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211 ー犯人ー
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「何をしようとしていた」
儀式の後、フォーエンは部屋に入るなりソファーに座るとふんぞり返った。おかんむりである。なぜか怒っている。
「何があったのか気づいてた?」
「儀式に隠れて矢を射た者がいたようだな」
やはり気づいていたか。儀式を止めて兵を動かさなかったのは皇帝の儀式だったからだろう。
儀式を止めるわけにはいかないのは皇帝の面子もあるが、儀式が失敗すれば来年の収穫量に不安が広がるからである。ウーゴに捧げた収穫の供物では受け入れられず、なおフォーエンの祈りでは足りなかったと思われてしまうのだ。
「くだらない儀式でも、他の者にとっては違う。中止するわけにはいかない」
フォーエンが狙われたわけではない。そうでなければ儀式を止めるわけにはいかないのだ。
「犯人、誰も見てないのかな。櫓に管理者一人は残してたよね」
「死んでいた」
静かな声音に、理音は身震いした。太鼓の音が鳴るあの場所で、タイミングよく斬られていればきっと気づかれない。櫓の上にいて松明を消していれば、梯子を登られても気づかないだろう。
「犯人は消えた。あの暗さでは犯人を捕まえるのは難しい。お前はなぜ気づいた。香木が燃える前に、何か叫んだだろう」
舞台からフォーエンには見えていたらしい。理音がシヴァ少将の方向へ何か叫んだのを。その後すぐに香木が燃えて周囲の松明に火がつけられた。その時にはシヴァ少将は席を立っていたのだ。
「気のせいかもしれないけど、こっちって、蛍光塗料、暗い時にでも光る薬ってある?よくキノコとか虫とか、自然のもので光るのがいるんだけど、それみたいに暗くても発光する薬」
「光虫ならいる。虫の出す液体を集めて塗りつけると、光を当てた後しばらく光を残す」
「多分ね、それがシヴァ少将の着物についていたんだと思う」
後で思ったのだが、着物に反射して光ったのではなく、光を発していたのだ。松明が消えてしばらくは仄かに光っていたのだろう。スモークが焚かれて気づかなかっただけで、角度によっては発光が見えたかもしれない。遠目で櫓の上だが、初めからシヴァ少将を狙う気ならば目測をつけたまま、その上で発光を確認できる。
「最初気のせいかと思ったけど、そうだったら狙えるかなって」
緑の着物で反射したと思ったが、黄緑色の発光塗料だったのではないだろうか。着物の色に被っていたので気づきにくい。犯人が小河原に気づかれず蛍光塗料を着物の裾につけたことになるが。
自分の声に小河原は気づいた。その時には立ち上がっていた。既に矢が射られていたからだ。麿と武士がすぐに駆け寄り、小河原を連れて行った。
「…シヴァ少将は、命を狙われる理由があるのかな?」
「ニイフェンの周囲が騒がしいのは確かだ」
最近立て続けで人が死んでいる。それは事故であったり病気であったりしたが、フォーエンの手は殺されている。
「シヴァ少将の仲間内で、揉め事があるかもしれないってことかな」
「可能性が高い」
フォーエンはそれをギョウエンに調べさせている。レイシュンの部下であるギョウエンがどこまでフォーエンの言う通りに調査をするのか、それについてフォーエンは気にならないのかわからないが、ギョウエンの調べを待っているのは違いない。
ギョウエンが調べる中、出てくるだろうか。小河原の話が。
小河原は、気づかれているのではないだろうか。一部の人間に偽物だと、気づかれているのではないだろうか。だから内輪で揉めている。身代わりを推していくのかそうでないかで。
