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27 ー方向ー
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歩いて歩き続けて、時計の針は十一時を過ぎる頃、それは見えてきたのだ。
「町、っぽい」
民家が見える。転々としているが、家らしきものが見えるのだ。町というには少々家が少ないか。言うならば村だ。しかも辺境の村とでも言うべきか。
とは言え、民家があれば水をもらえるかもしれない。家に行って聞くのが早かろう。
森を抜けて坂道を下ると、理音は畑に囲まれた場所へと進んだ。
畑はあまり肥えておらず、まるで荒地のようだった。水が足りないのだろうか、川が近くにないのだろうか、畑の土は乾ききっている。
森が濃いのに水がないとは思えないので、少しぐらいの水はもらえると思うのだが。
「すみません。すみませんー」
一つの家の前に行って、ドアを叩いてみる。ドアと言っても木でできた、隙間のある板の塊で、所々穴が空いていた。
「すみませんー」
応えがない。
仕方なく次の家に行く。
「すみません。すみませんー」
しかし、声がない。
「廃村、とか…?」
家は見た限り三軒しかなかった。遠くに行けばまだあるかもしれないが、上り坂になっていて先が見えない。
そうして、三軒目まで行った。声をかけても、やはり戻ってくる声がなかった。
水道があれば、こっそりでもいただいてしまうのだが。残念ながら、もちろんそんな物はない。
一軒家のドアをノックしてみたが、人の気配もなかった。なので、失礼した。
中に入ったのである。
そこには人はおらず、無人だった。
玄関と言うのか、部屋に上がる段差の手前、靴を脱ぐスペースがあった。こちらも玄関前で靴は脱ぐらしい。
そこにあった大きな水瓶のようなものが目に入ったが、中には何も入っていなかった。柄杓があったので水桶だろう。しかし中身がない。
「ダメか。やっぱ、廃村かな…」
せめて何かあればいいのに。しかし中は伽藍堂で、砂と埃が床に広がっていた。
長く人がいないようだ。畑が荒れているはずである。
管理する人間がいないのだ。
理音はそっとその家に上がって、物を探した。水が入れられる物だ。もし川でもあって水を得られても、運べなければ次の水を探さなければならなくなる。
なので入れ物を探した。汚くてもいい、水を持ち歩ける物を探したのだ。
倉庫らしきところに残った何かの道具がある。そこで大きな桶を見つけた。しかし、穴があいている。これでは使えない。他にある物を探す。
棚があったのでそこを探したが、箱があるだけで、あとは埃だった。
他の家も見てくればよかったか。
戻って探そう。そう思って外を出ると気配がした。
人だ。
男で物を背負っている。どこかへ行く途中か帰る途中か。けれど誘拐犯ではないだろう。なのでその彼に声をかけた。
「イーデンタ」
おはよう。を言うと、相手は少し驚いたようにして、呪文を言った。おはようではない何かが返ってきた。意味はわからない。
「すみません、水を持ってないですか。アルキ、アルキ」
言葉がおかしいと気づいた相手は、少しだけ身構えた。よそ者だと警戒心があるのだろう。
けれど、そこを気にしてはいられない。何度かアルキを連呼して、一口でも飲ませてもらえないかジェスチャーで頼んだ。
男は少しだけ考えて、おずおずと水筒のようなものを差し出してきた。
「いい!?ちょっともらっていい!?」
木でできた水筒の口を開けて、一緒に持っていた器に入れてくれる。
「ありがとう!」
一口でも喉が潤って、あっという間に流れた。それが心地よかった。だから再度礼を言った。
「ニーアルエ!」
ついで聞いてみる。
「エシカル、あっち?」
あっちは日本語だ。方向を指差して、エシカルを連呼。
男に頷かれて安堵した。
「ニーアルエ!」
では、水を入れる入れ物を探そう。そう思って踵を返した。聞いた方向と逆だ。わかっているが、男は違うとでも言うように声を上げた。指を差して、あちらがエシカルだと言ってくる。
