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死にたがりの悪役令嬢は
バッドエンドを突き進む4(side.スーエレン)
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やっぱり私にはバッドエンドしか残されていないらしい。
屋敷を取り囲んであっという間にお父様とお母様を捕縛していく騎士達。
くるっとその騎士達を見回してみるけど……うん、私の婚約者はいないね。
時期的にはエルバート様はヒロインと既に出会っていてもおかしくない。仕事について聞くことはしなかったから分からないけど、でもこの時期ならヒロインの護衛に着いているんじゃないだろうか。
シナリオ通りなら度々どこかで関わるはずなんだけど……私がこの一年ずっと引きこもっていた成果か、ヒロインと私自身の邂逅は無かった。
それでもシナリオは私を断罪したいらしい。
ほらねー、やっぱりねー。無駄な抵抗だとは思いつつ、私がヒロインとの関係を断ってみたって、結局は私は死ぬんだよ。
ハハハ、マジで鬼畜シナリオ。無理ゲーとはまさにこの事だわ。
ぼんやりと抵抗もなく騎士に従えば、侯爵令嬢ということもあって必要以上に乱暴には扱われなかった。
でも途中、エルバート様がくださった花達が目についてしまって、その花を一輪だけ手に取ってしまう。
「スーエレン嬢」
「一輪だけです」
「申し訳ございません」
騎士に首を振られて、私はそっと花を戻した。自分自身への餞(はなむけ)も許されないのかと自嘲する。
まぁ仕方ないか。私はシナリオを知っていた。どこかのタイミングで父がやらかすだろうという事を知っていた。でも私に止めることはできないと敢えて放置していたんだから、私の罪は重い。
お父様とお母様とは違う馬車に乗せられて、私は護送されていく。たぶん牢屋に放り込まれるんだろうなぁと思いながらガタゴトと移動していると、その内目的地に着いてしまった。
「降りてください」
騎士に囲まれて、私は移動する。
牢屋……に行くと、思うんだけど……なぜ私は王宮の廊下を歩いてるんだろう?
ん? これはもしや謁見の間とかで婚約破棄の申し渡しとかいうフラグ? そういう系?
どうせ私が死ぬことに変わりはないんだろうなぁとぼんやりしていると、応接室らしき一室に通された。そこにはエルバート様を含んだ四人の攻略対象者、そしてヒロインが、いて。
ああ、やっぱりこれは婚約破棄フラグと穏やかに微笑んで見せれば、今にも泣きそうな顔でエルバート様が私を抱き締めた。
「そんな、死を悟ったような顔で笑わないでくれ……! 僕が、僕がどれほど心配したか……!」
「何をおかしな事を仰るのです。お父様は悪いことをしたのでしょう? 罪を贖うのは家族として当然です」
「そんな屁理屈は聞かない!」
いやいやいや、屁理屈でもなんでも無いんだけどなぁ……。
「あの、エルバート様」
「なんだい」
「一つだけ我が儘をいいでしょうか」
「……なんだい」
ぎゅうっと私を抱き締めるエルバート様に、駄目元でお願いをしてみる。
「死ぬときは毒殺でお願いします。私が眠っている間に、前に言っていたみたいにベッドに百合を敷き詰めて部屋を密閉にして欲しいのです。綺麗なまま死にたいんです」
「ッ、そんな我儘聞けるわけがない!」
そっかー。残念だ。
毒殺が駄目なら、斬首とか? 痛いのと怖いのは嫌なんだけどなぁ。
そんな事をつらつら考えていると、ますますエルバート様の締め付けがきつくなる。あたた……もしや圧死?
ぎゅうぎゅうされて、意識が朦朧としてくると、慌てた様子でエルバート様を止めようとするヒロインが見えた。
「エルバート様! 腕! 腕! そのままではスーエレン様が本当に死んでしまわれます!」
「っ!」
狼狽した様子でエルバート様が腕を緩める。それから私の顔をそっと覗いてきた。
「すまない、エレ」
「いえ……エルバート様の腕で死ねるのなら本望でしたのに」
「縁起でもないことを言わないでくれ!」
叫ぶエルバート様に内心驚く。いつも紳士然として優しい彼が、こんなにも憔悴して大声を出すなんて信じられなかった。
私が困惑している間に、ヒロインが私の側に寄ってくると、にっこりと笑った。
「はじめまして。私、花屋のシンシアです。スーエレン様、もう大丈夫です。あなたがお家の事に巻き込まれて死ぬことはありません」
「……それは、どういうことですの?」
ヒロインさん? 言ってることが分かりかねるのですが。
死ぬことはないって……いやいや、貴女の選択肢一つで私の死亡フラグはたちまち立つんですけど?