「辺りが明るくなり、ニイフェンが席を立っていたのはわかったが、足元の矢に気づいた者は少ない。お前の様子がおかしかったのには、エンセイやラファレイが気づいたようだな。コウユウもそれで気づいていた」
自分、そんなに大声出しただろうか。自分の声と今にも駆け出しそうな顔を見て、視線の先に注目したようだ。そこには矢が刺さっており、シヴァ少将は暗い間に逃げていた。
「あの暗さで櫓より射れても相当な腕でなければ届きもしない。余程の腕のある者の仕業だ。ただ雪もあり風もあったため流れたのだろう。何もなければ射られていたはずだ」
雪のちらつく中、矢の軌道が若干ずれた。暗い中の蛍光色を目印に射るのは、余程の腕が必要になる。雪や風のお陰で、九死に一生を得た。
理音はホッと吐息を吐いた。寒かったがそれが命運をわけた。幸運だったのだ。
だが、それが一度きりとは限らない。
「シヴァ少将って、ずっと病弱だったわけでしょ?病気ひどかったんだよね」
「外に出てくる回数も減り、しばらく暇をとっていたほどだ。休養に長く時間を使っていた。会っていなかったから、どれほど悪いかは話でしか耳にしたことはないが、昔から身体の弱い男だったな」
フォーエンはため息混じりに言う。今日のような寒い日はいつも寝込んでいたらしい。宮廷に出てもよく倒れたりしていたようだ。
「急に元気になったら、次の皇帝狙うか狙わないかで揉めるのかな。それとも、」
死んでいることを知って、世間に偽っていることについて揉めているのか。
本人が死んでいたら、偽物だと言っても信じる者はいないのだろう。あれだけ堂々と外に出て誰も何も言わないのだ。病がちだったのに健康になった。それしか聞いたことがない。顔が変わったとか、印象が違うとか、そんな話は一切聞いたことがない。
「ギョウエンさん、シヴァ少将のところにいるんだよね。内輪揉めがあるとか、そういう情報はまだ?」
「今のところはない。だが、あの男をニイフェンの周囲に入れたのは…」
フォーエンは一度言葉を止めると、小さく息を吐く。
「お前は多くに情を持ちすぎる。あの男はソウの部下だ。特に近い位置にいる、忠臣である。ソウを裏切ることはない。それでもニイフェンの元へ入ったのは、こちらにまだ歯向かう気がないのと、こちらからソウに情報を与えるためだ。それについてはソウも気づいているだろう。お前の思うような、仲を持っているわけではない」
レイシュンは味方ではない。信用はしていない。そうはっきりと言ってフォーエンはギョウエンからの情報は正確でないことを示した。
「つまりそれは、信じさせているように見せて、でも向こうは信じてなくて。でも実際こっちも信じてなくてって言う、…???」
ギョウエンを情報網として忍ばせているけれど信用していないなんて、する意味あるのだろうか。むしろシヴァ少将がレイシュンと組んで嘘の情報をフォーエンに伝える可能性が高いと思うのだが、そう思っているのが顔に出たであろう。フォーエンは再び息を吐く。
「嘘ばかりをこちらに伝えれば皇帝への反意とみなされる。ニイフェンが何か起こせば道連れになる。ソウは私に協力の姿勢を見せる必要がある。ニイフェンを庇いだてすればソウにも及ぶ。私に協力せざるを得なくとも、ソウは別の動きを見せるだろう。あの男は曲者だ」
「レイシュンさんに協力の姿勢を見せろと言いつつ、ボロを出すのを待ってるという…」
何とも意地の悪い…、腹の探り合い。しかしそうでもしないと誰が仲間か敵なのかわからない、難しい位置付けなのだ。フォーエンはぽそりと、お前のように単純なら楽なのだが。と呟いた。ほっとけ!
