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210 ー攻撃ー
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理音はフォーエンから少し近い位置の垂れ幕の側で控えていた。お手伝いは終わったが、見学していいということなので、遠慮なく見させてもらう。後で片付けを手伝うわけだが。
小河原は自分の席にたどり着くと引かれた椅子に座った。小河原が頭の上に髪飾りをしてまとめているのも不思議な感じだ。シヴァ少将の着物は白から濃い緑色のグラデーションが美しいものだった。結構目立つ色だが小河原によく似合っている。
遠目だが違和感なく着物をさばいていた。机は一人ずつの机で、離れているので足元にたれる裾が見えて理音は目を細めた。模様が光ったのだろうか、仄かに明るんだ気がした。
もう一度よく見たが、気のせいのようだ。松明が燃やされているので、模様の一部に反射したのかもしれない。
そうこうしている内に儀式が始まる合図が聞こえた。大きな鐘の音と太鼓の音が響き、フォーエンが現れる。フォーエンの後ろには小屋があるのだが、もちろん垂れ幕で隠されているのだ。裏側を知っているとにやにやしてしまうのは自分だけだろうが。
フォーエンが茶番だとぷりぷり怒るわけである。確かに自分もあんな演技はやりたくない。出来レースを演じているようなものだ。
舞台下にいる人々は一度立ち上がり、フォーエンに注目する。フォーエンは相変わらず舞台の上で無表情のまま周囲を見回すことなく、静かに席につく。フォーエンが座ると皆が一斉に席についた。
フォーエンは舞台にいると反応をしないようにするらしい。舞台下から彼を見るのは初めてだが、フォーエンがどこを見ているのかわからなかった。食事を口にすることなく飲み物だけを飲む。舞台の下にいる者たちにとって、フォーエンの反応が全くないのは、何かと心配になるだろう。相手の反応が取れない場合、下にいる者は焦るものだ。
それをわざと行っているのは、それによって舞台下にいる者たちがどんな反応をするのか試している気がする。フォーエンの反応のなさに焦る者たちは、情報を多く出そうとするだろう。
祝いの酒と食べ物を口にする時間に、フォーエンへの挨拶が始まる。それを無言で眺められると、居心地が悪い。自分なら挨拶に行きたくない。
威厳を出しているのとは違うだろう。冷静に相手の動きを分析しているに違いなかった。
挨拶が終わると、ドンと太鼓の音が響いた。松明の明かりが少しずつ抑えられて、辺りがゆっくりと暗くなっていく。
フォーエンは立ち上がりウーゴへの感謝と未来の豊作を願う祝詞を詠んだ。しんとした会場にフォーエンの声が響く。皆が静かにしているとはいえ、フォーエンの声はよく通っている。
「ウーゴの元に、多くの潤いを実らせ給うことを」
フォーエンがクリスタルのような透明の球体を掲げた。周囲の松明が消され、フォーエンの背後から強い光がバックライトのように光った。
ドン、と太鼓の音がなり、音の速さが増していく。周囲が完全に暗くなった。フォーエンの背後から発せられた光は上り、フォーエンやオブジェの影が一本に伸びていく。その影がウーゴを模した台座近くまで届き、そこに捧げられた供物の後ろにある受け皿にまで影が進むと同時暗転し、周囲から見えない燃料に点火する手筈だ。薬品が入っており、弾けるように燃えるらしい。香木も入っており煙が多く出る仕様である。
いつの間にか焚かれたスモークが辺りを見づらくさせて、エンターテイメントばりに暗闇が周囲を包み込んだ時、理音は緑色の光を目端に写した。