何を言ってるんだとばかりにヒロインを見れば、彼女は面白そうに微笑んだ。
「エルバートさんが責任もってあなたをお嫁さんにしてくれます。あなた自身に罪がないことを私が保証しますので……こうみえて私、権力にはめっぽう強いのです」
知ってますよ、だってあなた、国王の隠し子ですもんね。
知ってはいても、そんな事知らないはずの私が言えるわけもなく、あいまいに微笑んで見せれば、ヒロインの後ろにいた攻略対象者の一人……アイザック様が説明してくれる。
「エルバートの、あなたへの溺愛ぶりは騎士団でももっぱらの噂でして……。あなたを嫁にできないなら一緒に死ぬとまで言い出しまして。それは騎士団の損失だと判断されたのです。そこにシンシア嬢の嘆願もあって……まぁ何だかんだとありまして、クラドック侯爵は爵位剥奪になりますが、スーエレン嬢のリッケンバッカー家への嫁入りはこれまで通りにということになりました」
ほんともう何だかんだあったんですね??
聞いててさっぱりな展開なんですけど???
というか、幾らヒロインとはいえ、そこまで権力に強いものなの? アリなの? アリだからそうなってるの??
いやもう、本当に訳がわからない……。
首を捻り続けていると、エルバート様が私の頬をやわやわと撫でる。その瞳は、とろりと熱を孕んでいて。
「君が、死ぬほど悩んでいたことに気がつけなかった僕は、駄目な婚約者だな。僕が、もう少ししっかりしていれば、侯爵ももっと早くに道を正すことができていただろうに……」
「エルバート様のせいじゃありませんよ」
お父様もお母様も救いようもないくらい権力に固執するタイプの人間だったので、全ては必然だった。ここがゲームの世界である限り、きっと未来は変わらなかっただろうし。
「むしろ、エルバート様が巻き込まれなくて良かったと思います」
「エレ……!」
またぎゅうっと抱き締められる。おうう、あんまり締め付けると、息ができな───
「君のことは僕が守るから。もう死ぬほど思い詰めることもないんだ」
「……本当に?」
どんな死亡フラグからも、守ってくれる?
「勿論だとも」
ちゅ、と唇が啄まれる。
私はぐるぐると考え込んだ。
スーエレン・クラドック侯爵令嬢は悪役令嬢だ。
悪役令嬢が正しくエルバートと結婚するルートなんてあったっけ……?
「ん……? ん……? これどこのルート……?」
何回も脳内で騎士ドレのルートを確認するけど、エルバートが悪役令嬢に告白するシーンなんて見当たらない。
というか、ヒロインのそっちのけでスーエレンを抱き締めるストーリーなんて無かったよね?
しかも、キス、まで。
……キス。
私の、今世、前世を含めた、ファーストキス。
「……きゅう」
「え、エレ!?」
「スーエレン様!?」
パタンと処理オーバーで私の意識が閉じる。
エルバート様とヒロインが何やら叫んでるけど、私はもう知らない。
うん、でも、そうだね。
鬼畜シナリオライターの事だから悪役令嬢の死にエンドに油断はできないけど……でもエルバート様が守ってくれるなら……。
もう少しだけ、この世界を生きてみるのもいいかもしれない。
屋敷を取り囲んであっという間にお父様とお母様を捕縛していく騎士達。
くるっとその騎士達を見回してみるけど……うん、私の婚約者はいないね。
時期的にはエルバート様はヒロインと既に出会っていてもおかしくない。仕事について聞くことはしなかったから分からないけど、でもこの時期ならヒロインの護衛に着いているんじゃないだろうか。
シナリオ通りなら度々どこかで関わるはずなんだけど……私がこの一年ずっと引きこもっていた成果か、ヒロインと私自身の邂逅は無かった。
それでもシナリオは私を断罪したいらしい。
ほらねー、やっぱりねー。無駄な抵抗だとは思いつつ、私がヒロインとの関係を断ってみたって、結局は私は死ぬんだよ。
ハハハ、マジで鬼畜シナリオ。無理ゲーとはまさにこの事だわ。
ぼんやりと抵抗もなく騎士に従えば、侯爵令嬢ということもあって必要以上に乱暴には扱われなかった。
でも途中、エルバート様がくださった花達が目についてしまって、その花を一輪だけ手に取ってしまう。
「スーエレン嬢」
「一輪だけです」
「申し訳ございません」
騎士に首を振られて、私はそっと花を戻した。自分自身への餞(はなむけ)も許されないのかと自嘲する。
まぁ仕方ないか。私はシナリオを知っていた。どこかのタイミングで父がやらかすだろうという事を知っていた。でも私に止めることはできないと敢えて放置していたんだから、私の罪は重い。
お父様とお母様とは違う馬車に乗せられて、私は護送されていく。たぶん牢屋に放り込まれるんだろうなぁと思いながらガタゴトと移動していると、その内目的地に着いてしまった。
「降りてください」
騎士に囲まれて、私は移動する。
牢屋……に行くと、思うんだけど……なぜ私は王宮の廊下を歩いてるんだろう?
ん? これはもしや謁見の間とかで婚約破棄の申し渡しとかいうフラグ? そういう系?
