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覚醒編
知らない場所で
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父はエリート崩れだった。
東大には落ちたものの滑り止めの慶応を卒業。
その後大企業に入社する。
だがそのせいか自分を天才だと妄信し、努力をあまりせず、結果があまり出せない。
その企業では万年下っ端だ。
母は傲慢だった。
ピアノを習っていた経験、運動も得意、勉強もそこそこ出来ていて、実の両親からは無条件に可愛がられた。
それゆえプライドは高く、他者を見下していた。
結果色々な人に嫌われていた。
そんな両親に育てられた僕は、決められた道を歩かされる人生だった。
優秀な私立高行きなさい、あの子の親は優秀だからあの子と友達になりなさい、この先生は間違っているのでまともに聞かなくていい、逆にこの先生には気に入られなさい、朝起きたらホットコーヒーを飲みなさい、寝るときはホットミルクを飲みなさい、決められたカロリーだけ取りなさい、今日の給食にはハンバーグ?推定カロリーオーバーだから半分残しなさい、それとそれと…
僕は全てにはいと言っていた。
生まれた時からこんな感じだったし、違和感を感じたときは
「俺らの言うことを聞けば間違いない」
「私たちが正しいから」
そう言われる。
ならそうなのだろう。
だって親が言うのだから。
ならそれは正しいのだろう。
「それは本当に正しいのかな?」
ある日変な男に声をかけられる。
知らない人とは話しちゃダメと言われた僕は無視する。
「君のお父さん…高橋亮太はディラック社に努めてるよね」
僕は無視する。
「はっきり言うけど、その会社もう終わりだよ」
僕は無視する。
「上層部の不正、例えば脱税、脅迫、性加害、この辺がねもうすぐばれるよ」
僕は、無視する。
「どうやってかは、まあいわゆる内部告発だ、その結果会社は衰退する」
僕は、
「そしたら、お父さんはどうなるの?」
聞いてみた。
「うーん、まあクビだね」
「え?」
「衰退する会社がとる手段はまず事業縮小並びに人員削減なんだけどね、高橋亮太の地位なら真っ先に切り捨てられるだろうね」
「……」
僕は声を出せなかった。
「君の母…高橋玲子は不倫してるね」
「不倫…」
この時、僕は何故か話をしっかり聞いていた。
「しかも一人じゃないぜ、三人だ、エグいねこいつは」
男は苦笑いしていた。
「更にビックリなのは、この三人全員既婚者だ」
「その人達も不倫してるって事?」
「そういうこと、そしてその不倫は彼らの妻にばれる」
男は僕のほうを見る。
「するとどうなるか分かるかい?」
「えっと…離婚とかかな?」
「そんなじゃすまないぜ、高橋玲子のもとにな慰謝料の請求がくるんだ」
「お母さんに…?」
「そう、その結果君の家庭は崩壊する、離職者と不倫女のカップルだ、そりゃそうなる」
男は真剣なまなざしで僕を見つめる。
「そのうえで聞くぜ?それは本当に正しいのかな?」
男はそれを言うとじゃあなと手を振って僕の前から去っていった。
それから一か月後かな…全てその男の言う通りになった。
「うーん…」
僕は目が覚める。
腹を刺され気絶していたのだ。
「何か、懐かしい夢だったな」
久しぶりにあの人の夢を見たな。
懐かしくなりながら起き上がる。
「ところで…ここはどこだ?」
周りを見渡すと、一面草原だった。
「えっと…確か僕は刺されたんだったよな」
僕は冷静に思い出そうとする。
不可解なことが起きたときほど落ち着いて物事を整理し現状を把握する。
それが予測には大事なことだ。
①連続殺人の現行犯発見
②頭痛におそわれる
③そいつが持ってるのが鍵と気づく
④みすみす刺される
⑤草原の上で目が覚める←今ここ
よし整理完了だ。
ここから導きだされる現状。
…分かるわけないだろ。
「どういう状況だこれ!!」
知らない草原で僕の声が響く。
「まず③が理解不能だ!!なんだよ鍵って!?あの時の僕は何を理解した!?」
あの頭痛が治まった時、僕は確かにあれを鍵だと認識した。
だがそれが何故そうとらえたのかとかが今は全く分からないのだ。
