詠み人知らず、言わずと知れて。

立花伊作

文字の大きさ
43 / 148
あなたのことを

憧れの太陽

しおりを挟む
いつもずっと憧れていた。


輝く君は太陽のように、
楽しそうに、陽気に笑うから。



僕も此処で生きていける、
そう思ったんだよ。



無責任で、自分勝手で、天邪鬼な君でも、
ついて行きたいと思う人は沢山いるんだね。


いつもは茶化してばかりな君だけど、
キメる時はちゃんとキメるから。


君のそう言うところに惹かれて、
僕は君を目指してきた。



きっと君は、ろくでもない人間なんだろう。


そして無意識で、何も考えていない。


その癖なんでも出来てしまうから、
これはもう、憧れるしかないだろ。



どうしたらいいのだろうか。


君にもっと近づくには、
何をしたらいいのだろうか。


わからなくて、考えて考えて、
結果は出てこない。


きっとその答えは
君の中にあるんじゃないのかな?


だから、僕は君を追い続ける。



僕が君に追いつかないのは、

下に下がるエスカレーターを
逆走している所為なんだ。


君は上に上がるエスカレーターに乗って
歌いながら僕を待っているから、

より距離は開いて行く。


だから、逆走なんて馬鹿な真似はやめだ。



落ちて行くことが怖いなら、
始めから下に居ればいい。



そこからだったら、あとはもう、
上がるだけだ。



一度動き出した人生のエスカレーターは、
死ぬまで二度と止まることはない。



君は、それを知っていたのだろう。


だから、あんなにも眩しい。



「待たなくていいよ、

   僕が走ればいいだけだ。

   すぐに追いついてみせるよ。」



僕は再びエスカレーターを走り始めた。


今度は足が軽い。


強く風が身体中に当たり、
鳥になったかのように心地良い。


真っ青な青空がより透き通って見える。





だんだんと君に近づいて行く。





あと、もう少し…。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

処理中です...