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36話
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桜も散り始めるころ、公達は花見にやってきていた。
集まったメンバーは、桜・楓・暁・萌衣・舞・夢・薫・千佳・翔・音・水・ 羊の地元のメンバーだ。
「絶好のお花見日和っすね!」
「嬉しいのはわかるが、ちゃんと前を向いて歩け」
後ろ歩きで先頭を歩く水を公が注意した。
「はいっす」
注意された水は前を向いて歩きだした。
「でも、こうして集まってなにかするって最近あんまりしてないわね」
「みんな忙しかったですから」
ほのぼのと会話をしているようにみえて、千佳と羊の視線は公の隣を歩く萌衣に向いていた。
「公兄。そのメイドさんは誰なの?」
誰も聞けずにいたことに切り込んだ音。すると、公が答えるより先に萌衣が答えた。
「私はメイドの萌衣と言います。今は公様にご主人様になってもらうべく、公様の家に暮らしながら私のことを知ってもらっている最中でございます。以後お見知りおきを」
優雅に一礼する萌衣の横では公がため息を吐いていた。
知らなかった千佳達は呆然とした様子で公を見ていた。
すると、千佳と音が両側から公を挟むと腕を組んだ。
「どういうことなの?公」
「説明してもらえますか?公兄」
2人の圧力に公はハイキング合宿での出会いから今までのことを話した。
「というわけだ」
「ふーん」
話を聞き終えた千佳は萌衣を見てから公から離れたが、音はくっついたまま離れようとしない。
「私もひっつくっす!」
あいた右腕に抱きついた水。
「あー!ずるい!」
「わたくしも抱きつきたいですわ!」
「舞先輩と夢先輩は家でいつでも抱きつけるんすから、こういう時ぐらい私や音に譲ってくれたっていいじゃないっすか」
そう言われると舞と夢は引き下がるしかなく、音と水は花見場所まで抱きついていた。
「桜が散り始めてるとはいえ、それでも人が多いね~」
暁の言葉通り、かなりの人が最後の花見をするためにやってきて、ほとんどの場所が埋まっていた。
そこらかしこで始まっているどんちゃん騒ぎの中を抜けて公達は奥のほうへとやってきた。そこでは先に場所とりをしてくれていた廻が待っていた。
「おっ。来たな」
「廻。場所とりありがとね」
「ご苦労様っす」
ねぎらいの声をかけながらシートにあがって座った公達。その真ん中に女性陣がお弁当を置いて広げた。
「おぉー!これだけ色々あるとスゲーな!」
廻が早速手を伸ばそうとしたが、その手を千佳が叩いた。
「まずは乾杯からよ」
千佳に叱られて手を引いた廻に楓がジュースを差し出した。
「ありがとう」
全員がジュースを持ったのを確認した千佳は、
「公。乾杯の挨拶よろしくね」
「俺が?」
「そう。公がするの」
みんなが公を見つめたので公は渋々立ち上がった。
「それじゃあ、乾杯!」
『乾杯!』
「ぷはぁ~!うめ~!」
『!!!』
いきなり現れてお花見に参加しているマスターに公達はかなり驚きました。
「なぜお前がここにいる!」
「楽しそうだったから参加しにきたんだよ」
普通にそう言ってマスターは料理を食べていきます。
「うめ~!って食べないのか?」
マスターの問いかけに苦笑や呆れやため息などの反応が返ってきたことにマスターは首を傾げました。
そんなマスターの反応になにを言ってもムダと諦めた公達も料理を食べ始めました。
「いや~。やっぱり花見はいいな~」
マスターは舞い散る桜を見ながらしみじみと呟きました。
「それは否定しねーな」
「やっぱり春がきたら1度はしとかないとね~」
公達もしみじみと桜を見上げます。
「前の話が購買戦争の話で騒がしかったし、こうしたしみじみゆったりとした時間を合間に入れて休まないとな~」
「私達からしてみれば、いつもこうしてしみじみゆったりとしていたいわね」
