幻影の讃美歌

ごさまる

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第三章

〜第36話〜ダミアンの秘事〜

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ダミアンが放つ魔素と優が共鳴し、ゆっくり、ゆっくりと優の身体が宙に浮かぶ。

「コレって・・かなりレアな体験よねっ!信じらんないっ!!!
きゃあ♪最高~っ!!!」

「♪アハッ。
そう言えば・・大事な事を言い忘れたのだ。
浮かれすぎると貴様の《全て》を、持っていかれるぞっ♪アハッ♪」

「えっ!?ち、ちょっとダミアンッ!どういう事!?」

慌てる優の足元がスーっと薄くなり、みるみる内に透けていく。

「♪アハッ♪さっそく《擬態》が解け始めた・・っ!
まあ・・せいぜい大切な《娘》の事でも思い出しておくといいのだっ。
でないと・・貴様の《全て》を、持っていかれるのだ。」

「ダッ!ダミアンッ!!?
《全て》持っていかれるのだって!?意味わかんないっ!!!
わ、私・・身体が透けてくっ!!?
ち、ちょっとっ!あ、足の感覚が・・なくなったあ!!?
ル、ルシファーッ!!?見上げてないでっ!ど、どうにかしてよっ!!?きゃああァァあっ!!!」

「フンッ!俺の忠告を聞かぬからだっ!!」

バッッ!!!

見かねたルシファーが、優の元へジャンプした瞬間!

バキバキッ!バキバキバキッ!!!

近付くルシファーをさえぎるように、優の周りから黒い稲妻が放たれた。

「くそっ!!!?」

「♪アハッ!!
よせっ!ルシファー♪今の優には、誰一人近付く事は出来ぬ。
おとなしく見ておれなのだっ!アハッ♪」

「ダミアン・・お前一体何をするつもりだ・・?」

「♪・・黙ってろ・・。」

どんどん足先から、透けてゆく自分の姿にパニックになる優。
そんな優を尻目に、静かに次の呪文を唱え始めたダミアン。

「♪・・ダミアンの名のもとに《主》に願う・・
我に姿を表せ・・全ての祖・・真の闇の主・・ベリアルッ!!!」

「全ての《祖》・・だと・・!?」

「ルシファー様・・これは一体・・!?」

シーン・・・・・・。

最後の呪文を唱えた瞬間、耳の痛くなるような静寂な空気が張り積めた。
それはほんの一瞬の出来事で、気付くと轟音と共に稲妻が暴れだし、まるで巨大なハリケーンが直撃したかの様な莫大なエネルギーが渦巻いた。

ゴオォオオオッッオオオッオオオッッッ!!!!ッ!

「くそっ!!!ハデスッ!!!無事かっ!!
ま、魔素を集中しろっ!!!!
さもなくば・・体ごと、あの《渦》に巻き込まれるぞっ!!!!!」

「くっっ!!!承知!!!!」

ギュルギュルギュルギュルウウウウウウッ!ッ!ッ!

凄まじく莫大なエネルギーの渦は、魔素で作った屋敷を瞬く間に吸い込み始めた。

「くっっ!!ル、ルシファー様ッ!!!
中には、セイラ様とミーミルが・・っ!!!」

「わかっているっ!!!!!」

《優と話し始めてから、二人の魔素もこちら側に集中していた・・。
これだけの騒ぎだ・・二人共、気付いてはいたが、この力に押され逃げ遅れたってとこだな・・くそっ!!!!!》

ギュルギュルギュルギュルウウウウウッ!!!!!!

ドカッッ!!!?
ドカッッ!!!!!!!?

「んっ!?!!!!?」

ハデスが叫んだ。

「ルッ!ルシファー様ッ!!!ご覧下さいっ!!!」

暴風に逆らい、ハデスが叫ぶ方向へ顔を向けた。

「🖤   !!つぅ~~!!痛いわねっ!!!吹き飛ばすなんてっ!!!イタタたた・・。」

「セ・・セイラ様・・ご無事で・・!?」

「🖤無事もなにも・・何がどうなってるのよ!?」

渦の中から、セイラとミーミルが弾き跳ばされてきた。

「♪・・アハッッ!
不要なモノは、排除されたのだな?アハッ♪」

「🖤 いきなりものすごいエネルギーの渦に巻き込まれたのよっ!!!
いくらなんでも、訳がわからないわっ!ダミアン様ッ!」

「・・横に同じ。」
























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