2 / 10
2
しおりを挟む
「なっ、貴様、この悪魔が。」
「あぁ、我は悪魔だ。
その悪魔を喚びだし地位を願ったのは誰だ。
さぁ、支払いの時だ。」
「ぐっ。」
あぁ、いいな。
こんな外道でも泣き懇願する姿は堪らん。
ガチャ。
何故、今、扉が開く。
人払いすらしていないのか。
「貴方、何かあったの?
ってお客様。
し、失礼しました。ただいまお茶を。」
「待て。」
「はい、何でしょうか、貴方。」
「おい、悪魔。」
呼び捨てとは良い度胸してるな、おい。
「何でしょう。」
「われの魂はやらん。
代わりに妻のをやる、これで文句ないだろう。」
どこまで下劣なんだ。
まぁ、魂が喰えるなら構わないが…。
後で地位は奪うか、契約違反の代償は
召喚者が払うものだしな。
「構わん。だがいいのか?
其奴は貴公の妻なのだろう。」
「あぁ。女なら幾らでも手に入る。
貴様のおかげだ、感謝してやろう。」
「なっ……」
ポロポロと涙を流し、その場に膝から崩れ落ちる。
まぁ、同情はするが…
悪いなこれも仕事なんだ、恨まないでくれ。
「来世ではいい旦那を見つけるんだな。」
魂を器から出すのに使う鎌を構える。
カチャリ、鎖の音がする。
せめて一息に、そう思い鎌を後ろに引く。
「待って。」
「セインちゃん!?」
子供!?
鎌を慌てて止める。
「何だ。邪魔をするのか?」
「セインちゃん、貴方は外に。」
「セイン、これは大人の問題だ、口を挟むな。」
「分かったら退け。」
「いやです!!
私は子供だから難しいことな分かりません。
でも、母様が大変な状況なのは分かります。
それなのに退くことはできません。」
めんどくさいな。
だが、ここまで純粋なのは珍しい。
父親とは大違いだな。きっと母親に似たのだろう。
「話は聞こえていました。
母様は貴方に渡さない。
魂が必要なら私のをあげる。あげます。
だから母様の魂を命を奪わないでください。
お願いします。」
少女はそう言い、頭を下げた。
礼儀があるのは偉いな。本当、父親とは大違い。
少女の父親である貴族様の方を見る。
「な、なんだ。」
「いえ、なんでも。」
「ガキの命を奪う趣味はねぇんだわ。
悪いがそこを退け。嫌なら無理矢理退かせるまでだ。」
「だったら母様を余計に殺させるわけには…
いきません。」
「どういうことだ?」
話が見えなくなって来たぞ。
「母様は孕っているんです。
もうすぐ、私に弟ができるんです。
母様と弟、2人もの命を私の大切な人の命は奪わせない。
奪わないでください、お願いします。」
今度は先ほどよりも深く。
いや、土下座までして頼まれた。
「あぁ、我は悪魔だ。
その悪魔を喚びだし地位を願ったのは誰だ。
さぁ、支払いの時だ。」
「ぐっ。」
あぁ、いいな。
こんな外道でも泣き懇願する姿は堪らん。
ガチャ。
何故、今、扉が開く。
人払いすらしていないのか。
「貴方、何かあったの?
ってお客様。
し、失礼しました。ただいまお茶を。」
「待て。」
「はい、何でしょうか、貴方。」
「おい、悪魔。」
呼び捨てとは良い度胸してるな、おい。
「何でしょう。」
「われの魂はやらん。
代わりに妻のをやる、これで文句ないだろう。」
どこまで下劣なんだ。
まぁ、魂が喰えるなら構わないが…。
後で地位は奪うか、契約違反の代償は
召喚者が払うものだしな。
「構わん。だがいいのか?
其奴は貴公の妻なのだろう。」
「あぁ。女なら幾らでも手に入る。
貴様のおかげだ、感謝してやろう。」
「なっ……」
ポロポロと涙を流し、その場に膝から崩れ落ちる。
まぁ、同情はするが…
悪いなこれも仕事なんだ、恨まないでくれ。
「来世ではいい旦那を見つけるんだな。」
魂を器から出すのに使う鎌を構える。
カチャリ、鎖の音がする。
せめて一息に、そう思い鎌を後ろに引く。
「待って。」
「セインちゃん!?」
子供!?
鎌を慌てて止める。
「何だ。邪魔をするのか?」
「セインちゃん、貴方は外に。」
「セイン、これは大人の問題だ、口を挟むな。」
「分かったら退け。」
「いやです!!
私は子供だから難しいことな分かりません。
でも、母様が大変な状況なのは分かります。
それなのに退くことはできません。」
めんどくさいな。
だが、ここまで純粋なのは珍しい。
父親とは大違いだな。きっと母親に似たのだろう。
「話は聞こえていました。
母様は貴方に渡さない。
魂が必要なら私のをあげる。あげます。
だから母様の魂を命を奪わないでください。
お願いします。」
少女はそう言い、頭を下げた。
礼儀があるのは偉いな。本当、父親とは大違い。
少女の父親である貴族様の方を見る。
「な、なんだ。」
「いえ、なんでも。」
「ガキの命を奪う趣味はねぇんだわ。
悪いがそこを退け。嫌なら無理矢理退かせるまでだ。」
「だったら母様を余計に殺させるわけには…
いきません。」
「どういうことだ?」
話が見えなくなって来たぞ。
「母様は孕っているんです。
もうすぐ、私に弟ができるんです。
母様と弟、2人もの命を私の大切な人の命は奪わせない。
奪わないでください、お願いします。」
今度は先ほどよりも深く。
いや、土下座までして頼まれた。
0
あなたにおすすめの小説
ストーカーから逃げ切ったつもりが、今度はヤンデレ騎士団に追われています。
由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。
しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。
さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。
そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。
「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」
やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった!
しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って?
いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
ニュクスの眠りに野花を添えて
獅子座文庫
恋愛
過去のトラウマで人前で声が出せなくなった伯爵令嬢ラニエラ・アンシルヴィアは辺境の男爵、オルテガ・ルファンフォーレとの政略結婚が決まってしまった。
「ーーあなたの幸せが此処にない事を、俺は知っています」
初めて会った美しい教会で、自身の為に一番美しく着飾った妻になる女の、真っ白なヴェールを捲る男は言う。
「それでもあなたには此処にいてもらうしかない」
誓いの口づけを拒んだその口で、そんな残酷なことを囁くオルテガ。
そしてラニエラの憂鬱な結婚生活が始まったーーーー。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
やけに居心地がいいと思ったら、私のための愛の巣でした。~いつの間にか約束された精霊婚~
小桜
恋愛
ルディエル・アレンフォードは森に住む麗しの精霊守。
そんな彼が、いよいよ伴侶を迎えようと準備を始めているらしい。
幼馴染という関係に甘んじていたネネリア・ソルシェは、密かにショックを受けていた。
そろそろ彼との関係も終わらせなければならないけれど、ルディエルも精霊達もネネリアだけに優しくて――?
「大丈夫。ずっと居たいと思えるような場所にしてみせるから」
鈍感なネネリアと、一途で奥手なルディエル。
精霊に導かれた恋は、本人だけが気づかない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる