腕に抱きついた。
「おやすみ、義弟くん」
「おやすみなさい、公さん」
「おやすみ」
公は現実逃避とばかりにすぐに寝落ちた。
今日は史が待ちに待った金曜日。もうすぐ公がやって来て、日曜日の夜までの2日間一緒にいれる。そのことに史はウキウキしていた。
本当なら学校まで迎えに行きたかったが、それは公から「目立つから絶対しないで」と言われたのでやめた。
なので大人しく家の前で待っていると、制服姿の公が車に乗り込んできたので夏蓮は車を発車させた。
「お待たせ、義姉さん。夏蓮さんもわざわざすいません。迎えに来てもらって」
「いえ。これが仕事ですから」
「夏蓮ったら昨日から公に会えることにウキウキしてたんだよ」
「社長!」
思わぬ史の暴露に焦る夏蓮。
「ほら、夏蓮。落ち着いて運転しないと事故するよ」
「焦らせるようなことを言った社長が悪いです」
「あはは。ごめんごめん」
笑っている史を見ながら公は思う。
「義姉さんも結構ウキウキしてるみたいだけど」
「もちろんウキウキしてるさ。なんせ義弟くんと2日間も一緒にいられるんだからね」
史は隠すことなく気持ちをさらけ出した。
「そうなんだ。それで、今はどこに向かってるの?」
「この前保護した犬の様子を見たいと思われていると思うのでアニマルハウスに向かっています」
ここで補足情報を差し込もう。
史が経営する会社、名前をAT社という。どんなことをしているかと言うと、アニマルセラピーのための動物を飼育・調教し、その動物達を連れて老人ホームや障害者施設などを無料で回っている。
じゃあ、どうやって会社の経営を成り立たせているかというと、動物を調教するノウハウを生かして調教師をしたり、動物タレントの事務所を設立したりといった副業で収入を得て経営を成り立たせている。
そして、先ほど夏蓮が言ったアニマルハウスは動物を飼育・調教している施設の名前だ。
ちなみに史は19歳。若手の敏腕女社長なのだ。さらに言うと夏蓮は20歳だ。
はい。補足終了。
「そうですね。ありがとうございます」
「いえ」
「ぶ~。そう提案したのは私なんだけどな~」
史は頬を膨らませながら公を見た。
「ありがとう。義姉さん」
公がお礼を言いながら頭を撫でると史の頬はすぐにしぼんだ。
「社長。誰が言い出したかなんて些細なことを言うなんて、器が小さすぎますよ」
「それは人の手柄を横取りした人間の言うセリフじゃないと思うけどな~」
睨み付ける史をバックミラーで確認した夏蓮は「ふふ」と笑った。
「話の流れでつい。申し訳ありません」
夏蓮の謝罪をうけて史は微笑んだ。
まぁ、もともとそれほど怒ってすらいなかったのだから当たり前か。
「なにを言っているんだい、作者。怒ってはいたさ」
周りから見ればただのじゃれあいにしか見えないよ。
「それは心外だね」
はいはい。アニマルハウスに着いたよ。
史は心外そうにしながらも、車が止まったので降りる。公や夏蓮も車を降りるとアニマルハウスに入った。
「いらっしゃい」
アニマルハウスの管理人のおばちゃんが笑顔で3人を出迎えた。
「お久しぶりです」
「あら、公ちゃんじゃない。ホントに久しぶりね~。元気してた?」
「はい。この通り元気ですよ」
「あら~。背もこんなに大きくなって、かっこよくなったわね~。おばちゃんがもう少し若ければ恋人候補に立候補したのに、惜しいわ~」
すると、公を守るように夏蓮が割ってはいり、史も公に抱きついた。
「おばちゃん。今日は昨日言っていた通り、この前の5頭の犬を見に来たので案内してもらえますか?」
「あら、そうだったわね。ついつい話し込んじゃうのがおばちゃんの悪い癖ね~。それに、公ちゃんは取らないから安心しなさい」
おばちゃんは微笑みながら夏蓮と史を見た。
「こっちよ」
おばちゃんが歩きだしたことで史の抱きつきから解放された公は2人とともにおばちゃんのあとをついていった。
「ここよ」
おばちゃんが3人を連れてきたのは屋外広場。そこには犬だけではなく、猫・猿・鳥・ウサギなど様々な動物が放し飼いされていた。
【あっ!おばちゃんだー!】【史や夏蓮もいるー!】【公もいる!】【ホントだ!公だ!】【公ー!遊んで!】【遊ぼ遊ぼ!】
4人を見つけた動物達がわらわらと集まってきた。特に公のところに集中し、公は一瞬で全身動物まみれになった。
【遊ぼ!】
体中から聞こえてくる動物達の【遊ぼ!】の合唱。しかし、顔にモモンガがくっついている状態の公は返事ができない。
「ほら、公が困ってるからとりあえずみんな離れて」
【ぶー】
動物達の声は聞こえないが、不満に思ってるのはわかるのでおばちゃんは手を叩いて動物達の注目を集めた。
「はい。おすわり」
おばちゃんの一言で動物達は見事におすわりをしておばちゃんを見上げた。おかげで公も動物達から解放されてホッと息を吐いた。
「義姉さん。少しここで遊んでいってもいいかな?」
「もちろん」
「そのための時間も計画のうちに入っていますから大丈夫ですよ」
「と、いうわけで、目一杯遊ぶぞ」
【やったー!】
喜びながらもちゃんとおすわりは続けている動物達に公は感心した。
◇
動物達と目一杯遊んだ公は、別れを惜しむ動物達とさよならして夕食を食べるためにホテルの高級レストランにやって来ていた。もちろん夏蓮も同席している。
「もっと普通のお店でよかったのに」
「久々の義弟くんとの夕食だから奮発してしまったよ」
史が「ふふっ」と笑っているとウェイターが飲み物を持ってきて公達のグラスに注いだ。注がれた飲み物を見た公はいぶかしげな表情で史を見た。
「義姉さん。シャンパンみたいに見えるけど、もちろんノンアルコールなんだよね?」
「もちろんノンアルコールだよ」
答えながら史がグラスを持ったので、公もグラスを持ち、最後に夏蓮がグラスを持った。
「そうだな~」
グラスを持ったまま少し悩んだ史は頷いた。
「公の高校入学と今日という日に乾杯」
『乾杯』
乾杯を終えてノンアルコールのシャンパンを飲んだ史は公を見つめた。
「でも、こうして義弟くんと食事するなんていつ以来だろうね」
「多分2・3ヶ月ぶりくらいじゃないかな」