「それに④から⑤が繋がらなすぎだろ!!気絶してたとはもう少し整合性とか無いのか!?」
病院のベッドの上とか、もしくは犯人のアジトとか、そういうのではない。
草原の上とかいうわけの分からない展開だ。
「そもそもここは何処だ?日本にここまで広い草原があったか?」
僕は下の草を一本ちぎる。
「え?」
僕は驚いた。
草の下に根っこがないのだ。
その代わりにあるものが、口のようなものだったのだ。
「どういうことだ?こんな草、日本どころか地球上に…」
そこまで考えた僕はとある推論にたどり着く。
「刺された状況、知らない草原、地球上にはおそらくない草」
推論は結論に代わっていく。
だがそれは考えたくない結論。
「…ここはまさか…天国か…?」
天国。
所謂死後の世界。
刺され、死んじゃい天国に行ったっていうことか。
「いやいやそんな訳ない!」
僕は首を振る。
「だって僕は刺されたけど痛みはそんなに無かったし……あれ?」
現実逃避しようとした僕はある違和感に気づく。
確かに僕は刺されたのだ、腹をしっかりと。
なのに今まで気にならないぐらい痛みが無いのだ。
「…あははまさかな」
僕は恐る恐る服をめくり腹を確かめる。
何故恐る恐るか、それはもし仮に、仮に傷が無かったとしよう。
そしたら現在天国説が、死亡説が濃厚になってしまうのだ。
「いやーでも確かに傷がここにしっかり」
無かった。
腹筋は全然ない、やせ型でヘソはへこんでいて、毛は生えていない。
僕のいつものきれいな腹だった。
「嘘だぁぁぁぁぁ!!」
僕はあてもなくその場から走り出す。
やけくそというやつだった。
「投資家として成功し豪邸にてゆっくり人生を暮らしていくという僕の予測による人生プランがぁぁぁぁぁ!!!」
とにかく叫びながらまっすぐ走っていた。
どれだけ走っても草原から景色が変わらなかった。
「はぁ…僕のやりたい…はぁ…ことをやって…はぁ…」
少し走ると息を切らしていた。
自慢じゃないが僕の体力は並以下だ。
「はぁ…はぁ…」
僕はばててその場に寝転んだ。
「はぁ…オッケー落ち着いた…」
疲れて休む、上っていた血が引いてく感じだった。
「まずこれが仮に天国だったとしてだ、僕自身の意思はあるんだ」
試すように手を開いたり閉じたりする。
「そしたらこの場所でも変わらずビジョンを建てていくだけだ」
僕は立ち上がり、辺りを見渡す。
「そうと決まれば、まずは情報収集だ」
この切り替えこそ、僕が予測者であることを実感させる。
我ながら素晴らしい。
「えっと今そっちの方角から走っていったんだよな」
さっきまでいた方向を指さす。
「そしたら、っと!」
僕は再び草を抜く。
今度は一本ではなく数本抜いた。
そして一部、自分の周りだけ草がない状態になる。
「よし、ここを起点にする」
その後さっきまでいた方、つまり走っていた方角に歩き出す。
こういう時にまず必要なのは自分の現在地、そしてマッピングだ。
僕は今、場所も知らなければ景色が変わらないような草原にいる。
この時、適当に歩き、例えば気づかないうちに自分がいたところに戻っていた。
だがそのことが分からず右往左往する状況を回避したのだ。
「これぞ予測、悪い可能性をあらかじめ想定し、回避する手段をとる」
相変わらず天才的だ。
自分の才能にうっとりしながら僕は当てもない旅をする。
「さあ高橋未来、僕の未来はまだ始まったばかりだ」
自分の可能性を信じ、明るい未来を予測しきる。
「全て予測通りだ!!」
「おい人間、貴様らの集落はどこだ」
「え、えっとですね…へへ」
「何を笑っている!!」
「ひぃすみません!あのですねぇ…」
僕は今、牛の頭のマッチョな人型の生物に、斧を首に突き付けられていた。
何を言ってるか分からないだろう、僕だって分からない。
あれは、歩き出してから一時間後ぐらいのことだ。
遠くに人の後ろ姿を見つけた。
喜びながらその人を呼び止めた。
そしたらこの牛頭で。
ほう人間かとか貴様何者だとか言いながらさ、斧を振り回したんだ。
そしたらすごい力で地面が死ぬほどえぐれてたよ。
アレに当たったら100%死ぬね。
まあその斧で僕は何か脅されてんだけど、言っている意味が分からないんだ。
そして今に至る。
(何だよこれ!!何でまた訳の分からない状況に巻き込まれてんだよ!!)
