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始まりの出会い
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それは、二匹のとある龍が出会った時のお話。
ある晴れた夜明けにそれは突然現れた。白銀の鱗、黒銀の角、尾の先に行くにつれて夜が深まるかのようなグラデーションのそれ——龍はそこにいた。その龍は背に朝日を浴びながら一本の木の根元に座っていた。そして、背後から吹くかぜに目を細め、新しい始まりを感じていた。すると突然突風が正面から吹き荒れ龍の目を塞ぐその刹那、何者かの気配を感じそっと目を開くと一匹の龍が居た。
その龍は黒銀の鱗に白銀の角を三対、尾の先に行くにつれ朝が始まるかのようなグラデーション、それはゆっくりと近づいてくる。
「お前が始まりの聖龍か」
「貴方が終わりの邪龍?」
二匹はあった時からお互いの事を分かっていた。それは、初めからそう作られていたかの様な、出会ったその時からお互いの存在を知っていた。二匹の龍は互いにそっと近づくと角と角を重ね合わせる。ふわり優しい風が二匹の龍を包み込み、木はザアザアと枝を揺らし葉を散らす。
「やっと、出会えた……私の終わり、マスクドワン」
「やっと会えた……私の始まりフレスベルグ……」
二匹は角をそっと話すとお互いの鼻を近づけその存在を確かめる。ゆっくりと、まるで長い間離れ離れだった恋人の様に、その存在を確かに感じていた。フレスベルグはそっと目を閉じ、マスクドワンの頬にそっと自分の頬を寄せ手を重ねる。それを優しく受け止めるマスクドワンもまたそっと目を閉じフレスベルグを感じている。
「お前は私の片割れ、離れる事は無い」
「嬉しいわ、マスクドワン……私もずっと一緒よ」
二匹の龍は互いの姿を再び確認するとそっと木の根元に寄り添うように座り、頬を擦り寄せ合う。そうしてしばらく過ごした後、二匹の龍は光り輝き人の姿をとった。人の姿になった二匹は木の根元で互いの手を取りそっと角を合わせ感覚を共有する。
優しく暖かい風が二人の間を通り抜けるとマスクドワンはそっと角を離し、フレスベルグに話しかける。
「私は夜の間しか起きる事を許されている。そろそろ眠らねばならない」
「私は朝の間しか起きる事を許されているわ……マスクドワン、貴方の朝は私が見守るわ」
「ならばお前の夜を私は護ろう、何があっても」
そう言うとマスクドワンはスゥ……と姿が薄くなりやがて木の中に消えるように消えていった。それを見届けるとフレスベルグは目を閉じ木をそっと撫でると目を閉じ風を感じていた。彼女の髪を攫う風の行方をそっと目を閉じて感じると彼女は目を開き一言呟く様に言う。
「きっとこの先私達を受け入れてくれる存在が現れたら……いえ、今はただこの瞬間を穏やかに……」
こうして二匹の龍は生まれ、朝と夜が生まれたのでした。この二匹の龍が最初に降り立った木は、後の世で人々が世界樹と呼ぶ木になったのでした。
ある晴れた夜明けにそれは突然現れた。白銀の鱗、黒銀の角、尾の先に行くにつれて夜が深まるかのようなグラデーションのそれ——龍はそこにいた。その龍は背に朝日を浴びながら一本の木の根元に座っていた。そして、背後から吹くかぜに目を細め、新しい始まりを感じていた。すると突然突風が正面から吹き荒れ龍の目を塞ぐその刹那、何者かの気配を感じそっと目を開くと一匹の龍が居た。
その龍は黒銀の鱗に白銀の角を三対、尾の先に行くにつれ朝が始まるかのようなグラデーション、それはゆっくりと近づいてくる。
「お前が始まりの聖龍か」
「貴方が終わりの邪龍?」
二匹はあった時からお互いの事を分かっていた。それは、初めからそう作られていたかの様な、出会ったその時からお互いの存在を知っていた。二匹の龍は互いにそっと近づくと角と角を重ね合わせる。ふわり優しい風が二匹の龍を包み込み、木はザアザアと枝を揺らし葉を散らす。
「やっと、出会えた……私の終わり、マスクドワン」
「やっと会えた……私の始まりフレスベルグ……」
二匹は角をそっと話すとお互いの鼻を近づけその存在を確かめる。ゆっくりと、まるで長い間離れ離れだった恋人の様に、その存在を確かに感じていた。フレスベルグはそっと目を閉じ、マスクドワンの頬にそっと自分の頬を寄せ手を重ねる。それを優しく受け止めるマスクドワンもまたそっと目を閉じフレスベルグを感じている。
「お前は私の片割れ、離れる事は無い」
「嬉しいわ、マスクドワン……私もずっと一緒よ」
二匹の龍は互いの姿を再び確認するとそっと木の根元に寄り添うように座り、頬を擦り寄せ合う。そうしてしばらく過ごした後、二匹の龍は光り輝き人の姿をとった。人の姿になった二匹は木の根元で互いの手を取りそっと角を合わせ感覚を共有する。
優しく暖かい風が二人の間を通り抜けるとマスクドワンはそっと角を離し、フレスベルグに話しかける。
「私は夜の間しか起きる事を許されている。そろそろ眠らねばならない」
「私は朝の間しか起きる事を許されているわ……マスクドワン、貴方の朝は私が見守るわ」
「ならばお前の夜を私は護ろう、何があっても」
そう言うとマスクドワンはスゥ……と姿が薄くなりやがて木の中に消えるように消えていった。それを見届けるとフレスベルグは目を閉じ木をそっと撫でると目を閉じ風を感じていた。彼女の髪を攫う風の行方をそっと目を閉じて感じると彼女は目を開き一言呟く様に言う。
「きっとこの先私達を受け入れてくれる存在が現れたら……いえ、今はただこの瞬間を穏やかに……」
こうして二匹の龍は生まれ、朝と夜が生まれたのでした。この二匹の龍が最初に降り立った木は、後の世で人々が世界樹と呼ぶ木になったのでした。
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