どうせ私が死ぬことに変わりはないんだろうなぁとぼんやりしていると、応接室らしき一室に通された。そこにはエルバート様を含んだ四人の攻略対象者、そしてヒロインが、いて。
ああ、やっぱりこれは婚約破棄フラグと穏やかに微笑んで見せれば、今にも泣きそうな顔でエルバート様が私を抱き締めた。
「そんな、死を悟ったような顔で笑わないでくれ……! 僕が、僕がどれほど心配したか……!」
「何をおかしな事を仰るのです。お父様は悪いことをしたのでしょう? 罪を贖うのは家族として当然です」
「そんな屁理屈は聞かない!」
いやいやいや、屁理屈でもなんでも無いんだけどなぁ……。
「あの、エルバート様」
「なんだい」
「一つだけ我が儘をいいでしょうか」
「……なんだい」
ぎゅうっと私を抱き締めるエルバート様に、駄目元でお願いをしてみる。
「死ぬときは毒殺でお願いします。私が眠っている間に、前に言っていたみたいにベッドに百合を敷き詰めて部屋を密閉にして欲しいのです。綺麗なまま死にたいんです」
「ッ、そんな我儘聞けるわけがない!」
そっかー。残念だ。
毒殺が駄目なら、斬首とか? 痛いのと怖いのは嫌なんだけどなぁ。
そんな事をつらつら考えていると、ますますエルバート様の締め付けがきつくなる。あたた……もしや圧死?
ぎゅうぎゅうされて、意識が朦朧としてくると、慌てた様子でエルバート様を止めようとするヒロインが見えた。
「エルバート様! 腕! 腕! そのままではスーエレン様が本当に死んでしまわれます!」
「っ!」
狼狽した様子でエルバート様が腕を緩める。それから私の顔をそっと覗いてきた。
「すまない、エレ」
「いえ……エルバート様の腕で死ねるのなら本望でしたのに」
「縁起でもないことを言わないでくれ!」
叫ぶエルバート様に内心驚く。いつも紳士然として優しい彼が、こんなにも憔悴して大声を出すなんて信じられなかった。
私が困惑している間に、ヒロインが私の側に寄ってくると、にっこりと笑った。
「はじめまして。私、花屋のシンシアです。スーエレン様、もう大丈夫です。あなたがお家の事に巻き込まれて死ぬことはありません」
「……それは、どういうことですの?」
ヒロインさん? 言ってることが分かりかねるのですが。
死ぬことはないって……いやいや、貴女の選択肢一つで私の死亡フラグはたちまち立つんですけど?
何を言ってるんだとばかりにヒロインを見れば、彼女は面白そうに微笑んだ。
「エルバートさんが責任もってあなたをお嫁さんにしてくれます。あなた自身に罪がないことを私が保証しますので……こうみえて私、権力にはめっぽう強いのです」
知ってますよ、だってあなた、国王の隠し子ですもんね。
知ってはいても、そんな事知らないはずの私が言えるわけもなく、あいまいに微笑んで見せれば、ヒロインの後ろにいた攻略対象者の一人……アイザック様が説明してくれる。
「エルバートの、あなたへの溺愛ぶりは騎士団でももっぱらの噂でして……。あなたを嫁にできないなら一緒に死ぬとまで言い出しまして。それは騎士団の損失だと判断されたのです。そこにシンシア嬢の嘆願もあって……まぁ何だかんだとありまして、クラドック侯爵は爵位剥奪になりますが、スーエレン嬢のリッケンバッカー家への嫁入りはこれまで通りにということになりました」
ほんともう何だかんだあったんですね??
聞いててさっぱりな展開なんですけど???
というか、幾らヒロインとはいえ、そこまで権力に強いものなの? アリなの? アリだからそうなってるの??
いやもう、本当に訳がわからない……。
首を捻り続けていると、エルバート様が私の頬をやわやわと撫でる。その瞳は、とろりと熱を孕んでいて。
「君が、死ぬほど悩んでいたことに気がつけなかった僕は、駄目な婚約者だな。僕が、もう少ししっかりしていれば、侯爵ももっと早くに道を正すことができていただろうに……」
「エルバート様のせいじゃありませんよ」
お父様もお母様も救いようもないくらい権力に固執するタイプの人間だったので、全ては必然だった。ここがゲームの世界である限り、きっと未来は変わらなかっただろうし。
「むしろ、エルバート様が巻き込まれなくて良かったと思います」
「エレ……!」
またぎゅうっと抱き締められる。おうう、あんまり締め付けると、息ができな───
「君のことは僕が守るから。もう死ぬほど思い詰めることもないんだ」
「……本当に?」
どんな死亡フラグからも、守ってくれる?
「勿論だとも」
ちゅ、と唇が啄まれる。
私はぐるぐると考え込んだ。
スーエレン・クラドック侯爵令嬢は悪役令嬢だ。
悪役令嬢が正しくエルバートと結婚するルートなんてあったっけ……?
「ん……? ん……? これどこのルート……?」
何回も脳内で騎士ドレのルートを確認するけど、エルバートが悪役令嬢に告白するシーンなんて見当たらない。
というか、ヒロインのそっちのけでスーエレンを抱き締めるストーリーなんて無かったよね?
しかも、キス、まで。
……キス。
私の、今世、前世を含めた、ファーストキス。
「……きゅう」
「え、エレ!?」
「スーエレン様!?」
パタンと処理オーバーで私の意識が閉じる。
エルバート様とヒロインが何やら叫んでるけど、私はもう知らない。
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