予測者~Prophet~

高ちゃん

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獣人族戦編

崩壊拳エレファン④

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さっき見つけたエレファンの能力の弱点。
一つは触ったもの単体しか壊せない能力。
つまり何か盾の様なもので塞げば死なずにはすむ。
そう聞けば簡単に対策できるように感じる。
だがそれを難しくしているものがある。
奴の元々の力だ。
というのも奴は殴りながら能力を発動しているが、そのパンチを受けるだけでこっちは大ダメージ。
僕が食らったら、多分死ぬんだろう。
さっきのイタチの事を思い出すと実感が湧いてしまう。
よって何かで能力をガードした後に反撃する、というのは難しい。
ならば攻撃を受けないようにするしかない。
更に奴にダメージを与える方法。
結論を言えばできるのはタイガーしかいない。
現に今もタイガーは攻撃し続けている。
奴の一撃を食らわないように、隙を作らないように殴り続けている。
結果エレファンはうまく反撃できなさそうにしている。
これは効いているという事。
まとめると、奴の攻撃を食らわずにタイガーに殴ってもらう、これが奴に勝つ方法。
このままタイガーが殴り勝つ選択肢は、可能性はあるが失敗したら終わりのリスクがある。
ということは殴りあっている今の状況も大分危険な状態。
そして作戦には獣人族の皆の準備の時間も必要。
時間稼ぎをしなければならない。
その時間稼ぎは誰がするべきか。
適任は。
それを考えた僕はナイフを取り出す。
そしてエレファンの近くに行きそれを投げる。
なるべく顔の方まで届かせたかったが、肩に当たってはじかれる。
「あぁぁ!!?」
エレファンが僕の方を睨む。
まあいい。
最低限の仕事はこの時点でできた。
「エレファン、お前はもう終わりだ」
「あぁ?」
「予測はもう、完了した」
「何ぃ!?」
途端に焦りだす。
予測という言葉は正解だった。
奴はどういうわけか予測者の事を知っている。
そしてそれが理由か僕を狙っていた。
だから警戒していて早期決着を望んでいるのではと考えた。
「チッ、血が上っていた」
奴は僕に対象を絞った。
やっぱり正解だ。
これで僕の方に敵意が向くぞ。
「おい!危険だ下がれ!」
タイガーは僕に忠告してくれる。
だけど。
「逆だ、あんたが下がれ」
「な!?」
タイガーは驚愕する。
まあ自分より圧倒的に弱そうなやつがこんなことを言い出したらビックリするわな。
「大丈夫だ、僕は既に奴に負けることは無くなった」
「何!」
「さっき言っただろ、僕は予知能力者のようなものだと」
そう言いながら僕は獣人族の皆の方を一瞬見る。
エレファンに悟られないよう一瞬だけ見たらすぐに視線を戻す。
「…分かった信じるぞ」
そう言いながら獣人族の方に向かった。
良かった、察してくれた。
「はっはっは、中々男らしいじゃねーかぁ予測者ぁ」
エレファンが邪悪な笑みを浮かべて近づく。
「はっ、余裕だと思ったから余裕ぶった、普通の事だろ?」
「威勢がいいなぁぁ!!!」
エレファンは思い切り地面を殴りつける。
能力を使ったのだろう。
僕の方にまで地響きが走る。
てっきり直接殴ってくると思ったがこれは?
「てめえとの鬼ごっこで分かったことがあるぜぇ」
鬼ごっこ、ああさっきの追いかけていた時の事か。
「てめえは自分に対する攻撃を予測できる、違うか?」
ギクッとした。
正確には命に関わることなのだが、まああながち間違いではない。
でも悟られないように表情は変えなかった。
ポーカーフェイスは得意なつもりだ。
「だがその予測後の行動は、地力のみで動いている」
その通りだ。
右に避けろと出たら急いで右に跳んだりして避ける。
僕がやっているのはいわばこれだけの事。
よって相手の攻撃を読んだうえで反撃するのは難しい。
…あれ?無茶苦茶バレてないか?
って待て!?
てことはこの地響きは!?
