真冬恋色

Torte

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3時間目 あんた、カッコ悪いよ

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私がまだ恋川くんを好きだと気付いてから1週間。特に何もなく時間が過ぎた。
今日は確か私は日直のはず。
もう1人はー
「ん?」
佐取 麗矢。彼は確か…入学式からモッテモテのイケメン君だ。…話した事はなかったはず。
そして放課後。彼はどうやら自分が日直だと気付いていないらしい。まあ、1人の方が楽だったからいいけれど。でも日誌は2人で出しに行かなければならない。なんとかして呼び止めないと。
「佐取くん!」
彼がこちらを振り向く。
「君は確か、空野さん。どうしたの?」
「佐取くん、今日日直です。日誌届けに行きましょう」
これで良しー…そう思っていたら。
「ごめん、俺今日女の子たちと約束あるから」
そういって教室を出て行った。
ちなみに。私の反応は。
「は?」
実は私、空手と柔道黒帯なので。キレやすい時もある。
…というわけで。
私も早足で教室を出た。
「佐取くん」
「え」
突然現れた私に驚いたようだ。
「日誌出しに行きましょう。その子たちとは後でもいいでしょう」
私は正論を言ったつもりだ。たとえ自分の用があっても、優先順位というものがある。
…だけど。威勢が良いのもここまでだった。
「…あのさぁ」
突然佐取くんの周りにいた女子の1人が口を開いた。
「お前さ、違う中学から来たくせに出しゃばんないでよ。こっちにも用事ってもんがあんの」
そんなの無茶苦茶だ。あまりにも勝手すぎる。
「でも…!」
反抗しようとした。…けれど。
「だからぁ、こっちにも用事があんの!ホントマジなに。ウザいんだよ!失せろ!」
そう言われ、私は肩を押された。足下が崩れる。
私の足下は階段だった。
ー落ちる!
そう確信して目を閉じた途端。
ガシッ
誰かが私の肩を掴んだ。
目を開けると。
そこには恋川くんがいた。
「おいあんた」
少し怒ったような声で、低い声で言う。
「俺も同中なんだけど。…それと。あんた、カッコ悪いよ」
そう言われた女子は
「…っ」
恥ずかしそうに逃げて行った。
「おい空野」
ビクッと私は体を震わせる。
「…はい」
覚悟をして返事をすると。
「お前もう無茶なことするなよ」
ホッと安堵したように言う言葉。
そしてさりげなく優しく頭を撫でてくれる。
…好きだなぁ。あらためてそう思った。
あれ…?でも何か忘れてる。
「あっ!」
突然大声を出してしまった。
「なんだよ」
恋川くん、そんな哀れんだ目をしないで下さい…。
まあ、それは置いといて。
くるっと向きを変え、向きなおる。
「佐取くん、行きましょう?」
一瞬驚いた顔をしたけれど、すぐ笑って。
佐取くんは私の持っている日誌を受け取った。
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