「私もそのように記憶しています」
「もう少し頻繁に義弟くんと食事をしたいな~」
甘えるような声でおねだりしてくる史に公は苦笑した。
「俺には学校があるし、義姉さんには仕事があるから中々こういう機会が作れないのは仕方ないよ。それでも一緒にご飯が食べたいなら、たまにはうちに帰ってきたらいいじゃんか。そしたら俺が夕食をご馳走してあげるよ」
「公」
公の優しい言葉に史が嬉しくなっていると、夏蓮がうらやましそうにそれを見ていた。
「もちろんその時は夏蓮さんも一緒にどうぞ」
「私もいいのですか?」
「えぇ。普段から義姉さんがお世話になっていますから」
「ありがとうございます」
一瞬で笑顔に変わった夏蓮の表情を見ながら公は微笑んだ。その姿を今度は史が嫉妬まじりの眼差しで見ていた。
「なんですか?史」
レストランの中であり、プライベートの時間ということもあって夏蓮は史のことを名前で呼んだ。
「普段からお世話してるのは私なんだから。そこは間違えないでほしいな」
「スケジュール管理や時間の管理は私がしているのですから、私がお世話しているほうです」
「私よ」
「私です」
にらみ合いを始めた2人。そこへ前菜が運ばれてきたので公が仲裁に入る。
「ほら、料理が運ばれてきたからケンカしない」
いや。ケンカの原因作った公がそれを言うの?
「俺が原因なのか?」
はぁ。わかってないなんて。これだから鈍感天然ジゴロは。
「ひどい言われようだな」
そうだ。年上キラーの称号もつけておくわね。
「おい!俺にこれ以上変な称号つけるな!」
残念。もうつけちゃったわ。
「はぁ~」
どうせこれからどんどんいろんな称号がついていくんだし、気にしたって仕方ないと思うわよ。
「ついていくっていうより、お前がつけていくんだろ?」
そうとも言うわね。
「そうしか言わないんだよ」
諦めた公は前菜を食べ始めた。
◇
レストランでの食事を終えた3人は史が一人暮らししているマンションにやって来た。
「公からお風呂に入るかい?」
「俺は最後でいいよ」
「ふむ。私達が入ったあとのお風呂を堪能するんだな」
薫と同じようなことを言い出す史に公は頭を抱えた。
「じゃあ俺が先に入るよ」
「残念だけど、すでに夏蓮が入りに行ってしまったよ」
「だったら最後でいいよ」
「やっぱり堪能したいんだ」
「もうそれでいいよ」
否定したところで意味がないのはわかっているので公は投げやりに肯定した。
「そういえば、夏蓮さんって今日はここに泊まるの?」
「そうだよ」
どうして?とか聞いたところで意味がないので、公は夏蓮がお風呂からあがってくるのを待った。
そうして夏蓮・史・公の順番でお風呂に入り終えると、公は風呂上がりの牛乳を飲みながら問いかける。
「それで?俺はどこで寝ればいいの?」
「もちろん私達と一緒に寝るんだよ」
「………………………。は?」
「だってこの家は私が1人で住んでいる家なんだからもともとベッドは1つだけ。さらに言えば布団もないから自然と3人で寝るしかないのだよ」
すぐに諦めた公は2人と一緒にベッドルームへ行き、ベッドに寝転んだ。史と夏蓮は公の両サイドに寝転ぶと、公の腕に抱きついた。
「おやすみ、義弟くん」
「おやすみなさい、公さん」
「おやすみ」
公は現実逃避とばかりにすぐに寝落ちた。
0
あなたにおすすめの小説
《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う
なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。
スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、
ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。
弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、
満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。
そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは――
拾ってきた野良の黒猫“クロ”。
だが命の灯が消えかけた夜、
その黒猫は正体を現す。
クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在――
しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。
力を失われ、語ることすら封じられたクロは、
復讐を果たすための契約者を探していた。
クロは瀕死のソラと契約し、
彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。
唯一のスキル《アイテムボックス》。
そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、
弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。
だがその裏で、
クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、
復讐の道を静かに歩み始めていた。
これは――
“最弱”と“最凶”が手を取り合い、
未来をやり直す物語
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ラン(♂)の父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリー(♀)だった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
しかもジュリーの母親、エリカも現われ、ランの家は騒然となった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる