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第四章
35話
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35話
「失礼します、フィールディです。」
第三秘書官が音もなく部屋に入ってくる。その手にたくさんの本を抱えて。
「ありがとう、助かります。」
「オアゾ様もこういう本読むんですね。」
置かれたのは人間界、特に日本という国の様々な小説だ。恋愛小説からミステリーまで、ジャンルも多岐に及んでいる。
「読むというよりは、言葉の勉強ですかね。日本語の。」
フィールディはなにか納得した顔で頷いている。
「図書館はどうでしたか?」
「相変わらず、すごい人ですね。閉館間際まで、賑わってました。」
死霊族は、創造性を持たない。そのため、他の種族の創造物が我々の娯楽だ。本は手軽で、もっもと身近な楽しみである。国立図書館は、我が第二秘書官の熱心な蔵書管理(管理という名の税金による、蔵書の増加)のおかげで毎日のように新作が増えるため、利用者がとても多い。
「なにか変わったことはありませんでしたか?」
「とくになにも……ラディアルさんのおかげですぐ本は見つかったので。」
仕事中ラディアルの表情、態度、なにもかもいつも通りだった。逆にそれが引っ掛かる。
(綾さんはラディアルのどストライクだと思うのですがね。もう少し気にしてもよさそうですが。)
我が秘書官たちは揃いも揃って、性癖が歪んでいる。まぁ主である私が言えたことではないが。
「あっ…でもやっぱり甘いにおいがする気がするんですよね。」
「図書館がですか?」
「うーん…はっきりどこって訳ではないんですけど、図書館はキッチンとかないですよね?」
「ないでしょう。図書館は火気厳禁です。」
フィールディはしきりに首を傾げている。この男のその野生の勘だけは信頼できる。
「フィールディ、引き続き仕事をお願いできますか?」
* * *
さらに1日が経ち、図書館の閉館の鐘が鳴った。夜19時に鳴るその鐘は私にまた1日が終わることを告げる。どうして私はこんなにも無力なのだろう。
ラディアルさんは今日は来るか分からないと言っていた。他の秘書官たちが仕事で宰相の側を離れるため、ラディアルさんが秘書官の仕事をすべてこなさないといけないそうだ。
ひどく悲しそうなラディアルさんの顔が頭に浮かぶ。ちなみに、今日の私は頭の先から、足元までペールピンクで揃えられたフリルたっぷりのワンピースとヘッドドレス、厚底のパンプスに髪はふわふわのロールヘア。全てラディアルさんが整えた。
あの脅迫状、そして千春を連れ去った犯人は死霊族かもしれない。ラディアルさんの話は、なんとなく私が予想していたものだった。
魔人国内はギルの魔力が直接影響するため、魔王であるギルに反旗を翻したり、反抗することはほとんどないそうだ。となると、やはり他国が怪しい。
しかし、私への脅迫状はともかく、千春を誘拐するためには人間界に行かなければならない。獣人の中で魔力を持ち、人間界に行ける人は本当に限られるらしい。私としては、獣人族の人たちの優しさを知っているし、あのダリオン宰相の性格と脅迫状や誘拐というのが結びつかなかった。
そうなれば、答えはひとつしかない。この死霊国内に犯人がいる。しかし、その先は進まないままだ。また何もできないまま。1日が終わってしまう。自然と涙が溢れた。私はどうしたらいいのだろう。
そのとき、部屋の扉の外に人の気配がした。ラディアルさんの仕事が早く終わったのだろうか?
しかし、扉が開くことはなく、ガチャガチャと鍵穴をいじる音が響いた。咄嗟に、部屋の灯りを消し、家具の影に隠れる。
(誰?!ここは誰も知らないってラディアルさんは言ってたのに。)
しばらくガチャガチャと鳴っていたドアから、カチャッと鍵が開いた音がする。ゆっくりと扉が開いた。
(どうしよう、どうしよう、どうしよう。)
廊下からの逆光で顔が見えない。2人の人影が音もなく部屋に入ってきた。部屋が真っ暗なことに少し驚いているようだ。2人の手にキラキラ光る刃物が見えた。
迷っている暇はなかった。物陰から飛び出し、廊下から図書館へ向かい全速力で走る。ヒラヒラの服と厚底の靴が走りづらくてたまらない。すぐに2人が追いかけてきた。
(どこに行けばいい?どうしよう、どうしよう。)
隠し扉からすぐに図書館に出た、本棚の隙間を闇雲に駆ける。しかし、男たちはすぐそこまで追いついている。
(ヤバイヤバイヤバイ!)
本棚の間から飛び出したその時、目の前に現れたなにかと思い切りぶつかった。
「きゃあっ!!」
そのまま前に倒れこんだわたしは、しかし思ったほど痛みを感じなかった。
人にぶつかったと気がつくまで、しばらく時間がかかった。ぶつかった相手の上に乗った私は、急いで起き上がる。
ラディアルさんの仕事着に似た服を着た男の人だった。背が高く、くすんだ金髪と碧眼。頭をぶつけたようで、後頭部をさすっている。
「ごめんなさい!」
振り返ると、フードで顔を隠した二人が、なぜか後退りしている。
「いってぇ、コブできる、絶対。」
頭をさすりながら、起き上がった男が私の顔を見て、目を見開く。彼の体の上に乗ったままだったことに気づいた。
「すみません、いま……。」
降りますと言いかけて、がっしりと腕を掴まれた。ぐっと顔が近づく。
(なに?誰?この人もあいつらの仲間?)
後ろの二人が近づいてくる気配がした。早く逃げないと。
「あのっ離してっ…!」
「あいつら誰?」
私の後ろをアゴで示しながら、金髪の男が聞いてくる。
「知りません!部屋のカギこじ開けて入ってきて、ナイフ持ってるし…。」
しどろもどろになりながら、状況を話すと金髪の男が笑う。
「助けてあげましょうか?」
「?」
突然のことになにも返せないでいると、男は同じことを聞く。
「貴女を助けてあげましょうか?」
その間にも後ろの二人が近づいてきている。
「助けたら、僕のこと褒めてくれませんか?」
「…褒める……?」
「そうです。いっぱい褒めてください。」
この状況で、この人は何を言っているの?でもいまはこの男に頼るしか方法がない。
「分かりましたからっ、お願いだから助けて!」
言うやいなや、私を体から降ろした男は、後ろの2人に向かって飛び出していく。すごい早さで繰り出される足技で、2人のナイフが床に落ちた。
次の瞬間、綺麗な回し蹴りが片方の頭にクリーンヒットした。頭を本棚に打ち付け、床に倒れる。
続けて、もう一人が金髪の男に飛びかかる。その攻撃をさっとかわすと、アゴに右ストレートを入れる。一瞬で、2人の侵入者は倒れこんだ。
(すごい、この人何者?)
座り込んだままの私に、金髪の男が笑顔で近づいてくる。目が死んだ魚みたいで生気がなかった。
「僕、フィールディ。フィールディ・サラクライスです。綾さんでしょう?さぁ、僕のこと褒めてください。」
彼の笑顔に、頭の中をはてなマークが駆け巡った。
「失礼します、フィールディです。」
第三秘書官が音もなく部屋に入ってくる。その手にたくさんの本を抱えて。
「ありがとう、助かります。」
「オアゾ様もこういう本読むんですね。」
置かれたのは人間界、特に日本という国の様々な小説だ。恋愛小説からミステリーまで、ジャンルも多岐に及んでいる。
「読むというよりは、言葉の勉強ですかね。日本語の。」
フィールディはなにか納得した顔で頷いている。
「図書館はどうでしたか?」
「相変わらず、すごい人ですね。閉館間際まで、賑わってました。」
死霊族は、創造性を持たない。そのため、他の種族の創造物が我々の娯楽だ。本は手軽で、もっもと身近な楽しみである。国立図書館は、我が第二秘書官の熱心な蔵書管理(管理という名の税金による、蔵書の増加)のおかげで毎日のように新作が増えるため、利用者がとても多い。
「なにか変わったことはありませんでしたか?」
「とくになにも……ラディアルさんのおかげですぐ本は見つかったので。」
仕事中ラディアルの表情、態度、なにもかもいつも通りだった。逆にそれが引っ掛かる。
(綾さんはラディアルのどストライクだと思うのですがね。もう少し気にしてもよさそうですが。)
我が秘書官たちは揃いも揃って、性癖が歪んでいる。まぁ主である私が言えたことではないが。
「あっ…でもやっぱり甘いにおいがする気がするんですよね。」
「図書館がですか?」
「うーん…はっきりどこって訳ではないんですけど、図書館はキッチンとかないですよね?」
「ないでしょう。図書館は火気厳禁です。」
フィールディはしきりに首を傾げている。この男のその野生の勘だけは信頼できる。
「フィールディ、引き続き仕事をお願いできますか?」
* * *
さらに1日が経ち、図書館の閉館の鐘が鳴った。夜19時に鳴るその鐘は私にまた1日が終わることを告げる。どうして私はこんなにも無力なのだろう。
ラディアルさんは今日は来るか分からないと言っていた。他の秘書官たちが仕事で宰相の側を離れるため、ラディアルさんが秘書官の仕事をすべてこなさないといけないそうだ。
ひどく悲しそうなラディアルさんの顔が頭に浮かぶ。ちなみに、今日の私は頭の先から、足元までペールピンクで揃えられたフリルたっぷりのワンピースとヘッドドレス、厚底のパンプスに髪はふわふわのロールヘア。全てラディアルさんが整えた。
あの脅迫状、そして千春を連れ去った犯人は死霊族かもしれない。ラディアルさんの話は、なんとなく私が予想していたものだった。
魔人国内はギルの魔力が直接影響するため、魔王であるギルに反旗を翻したり、反抗することはほとんどないそうだ。となると、やはり他国が怪しい。
しかし、私への脅迫状はともかく、千春を誘拐するためには人間界に行かなければならない。獣人の中で魔力を持ち、人間界に行ける人は本当に限られるらしい。私としては、獣人族の人たちの優しさを知っているし、あのダリオン宰相の性格と脅迫状や誘拐というのが結びつかなかった。
そうなれば、答えはひとつしかない。この死霊国内に犯人がいる。しかし、その先は進まないままだ。また何もできないまま。1日が終わってしまう。自然と涙が溢れた。私はどうしたらいいのだろう。
そのとき、部屋の扉の外に人の気配がした。ラディアルさんの仕事が早く終わったのだろうか?