ここ数時間、というかあの事件以降訳の分からないことだらけだ。
予測しようがない事態、それが一番嫌いなことなのに。
「あの…?なんだぁ!?」
「あぁそのねぇ!」
考えがまとまらず時間をかけたからか、目の前の牛男はキレていた。
どうしようもない僕は声を裏返して適当に返していた。
「そのぉ僕もさっきここに着いたばっかでね!何も分かってないんですよはい!」
とりあえず正直に言ってみた。
「あぁ!?ふざけてるのか!?」
牛男はキレた。
まあ逆の立場だったらそうかもな。
その時だった。
今『頭を伏せなければ』『死ぬ』。
そんなビジョンが自分の脳内に現れた。
何となくそれに従い頭を伏せた。
すると牛男は斧を振り回した。
僕の首を落とそうとしていたのだ。
「なっ…!?」
思わず絶句した。
もし頭を伏せていなかったら僕は死んでいた。
「ほう避けたか」
牛男は再び斧を構えた。
「ふん命拾いしたな、だが分かっただろう?俺は本気で貴様を殺す」
牛男は冷たく言い放つ。
「それが嫌ならふざけず答えろ!人間族の集落はどこだ!」
牛男は再び問う。
だが今の言葉はとてもありがたかった。
「悪いけど、僕は本当に知らない」
「あぁ?」
「なぜなら僕もその集落を探しているのだから」
「なっ!?」
淡々と答える。
僕は今冷静になった。
何故ならさっきの言葉には多くの情報をもらえたからだ。
まず命拾い。
この言葉が出るということは僕らはまだ生きているということだ。
ということは何もかも全て知らない世界ではない可能性が出てきた。
そして人間族の集落。
この言葉から人間は僕以外にいるということ。
「ったく、奴らを殺すために動いていたらこんなのに会うとはな」
これは僕の言葉だ。
「奴らを…殺す…?」
牛男は困惑している。
「貴様は、人間族ではないのか…?」
よし狙い通りだ。
僕が先ほどの言葉から手に入れた最後の情報。
それはこの牛男の存在。
もちろん生体とか何者かは全く分からない。
だが人を殺そうとしているということ、それはよく分かった。
ならば僕のやるべきことは決まりだ。
「あぁそうだ、僕も奴らを殺すために動いている」
僕はニヤリと笑う。
「君も同じだろう、よかったら協力しないか?」
そう、これが僕のやるべきことだ。
こいつを利用し、人間族の集落とかやらに向かう。
それにこいつはここの住人だ。
この世界についてのことも聞き出せるかもしれない。
「ほう…なるほどなぁ…」
牛男は斧を収めた。
どうやら僕のハッタリは聞いたらしい。
「いいだろう、その話乗らせてもらおう」
そして奴はまんまと口車に乗った。
『全て予測通りだ』
「んでよ、人間じゃないならてめぇは何者なんだ?」
「ん?」
「どっからどう見ても人間なのによぉ、不思議でしょうがねぇ」
牛男は僕をジロジロと眺める。
「てめぇは何族なんだ?」
ふっこの質問も当然予測通りだ。
そのQに対するAは当然何パターンか用意している。
適当に種族名を言う、忘れたふりをする、別の話題にすりかえるetc…。
そして僕が導きだした答え、それは。
「うおおおおおおおおおお!!」
全力で逃げ出した。
「…は?」
僕はとにかく全力で走って逃げ出した。
「あぁ!!てめぇ俺を騙したのか!!??」
牛男も気づいた。
いやだってさっきの質問さ。
この世界に対して無知な僕がよ。
適当に言って矛盾があったらバレるじゃん。
それこそ即死パターンだよ。
だったら油断している今逃げ出す。
それが一番いいパターンだ。
「全て予測通りだぁぁぁぁ!!」
「何がだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
後ろから牛男が俺を追いかけてきた。
おいおい、あの斧を持ちながらあんな速さで走れんのかよ。
それは予測してないぞ。
「てめぇ!!まじでキレたぞ!!人間ごときがなめやがって!!」