「でもギョウエンさん、レイシュンさんに内緒で時計送ってくれたのに」
「ソウがお前を使って過ぎた真似をする前に止めたかったのだろう。ラファレイの名を何度も出し、かつ私に懇意な言い方もしたそうだな。だからこそ、ソウが何かをしようとしたのを、止める必要があった。お前の持ち物から考えても異質さは間違い無いのだから、裏切るわけではなく主人を助けるために行ったのだろう」
何かしようとしたとは何だろうか。あまり考えたくない。おそらくセオビに見せて囮にしようとしたことだと思うが、他にもあったのかもしれない。
フォーエンが言うには、ギョウエンはレイシュンを思って早く自分を王都に帰した方がいいと判断したわけである。確かに、散々ハク大輔に連絡つけろと言っていたのに、囮に使い、かつそれが皇帝陛下の後宮にいた者だと知られれば、レイシュンの首が飛ぶのだろう。実際、迎えにきたのが皇帝陛下だ。レイシュンは肝が冷えたに違いない。
「あの男は侮れない」
ギョウエンから情報を得ていながら、フォーエンは慎重な面持ちをして静かに言った。言った後、なぜか人の頬をつねる。
「いたいれす」
「あまり変に首を突っ込むなよ。お前はよくよく目立つ」
それってどれのことを言っているのだろうか。フォーエンの母親のことを言っているのだろうか。一応頷いておくが、そう言ったものは大抵向こうから近づいてくるものなのだ。
儀式の後、フォーエンは部屋に入るなりソファーに座るとふんぞり返った。おかんむりである。なぜか怒っている。
「何があったのか気づいてた?」
「儀式に隠れて矢を射た者がいたようだな」
やはり気づいていたか。儀式を止めて兵を動かさなかったのは皇帝の儀式だったからだろう。
儀式を止めるわけにはいかないのは皇帝の面子もあるが、儀式が失敗すれば来年の収穫量に不安が広がるからである。ウーゴに捧げた収穫の供物では受け入れられず、なおフォーエンの祈りでは足りなかったと思われてしまうのだ。
「くだらない儀式でも、他の者にとっては違う。中止するわけにはいかない」
フォーエンが狙われたわけではない。そうでなければ儀式を止めるわけにはいかないのだ。
「犯人、誰も見てないのかな。櫓に管理者一人は残してたよね」
「死んでいた」
静かな声音に、理音は身震いした。太鼓の音が鳴るあの場所で、タイミングよく斬られていればきっと気づかれない。櫓の上にいて松明を消していれば、梯子を登られても気づかないだろう。
「犯人は消えた。あの暗さでは犯人を捕まえるのは難しい。お前はなぜ気づいた。香木が燃える前に、何か叫んだだろう」
舞台からフォーエンには見えていたらしい。理音がシヴァ少将の方向へ何か叫んだのを。その後すぐに香木が燃えて周囲の松明に火がつけられた。その時にはシヴァ少将は席を立っていたのだ。
「気のせいかもしれないけど、こっちって、蛍光塗料、暗い時にでも光る薬ってある?よくキノコとか虫とか、自然のもので光るのがいるんだけど、それみたいに暗くても発光する薬」
「光虫ならいる。虫の出す液体を集めて塗りつけると、光を当てた後しばらく光を残す」
「多分ね、それがシヴァ少将の着物についていたんだと思う」
後で思ったのだが、着物に反射して光ったのではなく、光を発していたのだ。松明が消えてしばらくは仄かに光っていたのだろう。スモークが焚かれて気づかなかっただけで、角度によっては発光が見えたかもしれない。遠目で櫓の上だが、初めからシヴァ少将を狙う気ならば目測をつけたまま、その上で発光を確認できる。
「最初気のせいかと思ったけど、そうだったら狙えるかなって」
緑の着物で反射したと思ったが、黄緑色の発光塗料だったのではないだろうか。着物の色に被っていたので気づきにくい。犯人が小河原に気づかれず蛍光塗料を着物の裾につけたことになるが。
自分の声に小河原は気づいた。その時には立ち上がっていた。既に矢が射られていたからだ。麿と武士がすぐに駆け寄り、小河原を連れて行った。
「…シヴァ少将は、命を狙われる理由があるのかな?」
「ニイフェンの周囲が騒がしいのは確かだ」
最近立て続けで人が死んでいる。それは事故であったり病気であったりしたが、フォーエンの手は殺されている。
「シヴァ少将の仲間内で、揉め事があるかもしれないってことかな」
「可能性が高い」
フォーエンはそれをギョウエンに調べさせている。レイシュンの部下であるギョウエンがどこまでフォーエンの言う通りに調査をするのか、それについてフォーエンは気にならないのかわからないが、ギョウエンの調べを待っているのは違いない。
ギョウエンが調べる中、出てくるだろうか。小河原の話が。
小河原は、気づかれているのではないだろうか。一部の人間に偽物だと、気づかれているのではないだろうか。だから内輪で揉めている。身代わりを推していくのかそうでないかで。
