転生をきっかけに今世を謳歌したい！

転生したようです

記憶

ユリアナ･フォン･ランドール

家族からはユリアと呼ばれてる彼女には
小さい時から変わった夢を見ていた。

分かるのはこことは違う世界に2人の兄妹がいて。その兄妹が両親を亡くし、そして自身らも事故で亡くなったということだ。


私はユリアナ…なのに…何故あの百合という女の子…そして薫という男の子の夢を見ると毎回涙を流すのだろう。


わからない…だけど心のどこかでは彼らを他人とは思えない自分がいた。こんなことを家族に話すことは出来なく今でも誰かに打ち明けたことは無かった。


コンコンコン


｢ユリア、起きていますか？｣
三回のノックは親しい間柄のノック。
そしてそれは母であるリリアナからのものであった。

｢はい、起きています｣

｢いつもの時間になっても来ないので呼びに来たのです…みんな待ってるので着替えたら朝食にいらっしゃい｣

｢え…って…スグに参ります！！｣

言われて時計を見てみるといつもより１時間も経っていた。

これ以上待たせる訳にはいけないと思い使用人を呼ぶ
ベルを鳴らして朝食へと行く用意を進めた


お兄ちゃん～！

頭の中で小さい女の子の声がした気がした
ような気がした。
きっと気のせいだと決めつけて
使用人のノックと共にその考えを遠のけ、

おはようございますと挨拶してきた使用人に挨拶を返すと彼女らに自身を託した。