「それは俺が退屈するからムリ~」
「あんたの退屈なんて知らないわ」
「別にみんなが俺の退屈を気にする必要なんてないよ~。退屈したら勝手にするから~」
しみじみした中でもマスターと桜はチクチクとやりあっています。
「桜~。今日は楽しもうよ~」
「そうよ。ゆっくりしましょう」
暁と楓の言葉に桜はふーっと息を吐きました。
「そうね」
桜は暁から料理を貰ってのんびりと食べ始めました。
「はぁ~。ホントにまったりだな~。まぁ、公の場合は桜の花より周りの花のほうに目がいくか~」
マスターが見た先、公の周りには舞・夢・水・音の中学生4人組が公を取り囲んでいました。
「そのままハーレム作っちゃえば?」
「作らねーよ」
「でも、それだけ花を囲っといてまだそれを言うか~」
「4人が花なのは認めるが、囲ってはいないからな」
公から花と言われた4人は「キャー!」とはしゃいでいました。
「ふ~ん。そう」
マスターは寝転んで桜を見上げました。
「そういえば、廻はまだ彼女いないの?」
「俺?」
予想外の流れ弾に廻は頭を掻きました。
「いねーよ」
廻の答えに千佳はため息を吐きました。
「なんだよ」
「高2にもなったんだから彼女くらい作りなさいよ」
廻は言葉にしませんが、「お前が言うな」という目を千佳に向けました。しかし、千佳は気にしていません。
「でも、さっきの反応を見るかぎりだと好きな人はいるみたいね」
「千佳だって好きな人がいるように俺にだって好きな人ぐらいいるさ」
あっさり認めた廻に千佳はつまらないといった目を向けましたが、今度は廻が気にしていません。
「ってか、俺の心配より自分の心配をしたらどうだ?」
廻が目で公のほうを示したので、千佳が公のほうを向くと、公の周りにはマスター・暁・翔・羊以外のメンバーが集まっていた。
「行かなくていいのか?」
廻のニヤニヤした表情がムカついた千佳はその頭を叩いてから公のところへ向かった。
「いちいち殴るなよ」
「いらないことを言うからだよ」
いつの間にか廻の隣にやってきていたマスターは料理を食べ始めました。
「なぁ、作者」
「なに?」
「あいつらの仲をちゃんと考えてやってくれよ」
「なるようにしかならない、としか言えねーよ」
マスターの返事に廻はため息を吐きながら公達を見た。
「おっ!舞に夢じゃねーか!」
声をかけられた方向を舞と夢が見ると、ガキ大将がとりまきを連れてやってきました。
「なにかしら?」
夢が不機嫌を隠すことなく対応します。
「いや~、花見に来たんだが、見ての通りどこもいっぱいでな。そしたらお前達を見つけたから一緒に花見を楽しもうと思って声をかけたのさ。だから混ぜてくれよ」
すでに一緒にお花見をすることが決まっているような物言いに夢の表情がさらに不機嫌なものになりました。
「なんだよ。その顔は。一緒に楽しもうった言ってるのにまさか追い返す気か?」
やっぱり上から目線で言ってくるので夢が怒鳴ろうとした時、立ち上がった公が夢の頭に手を乗せました。
「なっ」
夢達が集まっていたことで公の姿が見えていなかったガキ大将は驚いたが、すぐに公を睨み付けました。
「さっきから聞いてたら、それが人にものを頼む人間の態度か?」
「あんたには関係ないだろ!」
「ここで夢と一緒に花見をしているから十分関係あるぞ」
「チッ!」
舌打ちをしたガキ大将にくってかかろうとした夢を公が止めました。
「残念だけど、お前達と一緒に花見をしたいと思ってる人間はいないから帰ってくれ」
「なっ!」
驚きながら他のメンバーの表情を確認したガキ大将はさらに「チッ!」と舌打ちをするととりまきを連れて帰っていきました。
「あいつは相変わらずだね」
公はため息を吐きながら夢の頭を撫でました。
「ほら」
マスターの差し出したドリンクを公と夢は受け取りました。
「気持ちを切り替えてもう1度騒ぐぞ~」
「そうだな」
「飲も~」
