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獣人族戦編
崩壊拳エレファン①
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最初は圧倒されていたこの攻防戦。
だが人間族側が押し始めている。
理由は単純。
獣人族は手数は多かった。
だが実力者は少ない。
獣人族の特徴として、恐らく非戦闘者でもそれなりのパワーを持っているはずだ。
だが僕らは能力を使うし、何より戦いに対する迷いが少ないやつは多い。
たったそれだけが大きい勝因となりえる。
さて恐らくエレファンは混乱に乗じてやってくるつもりだったのだろう。
僕らが手数に圧倒されているところを制圧する、という形で。
大本命である王城を潰す目的であろう。
だが対策済みだ。
僕が見ている壁がビキビキと割れだす。
そして
ドゴォォォォォォン
壁がまたもや破壊される。
「宮垣!今だ!」
合図を出すと同時に宮垣は穴に向かって血を噴射する。
「うぎゃあああ」
真っ先に入ろうとしていた獣人族の男が当たったようで叫びだす。
「あぁ!!」
その男はこちらに転がりだして悶えている。
「…どういうことだこれは?」
渋い声が聞こえてきた。
「隊長…毒液のようです」
怯えた声で報告する声もする。
「…ほう」
隊長と呼ばれていた、ということは。
この声がエレファンか。
「そこにいるもの!」
エレファンが話しかけてくる。
「何故俺らを先回りできた?」
「…予測したんだ」
「何?」
正確には…僕が見た可能性の世界。
思い出した時、ここに穴が開いてたな…。
そういう理由だ。
それが無きゃドンピシャな場所の予測は無理だ。
王城の裏辺りというすごいざっくりしたことしか無理だ。
だからこそ少し悔しいが、まあ。
「お前ら単細胞の行動は読みやすいんだよ」
「…ほう」
こう言った方が都合がいい。
僕はしっかり予測した風に話す。
「さてと、宮垣、まだ血は出るか?」
「まかせて」
僕は宮垣とコソコソ話す。
念のためだが、毒液の正体がばらさない。
情報は出さなければ出さない方がいい。
「ぶはっ」
宮垣は僕の指示通りに出血する。
穴を通し、壁の向こう側に噴出。
「うわあああ」「やめろおお」「ぐわああああ」
しっかり何人かにかかった。
「さてエレファン、こっからどうする?」
「…」
僕は煽るように問いかける。
こう言えば意地でもこっちに来ようとするだろう。
だがすでに空いている穴には血がついている。
なら毒液を嫌って別のところに穴を開けるはず。
そこにあらかじめ血をかける。
入った時に毒が付着する。
そしたら後はルインさんで止めだ。
ルインさんには今あえて黙ってもらっている。
ここにいると知らさないためにだ。
よってそんな状況になるなんて考えもしないだろう。
「さあエレファンかかってこいよ」
僕は更に煽る。
「…ふははははは」
ん?
エレファンは何故か笑い出した。
この状況でどうして?
「いいだろうそっちに行くぞ…」
そういうと予測通り右側にひびが入った。
よし、宮垣。
僕は声には出さず指を指して合図を出す。
そしてヒビの周りに血が付着する。
よし勝った。
ここまでうまくいくとは。
ドごぉぉぉぉぉぉん
壁が破壊される。
そしてゾウの頭の大男が入ってくる。
確信した、こいつがエレファンだ。
そいつは穴のふちを触りながら入った。
よし、毒に触れた…ん?
次の展開は予想外だった。
エレファンが触った瞬間、血にヒビが入った。
「…は?」
そして血は粉々になった。
まるで割れ物の物質みたいに。
そして毒を触れていないように何事も無い状態だ。
おいおい、まさかこいつの能力ってそういう…。
そんなの資料に無かったぞ。
「そんなことだと思ったぜぇ…舐めてくれたなぁ!!」
粉々になった毒液を見ながら高笑いするエレファン。
くそ、全て読まれていたか。
流石に舐めすぎていたか。
というかこいつの体おかしくねーか?