「そこで俺なりの対策をさせてもらうぜぇぇ!!」
まずい僕は逃げ出そうとする。
だが間に合わなかった。
「…やっべ」
焦りがバレないように弱音は小声に抑えた。
奴の狙い。
それは地割れだ。
地割れを起こすことで僕はバランスを崩す。
バランスを崩さなかったとしても咄嗟の攻撃を避けずらくもなる。
というのも地割れ自体は大きくない跨げば超えられる程度だ。
だが転倒の恐れがあり、一度そうなったら終わりという状況ならとても大きい場面だ。
くっそ、こいつ冷静になると頭脳プレイしてくるのか。
見た目は狂戦士バーサーカーとも呼べる、戦闘に特化した見た目なのに。
「ははははははは!!冷静ぶってるなぁ…でも冷や汗が垂れてるぜぇ!」
エレファンが距離を縮めてくる。
この状況、少し離れるべきか…。
「おっと、そっから少しでも離れてみろ、俺が向かうのはあっちの方だ」
そう言いながら獣人達の方に指さす。
「な!?」
「あいつら使って何か狙っているのはお見通しなんだよぉ!!」
っ…タイガーへの合図はバレていたのか…。
「おいおい、あっちは同族だぞ」
「関係ねぇ!奴はに逆らったんだからなぁぁ!」
「長?」
「あぁ、新しい長のこの俺になぁ!!」
エレファンは気が付いたら目の前にまで来ている。
『後数秒後には殴られる』『能力発動に少々のタイムラグ』『全て計算し1.7秒後の可能性大』『避けるために地割れの少ない左側が有効』
分かってるよ予測者…。
今はそれしかない。
飛んできた拳に僕は左側に跳んで避ける。
だが奴はすぐに僕の方を見る。
やっぱり読まれていたか…。
左、右、後ろ、この三つで一番避けやすそうなのは左側だもんな。
どうすればいいと思う予測者?
『素早く体を捻る』『袖を左手でつかみながら左腕で受けるのが妥当』
やっぱそうなるか…。
僕は予測通り、体を捻りながら袖を掴む。
そして奴の拳を左腕で受ける。
ぐちゃっ
そんな体から聞こえちゃいけない音が聞こえる。
『勢いで吹っ飛ぶ』『できる限り体を倒し摩擦で速度を落とす』『さもなければ壁に強い衝撃で激突』
おいおいマジかよ。
僕は言う通りにしてみる。
するとすぐに地面に激突。
だがその後も飛んでいく。
勢いはすごく水切りの石みたいに地面ではねる。
「がっ…がっ…!!」
そして家の壁に激突。
背中に強い衝撃が走る。
「ぶはっ!!!」
予測者の言う通りにすることで一応生存には成功した。
だがその代償はでかい。
崩壊の能力は左側の袖が守ってくれたみたいで、片方だけノースリーブみたいになっている。
それでも僕の左腕は曲がっちゃいけない関節が曲がっている。
地面を跳ねた分でか体は擦り傷と打撲だらけ。
何なら背中の衝撃は大きかったみたいで痛みと共にビリビリ痺れている。
くっそ、獣人族とやり合う度にどこかしら負傷している。
この世界にチート薬草があるからまだ連戦できたが。
本当なら僕死んでるかボロボロで動かなくなってるな。
「ほう!!まだ生きているか…!!」
くっそ気づかれた。
出来れば死んだふりしようと考えていたのに。
そうすれば追い打ちが来ないと思っていたのに。
「それじゃぁ止めと行こうかぁ!!」
とうとう万事休すか。
僕は獣人の方をちらっと見る。
「…あ」
そこには既に誰もいなかった。
僕はチラッと上を見る。
「…早かったな」
助かった。
準備は万端らしい。
後は賭けだ。
こいつは勘がいい。
僕が指示したら即座に対応され、失敗する可能性がある。
そもそもこの作戦は失敗する可能性も高い。
だから、強く祈るしかない。
皆の力を。
「うおおおおお……んん?」
エレファンは僕を勢いよく殴ろうとする手をピタッと止める。
上から何かがひらっと落ちてきたからだ。
「あぁ?…なんだこれ?」
エレファンはそれを被ってしまう。
「な!?何か臭ぇー!?本当に何だこれ!?」
顔が完全にその何かに包まれている。
それを嗅いだ奴はのたうち回っていた。
「今だ!!」
獣人のドッグの声が聞こえた。
そうすると彼らは飛び出し、包んでいる物の紐のような部分をそれぞれ一本ずつ持つ。
彼らはそれを思い切りエレファンの後ろ側に引っ張る。
「ぬおっ!?」
エレファンは思わず転び、尻もちを着く。
これはラッキーだ。
奴が地割れを起こしたせいでかかとが落ち、バランスを大きく崩した。
予測以上の事が起きてくれた。
「よし!!一気に攻め込めタイガー!!」
「おう!!」
合図で隠れたところにいたタイガーが飛び出す。
「ぬああああああ…はああああ!!!!」
タイガーは溜めに溜め、渾身の一撃を繰り出す。
「ぶぁぁぁぁ!!??」
頭上に与えられたその一撃にエレファンは少しカクッと落ちたように感じる。
「くぅぅぅのぉぉぉぉやろぉぉぉぉぉ!!!???」
だがエレファンの意識はすぐに戻る。
そして今自分にかかっている物に手をやろうとする。
本当にタフな奴だ。
だがそれも予測済みだ。
後は、こっからの作戦のためのあれが出来ていれば…。
「よし、フェイズ2に移行!!」
「おう!!」
サルの獣人が新しい布のようなものを取り出す。
そしてそれをエレファンの腕にかぶせる。
「な!!!???」
エレファンの驚愕の声が聞こえる。
一見手に布を被せられた程度の事。
だけどその驚きっぷり。
「やっぱりそうか!」
イタチが殴られた時気づいた。
イタチ本体どころか着ていた服そのものが壊されていなかった。
奴が能力を使ってなかったか?
