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第一部 子育て同棲編
二話
しおりを挟むくちゅりと淫靡な音がする。
春太の荒い呼吸音と、甘い嬌声が、静かな部屋に響いていた。
「あっ、ぁあ、きもち、からぁ」
もう、手を離して欲しい。
ペロリと赤い舌が、春太の性器を舐め上げる。舌先からいやらしく銀糸が繋がっていた。
「堪え性がないな」
「まっ、て、なんか、へん……っ」
いやいやと首を振ると、蕩けた瞳から涙が流れた。
冷々としたルークの熱い口内で、悪戯に亀頭を転がされる。あともう少し擦られれば達してしまう。そんなぎりぎりを何度も繰り返された。
ぜぇぜぇと息を乱して、いかせてくださいと懇願する。
ルークの手がグチグチと音をたてて、敏感な先端を擦った。
「~ッ! ぁっ、やぁ……ッ」
性器の根元をぎゅうっと締め付けられて、春太の薄い腹がヒクヒクと痙攣する。
熱を解放できない体は、触れられてもいないのに、中イキをしたのだ。
「やだあ……っ、るーく、もう、やめて」
こんなのおかしい。ほんの少し触れ合っただけで、ここまで乱れることなどない。
何人もの男と肌を重ねてきたが、ルークの触れ方は誰よりも優しく丁寧だ。
「いきたいか?」
ルークの問いに何度も頷く。
「甘い匂いがする。……まあ、いいか」
なにが、いいのだろう。妥協したような声音に、熱に浮かされながらも、また間違えてしまったのかと身がすくんだ。
「意識を逸らすな。快楽だけを追い求めろ」
「あぁっ!」
だが、すぐに意識を甘い蜜へと突き落とされる。
テーブルにひっくり返って、足を広げて乱れる。
ルークは真っ白な内腿を何度も撫でると、ゆっくりと美しい顔を伏せた。
「……っ」
胸が高まる。呼吸を殺して、その瞬間を見ていた。
赤い舌がゆっくりと、味わうように、春太の肌を舐める。ちゅ……っ、とリップ音をたてて、食むようにキスをする。
ふと、ルークの瞳がこちらを見た。
まるで、春太の全ては自分のものだとでも言うかのように。
形のいい唇から鋭い歯が覗く。次の瞬間、皮膚が破ける音がして、壮絶な絶頂感に叩き落とされる。
「ーーーーッ!」
春太は顎を反らして吐精した。血を吸われるたびに、ゾクゾクと絶頂感に誘われる。
目を伏せて、己の血を啜るルークの姿は凄艶だった。
ビュクビュクと何度も吐精してすすり泣く。
腰がくだけるほど絶頂した春太は、呆然と天井を見ていた。
「……やばい」
こんなの毎週味わっていたら戻れなくなる。不安にかられていると、口元を拭ったルークが椅子から立ち上がった。
血を吸い終えた春太に価値はないのだろう。ルークは陰液で汚れたままの春太を置いて、寝室へと消えていく。
再び訪れた、痛いほどの静寂。
残されたのは漠然とした虚しさだ。
「おれ、ゴミだしなぁ」
春太は自嘲を零しながら、気だるい体を起こした。
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