何が、と目線を向けた時、煙を巻き込むように光が飛んだのが見えた。
ドン!太鼓の音が激しく鳴った。
「要くん!!」
太鼓の音と理音の声が被った。
周囲は真っ暗のまま、香木が弾けるように燃えて受け皿の周囲が明るくなった。煙が天へと上ってく。
「成功だ!」
「皇帝陛下、万歳!」
「皇帝陛下、万歳!」
人々の声と太鼓の音が会場に響く。周囲は気づいていない。煙の中、シヴァ少将を護る部下たちが小河原の身体を隠すようにして彼を連れて行った。
机の足元に光り輝く物が見える。理音は逆側にいる小河原の方へ走ろうとした。
「動かぬように」
腕を急に掴まれて理音はその手の持ち主を仰いだ。ギョウエンだ。目線は小河原の方で、睨みつけた後こちらに目線を寄越した。
「シヴァ少将は逃げられたようです。あなたは動かない方が良いでしょう」
「ギョウエンさん…」
ギョウエンには見えていたのか。理音に釘を刺して小河原の後を追った。辺りは松明に火がつけられて明るくなってきている。会場の松明だけでなく、垂れ幕の外に建てられた櫓にも火がつき、周囲を照らした。
フォーエンの周囲は気づいていたのか、フォーエンを護るために兵士が舞台へ上がっていた。コウユウも近くにいる。暗くなったためそばに控えたのかは分からないが、明かりがついても近くに控えた。
フォーエンは立ったまま、その姿にもう一度皆から万歳の声が上がり、フォーエンは兵士に促されるようにその場を後にした。そうすればもうお開きだ。身分の高い者たちが席を立ち、その場を下がっていく。
ヘキ卿がこちらをちらりと見て、ハク大輔と何かを話した。彼らは気づいていたのだろうか。二人の後ろをナミヤやウンリュウたちが護っている。ヘキ卿の部下の兵士たちも、わかっているかのように周囲を見回しながらその場を去って行った。
小河原の座っていた机の足元が見えて、理音は顔を歪めた。銀色の矢が一本、地面に刺さっている。小河原を狙ったのか、その一本だけだが、机の足元にあるため帰路についている周囲の者たちは気づいていない。
ざわざわと騒がしい雰囲気はあったが、儀式に参加していた者たちは全く気づく様子がなかった。
矢を射た者はどこにいたのだろうか。慌ただしく兵士たちが動き始めていた。ここは広場で周囲に高い建物はない。あるとしたら松明を燃やす櫓の上だ。今は火が付いていたが、そこに控えていた松明を管理する者がいたはずだ。
理音はシヴァ少将の席に走り寄った。机の足元に矢が刺さっていたが、他に何か気になる物は落ちていない。あの暗さでよくシヴァ少将を狙ったものだ。会場は暗かったがフォーエンの背後の光で、目測で矢を射たのだろうか。
矢の刺さり方から飛んできた方向を見上げると、遠目に櫓が見えた。林の側に作られた櫓だ。そこには人がおり火がついている。
会場が小さいとはいえ、射った場所は遠目だ。だから外れたのかもしれない。上から下に向けて矢を射ても距離がある。あの暗い中シヴァ少将を狙ったのならば、腕に相当の自信があるのだろう。
「リオン、片付けだけれど、君は戻るようにと言われた。気を付けて帰って」
ヨウに言われて理音は頷く。ヨウが自分がどこに戻るのか知っているのか知らないが、ヘキ卿から片付けはせずに戻すよう命令されたのだろう。
理音は遠慮なく先に帰らせてもらった。フォーエンに聞かなければならない。
シヴァ少将を狙う情報でも持っていたのだろうか。シヴァ少将の隣に座っていた者を狙ったとは思えない。隣にいたのは知らない男だ。逆側の足元であれば隣はハク大輔だった。ハク大輔を狙った可能性はあるか?
