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第一章
1話 地獄の終わり
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1 地獄の終わり
* * *
わたしたちの地獄は、ある日突然やってきた。幼いわたしたちは成す術もなく真っ逆さまに奈落に堕ちてしまった。
しかし、その地獄は終わりもまた唐突にやってきて、嵐のようにわたしたちを連れていった。
* * *
ここは様々な種族が暮らすランディオールって国の南の端っこのさらに端。海辺の町カーフェ。漁業が盛んな小さいけど活気がある町だ。この世界には、俺たちみたいな腕っぷしが自慢の獣人や魔法を使いこなすエルフ、物作りが得意なドワーフなどなど、様々な種族が暮らしてる。
「おぉ、ガロン!今日は非番か?」
「休日出勤だよっ、ちょっとくらい休ませろ。」
「寝癖くらい直せば、ちったぁマシになるのによ。まぁお前らには感謝してるよ!俺たちのために頑張ってくれや!」
ガハハと魚屋の親父が笑う。それに手を振って、俺は海辺に建てられた騎士団の詰所に向かった。
くすんだ金髪は癖が強く、あちこちハネているのはいつものこと。黒と黄色の縞模様の耳と尻尾、鋭い犬歯、獣人の中でも体格は大きい方だ。黒い瞳は鋭く、真顔だと怖いと部下たちによく言われる。俺ガロン=ロックスフォードは、この町に災害支援のために派遣された騎士だ。
このカーフェの町は海のすぐそばにある漁師の町だ。今年の夏の大きな嵐のせいで、漁港の船着き場が大きな被害を受けた。それを直すために俺たち騎士は首都から派遣されてやってきたわけ。まぁ正直やりたがる奴の少ない仕事だ。首都から馬を走らせても3日はかかる辺鄙な町に船着き場が完成するまで滞在しなきゃならないし、仕事は重労働。獣人の中でも体力に自信があるやつじゃなきゃ、一週間も保たないだろうな。
それでも、俺はこの町が気に入っていた。気のいいやつが多いし、魚料理も旨い。しかしここに派遣されて1ヶ月、そろそろ肉料理が恋しくなってきたところだ。
騎士の詰所といっても、薄っぺらい板でできた簡易的な小屋みたいなもんだ。普段、現場で重労働ばっかだからな、それでも困らない。
「兄貴おつかれ、書類ってこれでいいのか?」
「ガロン、ノックくらいしろ。」
うっすい板の壁は音が筒抜けで、人が来たことなんかすぐに分かる。それでも、ノックしろだなんて相変わらず真面目だな。
詰所で書類仕事をしているのは、俺の双子の兄貴、シオンだ。この蒸し暑い日にも、きっちりと騎士服を着て暑くないのか?
俺たちは虎の獣人で、この世界では珍しい双子だ。双子っつっても、全然似てない。
兄貴のシオンは、真っ直ぐな黒髪に黒い目は涼しげで、身内の贔屓目で見てもイイ男だ。実際すげーモテる。だが、本人は全然興味なさそうだけどな。いつも冷静沈着なのは頼れるところだが、無表情なのはもう少しどうにかしてほしい。
身長は俺と同じくらいだが、俺と比べたらわりかし細身だ。俺は父親似、兄貴は母親似。隣を歩いても誰も双子だなんて思わない。
「ガロン、この項目間違ってるぞ。書き直せ。」
「あぁ、わりぃ。」
性格も正反対。真面目な兄貴は書類仕事、俺は現場で重労働。2人合わせてこの現場で団長をやってる。
その時、バタバタと誰かが走ってくる足音が聞こえた。バンッと開いた詰所のドアが壊れそうなほど揺れる。
「団長っ!失礼いたしますっ!」
現場で働いている部下のランドだ。狼の獣人で、まだ若いが気のきくやつだ。
「どうした?なんかあったのか?」
「ガロン団長もいたんですね。良かった。シオン団長、いまお時間よろしいですか?」
「どうしました?事故ですか?」
この現場は海のそばでの作業のため、事故が多い。誰々が溺れた、波に飲まれた、流された。しかし、今日の海は静かだった気がするが。
「浜辺の端、岩場の影で人が2人倒れていると報告がありました。」
「岩場?誰か溺れたのか?種族は?」
「それが……どうやら人間らしくて……。」
「はぁ?人間?!たしかか?」
「すいません、俺ら現場のやつら誰も人間なんて見たことないし。でも耳は尖ってないし、尻尾も生えてなくて。」
エルフなら耳が尖っているし、獣人なら必ず尻尾がある。
「ドワーフってことは?」
「いや、それは無いと思うんです。なんかすっごい細くて、触ったら折れそうっていうか。」
ドワーフは男も女も筋骨粒々、獣人の女より逞しいくらいだ。
「わかった、すぐに行く。動かさずに待て。」
兄貴と2人浜辺まで駆け出した。
* * *
「こりゃあ、たしかに触ったら折れそうだな。」
岩場に着いた俺たちは、大きな岩の後ろに2人の人影がうずくまっているのを見つけた。ボロボロの服から伸びる足は色白で触ると折れそうなほど細い。それにしてもなんでこんなところに?