みんなの声に公と夢も笑いながら騒ぎの輪に入っていきました。
集まったメンバーは、桜・楓・暁・萌衣・舞・夢・薫・千佳・翔・音・水・ 羊の地元のメンバーだ。
「絶好のお花見日和っすね!」
「嬉しいのはわかるが、ちゃんと前を向いて歩け」
後ろ歩きで先頭を歩く水を公が注意した。
「はいっす」
注意された水は前を向いて歩きだした。
「でも、こうして集まってなにかするって最近あんまりしてないわね」
「みんな忙しかったですから」
ほのぼのと会話をしているようにみえて、千佳と羊の視線は公の隣を歩く萌衣に向いていた。
「公兄。そのメイドさんは誰なの?」
誰も聞けずにいたことに切り込んだ音。すると、公が答えるより先に萌衣が答えた。
「私はメイドの萌衣と言います。今は公様にご主人様になってもらうべく、公様の家に暮らしながら私のことを知ってもらっている最中でございます。以後お見知りおきを」
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知らなかった千佳達は呆然とした様子で公を見ていた。
すると、千佳と音が両側から公を挟むと腕を組んだ。
「どういうことなの?公」
「説明してもらえますか?公兄」
2人の圧力に公はハイキング合宿での出会いから今までのことを話した。
「というわけだ」
「ふーん」
話を聞き終えた千佳は萌衣を見てから公から離れたが、音はくっついたまま離れようとしない。
「私もひっつくっす!」
あいた右腕に抱きついた水。
「あー!ずるい!」
「わたくしも抱きつきたいですわ!」
「舞先輩と夢先輩は家でいつでも抱きつけるんすから、こういう時ぐらい私や音に譲ってくれたっていいじゃないっすか」
そう言われると舞と夢は引き下がるしかなく、音と水は花見場所まで抱きついていた。
「桜が散り始めてるとはいえ、それでも人が多いね~」
暁の言葉通り、かなりの人が最後の花見をするためにやってきて、ほとんどの場所が埋まっていた。
そこらかしこで始まっているどんちゃん騒ぎの中を抜けて公達は奥のほうへとやってきた。そこでは先に場所とりをしてくれていた廻が待っていた。
「おっ。来たな」
「廻。場所とりありがとね」
「ご苦労様っす」
ねぎらいの声をかけながらシートにあがって座った公達。その真ん中に女性陣がお弁当を置いて広げた。
「おぉー!これだけ色々あるとスゲーな!」
廻が早速手を伸ばそうとしたが、その手を千佳が叩いた。
「まずは乾杯からよ」
千佳に叱られて手を引いた廻に楓がジュースを差し出した。
「ありがとう」
全員がジュースを持ったのを確認した千佳は、
「公。乾杯の挨拶よろしくね」
「俺が?」
「そう。公がするの」
みんなが公を見つめたので公は渋々立ち上がった。
「それじゃあ、乾杯!」
『乾杯!』
「ぷはぁ~!うめ~!」
『!!!』
いきなり現れてお花見に参加しているマスターに公達はかなり驚きました。
「なぜお前がここにいる!」
「楽しそうだったから参加しにきたんだよ」
普通にそう言ってマスターは料理を食べていきます。
「うめ~!って食べないのか?」
マスターの問いかけに苦笑や呆れやため息などの反応が返ってきたことにマスターは首を傾げました。
そんなマスターの反応になにを言ってもムダと諦めた公達も料理を食べ始めました。
「いや~。やっぱり花見はいいな~」
マスターは舞い散る桜を見ながらしみじみと呟きました。
「それは否定しねーな」
「やっぱり春がきたら1度はしとかないとね~」
公達もしみじみと桜を見上げます。
「前の話が購買戦争の話で騒がしかったし、こうしたしみじみゆったりとした時間を合間に入れて休まないとな~」
「私達からしてみれば、いつもこうしてしみじみゆったりとしていたいわね」
「それは俺が退屈するからムリ~」
「あんたの退屈なんて知らないわ」
「別にみんなが俺の退屈を気にする必要なんてないよ~。退屈したら勝手にするから~」