血管が全身にビキビキと浮き出しており、筋肉も明らかにパンパンな状態なのかとても赤黒い。
まるでドーピング状態だ。
これも資料で見ていたスペックと違うぞ。
しっかりしやがれ資料班!
まあだが。
こっちは予想外だろ。
エレファンの後ろにいる存在。
今剣を振りかざしているルインさんには。
「…光速斬!」
「な!?」
奴は気づいた一瞬振り返るがもう遅い。
「はああああああああ!!」
ルインさんの光速斬によって何度も十何回も何十回も斬りつけられる。
「うおおおおおおおお!!」
ルインさんは決して手を休めない。
一気に押し切るつもりだ。
よし、これなら勝て…。
「…」
…あれ?
おかしい…。
こんだけ斬りつけられているのに。
なぜ声を上げない?
なぜ血が出ていない?
まさか…!
「ルインさんまずい離れて!」
「フン!!」
僕が声を上げると同時にエレファンは拳を突き立てる。
「な!?ぐっ!?」
ルインさんは手を止め少し距離を取ろうとしたが、拳は体に当たってしまう。
その勢いはとても強く、ルインさんは真っすぐ吹っ飛ぶ。
そのまま後ろの壁に激突する。
「ガッ!?」
その時、運悪く頭にもあたったのだろう。
フラっとしたと思ったらバタッと気絶してしまう。
「おいおい…マジかよ…」
僕の予測がさっきから通用しない事だらけだ。
資料が間違っているのか…それとも…。
「もしかして本当にドーピングか?」
ヤバい。
僕は焦りだす。
「ふふふ…ふはははははははは!!」
エレファンは高らかに笑いだす。
「戦闘姫が来たときは少し焦った!だが!!」
奴の筋肉は更に盛り上がる。
「俺の体には一切傷がついていない!!それどころか一撃で仕留めた!!!」
奴は本当に楽しそうにする。
その純粋さに逆に恐怖を覚える。
「…なあ宮垣、血はまだ出せるか?」
僕の力では傷一つつけられない。
こうなったら毒液しか手は…。
「うーん、ちょっとしんどいかな、今既に貧血気味」
「マジか…」
ちょっと、流石にまずいなこれは。
こんなことになるなら理恵と澪をしっかり連れてくるべきだった。
いやでも他にやることあるからな…。
「ふははははははは!!今までは慎重に行っていたが全ては無駄だったな!!!必要なのは力のみだ!!!」
こいつの能力はあれかな?
触れたものを無力化させて粉々にする。
だとしたら強すぎる。
獣人族にはオーバースペックすぎる。
更にルインさんでも傷がつけられない硬さ。
一撃で仕留めてしまうパワー。
…どうやって倒せばいいんだ、この化け物。
「いくら貴様と言えどこれは無理だろう」
奴は歯をむき出しにする。
その後言った言葉は衝撃だった。
「なあ、予測者」
「…え?」
何て言った…?
こいつ今僕の事を…。
「おい、どこへ行くつもりだ」
俺は今、キュルヴィリアとやらに連れてかれ階段を下っている。
まさか長の部屋の奥にこんな階段が隠されていたとは驚きだった。
だがそれ以上に。
「そもそも魔族が何故こんなところにいるんだ…」
まだ答えてもらっていない。
魔族が長のところにいる理由。
更に恐らくだが上の立場にいる理由。
「それはねーここの長って色々適当じゃん?」
「それは、まあ」
悔しいが否定できない。
「だから人間族に絶対勝てる算段を用意してあげたら信用しちゃって」
「は!!??」
「本当、警戒心ないよねー」
こいつは笑っていた。
獣人族にとっては笑いごとじゃないぞ。
「まあおかげで一回人間族にボロ勝ちしたじゃん?」
それは確かにそうだ。
あの戦いは本当に潤滑に進んだ。
上手くいきすぎて違和感があったが、こいつが裏に絡んでいたのか。
「だが、今回の戦いは逆だ、被害は甚大だ」
「そうねー」
「な!?」
凄く適当に返された。
感じ悪く頭に血が上っていく。
「だったら!貴様は役立たずということになるだろうが!!」
「えーひどーい」
そいつは適当に笑っている。
「だってそうだろう!貴様の算段が間違っていたから今回はこんな目にあっているのだろうが!!」
「それは誤解だよ」
「誤解??」
「うん!だって全部予測通りだもん!」
何て言った?