しかも大変怒ってらっしゃる。
まあそれは予測通りだ。
そうだよね、適当な嘘をべらべら喋って逃げられたらそりゃ怒るよね。
「んな落ち着いてる場合じゃねぇぇぇぇ!!殺されるぅぅぅぅぅ!!」
僕はとにかく逃げる。
「クソがよ!!こうなったら俺のスキル見してやる!!」
牛男は立ち止まり、斧を構える。
「見してやるよ!!『投石者』!!」
すると牛男の手にオーラのようなものが漂った。
その名前からおそらく斧を投げるらしい。
「んな!?まずい!?」
流石に察する。
多分当たったら即死する。
どうやって避ければ。
「一応言っとくが、俺のスキルで投げた奴は必中だぜぇ!!」
牛男は力みながらそう言った。
必中、つまり必ず当たるということか。
「なんだそりゃぁ!?」
「死にやがれ!!」
そう言って牛男は斧を投げようとした。
その時だ。
頭にたくさんのビジョンが浮かび上がった。
『生き残るには?』『避ける』『必中によって不可能』『当たり方に可能性?』『頭はおそらく即死』『体の大半も恐らく臓器を破壊、また切断可能性あり』『足はその後逃げるのが難』『よって腕が最適』
僕はその言葉をしっかり考えるより先に理解していた。
『腕にどう当てるか』『斧の部分』『持ち手の部分』『持ち手のほうがダメージは少ない』『高確率で骨折ですむ』
『当たる腕は右か左か』『利き手の逆のほうがいい』『つまり左腕』『奴の投げ方を推測』『縦投げでくる』
それは僕に多くの予測を刺せてくれていた。
いやここまでくると予測させられていると言うべきだろうか。
「おりゃぁぁぁ!!」
牛男は斧を投げた。
すごい時間をかけたように感じるが、それは恐らくゾーンのようなもの。
本当は相当早いのだろう。
『斧の速度はおおよそ160k/h』『左腕に当たるタイミングを推測』
だがそれ以上に僕の情報処理が高速に行われていた。
そして。
『前に二歩』
僕の処理は終わった。
その言葉通り僕は二歩前に出る。
『左腕でガード』
そして左腕を力を込めながらさし出し。
『当たった後衝撃と共に倒れる』
斧の持ち手に当たる。
その衝撃で僕は下に倒れそうになる。
『受け身をとれば可能な限りけがは減らせる』
僕は右手でバシッと叩きながら倒れる。
『予測完了』
その後斧ビュンビュンと後ろに飛んでいき、僕のだいぶ後ろの地面に刺さる。
「んな!?」
牛男は驚いていた。
それもそうだろう。
必中、恐らく必殺技のようなものだったのだろう。
それを使ってそのうえで目の前の男は生きているのだから。
それにしても。
「僕は、今なにした?」
自分のやったこと、考えたことを思い出しながら起き上がる。
「ッ…!」
左腕がズキンと痛む。
恐らく骨折しているのだろう。
普通だったら大けがだ。
だがその時は死んでいたかもしれない状況だった。
それが骨折で済んだのだ。
そのせいか軽く感じた。
「僕は、生きているのか」
改めて自分の状況が不思議に感じる。
「僕は、今確かに、全て予測していた」
あの時からおかしかった。
剣を鍵だと把握したり、牛男の振った斧を頭を下げて避けたり。
「…よくわからないが、僕にその力が備わっているようだ」
発動条件は分からない、どういうメカニズムで起きてるかもわからない。
だがこの状況。
知らない世界で、謎の牛男に殺されそうな状況。
「行けるのか、この力なら」
僕は、この状況を覆せるかもしれない。
東大には落ちたものの滑り止めの慶応を卒業。
その後大企業に入社する。
だがそのせいか自分を天才だと妄信し、努力をあまりせず、結果があまり出せない。
その企業では万年下っ端だ。
母は傲慢だった。
ピアノを習っていた経験、運動も得意、勉強もそこそこ出来ていて、実の両親からは無条件に可愛がられた。
それゆえプライドは高く、他者を見下していた。
結果色々な人に嫌われていた。