いや、狙われたのはシヴァ少将だろう。
「要くん、大丈夫だったかな」
麿と武士が護るように連れて行った。怪我をした風には見えなかったので、大丈夫だと思うが、何とも言えない。怪我でもしていれば大騒ぎにしていただろうが、彼らは何の声も上げずに逃げるように下がって行った。
狙われる理由があるのだろうか。
「ああ、やだな」
理音は駆け足でレイセン宮への道を戻っていた。早く戻ってフォーエンに話を聞かなければ。
あれは、シヴァ少将を狙った。狙ったとしたら、内部で何か起きているからだろうか。
そうだとしたら、気づいている者がいるのではないだろうか。
シヴァ少将が、別人だと言うことを。
背筋に寒気が走る。風が冷たくて、芯から凍えそうになった。
小河原は自分の席にたどり着くと引かれた椅子に座った。小河原が頭の上に髪飾りをしてまとめているのも不思議な感じだ。シヴァ少将の着物は白から濃い緑色のグラデーションが美しいものだった。結構目立つ色だが小河原によく似合っている。
遠目だが違和感なく着物をさばいていた。机は一人ずつの机で、離れているので足元にたれる裾が見えて理音は目を細めた。模様が光ったのだろうか、仄かに明るんだ気がした。
もう一度よく見たが、気のせいのようだ。松明が燃やされているので、模様の一部に反射したのかもしれない。
そうこうしている内に儀式が始まる合図が聞こえた。大きな鐘の音と太鼓の音が響き、フォーエンが現れる。フォーエンの後ろには小屋があるのだが、もちろん垂れ幕で隠されているのだ。裏側を知っているとにやにやしてしまうのは自分だけだろうが。
フォーエンが茶番だとぷりぷり怒るわけである。確かに自分もあんな演技はやりたくない。出来レースを演じているようなものだ。
舞台下にいる人々は一度立ち上がり、フォーエンに注目する。フォーエンは相変わらず舞台の上で無表情のまま周囲を見回すことなく、静かに席につく。フォーエンが座ると皆が一斉に席についた。
フォーエンは舞台にいると反応をしないようにするらしい。舞台下から彼を見るのは初めてだが、フォーエンがどこを見ているのかわからなかった。食事を口にすることなく飲み物だけを飲む。舞台の下にいる者たちにとって、フォーエンの反応が全くないのは、何かと心配になるだろう。相手の反応が取れない場合、下にいる者は焦るものだ。
それをわざと行っているのは、それによって舞台下にいる者たちがどんな反応をするのか試している気がする。フォーエンの反応のなさに焦る者たちは、情報を多く出そうとするだろう。
祝いの酒と食べ物を口にする時間に、フォーエンへの挨拶が始まる。それを無言で眺められると、居心地が悪い。自分なら挨拶に行きたくない。
威厳を出しているのとは違うだろう。冷静に相手の動きを分析しているに違いなかった。
挨拶が終わると、ドンと太鼓の音が響いた。松明の明かりが少しずつ抑えられて、辺りがゆっくりと暗くなっていく。
フォーエンは立ち上がりウーゴへの感謝と未来の豊作を願う祝詞を詠んだ。しんとした会場にフォーエンの声が響く。皆が静かにしているとはいえ、フォーエンの声はよく通っている。
「ウーゴの元に、多くの潤いを実らせ給うことを」
フォーエンがクリスタルのような透明の球体を掲げた。周囲の松明が消され、フォーエンの背後から強い光がバックライトのように光った。
ドン、と太鼓の音がなり、音の速さが増していく。周囲が完全に暗くなった。フォーエンの背後から発せられた光は上り、フォーエンやオブジェの影が一本に伸びていく。その影がウーゴを模した台座近くまで届き、そこに捧げられた供物の後ろにある受け皿にまで影が進むと同時暗転し、周囲から見えない燃料に点火する手筈だ。薬品が入っており、弾けるように燃えるらしい。香木も入っており煙が多く出る仕様である。
いつの間にか焚かれたスモークが辺りを見づらくさせて、エンターテイメントばりに暗闇が周囲を包み込んだ時、理音は緑色の光を目端に写した。
何が、と目線を向けた時、煙を巻き込むように光が飛んだのが見えた。
ドン!太鼓の音が激しく鳴った。
「要くん!!」