いや、あんときの奴は確実に殺そうとしていた。
なら使っていたはずだ。
では何故イタチは何も破壊されていなかったか。
それは突然飛び出してきたからだろ。
エレファンはこれから飛び出してくるということに気づいていなかった。
だから殴ることで触れたにも関わらず破壊できなかった。
つまり奴の能力の弱点その二は対象をという事。
そこで僕らの作戦は
①奴の目を塞ぐ。
②塞いでるものを触れて破壊しようとする
③その手を別の物で塞ぐ
というものだ。
これだけで①のものを破壊するのに相当なタイムロスを有する。
僕らはこれを、服で作った。
手っ取り早く使えて目を塞げそうなものを相談していた時、出たのがそれだ。
僕は皆のを組み合わせて①に必要な大きさにしてくれと頼んだ。
奴が言っていた臭いというのは下水道の臭いだ。
そして③に必要なものだが。
これも服でいいと思ったが正直服の量は①と③両方分は足りないと考えた。
そこでもう1グループ、助けてくれそうなところに助けを求めた。
それが下水道で匿われていた人間族だ。
獣人族の一人に借りてきてもらうように頼んどいた。
そしてその二つを急いで作ってもらったのだが。
これが想像以上に早く、おかげで僕が生きている間に成功した。
後は手こずっている奴をタコ殴りにするだけだ。
「さー思う存分やっちまいな」
「おう!」
そこからは本当にすぐだった。
タイガーの正拳が何度も何度も入る。
これだけならさっきと一緒だがそれと大きく違うところがある。
見てるだけでも分かるが、明らかにパワーが違う。
きっとさっきまでは能力を警戒していたのだろう。
手加減せざるを得なく、結果耐えられてしまっていた。
だがほんのひと時とはいえ僕らが能力を防いだ。
こうなったらもう手加減は必要が無い。
全力全開、馬鹿力を与える。
しばらくして。
「うおっ!?」
被せていた服を引っ張り続けていた獣人族達が転ぶ。
エレファンが背中から倒れたのだ。
その姿は白目を向いていた。 
「ふぅぅぅぅ…押忍!!!!!」
タイガーは叫ぶ。
「…あぁ…何とか勝ったか…」
安心したら一気に蓄積していた疲れやダメージが来た。
僕も気絶しかけた。
だが。
「まだ、やられるわけには…いかないよな…」
僕はポケットを漁る。
確かこんな時のために一つだけ…。
「あった…」
例のチート薬草。
医務室から一つくすねといていた。
僕はそれに触れる。
「っ…少しずつだが、楽になってきたぁ…」
触ったらすぐはい回復ーというわけにはいかなかった。
痛みは結構残っているし、ぐちゃぐちゃの腕を治すには時間がかかるみたいだ。
だが傷が少しずつ引いてくるのと、さっきは意識が今にも飛びそうだったがその感覚も消えていた。
しばらくして薬草がペッと吐き出す。
確か血とかを吸い取って大地の栄養にしたら吐き出すんだったな。
今吐き出したということはもう終わりってことかな。
その予測通りさっきまであった回復感は消えていった。
まだ腕は折れている感じはしたが、まあぐっちゃぐちゃじゃないだけましか。
それに凄いことに擦り傷や打撲は完全になくなっていた。
やっぱりチート薬草だ。
「……俺は、負けたのか?」
な!?
エレファンの声が聞こえた。
ヤバい、もう目が覚めたのか?
「安心しろ、俺はもう何もしない、というかできない」
「できない…?」
「俺に与えられた力、その代償か体が全く動かん」
なるほど、やはりドーピングの類だったのか。
それにしても全く動かんって…。
そんなにひどい副作用のものなのか?
「そいつを誰から与えられた?」
タイガーが聞き出す。
「…キュルヴィリア…魔族だ」
「何!?」
「そいつが…この戦争の黒幕と言ってもいいだろう」
やはりいたのか…。
裏に何か潜んでいるとは予測していた。
だが魔族…。
僕にはある心辺りがあった。
あの可能性の世界にいた魔族…。
まさか奴が…?
