幻影の讃美歌

ごさまる

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第四章

〜第37話〜全ての祖〜ベリアル〜

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鈴の音は、ダミアンの目の前で音を消した。

「♪アハッ・・久しぶりなのだっ!アハッ♪」

チリ~ン・・

まるでダミアンの呼び掛けに、答えるかの様に、静かに鈴の音が響いた。

すると!!

ズズズズッ!・・!!!!

「久しぶりにや~♪ダミアンッ!♪」

《🖤!?!!ッ!にや~って!?!!えっつ!?》

《俺様・・・にゃ~って聞こえたぞ・・にゃ~って・・》

《ミーミル・・お前にも聞こえ・・》

《あぁ・・聞こえたさ・・にゃ~だってさ・・》

目を丸くしてダミアンの目の前に視線を移す。

すると!!

真っ黒な・・黒猫が・・ちょこんと座っている。

「♪アハッ♪
どれぐらいぶりかの?ベリアルッ!!!!!」

「忘れたにゃ~!とにかく嬉しいにゃ~っ!!!♪」

ゴロゴロゴロゴロ♪

撫で撫でっ♪撫で撫でっ♪♪

全員→「ええぇェェええぇェっっっ!!?!!!?」

!!フゥゥウウッ!ッ!!!シャアァァアッ!!!!!

「♪アハッ!!
この無礼者っ!!!!!!!
ベリアルがビックリするのだっ!!」

「それは・・こっちのセリフだよ・・ダミアン?
ついでに今俺達・・威嚇されたよね?威嚇だよね?」

「ル、ルシファー様・・?
失礼ながら、少々言葉づかいが変でございます・・。
お気を確かにっ!!!
しっかりなさいませっ!!!!」

必死に訴えるハデス。

「🖤・・真の闇の主の真の姿が・・黒猫?」

セイラも余りの予想外に言葉を詰まらせた。

「我を馬鹿にするんじゃにゃいっ!!
シャアァァアッ!!!!!」

「♪アハッ!!
このお方が真の闇の主ベリアル様なのだっ!
皆、頭が高いのだっ!!!」

《ん~・・きついなあ~ダミアン・・それ・・きついなぁ・・俺・・ん~・・》

ポカンと口を開き、我を失いかけるルシファー。

パシッっ!!!!!!!

「痛っ!!!!?」

「🖤しっかりなさって下さいっ!ルシファー様っ!!!
口っ!!!開いてるっ!!!口っ!!!!!」

「す、すまぬ・・皆・・も、もう大丈夫だ・・。」

《しかし・・最近セイラに打たれたり・・恫喝されるの多くなった気が?・・俺の気のせいか・・?》

密かに心中、呟くルシファーである。

しかし、皆が驚くのも無理はない。
目の前に現れた、真の闇の主の真の姿?が・・まさかの猫なのだ。

よく見ると立派な事に、首もとにはキラキラと光る首輪もぶら下げている。

その首輪には、綺麗な球体である飾りがぶら下がっていた。
瞬時にいろんな色に変わる不思議な球体。

《あの力は・・一体・・。》

ルシファーの目には、凄まじい力が球体の中でうごめいている・・それが瞬時に感じられた。

♪チリ~ン♪♪

「皆の者、頭が高いにゃっ!!!
我の名は、ベリアルにゃ!!
真の闇の主にして・・9つの魂を司る全ての祖にゃ!!」

《9つの魂を司る・・祖!?だとっ!!!?》

ルシファーの目が、鋭くベリアルを見つめる。

パフンッ!!!と軽く尻尾を一ふり振ると、莫大なエネルギーに吸い込まれて消えたはずの屋敷が、元通りに現れた。

「♪アハッ♪皆ぁ~っ!!!見たかっ!!?
しっぽ一振なのだっ!!さすがなのだっ!!
ベリアルは、さすがなのだっ!!!♪」

パチパチパチパチっ!!!

「フム♪  ちょちょいのちょい♪にゃっ!!!」

誇らしげに顎をあげ、皆を見下ろす姿に一人拍手喝采するダミアンである。

全員→《ちょちょいのちょいって・・・・。》















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