しみじみした中でもマスターと桜はチクチクとやりあっています。
「桜~。今日は楽しもうよ~」
「そうよ。ゆっくりしましょう」
暁と楓の言葉に桜はふーっと息を吐きました。
「そうね」
桜は暁から料理を貰ってのんびりと食べ始めました。
「はぁ~。ホントにまったりだな~。まぁ、公の場合は桜の花より周りの花のほうに目がいくか~」
マスターが見た先、公の周りには舞・夢・水・音の中学生4人組が公を取り囲んでいました。
「そのままハーレム作っちゃえば?」
「作らねーよ」
「でも、それだけ花を囲っといてまだそれを言うか~」
「4人が花なのは認めるが、囲ってはいないからな」
公から花と言われた4人は「キャー!」とはしゃいでいました。
「ふ~ん。そう」
マスターは寝転んで桜を見上げました。
「そういえば、廻はまだ彼女いないの?」
「俺?」
予想外の流れ弾に廻は頭を掻きました。
「いねーよ」
廻の答えに千佳はため息を吐きました。
「なんだよ」
「高2にもなったんだから彼女くらい作りなさいよ」
廻は言葉にしませんが、「お前が言うな」という目を千佳に向けました。しかし、千佳は気にしていません。
「でも、さっきの反応を見るかぎりだと好きな人はいるみたいね」
「千佳だって好きな人がいるように俺にだって好きな人ぐらいいるさ」
あっさり認めた廻に千佳はつまらないといった目を向けましたが、今度は廻が気にしていません。
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廻が目で公のほうを示したので、千佳が公のほうを向くと、公の周りにはマスター・暁・翔・羊以外のメンバーが集まっていた。
「行かなくていいのか?」
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「いちいち殴るなよ」
「いらないことを言うからだよ」
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「なぁ、作者」
「なに?」
「あいつらの仲をちゃんと考えてやってくれよ」
「なるようにしかならない、としか言えねーよ」
マスターの返事に廻はため息を吐きながら公達を見た。
「おっ!舞に夢じゃねーか!」
声をかけられた方向を舞と夢が見ると、ガキ大将がとりまきを連れてやってきました。
「なにかしら?」
夢が不機嫌を隠すことなく対応します。
「いや~、花見に来たんだが、見ての通りどこもいっぱいでな。そしたらお前達を見つけたから一緒に花見を楽しもうと思って声をかけたのさ。だから混ぜてくれよ」
すでに一緒にお花見をすることが決まっているような物言いに夢の表情がさらに不機嫌なものになりました。
「なんだよ。その顔は。一緒に楽しもうった言ってるのにまさか追い返す気か?」
やっぱり上から目線で言ってくるので夢が怒鳴ろうとした時、立ち上がった公が夢の頭に手を乗せました。
「なっ」
夢達が集まっていたことで公の姿が見えていなかったガキ大将は驚いたが、すぐに公を睨み付けました。
「さっきから聞いてたら、それが人にものを頼む人間の態度か?」
「あんたには関係ないだろ!」
「ここで夢と一緒に花見をしているから十分関係あるぞ」
「チッ!」
舌打ちをしたガキ大将にくってかかろうとした夢を公が止めました。
「残念だけど、お前達と一緒に花見をしたいと思ってる人間はいないから帰ってくれ」
「なっ!」
驚きながら他のメンバーの表情を確認したガキ大将はさらに「チッ!」と舌打ちをするととりまきを連れて帰っていきました。
「あいつは相変わらずだね」
公はため息を吐きながら夢の頭を撫でました。
「ほら」
マスターの差し出したドリンクを公と夢は受け取りました。
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