予測通り?
「それは…今回の大敗もか?」
「そうなんだよー」
何を言っているんだこいつは。
俺らが負けるように仕向けたというのか?
「だって東京の人達は強い能力もらっているからね、それに予測者がかみ合えばそりゃこうなるさ」
トウキョウ…?
ヨソクシャ…?
「ついでに言おうっか、レオン君が人間族に行ったのも、君がここに来るのも予測通り」
魔族のやつはペラペラとしゃべりだす。
俺は正直、今まで呆気にとられていた。
だから何もしなかった。
だが冷静に落ち着いてきた今は違う。
こいつは魔族だし、嘘か本当か俺らが負けるように仕向けたという。
なら話は単純だ。
「ふん!!」
どごぉぉぉぉぉぉ
俺は本気で殴り掛かった。
壁に穴が空くほど強く殴った。
更に能力も発動している。
これで粉々になったはずだ。
「…ついでにこれも予測通りだ」
だが奴は余裕と言わんばかりにあまり動かず避けた。
「な!?」
ちゃんと不意打ちしたはずだ。
だが、行動が読まれて…。
とショック受けているように見せかけ。
俺はもう一度拳をふるう。
今度こそ…。
「あ、ちなみに今から殴るのも予測通りだよ」
「っ!!!!」
「さてそんなことしてるうちに部屋に着いたよ」
俺らの前に木のドアが現れる。
「焦らないで、今からちゃんと話すよ」
「話す…何をだ?」
「まず目的でしょ、それと敵の構成、それに作戦とぉ……」
奴はもったいつけて溜める
「僕ら予測者の事をね…」
だが人間族側が押し始めている。
理由は単純。
獣人族は手数は多かった。
だが実力者は少ない。
獣人族の特徴として、恐らく非戦闘者でもそれなりのパワーを持っているはずだ。
だが僕らは能力を使うし、何より戦いに対する迷いが少ないやつは多い。
たったそれだけが大きい勝因となりえる。
さて恐らくエレファンは混乱に乗じてやってくるつもりだったのだろう。
僕らが手数に圧倒されているところを制圧する、という形で。
大本命である王城を潰す目的であろう。
だが対策済みだ。
僕が見ている壁がビキビキと割れだす。
そして
ドゴォォォォォォン
壁がまたもや破壊される。
「宮垣!今だ!」
合図を出すと同時に宮垣は穴に向かって血を噴射する。
「うぎゃあああ」
真っ先に入ろうとしていた獣人族の男が当たったようで叫びだす。
「あぁ!!」
その男はこちらに転がりだして悶えている。
「…どういうことだこれは?」
渋い声が聞こえてきた。
「隊長…毒液のようです」
怯えた声で報告する声もする。
「…ほう」
隊長と呼ばれていた、ということは。
この声がエレファンか。
「そこにいるもの!」
エレファンが話しかけてくる。
「何故俺らを先回りできた?」
「…予測したんだ」
「何?」
正確には…僕が見た可能性の世界。
思い出した時、ここに穴が開いてたな…。
そういう理由だ。
それが無きゃドンピシャな場所の予測は無理だ。
王城の裏辺りというすごいざっくりしたことしか無理だ。
だからこそ少し悔しいが、まあ。
「お前ら単細胞の行動は読みやすいんだよ」
「…ほう」
こう言った方が都合がいい。
僕はしっかり予測した風に話す。
「さてと、宮垣、まだ血は出るか?」
「まかせて」
僕は宮垣とコソコソ話す。
念のためだが、毒液の正体がばらさない。
情報は出さなければ出さない方がいい。
「ぶはっ」
宮垣は僕の指示通りに出血する。
穴を通し、壁の向こう側に噴出。
「うわあああ」「やめろおお」「ぐわああああ」
しっかり何人かにかかった。
「さてエレファン、こっからどうする?」
「…」
僕は煽るように問いかける。
こう言えば意地でもこっちに来ようとするだろう。
だがすでに空いている穴には血がついている。
なら毒液を嫌って別のところに穴を開けるはず。
そこにあらかじめ血をかける。
入った時に毒が付着する。
そしたら後はルインさんで止めだ。
ルインさんには今あえて黙ってもらっている。
ここにいると知らさないためにだ。
よってそんな状況になるなんて考えもしないだろう。
「さあエレファンかかってこいよ」
僕は更に煽る。
「…ふははははは」
ん?