「辺りが明るくなり、ニイフェンが席を立っていたのはわかったが、足元の矢に気づいた者は少ない。お前の様子がおかしかったのには、エンセイやラファレイが気づいたようだな。コウユウもそれで気づいていた」
自分、そんなに大声出しただろうか。自分の声と今にも駆け出しそうな顔を見て、視線の先に注目したようだ。そこには矢が刺さっており、シヴァ少将は暗い間に逃げていた。
「あの暗さで櫓より射れても相当な腕でなければ届きもしない。余程の腕のある者の仕業だ。ただ雪もあり風もあったため流れたのだろう。何もなければ射られていたはずだ」
雪のちらつく中、矢の軌道が若干ずれた。暗い中の蛍光色を目印に射るのは、余程の腕が必要になる。雪や風のお陰で、九死に一生を得た。
理音はホッと吐息を吐いた。寒かったがそれが命運をわけた。幸運だったのだ。
だが、それが一度きりとは限らない。
「シヴァ少将って、ずっと病弱だったわけでしょ?病気ひどかったんだよね」
「外に出てくる回数も減り、しばらく暇をとっていたほどだ。休養に長く時間を使っていた。会っていなかったから、どれほど悪いかは話でしか耳にしたことはないが、昔から身体の弱い男だったな」
フォーエンはため息混じりに言う。今日のような寒い日はいつも寝込んでいたらしい。宮廷に出てもよく倒れたりしていたようだ。
「急に元気になったら、次の皇帝狙うか狙わないかで揉めるのかな。それとも、」
死んでいることを知って、世間に偽っていることについて揉めているのか。
本人が死んでいたら、偽物だと言っても信じる者はいないのだろう。あれだけ堂々と外に出て誰も何も言わないのだ。病がちだったのに健康になった。それしか聞いたことがない。顔が変わったとか、印象が違うとか、そんな話は一切聞いたことがない。
「ギョウエンさん、シヴァ少将のところにいるんだよね。内輪揉めがあるとか、そういう情報はまだ?」
「今のところはない。だが、あの男をニイフェンの周囲に入れたのは…」
フォーエンは一度言葉を止めると、小さく息を吐く。
「お前は多くに情を持ちすぎる。あの男はソウの部下だ。特に近い位置にいる、忠臣である。ソウを裏切ることはない。それでもニイフェンの元へ入ったのは、こちらにまだ歯向かう気がないのと、こちらからソウに情報を与えるためだ。それについてはソウも気づいているだろう。お前の思うような、仲を持っているわけではない」
レイシュンは味方ではない。信用はしていない。そうはっきりと言ってフォーエンはギョウエンからの情報は正確でないことを示した。
「つまりそれは、信じさせているように見せて、でも向こうは信じてなくて。でも実際こっちも信じてなくてって言う、…???」
ギョウエンを情報網として忍ばせているけれど信用していないなんて、する意味あるのだろうか。むしろシヴァ少将がレイシュンと組んで嘘の情報をフォーエンに伝える可能性が高いと思うのだが、そう思っているのが顔に出たであろう。フォーエンは再び息を吐く。
「嘘ばかりをこちらに伝えれば皇帝への反意とみなされる。ニイフェンが何か起こせば道連れになる。ソウは私に協力の姿勢を見せる必要がある。ニイフェンを庇いだてすればソウにも及ぶ。私に協力せざるを得なくとも、ソウは別の動きを見せるだろう。あの男は曲者だ」
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何とも意地の悪い…、腹の探り合い。しかしそうでもしないと誰が仲間か敵なのかわからない、難しい位置付けなのだ。フォーエンはぽそりと、お前のように単純なら楽なのだが。と呟いた。ほっとけ!
「でもギョウエンさん、レイシュンさんに内緒で時計送ってくれたのに」
「ソウがお前を使って過ぎた真似をする前に止めたかったのだろう。ラファレイの名を何度も出し、かつ私に懇意な言い方もしたそうだな。だからこそ、ソウが何かをしようとしたのを、止める必要があった。お前の持ち物から考えても異質さは間違い無いのだから、裏切るわけではなく主人を助けるために行ったのだろう」
何かしようとしたとは何だろうか。あまり考えたくない。おそらくセオビに見せて囮にしようとしたことだと思うが、他にもあったのかもしれない。
フォーエンが言うには、ギョウエンはレイシュンを思って早く自分を王都に帰した方がいいと判断したわけである。確かに、散々ハク大輔に連絡つけろと言っていたのに、囮に使い、かつそれが皇帝陛下の後宮にいた者だと知られれば、レイシュンの首が飛ぶのだろう。実際、迎えにきたのが皇帝陛下だ。レイシュンは肝が冷えたに違いない。
「あの男は侮れない」
ギョウエンから情報を得ていながら、フォーエンは慎重な面持ちをして静かに言った。言った後、なぜか人の頬をつねる。
「いたいれす」
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