ああ、わかっているのだが、水の入れ物を探したいのだ。それをどう言うのか、まごついていると、男が男自身を指差し、エシカルに行くのだと言うように道を指差した。
「え、エシカル行くの?あなたも?」
男は頷いた。
「うそ、一緒行っていいですか!?エシカル行きたいの。エシカル!」
一歩進んで足を止めると、ついて来るように促してくれる。これは乗るしかないと、ついて行くことにした。案内があれば心強いことはない。
男は旅人か、しっかりとした靴を履き、上掛けを背中の荷物にかけていた。日差しを気にしているらしい。中を見せてもらうと、燻した肉のようだった。
業者さんだろうか。これをエシカルまで売りに行くのか。それにしては、長旅のようだが。
そう考えている間にお腹が鳴った。肉を見たせいだろうか。理音は笑ってごまかす。催促したみたいではないか。
しかし、男は笑いながら、持っていた携帯食をちぎって分けてくれた。申し訳ないことだ。
ニーアルエと礼を言って、それを口にする。肉の燻製はかなり固く、中々噛み切れない。少しずつ口に入れては噛み砕いた。
肉の味は王都で食べるものとは全く違う、味気のないものだった。焦げ付いた匂いの、パサついたササミのような、そして固い。
ああ、やっぱり恵まれていた。
フォーエンと共にいた時、旅途中の食べ物でもそれは美味で、おいしいと口にしながら食べていた。あれは王であるフォーエンだからこそ食べられる物だ。普通は違う。
自分を卑下するつもりはないが、身の丈というものはある。王都である、あの場所にたまたま存在して、それが継続していただけだ。
だがもう、それは終わった。
このままフォーエンの元へ戻れたとしても、それを忘れてはならないだろう。
言葉を覚えて、それから、ここで生きる覚悟をした方がいい。
一人でも、生きていく覚悟だ。
これはその練習かもしれない
自分がここに来た意味はない。フォーエンは何かを思っているのかもしれないが、自分は何もできない。
だとしたら、現実を見るしかなかった。
それを心の中で思いながら歩き続けて数時間。辿り着いた場所は、それなりに大きな町だった。
今までほとんど民家らしものはなかったのに、数軒が目に入ったらあっという間に増えて、塀に囲まれた場所に着いたのだ。
塀はそこそこ高く、門もある。入るのに許可証でも必要かと思ったがそれはなく、そのまますんなりと門をくぐることができた。
歩き続けて何時間経っただろうか。さすがに足が痛い。
裸足で靴を履いているので、小指が痛んだ。靴擦れができてしまっているのだろう。だが、絆創膏もないので我慢するしかなかった。
こんなに歩いたのは初めてで、歩むのも遅かっただろう。
男は何とか到着したと微笑んだ。本当ならもっと早く到着したのだろうに、申し訳なさがつのる。
男はさすがに歩き慣れている。自転車すらないのだから当然だろうが、長距離をどこまでも歩くのは普通のことなのだろう。
せめて自転車があれば、いいところまで行けるのに。
無い物ねだりにため息しかでない。足痛い。
男は道を歩むと建物を指差した。宿屋だろうか。食べ物屋には見えなかった。男が入った姿を見送って、理音は足を止めた。
お金を持っていない。泊まることはできない。
男がついてこない理音においでと招く。けれど首を振った。ここまでで十分だった。
「エシカル、あっち?向こう?」
エシカルは向こうだけど、の指差しに、礼を言って深くお辞儀をすると、その男の元を離れた。
町を過ぎて、どこか眠れるところを探そう。
その辺で寝込んでいたら、何かされるかもしれない。
人のいない森で眠られればいいのだが、今歩いてきた道に森はなかった。今はもう民家ばかりで、道しかない。
町を出れば、落ち着ける場所があるだろうか。
ちらりと時計を見ると、今は午後四時をすぎていた。
かなり歩いたと思うのだが、荷馬車で八時間の距離には足らない。あと一日、悪くすれば二日は歩かなければならないだろう。足が保てばいいが。
町の中を歩いていると、方向がわかりにくくなった。道が入り組んでいるのだ。