エレファンは何故か笑い出した。
この状況でどうして?
「いいだろうそっちに行くぞ…」
そういうと予測通り右側にひびが入った。
よし、宮垣。
僕は声には出さず指を指して合図を出す。
そしてヒビの周りに血が付着する。
よし勝った。
ここまでうまくいくとは。
ドごぉぉぉぉぉぉん
壁が破壊される。
そしてゾウの頭の大男が入ってくる。
確信した、こいつがエレファンだ。
そいつは穴のふちを触りながら入った。
よし、毒に触れた…ん?
次の展開は予想外だった。
エレファンが触った瞬間、血にヒビが入った。
「…は?」
そして血は粉々になった。
まるで割れ物の物質みたいに。
そして毒を触れていないように何事も無い状態だ。
おいおい、まさかこいつの能力ってそういう…。
そんなの資料に無かったぞ。
「そんなことだと思ったぜぇ…舐めてくれたなぁ!!」
粉々になった毒液を見ながら高笑いするエレファン。
くそ、全て読まれていたか。
流石に舐めすぎていたか。
というかこいつの体おかしくねーか?
血管が全身にビキビキと浮き出しており、筋肉も明らかにパンパンな状態なのかとても赤黒い。
まるでドーピング状態だ。
これも資料で見ていたスペックと違うぞ。
しっかりしやがれ資料班!
まあだが。
こっちは予想外だろ。
エレファンの後ろにいる存在。
今剣を振りかざしているルインさんには。
「…光速斬!」
「な!?」
奴は気づいた一瞬振り返るがもう遅い。
「はああああああああ!!」
ルインさんの光速斬によって何度も十何回も何十回も斬りつけられる。
「うおおおおおおおお!!」
ルインさんは決して手を休めない。
一気に押し切るつもりだ。
よし、これなら勝て…。
「…」
…あれ?
おかしい…。
こんだけ斬りつけられているのに。
なぜ声を上げない?
なぜ血が出ていない?
まさか…!
「ルインさんまずい離れて!」
「フン!!」
僕が声を上げると同時にエレファンは拳を突き立てる。
「な!?ぐっ!?」
ルインさんは手を止め少し距離を取ろうとしたが、拳は体に当たってしまう。
その勢いはとても強く、ルインさんは真っすぐ吹っ飛ぶ。
そのまま後ろの壁に激突する。
「ガッ!?」
その時、運悪く頭にもあたったのだろう。
フラっとしたと思ったらバタッと気絶してしまう。
「おいおい…マジかよ…」
僕の予測がさっきから通用しない事だらけだ。
資料が間違っているのか…それとも…。
「もしかして本当にドーピングか?」
ヤバい。
僕は焦りだす。
「ふふふ…ふはははははははは!!」
エレファンは高らかに笑いだす。
「戦闘姫が来たときは少し焦った!だが!!」
奴の筋肉は更に盛り上がる。
「俺の体には一切傷がついていない!!それどころか一撃で仕留めた!!!」
奴は本当に楽しそうにする。
その純粋さに逆に恐怖を覚える。
「…なあ宮垣、血はまだ出せるか?」
僕の力では傷一つつけられない。
こうなったら毒液しか手は…。
「うーん、ちょっとしんどいかな、今既に貧血気味」
「マジか…」
ちょっと、流石にまずいなこれは。
こんなことになるなら理恵と澪をしっかり連れてくるべきだった。
いやでも他にやることあるからな…。
「ふははははははは!!今までは慎重に行っていたが全ては無駄だったな!!!必要なのは力のみだ!!!」
こいつの能力はあれかな?
