幻影の讃美歌

ごさまる

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第三章

〜過去の記憶③〜麒麟の提案〜

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ミカエルは、息も絶え絶え、急いでヨシアとアザゼルの側へ駆け寄ると、

「大丈夫かあ!!ハァハァ・・一体どうなってるんだよ?」

事の一部始終をアザゼルから聞いたミカエルは、

「ったくよぉ~!!麒麟さんよぉ~どんだけ楽しかったんだよ?ったくよぉ!!」

「・・すまぬ・・。つい、はしゃぎすぎた・・。」

「・・お兄ちゃん・・私の背中・・痛いの治る?」

グスン・・。

「ああ!!もちろんだ!!大丈夫、すぐに治るさ。」

アザゼルがヨシアをなだめていると、庭先でくつろいでいた妖精達も集まってきた。

「クスッ♪ねぇ♪大丈夫?」

「いったそぉ~♪クスックスッ♪」

「神々の癒しの力で、治してもらわなきゃ♪」

集まってきた妖精達は、口々に話し始めた。

「聖地へ運び、安静にし治療を・・。
しばらく時間は、かかるが完全に治るまで・・私が
責任をもって側にいる事を約束しよう。」

麒麟は、神の寝床である聖地で治療する様に、アザゼルとミカエルに提案した。

「・・しばらく離れる事になるぞ?アザゼル?」

ミカエルは、不安げにアザゼルに聞いた。

「・・なあに、あっという間さっ!!
なっ!!ヨシア?頑張ろうなっ!!。」

「ウワアアア~!!お兄ちゃんと離れて眠るなんて・・私・・できないよ~ウェーン・・。」

「そりゃあ~、お兄ちゃんだって寂しいさ!
でも、それじゃヨシアの怪我が治らないだろ?
あっ!それに・・元気にならなきゃハチミツ取りにもいけないなっ!?」

「・・ハチミツ・・大好き・・。
治らなきゃ・・ハチミツ・・食べらんない・・。」

ぐずりながらも、一生懸命考えているヨシアの様子に、

「よしっ!!ヨシアが帰ってきたその日は、俺がハチミツたっぷりのケーキを作ってやるよっ!!」

ミカエルはそうヨシアに言うと、ニカッと笑って見せた。

「・・ミカエルのお兄ちゃん・・?本当?本当にハチミツたっぷりのケーキ・・作ってくれる?」

泣き張らした顔を上げ、ヨシアはミカエルに聞いた。

「あぁ!!本当さっ♪飛びきり旨くて、でっかいハチミツケーキ作ってやるって!!」

ミカエルは立ち上がり、両腕を大きく広げてみせた。

「わぁ!!本当ねっ?本当に本当ねっ!!
ミカエルのお兄ちゃん・・約束だよ!!」

「あぁ!!本当に本当っ!!約束だっ♪」

二人は互いの小指を差し出し、指切りをした。

「よしっ!!そうと決まれば・・、え~っと?さっそく聖地に向かった方がいいのか?」

ミカエルがアザゼルに聞いた。

「なるべく急いだ方がいい、一緒についてきてくれ。」

アザゼルは、ヨシアを抱き抱え歩きだした。

「さぁ~て、向かうとするかっ。」



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