幻影の讃美歌

ごさまる

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第二章

〜第26話〜邪悪なる覚醒〜①〜

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優の首元には月の模様が、半分まで満ちていた。

《・・・・ククク、残り半分だ・・だんだんと時は迫る・・真の闇の力も満ちてくる・・ククククククッ!》

「私の力も満ちてくるって・・どういうわけなの・・!?
ルシファーッ!?」

「悪」の呟きに戸惑いを隠せず、動揺する優。

「🖤いい加減お話しなさったらいかがです?ルシファー様」

「♪アハッ・・少しは、話せ!ルシファーっ!」

「いいだろう・・今のタイミングで話せる事は、貴様の真の闇の力が完全に満ちた時、貴様の「意識」でその力をコントロールする事が出来る・・自在にな。
だが、奴が待っているのは小望月・・満月の手前の姿だ・・。
完全に満ちるギリギリまで待ち、貴様を吸収する、そして真の闇の力を奪う手はずだろう・・。」

「・・わかったわ。
でも、みすみす吸収されてたまるかってのっ!  !
私にそんな力があるのなら・・私自身も、試してみたいしね・・。だから・・私も私なりに全力を尽くす。」

「🖤あらっ!?随分やる気ね?せいぜい邪魔しないでいてくれたらそれで十分よ🖤」

「・・今のところ・・悔しいけど・・そうね」

ルシファーからの話しに、少し戸惑いながらも戦う意思を強くする優。

そして・・

「皆・・奴が最終形態になる前に一斉攻撃に移るぞ・・場合によって、皆も形態変性の魔素コントロールはしておけ、いいな?」

「♪アハッ、了解♪」

「🖤なるべく、あの姿は遠慮したいけど仕方ないわね🖤」

「・・・・・・・・まあな・・」

「・・・・・・・・ごもっともです・・」

シュルシュルシュルシュルッ!  !  !

《戯れ言は、もういいだろう?  ククククククッ!》

優をめがけて、再び無数の触手が伸びてくる!
しかし触手が優の体の前に伸びた次の瞬間!  !

ブワッー  ー  ー  ーッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!ッ!

思わず皆も腕で顔を覆う程の、強い光が辺りを照らした!
見ると、ドーム状に優の回りを結界が張り巡らしている!

「これが月の結界・・、さすがだな・・フン・・」

ルシファーは、優の無事を目視すると、一気に走りだした!

「!  !  魔術・黒龍炎乱滅 !  !  !」

ドドドドドドドドドドドドッ!ッ!ッ!ッ!ッ!

無数の黒い炎が槍の様に「悪」本体目掛けて突き刺さる! 

《グジャバグォグォグォオオァ・・・貴様ぁ!・・》

「悪」がダメージを食らう!  !

すかさずダミアンの攻撃!  !

「♪アハッアハッ!  魔術・黒龍炎切刻刃!  !  !」

くるくると宙を舞いながら首斬りカマを振り回し、「悪」本体を切り刻むダミアンの術に、体は切り刻まれ、ドロッとした体液が辺り一面飛び散った!  ! 

ベチャ、ベチャっと、ダミアンの顔に跳ね返り、真っ赤に染まる様子にセイラが一言、

「🖤あ~は、なりたくないわ!美しくないわよっ!
ダミアン様っ!たらっ!まったく~🖤ん、もう🖤」

「♪アハッアハッアハッ最高~!  !  !アハッ♪」

「🖤少し綺麗にしなきゃねっ!ウッフン🖤」

セイラの扇子が勢いよく風を起こし「悪」の体にぶつかる!

「🖤暴風傷乱開~っ!醜いモノは飛んでッちゃいなさ~いっ!」

ビロビロビロッ!ッ!ベレベレベレ~ドロッドロッ!

「悪」の傷口がベレベレっと暴風にあおられ開き体液が吹き飛ばされ、傷口は更に深くなった!

「♪ハデス、ミーミル今だよ♪アハッ♪」

「!  !  爆龍渦  !  !  」

ハデスとミーミルは剣を互いに合わせ宙に掲げると巨大な渦が巻き起こり「悪」を吸い上げていく! 

ゴオー  ー  ー  ー!  !ジュルジュルジュルー  ー!  ! 

《グォオオァ・・、そ、そうはさせんグォオオァ・・》
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