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6章

27*

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医師の許可が出て、私が出歩けるようになった頃には、既にトランの刑は執行されていた。

彼の刑は非公開で行われたらしい。
絞首台に乗る前、最後に何か言葉はないかと聞かれた彼は愚かな自分を恥じていると、言葉にしたという。
ブラッドは、その執行に立ち会ったはずだけれど、彼からは何一つその話を聞いていない。



今はどこかで継母の聴取が行われているらしい。私の聴取はトランの時に一緒に終えているので特に無いらしい。
良かった。きっと発作が起きていただろうから安心した。



妃殿下は、悪阻の時期を抜けたらしく、比較的元気な様子だ。
トランの件で身重の彼女は外出を極力減らしたため、持て余す時間がたっぷりできた。

2人で庭を散歩したり、勉強をしたり、おしゃべりをしたり、妊婦と病み上がりらしいゆったりとした時間をすごしていた。


そんな中で、訪れた私とブラッドのお休みが重なった日。事件後初めて私は自宅、ラングラード邸に戻った。


夜、いつもの暖炉の前でトロトロとまどろんでいると、不意に身体が浮き上がった感覚で目を覚ました。

「起こしたか?」

私を持ち上げた人物は他でもないブラッドで、彼は私を抱いたままベッドルームへ運んでくれるらしい。


されるがままに、身を任せ彼の胸に頬を寄せる。



ベッドに降ろされると、そのまま口付けが落ちてきて、それを受け入れるように彼の首に手を回せば、そのまま口付けは深いものに変わり、息継ぎの間に、彼の厚い舌がはいってきた。


互いに舌を絡めて、どちらのものか分からなくなった唾液を飲み込み、口内を甘く舌で撫で上げられ、舌を吸われる。

唇が離れて、2人の荒い呼吸だけが部屋に響いた。

欲を孕んだブラッドの茶と金の瞳に見つめられて、私の胸は高鳴る。それと同時に、身体の奥の方からズクズクと、うずくものを感じた。


「大丈夫か?」

寝巻きの裾から彼の大きくて温かい手が脹脛、膝、太腿を撫でていく。


ゾクゾクと背筋に甘い期待が走る。

返事の代わりに彼の首にチュッと軽い口付けをしていく。


するりと。太腿を撫でていた手が滑り、尻の丸みを確認する様に撫でたかと思うと。そのまま一気に下着を引き抜かれた。


「キツかったら、、我慢しないで」

耳朶を彼の熱い吐息がくすぐり、低い声がダイレクトに私の腰を貫いた。

彼が猛烈に私を求めていて、、、そして私もすごく彼の熱を欲している。

「だぃ、、丈夫だから。きて!」

そう手を伸ばして、彼の寝巻きの合わせに手を伸ばし、厚い胸板に両手を這わせると、指に触れたささやかな突起を擦る。

「っ!」


びくりと、彼の身体が跳ねて。そして甘い吐息をもらした。

「アーシャ、、、抑えが効かなくなる!」

抗議する声は、少し苦しそうで、彼に余裕がないことを窺わせた。


それでも私は構わず、彼の胸に当てた手を滑らせて、引き締まった腰をゆるりと撫でる。


「抑えないで、あなたの全部を私に刻んで。」

チュッと再度、胸に唇を当てる。

ピタリと一瞬、彼の動きが止まった。


「っ、、、知らないからな!」

私を見下ろした彼は、苦しそうに呟くと次の瞬間、手早く私の寝巻きをたくし上げて一気に頭から抜き取った。

途端に一矢纏わぬ状態になった私に身体を隠す隙も与えず覆いかぶさると、胸に吸い付いた。

「あぁっ!んぅ」

突然の刺激に身をよじる。

クチュンと湿った音と共に、彼の指が合わせを割って、私の中に侵入して来たのが分かった。

「ぁあン!、、ひぁっ、、ぁあああ!」

それはすぐに私の快いところを探り当てて、容赦なく擦り上げた。

びくりと腰が跳ねて、すぐに私は一瞬で上り詰めた。
チカチカと白んだ視界が戻る前に、彼が強引に唇を合わせてきて、震える舌を拐うと、強く吸われた。

それなのに秘部に埋めた彼の指は私を責めることを止めることがなくて。

「っーーー!んぅぅっ、、んっ、んんっぅ!!」

快感を逃すものを失った私は、がくんがくんとはしたなく腰を揺らしながらまた達した。



「はぁっ、、ぁぁっ」



ようやく解放された唇からは、余韻を残した息遣いしか漏らすことができない。

チュッチュッと音を立てて、彼が首筋から胸元にかけて口付けを落としていく。
そして胸の頂に到達すると、こちらに見えるようにちろりとその蕾を舐めあげた。

その官能的な光景に、づくりと蜜口から蜜が溢れたのを感じた。

当然それは彼の指にも伝わっていて。

ぱちゅぱちゅと、指の抽送が再開した。ついでのように彼の親指が蜜を絡めとると、蜜口の少し上に咲く蕾をくすぐった。


「ひゃああン!!あぁっ、だめ!だめだめっっんぁあああ!」

びくりびくりと、身体が震えてバチンと、視界が白んだ。  
ギュッギュッと、自分の中がブラッドの指を締めるのがはっきりと分かった。

「アーシャ、分かる?すごい、吸い付いてる」

ちゅくちゅくちゅ、ぐちゅぐちゅと余韻を残すように彼の指が出入りしている音がますます耳について、自分がとんでもなく乱れているのを嫌でも知らされているようだった。

もう、私は限界だった。

手を伸ばして、ブラッドの寝巻きの胸元を掴む。


「お願い、、もぅ、きて!欲しいの」


このままにされているのが辛くて、早く満たして欲しくて、懇願する様に彼を見上げた。



「っ、、だからぁっ!」

くしゃりと彼は前髪を掴むと、私の中から指を引き抜いて素早く服を脱ぎ捨てた。

そしてすぐに、熱く猛った彼の剛直が押し入ってきた。


「っぁ!ぁああああ!待っ」

突然の圧迫感と、奥を叩く刺激に直ぐに達してしまう。

「ごめん、待て、ない」

なおも腰を動かして続ける彼が苦しそうに呻く。
余裕のない抽送は、更に速さを増していく。


「ぁあっ、あっ、あっだめぇ、おね、がいっ、まって、あぁっ、またっ!また!キちゃうぅっ、、、ぁああああ」

「くっそんなに絞めたらっ!」

「やぁああン、待って、まってまって!イってるからぁあ!」


「っ!」

「あぁぁっ!」

ガツンと最後に最奥の快いところを突かれて、私は身体をのけぞらせて果てた。
同時に、耐えきれないとうようにブラッドもその欲を放ったらしい。





「アーシャ!アリシア」


ギュウッと身体を引き寄せられて。まだ熱を持った彼の体に腕を回した。


「もう離さない、どこにも行かせないから覚悟しろ」

彼にしては珍しい強引な言葉に、私は彼に回した手に力を込める。

「私ももう、どこにもいかないわ。ずっと捕まえてて」

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