そんな両親に育てられた僕は、決められた道を歩かされる人生だった。
優秀な私立高行きなさい、あの子の親は優秀だからあの子と友達になりなさい、この先生は間違っているのでまともに聞かなくていい、逆にこの先生には気に入られなさい、朝起きたらホットコーヒーを飲みなさい、寝るときはホットミルクを飲みなさい、決められたカロリーだけ取りなさい、今日の給食にはハンバーグ?推定カロリーオーバーだから半分残しなさい、それとそれと…
僕は全てにはいと言っていた。
生まれた時からこんな感じだったし、違和感を感じたときは
「俺らの言うことを聞けば間違いない」
「私たちが正しいから」
そう言われる。
ならそうなのだろう。
だって親が言うのだから。
ならそれは正しいのだろう。
「それは本当に正しいのかな?」
ある日変な男に声をかけられる。
知らない人とは話しちゃダメと言われた僕は無視する。
「君のお父さん…高橋亮太はディラック社に努めてるよね」
僕は無視する。
「はっきり言うけど、その会社もう終わりだよ」
僕は無視する。
「上層部の不正、例えば脱税、脅迫、性加害、この辺がねもうすぐばれるよ」
僕は、無視する。
「どうやってかは、まあいわゆる内部告発だ、その結果会社は衰退する」
僕は、
「そしたら、お父さんはどうなるの?」
聞いてみた。
「うーん、まあクビだね」
「え?」
「衰退する会社がとる手段はまず事業縮小並びに人員削減なんだけどね、高橋亮太の地位なら真っ先に切り捨てられるだろうね」
「……」
僕は声を出せなかった。
「君の母…高橋玲子は不倫してるね」
「不倫…」
この時、僕は何故か話をしっかり聞いていた。
「しかも一人じゃないぜ、三人だ、エグいねこいつは」
男は苦笑いしていた。
「更にビックリなのは、この三人全員既婚者だ」
「その人達も不倫してるって事?」
「そういうこと、そしてその不倫は彼らの妻にばれる」
男は僕のほうを見る。
「するとどうなるか分かるかい?」
「えっと…離婚とかかな?」
「そんなじゃすまないぜ、高橋玲子のもとにな慰謝料の請求がくるんだ」
「お母さんに…?」
「そう、その結果君の家庭は崩壊する、離職者と不倫女のカップルだ、そりゃそうなる」
男は真剣なまなざしで僕を見つめる。
「そのうえで聞くぜ?それは本当に正しいのかな?」
男はそれを言うとじゃあなと手を振って僕の前から去っていった。
それから一か月後かな…全てその男の言う通りになった。
「うーん…」
僕は目が覚める。
腹を刺され気絶していたのだ。
「何か、懐かしい夢だったな」
久しぶりにあの人の夢を見たな。
懐かしくなりながら起き上がる。
「ところで…ここはどこだ?」
周りを見渡すと、一面草原だった。
「えっと…確か僕は刺されたんだったよな」
僕は冷静に思い出そうとする。
不可解なことが起きたときほど落ち着いて物事を整理し現状を把握する。
それが予測には大事なことだ。
①連続殺人の現行犯発見
②頭痛におそわれる
③そいつが持ってるのが鍵と気づく
④みすみす刺される
⑤草原の上で目が覚める←今ここ
よし整理完了だ。
ここから導きだされる現状。
…分かるわけないだろ。
「どういう状況だこれ!!」
知らない草原で僕の声が響く。
「まず③が理解不能だ!!なんだよ鍵って!?あの時の僕は何を理解した!?」
あの頭痛が治まった時、僕は確かにあれを鍵だと認識した。
だがそれが何故そうとらえたのかとかが今は全く分からないのだ。
「それに④から⑤が繋がらなすぎだろ!!気絶してたとはもう少し整合性とか無いのか!?」
病院のベッドの上とか、もしくは犯人のアジトとか、そういうのではない。
草原の上とかいうわけの分からない展開だ。
「そもそもここは何処だ?日本にここまで広い草原があったか?」
僕は下の草を一本ちぎる。
「え?」
僕は驚いた。
草の下に根っこがないのだ。