触れたものを無力化させて粉々にする。
だとしたら強すぎる。
獣人族にはオーバースペックすぎる。
更にルインさんでも傷がつけられない硬さ。
一撃で仕留めてしまうパワー。
…どうやって倒せばいいんだ、この化け物。
「いくら貴様と言えどこれは無理だろう」
奴は歯をむき出しにする。
その後言った言葉は衝撃だった。
「なあ、予測者」
「…え?」
何て言った…?
こいつ今僕の事を…。
「おい、どこへ行くつもりだ」
俺は今、キュルヴィリアとやらに連れてかれ階段を下っている。
まさか長の部屋の奥にこんな階段が隠されていたとは驚きだった。
だがそれ以上に。
「そもそも魔族が何故こんなところにいるんだ…」
まだ答えてもらっていない。
魔族が長のところにいる理由。
更に恐らくだが上の立場にいる理由。
「それはねーここの長って色々適当じゃん?」
「それは、まあ」
悔しいが否定できない。
「だから人間族に絶対勝てる算段を用意してあげたら信用しちゃって」
「は!!??」
「本当、警戒心ないよねー」
こいつは笑っていた。
獣人族にとっては笑いごとじゃないぞ。
「まあおかげで一回人間族にボロ勝ちしたじゃん?」
それは確かにそうだ。
あの戦いは本当に潤滑に進んだ。
上手くいきすぎて違和感があったが、こいつが裏に絡んでいたのか。
「だが、今回の戦いは逆だ、被害は甚大だ」
「そうねー」
「な!?」
凄く適当に返された。
感じ悪く頭に血が上っていく。
「だったら!貴様は役立たずということになるだろうが!!」
「えーひどーい」
そいつは適当に笑っている。
「だってそうだろう!貴様の算段が間違っていたから今回はこんな目にあっているのだろうが!!」
「それは誤解だよ」
「誤解??」
「うん!だって全部予測通りだもん!」
何て言った?
予測通り?
「それは…今回の大敗もか?」
「そうなんだよー」
何を言っているんだこいつは。
俺らが負けるように仕向けたというのか?
「だって東京の人達は強い能力もらっているからね、それに予測者がかみ合えばそりゃこうなるさ」
トウキョウ…?
ヨソクシャ…?
「ついでに言おうっか、レオン君が人間族に行ったのも、君がここに来るのも予測通り」
魔族のやつはペラペラとしゃべりだす。
俺は正直、今まで呆気にとられていた。
だから何もしなかった。
だが冷静に落ち着いてきた今は違う。
こいつは魔族だし、嘘か本当か俺らが負けるように仕向けたという。
なら話は単純だ。
「ふん!!」
どごぉぉぉぉぉぉ
俺は本気で殴り掛かった。
壁に穴が空くほど強く殴った。
更に能力も発動している。
これで粉々になったはずだ。
「…ついでにこれも予測通りだ」
だが奴は余裕と言わんばかりにあまり動かず避けた。
「な!?」
ちゃんと不意打ちしたはずだ。
だが、行動が読まれて…。
とショック受けているように見せかけ。
俺はもう一度拳をふるう。
今度こそ…。
「あ、ちなみに今から殴るのも予測通りだよ」
「っ!!!!」
「さてそんなことしてるうちに部屋に着いたよ」
俺らの前に木のドアが現れる。
「焦らないで、今からちゃんと話すよ」
「話す…何をだ?」
「まず目的でしょ、それと敵の構成、それに作戦とぉ……」
奴はもったいつけて溜める
「僕ら予測者の事をね…」
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