碁盤目にでもなっていればいいのに、歩むうちに方向感覚がなくなる。せっかくエシカルの方向がわかったのに、また聞かなければならなくなった。
「町、っぽい」
民家が見える。転々としているが、家らしきものが見えるのだ。町というには少々家が少ないか。言うならば村だ。しかも辺境の村とでも言うべきか。
とは言え、民家があれば水をもらえるかもしれない。家に行って聞くのが早かろう。
森を抜けて坂道を下ると、理音は畑に囲まれた場所へと進んだ。
畑はあまり肥えておらず、まるで荒地のようだった。水が足りないのだろうか、川が近くにないのだろうか、畑の土は乾ききっている。
森が濃いのに水がないとは思えないので、少しぐらいの水はもらえると思うのだが。
「すみません。すみませんー」
一つの家の前に行って、ドアを叩いてみる。ドアと言っても木でできた、隙間のある板の塊で、所々穴が空いていた。
「すみませんー」
応えがない。
仕方なく次の家に行く。
「すみません。すみませんー」
しかし、声がない。
「廃村、とか…?」
家は見た限り三軒しかなかった。遠くに行けばまだあるかもしれないが、上り坂になっていて先が見えない。
そうして、三軒目まで行った。声をかけても、やはり戻ってくる声がなかった。
水道があれば、こっそりでもいただいてしまうのだが。残念ながら、もちろんそんな物はない。
一軒家のドアをノックしてみたが、人の気配もなかった。なので、失礼した。
中に入ったのである。
そこには人はおらず、無人だった。
玄関と言うのか、部屋に上がる段差の手前、靴を脱ぐスペースがあった。こちらも玄関前で靴は脱ぐらしい。
そこにあった大きな水瓶のようなものが目に入ったが、中には何も入っていなかった。柄杓があったので水桶だろう。しかし中身がない。
「ダメか。やっぱ、廃村かな…」
せめて何かあればいいのに。しかし中は伽藍堂で、砂と埃が床に広がっていた。
長く人がいないようだ。畑が荒れているはずである。
管理する人間がいないのだ。
理音はそっとその家に上がって、物を探した。水が入れられる物だ。もし川でもあって水を得られても、運べなければ次の水を探さなければならなくなる。
なので入れ物を探した。汚くてもいい、水を持ち歩ける物を探したのだ。
倉庫らしきところに残った何かの道具がある。そこで大きな桶を見つけた。しかし、穴があいている。これでは使えない。他にある物を探す。
棚があったのでそこを探したが、箱があるだけで、あとは埃だった。
他の家も見てくればよかったか。
戻って探そう。そう思って外を出ると気配がした。
人だ。
男で物を背負っている。どこかへ行く途中か帰る途中か。けれど誘拐犯ではないだろう。なのでその彼に声をかけた。
「イーデンタ」
おはよう。を言うと、相手は少し驚いたようにして、呪文を言った。おはようではない何かが返ってきた。意味はわからない。
「すみません、水を持ってないですか。アルキ、アルキ」
言葉がおかしいと気づいた相手は、少しだけ身構えた。よそ者だと警戒心があるのだろう。
けれど、そこを気にしてはいられない。何度かアルキを連呼して、一口でも飲ませてもらえないかジェスチャーで頼んだ。
男は少しだけ考えて、おずおずと水筒のようなものを差し出してきた。
「いい!?ちょっともらっていい!?」
木でできた水筒の口を開けて、一緒に持っていた器に入れてくれる。
「ありがとう!」
一口でも喉が潤って、あっという間に流れた。それが心地よかった。だから再度礼を言った。
「ニーアルエ!」
ついで聞いてみる。
「エシカル、あっち?」
あっちは日本語だ。方向を指差して、エシカルを連呼。
男に頷かれて安堵した。
「ニーアルエ!」
では、水を入れる入れ物を探そう。そう思って踵を返した。聞いた方向と逆だ。わかっているが、男は違うとでも言うように声を上げた。指を差して、あちらがエシカルだと言ってくる。
ああ、わかっているのだが、水の入れ物を探したいのだ。それをどう言うのか、まごついていると、男が男自身を指差し、エシカルに行くのだと言うように道を指差した。