その代わりにあるものが、口のようなものだったのだ。
「どういうことだ?こんな草、日本どころか地球上に…」
そこまで考えた僕はとある推論にたどり着く。
「刺された状況、知らない草原、地球上にはおそらくない草」
推論は結論に代わっていく。
だがそれは考えたくない結論。
「…ここはまさか…天国か…?」
天国。
所謂死後の世界。
刺され、死んじゃい天国に行ったっていうことか。
「いやいやそんな訳ない!」
僕は首を振る。
「だって僕は刺されたけど痛みはそんなに無かったし……あれ?」
現実逃避しようとした僕はある違和感に気づく。
確かに僕は刺されたのだ、腹をしっかりと。
なのに今まで気にならないぐらい痛みが無いのだ。
「…あははまさかな」
僕は恐る恐る服をめくり腹を確かめる。
何故恐る恐るか、それはもし仮に、仮に傷が無かったとしよう。
そしたら現在天国説が、死亡説が濃厚になってしまうのだ。
「いやーでも確かに傷がここにしっかり」
無かった。
腹筋は全然ない、やせ型でヘソはへこんでいて、毛は生えていない。
僕のいつものきれいな腹だった。
「嘘だぁぁぁぁぁ!!」
僕はあてもなくその場から走り出す。
やけくそというやつだった。
「投資家として成功し豪邸にてゆっくり人生を暮らしていくという僕の予測による人生プランがぁぁぁぁぁ!!!」
とにかく叫びながらまっすぐ走っていた。
どれだけ走っても草原から景色が変わらなかった。
「はぁ…僕のやりたい…はぁ…ことをやって…はぁ…」
少し走ると息を切らしていた。
自慢じゃないが僕の体力は並以下だ。
「はぁ…はぁ…」
僕はばててその場に寝転んだ。
「はぁ…オッケー落ち着いた…」
疲れて休む、上っていた血が引いてく感じだった。
「まずこれが仮に天国だったとしてだ、僕自身の意思はあるんだ」
試すように手を開いたり閉じたりする。
「そしたらこの場所でも変わらずビジョンを建てていくだけだ」
僕は立ち上がり、辺りを見渡す。
「そうと決まれば、まずは情報収集だ」
この切り替えこそ、僕が予測者であることを実感させる。
我ながら素晴らしい。
「えっと今そっちの方角から走っていったんだよな」
さっきまでいた方向を指さす。
「そしたら、っと!」
僕は再び草を抜く。
今度は一本ではなく数本抜いた。
そして一部、自分の周りだけ草がない状態になる。
「よし、ここを起点にする」
その後さっきまでいた方、つまり走っていた方角に歩き出す。
こういう時にまず必要なのは自分の現在地、そしてマッピングだ。
僕は今、場所も知らなければ景色が変わらないような草原にいる。
この時、適当に歩き、例えば気づかないうちに自分がいたところに戻っていた。
だがそのことが分からず右往左往する状況を回避したのだ。
「これぞ予測、悪い可能性をあらかじめ想定し、回避する手段をとる」
相変わらず天才的だ。
自分の才能にうっとりしながら僕は当てもない旅をする。
「さあ高橋未来、僕の未来はまだ始まったばかりだ」
自分の可能性を信じ、明るい未来を予測しきる。
「全て予測通りだ!!」
「おい人間、貴様らの集落はどこだ」
「え、えっとですね…へへ」
「何を笑っている!!」
「ひぃすみません!あのですねぇ…」
僕は今、牛の頭のマッチョな人型の生物に、斧を首に突き付けられていた。
何を言ってるか分からないだろう、僕だって分からない。
あれは、歩き出してから一時間後ぐらいのことだ。
遠くに人の後ろ姿を見つけた。
喜びながらその人を呼び止めた。
そしたらこの牛頭で。
ほう人間かとか貴様何者だとか言いながらさ、斧を振り回したんだ。
そしたらすごい力で地面が死ぬほどえぐれてたよ。
アレに当たったら100%死ぬね。
まあその斧で僕は何か脅されてんだけど、言っている意味が分からないんだ。
そして今に至る。
(何だよこれ!!何でまた訳の分からない状況に巻き込まれてんだよ!!)
