高校

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新しい高校に入ってもう4ヶ月も経つと考えると、自分は今の生活に充実しているのかと思ってしまう。
しかしそんなことはなく、不満ももちろんある。その不満は、どうにも私の心に深い穴を開ける。人から見たら浅い小さい穴にしか見えないだろうが、私にとっては底なしの奈落になるものもある。
私はそこまで陽気ではなく、頭で沸騰するほど深く考えてしまう気質であり、それがどうやら、私の生活から安息を遠ざけているのである。人が傍で談笑しているのを見ると、自分の悪い噂をしているのではという考えに落ちついてしまう程にそれは重い負荷となっている。
頭で沸騰したものが吹きこぼれて、気疲れしてしまうこともよくある。そうすると、私は暴食してしまう。吹きこぼれて不足したものを、食事で補おうとしているのだろうか。
そんな私の気質は指輪をはめた愛人のようにどこまでもついてくる。たとえ公衆の面前だろうがそんなことはお構い無し。ただ外を歩くだけで人が怖くなり、結局は籠るという結果に固執してしまう。
その性格に陰気というのも相まって、人と話すのもとても苦手である。いわばコミュ障だ。人と話すと会話を深く考えすぎてしまい、どうしてもその先が途絶えてしまう。例とてして自分が発言する時に、「変な人に見えてないか」とか「こんな言葉遣いで大丈夫か」など。これらは無作為に行われて、私の肉親も例外ではない。
高校ではと思い改善するよう努力はしたが、今でも人と話すのは怖い。
改善の言葉を脳裏に過ぎらせると、恐怖というものが頭を支配してしまう。更に考えすぎるという行為が相まって、私の脳内は無邪気な子供のおもちゃ箱のような有様になってしまう。
そんな自分が嫌いになったのは、小学校の頃だっただろうか。
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