太鼓の音と理音の声が被った。
周囲は真っ暗のまま、香木が弾けるように燃えて受け皿の周囲が明るくなった。煙が天へと上ってく。
「成功だ!」
「皇帝陛下、万歳!」
「皇帝陛下、万歳!」
人々の声と太鼓の音が会場に響く。周囲は気づいていない。煙の中、シヴァ少将を護る部下たちが小河原の身体を隠すようにして彼を連れて行った。
机の足元に光り輝く物が見える。理音は逆側にいる小河原の方へ走ろうとした。
「動かぬように」
腕を急に掴まれて理音はその手の持ち主を仰いだ。ギョウエンだ。目線は小河原の方で、睨みつけた後こちらに目線を寄越した。
「シヴァ少将は逃げられたようです。あなたは動かない方が良いでしょう」
「ギョウエンさん…」
ギョウエンには見えていたのか。理音に釘を刺して小河原の後を追った。辺りは松明に火がつけられて明るくなってきている。会場の松明だけでなく、垂れ幕の外に建てられた櫓にも火がつき、周囲を照らした。
フォーエンの周囲は気づいていたのか、フォーエンを護るために兵士が舞台へ上がっていた。コウユウも近くにいる。暗くなったためそばに控えたのかは分からないが、明かりがついても近くに控えた。
フォーエンは立ったまま、その姿にもう一度皆から万歳の声が上がり、フォーエンは兵士に促されるようにその場を後にした。そうすればもうお開きだ。身分の高い者たちが席を立ち、その場を下がっていく。
ヘキ卿がこちらをちらりと見て、ハク大輔と何かを話した。彼らは気づいていたのだろうか。二人の後ろをナミヤやウンリュウたちが護っている。ヘキ卿の部下の兵士たちも、わかっているかのように周囲を見回しながらその場を去って行った。
小河原の座っていた机の足元が見えて、理音は顔を歪めた。銀色の矢が一本、地面に刺さっている。小河原を狙ったのか、その一本だけだが、机の足元にあるため帰路についている周囲の者たちは気づいていない。
ざわざわと騒がしい雰囲気はあったが、儀式に参加していた者たちは全く気づく様子がなかった。
矢を射た者はどこにいたのだろうか。慌ただしく兵士たちが動き始めていた。ここは広場で周囲に高い建物はない。あるとしたら松明を燃やす櫓の上だ。今は火が付いていたが、そこに控えていた松明を管理する者がいたはずだ。
理音はシヴァ少将の席に走り寄った。机の足元に矢が刺さっていたが、他に何か気になる物は落ちていない。あの暗さでよくシヴァ少将を狙ったものだ。会場は暗かったがフォーエンの背後の光で、目測で矢を射たのだろうか。
矢の刺さり方から飛んできた方向を見上げると、遠目に櫓が見えた。林の側に作られた櫓だ。そこには人がおり火がついている。
会場が小さいとはいえ、射った場所は遠目だ。だから外れたのかもしれない。上から下に向けて矢を射ても距離がある。あの暗い中シヴァ少将を狙ったのならば、腕に相当の自信があるのだろう。
「リオン、片付けだけれど、君は戻るようにと言われた。気を付けて帰って」
ヨウに言われて理音は頷く。ヨウが自分がどこに戻るのか知っているのか知らないが、ヘキ卿から片付けはせずに戻すよう命令されたのだろう。
理音は遠慮なく先に帰らせてもらった。フォーエンに聞かなければならない。
シヴァ少将を狙う情報でも持っていたのだろうか。シヴァ少将の隣に座っていた者を狙ったとは思えない。隣にいたのは知らない男だ。逆側の足元であれば隣はハク大輔だった。ハク大輔を狙った可能性はあるか?
いや、狙われたのはシヴァ少将だろう。
「要くん、大丈夫だったかな」
麿と武士が護るように連れて行った。怪我をした風には見えなかったので、大丈夫だと思うが、何とも言えない。怪我でもしていれば大騒ぎにしていただろうが、彼らは何の声も上げずに逃げるように下がって行った。
狙われる理由があるのだろうか。
「ああ、やだな」
理音は駆け足でレイセン宮への道を戻っていた。早く戻ってフォーエンに話を聞かなければ。
あれは、シヴァ少将を狙った。狙ったとしたら、内部で何か起きているからだろうか。
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