しかし、扉が開くことはなく、ガチャガチャと鍵穴をいじる音が響いた。咄嗟に、部屋の灯りを消し、家具の影に隠れる。
(誰?!ここは誰も知らないってラディアルさんは言ってたのに。)
しばらくガチャガチャと鳴っていたドアから、カチャッと鍵が開いた音がする。ゆっくりと扉が開いた。
(どうしよう、どうしよう、どうしよう。)
廊下からの逆光で顔が見えない。2人の人影が音もなく部屋に入ってきた。部屋が真っ暗なことに少し驚いているようだ。2人の手にキラキラ光る刃物が見えた。
迷っている暇はなかった。物陰から飛び出し、廊下から図書館へ向かい全速力で走る。ヒラヒラの服と厚底の靴が走りづらくてたまらない。すぐに2人が追いかけてきた。
(どこに行けばいい?どうしよう、どうしよう。)
隠し扉からすぐに図書館に出た、本棚の隙間を闇雲に駆ける。しかし、男たちはすぐそこまで追いついている。
(ヤバイヤバイヤバイ!)
本棚の間から飛び出したその時、目の前に現れたなにかと思い切りぶつかった。
「きゃあっ!!」
そのまま前に倒れこんだわたしは、しかし思ったほど痛みを感じなかった。
人にぶつかったと気がつくまで、しばらく時間がかかった。ぶつかった相手の上に乗った私は、急いで起き上がる。
ラディアルさんの仕事着に似た服を着た男の人だった。背が高く、くすんだ金髪と碧眼。頭をぶつけたようで、後頭部をさすっている。
「ごめんなさい!」
振り返ると、フードで顔を隠した二人が、なぜか後退りしている。
「いってぇ、コブできる、絶対。」
頭をさすりながら、起き上がった男が私の顔を見て、目を見開く。彼の体の上に乗ったままだったことに気づいた。
「すみません、いま……。」
降りますと言いかけて、がっしりと腕を掴まれた。ぐっと顔が近づく。
(なに?誰?この人もあいつらの仲間?)
後ろの二人が近づいてくる気配がした。早く逃げないと。
「あのっ離してっ…!」
「あいつら誰?」
私の後ろをアゴで示しながら、金髪の男が聞いてくる。
「知りません!部屋のカギこじ開けて入ってきて、ナイフ持ってるし…。」
しどろもどろになりながら、状況を話すと金髪の男が笑う。
「助けてあげましょうか?」
「?」
突然のことになにも返せないでいると、男は同じことを聞く。
「貴女を助けてあげましょうか?」
その間にも後ろの二人が近づいてきている。
「助けたら、僕のこと褒めてくれませんか?」
「…褒める……?」
「そうです。いっぱい褒めてください。」
この状況で、この人は何を言っているの?でもいまはこの男に頼るしか方法がない。
「分かりましたからっ、お願いだから助けて!」
言うやいなや、私を体から降ろした男は、後ろの2人に向かって飛び出していく。すごい早さで繰り出される足技で、2人のナイフが床に落ちた。
次の瞬間、綺麗な回し蹴りが片方の頭にクリーンヒットした。頭を本棚に打ち付け、床に倒れる。
続けて、もう一人が金髪の男に飛びかかる。その攻撃をさっとかわすと、アゴに右ストレートを入れる。一瞬で、2人の侵入者は倒れこんだ。
(すごい、この人何者?)
座り込んだままの私に、金髪の男が笑顔で近づいてくる。目が死んだ魚みたいで生気がなかった。
「僕、フィールディ。フィールディ・サラクライスです。綾さんでしょう?さぁ、僕のこと褒めてください。」
彼の笑顔に、頭の中をはてなマークが駆け巡った。
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