ここ数時間、というかあの事件以降訳の分からないことだらけだ。
予測しようがない事態、それが一番嫌いなことなのに。
「あの…?なんだぁ!?」
「あぁそのねぇ!」
考えがまとまらず時間をかけたからか、目の前の牛男はキレていた。
どうしようもない僕は声を裏返して適当に返していた。
「そのぉ僕もさっきここに着いたばっかでね!何も分かってないんですよはい!」
とりあえず正直に言ってみた。
「あぁ!?ふざけてるのか!?」
牛男はキレた。
まあ逆の立場だったらそうかもな。
その時だった。
今『頭を伏せなければ』『死ぬ』。
そんなビジョンが自分の脳内に現れた。
何となくそれに従い頭を伏せた。
すると牛男は斧を振り回した。
僕の首を落とそうとしていたのだ。
「なっ…!?」
思わず絶句した。
もし頭を伏せていなかったら僕は死んでいた。
「ほう避けたか」
牛男は再び斧を構えた。
「ふん命拾いしたな、だが分かっただろう?俺は本気で貴様を殺す」
牛男は冷たく言い放つ。
「それが嫌ならふざけず答えろ!人間族の集落はどこだ!」
牛男は再び問う。
だが今の言葉はとてもありがたかった。
「悪いけど、僕は本当に知らない」
「あぁ?」
「なぜなら僕もその集落を探しているのだから」
「なっ!?」
淡々と答える。
僕は今冷静になった。
何故ならさっきの言葉には多くの情報をもらえたからだ。
まず命拾い。
この言葉が出るということは僕らはまだ生きているということだ。
ということは何もかも全て知らない世界ではない可能性が出てきた。
そして人間族の集落。
この言葉から人間は僕以外にいるということ。
「ったく、奴らを殺すために動いていたらこんなのに会うとはな」
これは僕の言葉だ。
「奴らを…殺す…?」
牛男は困惑している。
「貴様は、人間族ではないのか…?」
よし狙い通りだ。
僕が先ほどの言葉から手に入れた最後の情報。
それはこの牛男の存在。
もちろん生体とか何者かは全く分からない。
だが人を殺そうとしているということ、それはよく分かった。
ならば僕のやるべきことは決まりだ。
「あぁそうだ、僕も奴らを殺すために動いている」
僕はニヤリと笑う。
「君も同じだろう、よかったら協力しないか?」
そう、これが僕のやるべきことだ。
こいつを利用し、人間族の集落とかやらに向かう。
それにこいつはここの住人だ。
この世界についてのことも聞き出せるかもしれない。
「ほう…なるほどなぁ…」
牛男は斧を収めた。
どうやら僕のハッタリは聞いたらしい。
「いいだろう、その話乗らせてもらおう」
そして奴はまんまと口車に乗った。
『全て予測通りだ』
「んでよ、人間じゃないならてめぇは何者なんだ?」
「ん?」
「どっからどう見ても人間なのによぉ、不思議でしょうがねぇ」
牛男は僕をジロジロと眺める。
「てめぇは何族なんだ?」
ふっこの質問も当然予測通りだ。
そのQに対するAは当然何パターンか用意している。
適当に種族名を言う、忘れたふりをする、別の話題にすりかえるetc…。
そして僕が導きだした答え、それは。
「うおおおおおおおおおお!!」
全力で逃げ出した。
「…は?」
僕はとにかく全力で走って逃げ出した。
「あぁ!!てめぇ俺を騙したのか!!??」
牛男も気づいた。
いやだってさっきの質問さ。
この世界に対して無知な僕がよ。
適当に言って矛盾があったらバレるじゃん。
それこそ即死パターンだよ。
だったら油断している今逃げ出す。
それが一番いいパターンだ。
「全て予測通りだぁぁぁぁ!!」
「何がだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
後ろから牛男が俺を追いかけてきた。