「黒幕とはどういうことだ!?」
「前の人間族戦から、長共は奴の傀儡と化していた」
「何!?ということは今も!?」
「いいや、それは無い」
「てことは助かって…」
「長は俺が殺したからな」
その言葉に周り全てがざわっとした。
獣人族にとっては驚きだろう。
僕らで言うところの大臣を殺したと言っているようなものだからな。
とんでもない爆弾発言だったろうな。
「奴らは無能すぎる…結果俺達は滅ぼされちまった」
「な、何を…」
タイガーは情報が整理しきれないのだろう。
先ほどまでの元気が消えていた。
「この戦いだがな、なあ予測者、俺達の同士討ちのためのものだったんだぜ」
「…なるほど」
不思議だったさ。
何で予想より断然速く侵攻してきたか。
一般人も引き連れてやってきたか。
だが納得いった。
人間族も獣人族も。
どっちも滅ぼそうとしていたのか。
だけど一つ分からない。
「けどお前はそれが分かっていたんだろ?何で止めなかったんだ?」
「…理由はいくつかある」
「何だ…その理由とは…」
ショックが大きかったらしくタイガーは大分しおらしい。
「まず一つ、知った時には大分壊滅状態だったこと」
ということは、気づいたのは僕らが準備段階で壊しまくった後の事か。
「それと、奴を殺そうとしても不可能だったこと」
「不可能…?」
「あいつには勝てねーんだよ」
「それは何故?」
「あいつは、予測者だからだ」
「…は?」
今予測者と言ったか?
それも完成されただと…?
「お前とは違う、あいつは予測者を100%使いこなしている」
「待て!?何故僕以外に予測者がいる!?」
これは僕の能力ではないのか!?
いや、それとも能力が被るってことは普通の事なのか?
「…はっ、本当に何も知らないんだな、それの事」
「知らない?…お前は何か知っているのか!?」
「あぁ…と言っても俺にはうまく説明できねーよ」
「何故だ!?」
「その能力はあまりにも
「出来すぎて…」
おい、それって。
「僕の能力は、出来ている…つまり自然発生の物ではないのか!?」
「あぁ?だからうまく説明できないっつってるだろ」
エレファンは面倒くさそうにため息をつく。
「知りたかったら
「集落だと…」
タウロスは人間族の集落を探していた。
それはてっきりグランドヘヴンの事だと思っていた。
だが、ここは集落というには大きすぎる。
まさか、集落と言うのが別にある…?
そしてそこに、この能力が何なのかがあるっていう事か…?
「おい、他に知っていることは無いか!?」
こうなったら出来る限りの事は聞く。
そのつもりだ。
だが。
「いやだね、この話はここで終わりだ」
「何故だ!?」
「それは…」
その瞬間。
エレファンの体が白くなっていく。
どんどん老いてきているのか、どんどん細くなり、しわくちゃになる。
「俺はもうじき死ぬからだ」
「何!?」
「なるほどな、これが代償って事か!ははは!」
奴は楽しそうに笑う。
「そういえばさっきの話が途中だったな、俺が奴を止めなかった理由」
エレファンは空を見つめる。
「俺は戦場にいたかった、誰にも負けない力を手に入れ、圧倒する快感を得たかった」
「そ、そんな理由で!?」
「ははっタイガー、本当にそんな理由だ、けどな」
体の老化はどんどん進んでいく。
「それが一番の理由だ」
「!?」
タイガーは驚いていた。
この戦いを一番嫌っていたものにとってはこの事実は衝撃だろう。
「まあ結果的に同族に負けて終わるなんて、罰が当たったな」
本当に面白いと思っているかのように笑う。
そうか、こいつは元々狂っていたのか…。
「さて、予測者」
「…何だ?」
「俺はここで死ぬが、まだホークが残っている」
「…ああ」
「奴も相当強いぞ、それにとある仕掛けが…」
何かを言い出そうとしたところで止まり、考えている。
「ははっそういうことか」
そして何かに気づいたようにまた笑う。
「どうやら、俺は本当の意味でここまでらしいな!!」
するとエレファンの体にひびが入る。
「ひび…これって」
「ああ、俺の能力だ」
ひびは全身に回っていく。
「…こいつ」
「はははは!!!負けで終わるとは悔いだらけだ!!!」
そして足の方から崩壊していく。
その崩壊は破裂する感じではなく、砂になっていくようなものだった。
「だがそれが勝負というもの!!!潔く負けを受け入れよう!!!!」
その言葉を最後に、エレファンは完全に消滅した。
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