「え、エシカル行くの?あなたも?」
男は頷いた。
「うそ、一緒行っていいですか!?エシカル行きたいの。エシカル!」
一歩進んで足を止めると、ついて来るように促してくれる。これは乗るしかないと、ついて行くことにした。案内があれば心強いことはない。
男は旅人か、しっかりとした靴を履き、上掛けを背中の荷物にかけていた。日差しを気にしているらしい。中を見せてもらうと、燻した肉のようだった。
業者さんだろうか。これをエシカルまで売りに行くのか。それにしては、長旅のようだが。
そう考えている間にお腹が鳴った。肉を見たせいだろうか。理音は笑ってごまかす。催促したみたいではないか。
しかし、男は笑いながら、持っていた携帯食をちぎって分けてくれた。申し訳ないことだ。
ニーアルエと礼を言って、それを口にする。肉の燻製はかなり固く、中々噛み切れない。少しずつ口に入れては噛み砕いた。
肉の味は王都で食べるものとは全く違う、味気のないものだった。焦げ付いた匂いの、パサついたササミのような、そして固い。
ああ、やっぱり恵まれていた。
フォーエンと共にいた時、旅途中の食べ物でもそれは美味で、おいしいと口にしながら食べていた。あれは王であるフォーエンだからこそ食べられる物だ。普通は違う。
自分を卑下するつもりはないが、身の丈というものはある。王都である、あの場所にたまたま存在して、それが継続していただけだ。
だがもう、それは終わった。
このままフォーエンの元へ戻れたとしても、それを忘れてはならないだろう。
言葉を覚えて、それから、ここで生きる覚悟をした方がいい。
一人でも、生きていく覚悟だ。
これはその練習かもしれない
自分がここに来た意味はない。フォーエンは何かを思っているのかもしれないが、自分は何もできない。
だとしたら、現実を見るしかなかった。
それを心の中で思いながら歩き続けて数時間。辿り着いた場所は、それなりに大きな町だった。
今までほとんど民家らしものはなかったのに、数軒が目に入ったらあっという間に増えて、塀に囲まれた場所に着いたのだ。
塀はそこそこ高く、門もある。入るのに許可証でも必要かと思ったがそれはなく、そのまますんなりと門をくぐることができた。
歩き続けて何時間経っただろうか。さすがに足が痛い。
裸足で靴を履いているので、小指が痛んだ。靴擦れができてしまっているのだろう。だが、絆創膏もないので我慢するしかなかった。
こんなに歩いたのは初めてで、歩むのも遅かっただろう。
男は何とか到着したと微笑んだ。本当ならもっと早く到着したのだろうに、申し訳なさがつのる。
男はさすがに歩き慣れている。自転車すらないのだから当然だろうが、長距離をどこまでも歩くのは普通のことなのだろう。
せめて自転車があれば、いいところまで行けるのに。
無い物ねだりにため息しかでない。足痛い。
男は道を歩むと建物を指差した。宿屋だろうか。食べ物屋には見えなかった。男が入った姿を見送って、理音は足を止めた。
お金を持っていない。泊まることはできない。
男がついてこない理音においでと招く。けれど首を振った。ここまでで十分だった。
「エシカル、あっち?向こう?」
エシカルは向こうだけど、の指差しに、礼を言って深くお辞儀をすると、その男の元を離れた。
町を過ぎて、どこか眠れるところを探そう。
その辺で寝込んでいたら、何かされるかもしれない。
人のいない森で眠られればいいのだが、今歩いてきた道に森はなかった。今はもう民家ばかりで、道しかない。
町を出れば、落ち着ける場所があるだろうか。
ちらりと時計を見ると、今は午後四時をすぎていた。
かなり歩いたと思うのだが、荷馬車で八時間の距離には足らない。あと一日、悪くすれば二日は歩かなければならないだろう。足が保てばいいが。
町の中を歩いていると、方向がわかりにくくなった。道が入り組んでいるのだ。
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