おいおい、あの斧を持ちながらあんな速さで走れんのかよ。
それは予測してないぞ。
「てめぇ!!まじでキレたぞ!!人間ごときがなめやがって!!」
しかも大変怒ってらっしゃる。
まあそれは予測通りだ。
そうだよね、適当な嘘をべらべら喋って逃げられたらそりゃ怒るよね。
「んな落ち着いてる場合じゃねぇぇぇぇ!!殺されるぅぅぅぅぅ!!」
僕はとにかく逃げる。
「クソがよ!!こうなったら俺のスキル見してやる!!」
牛男は立ち止まり、斧を構える。
「見してやるよ!!『投石者』!!」
すると牛男の手にオーラのようなものが漂った。
その名前からおそらく斧を投げるらしい。
「んな!?まずい!?」
流石に察する。
多分当たったら即死する。
どうやって避ければ。
「一応言っとくが、俺のスキルで投げた奴は必中だぜぇ!!」
牛男は力みながらそう言った。
必中、つまり必ず当たるということか。
「なんだそりゃぁ!?」
「死にやがれ!!」
そう言って牛男は斧を投げようとした。
その時だ。
頭にたくさんのビジョンが浮かび上がった。
『生き残るには?』『避ける』『必中によって不可能』『当たり方に可能性?』『頭はおそらく即死』『体の大半も恐らく臓器を破壊、また切断可能性あり』『足はその後逃げるのが難』『よって腕が最適』
僕はその言葉をしっかり考えるより先に理解していた。
『腕にどう当てるか』『斧の部分』『持ち手の部分』『持ち手のほうがダメージは少ない』『高確率で骨折ですむ』
『当たる腕は右か左か』『利き手の逆のほうがいい』『つまり左腕』『奴の投げ方を推測』『縦投げでくる』
それは僕に多くの予測を刺せてくれていた。
いやここまでくると予測させられていると言うべきだろうか。
「おりゃぁぁぁ!!」
牛男は斧を投げた。
すごい時間をかけたように感じるが、それは恐らくゾーンのようなもの。
本当は相当早いのだろう。
『斧の速度はおおよそ160k/h』『左腕に当たるタイミングを推測』
だがそれ以上に僕の情報処理が高速に行われていた。
そして。
『前に二歩』
僕の処理は終わった。
その言葉通り僕は二歩前に出る。
『左腕でガード』
そして左腕を力を込めながらさし出し。
『当たった後衝撃と共に倒れる』
斧の持ち手に当たる。
その衝撃で僕は下に倒れそうになる。
『受け身をとれば可能な限りけがは減らせる』
僕は右手でバシッと叩きながら倒れる。
『予測完了』
その後斧ビュンビュンと後ろに飛んでいき、僕のだいぶ後ろの地面に刺さる。
「んな!?」
牛男は驚いていた。
それもそうだろう。
必中、恐らく必殺技のようなものだったのだろう。
それを使ってそのうえで目の前の男は生きているのだから。
それにしても。
「僕は、今なにした?」
自分のやったこと、考えたことを思い出しながら起き上がる。
「ッ…!」
左腕がズキンと痛む。
恐らく骨折しているのだろう。
普通だったら大けがだ。
だがその時は死んでいたかもしれない状況だった。
それが骨折で済んだのだ。
そのせいか軽く感じた。
「僕は、生きているのか」
改めて自分の状況が不思議に感じる。
「僕は、今確かに、全て予測していた」
あの時からおかしかった。
剣を鍵だと把握したり、牛男の振った斧を頭を下げて避けたり。
「…よくわからないが、僕にその力が備わっているようだ」
発動条件は分からない、どういうメカニズムで起きてるかもわからない。
だがこの状況。
知らない世界で、謎の牛男に殺されそうな状況。
「行けるのか、この力なら」
僕は、この状況を覆せるかもしれない。
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