一人は長い黒髪が水に濡れて顔に張りついている。髪の隙間からのぞく耳はたしかに尖ってないようだ。やはりエルフではないのか。
もう一人は長い銀髪で、黒髪よりさらに肌が白い。黒髪が銀髪を守るように抱きしめているように見える。
ゆっくりと近づくと、不思議なことに気づいた。2人とも海水で濡れているのに、黒髪のやつは背中から左腕にかけて火傷しているのだ。
「おい、こいつ怪我してるぞ。」
手を伸ばし、顔に張り付いた黒髪を剥がしていく。気を失っているのか、触れても動く気配がなかった。濡れた黒髪の後ろから美しい少女の顔が覗いた。苦しそうに目を閉じている。
その顔を見た瞬間、俺は雷に打たれたような気がした。長い睫毛、形の整った鼻梁に薄い唇。俺の手に全て収まりそうな小さな顔から目が離せなくなった。ゆっくりとその白い頬に触れる。見た目に反してひどく熱い。
「ひどい熱だ。早く医者に………。」
言いかけた俺は、隣の兄貴の顔を見て驚いた。兄貴もまた俺と同じような顔をしていたからだ。
見ると、兄貴も黒髪に抱えられている銀髪の顔を覗いている。その顔は黒髪と瓜二つだった。髪の色以外、違うところなんてないみたいに。
「なんだ、これ、同じ顔…?」
朦朧としているのか、同じ顔をした2人が互いの手を握りしめる。その小さな手がとても愛しく見える。その白い肌に触れたくてたまらない。
俺たち獣人は、基本的に小さく庇護欲を掻き立てられるものを好むとされている。だからってこんな小さな少女に抱く感情ではないだろ。いつから俺はロリコンになったんだ。同じ顔のはずなのに、なぜか黒髪の少女から目が離せない。
兄貴が銀髪の頬に触れる。優しく壊れ物に触れるような手つきだ。こんな優しい顔の兄貴は久しぶりに見た。
「そいつも熱あるか?」
「……あっ、あぁひどく熱いな。」
黒髪は火傷と高熱。銀髪もよく見ると小さな火傷がある。
「クレアの所に運ぼう。とりあえずそれからだ。」
「そうだな。いまなら診療所にいるはずだ。」
この町唯一の診療所には、治癒魔法の得意なエルフがいる。クレアは年齢不詳のばばぁで、口うるさいが腕は確かだ。
自然と、俺は黒髪の少女を抱き上げた。体重なんて感じないほど軽い。火傷のある左腕に触れないよう細心の注意を払う。その細い体に触れていると、驚くほど離れがたくなった。
なんだ、これ。肌が吸い付くみたいだ。
銀髪の少女を兄貴が抱き上げた。細い足がゆらゆらと力なく揺れる。兄貴もひどく戸惑った顔をしていた。
「兄貴?どうかしたか?」
「いや、…なんでもない…。」
その時、バタバタと砂浜を走る音が聞こえた。
「団長!どうでしたか?本当に人間ですか?」
ランドと共に現場で働いている獣人たちが何人か様子を見に来たのだ。
俺はなぜか、この少女を他の男に見せたくなかった。咄嗟にまた髪で彼女の顔を隠す。
俺たちの住む世界で、人間は絶滅危惧種に指定されている。何十年も前にその姿が確認されてから、今では語られることも少ない。非力で魔法への適性もあまり持たない彼等は、この世界で生きるにはあまりにも無力だ。見つければすぐに国へ報告、保護しなければならない。
「まだ、わからない。2人とも怪我をしているようなので、診療所に連れていく。みんなは仕事に戻ってくれ。」
兄貴の号令に、みなしぶしぶ仕事に戻っていった。世にも珍しい人間かもしれない者への好奇心は理解できる。しかし、どうしてこんなに俺はイライラしているんだ?
見ると銀髪の少女も顔を隠されている。兄貴もまたひどく苛ついているように見えた。
できるだけ、人通りのない通りを選んで俺たちは診療所に向かった。
* * *
わたしたちの地獄は、ある日突然やってきた。幼いわたしたちは成す術もなく真っ逆さまに奈落に堕ちてしまった。
しかし、その地獄は終わりもまた唐突にやってきて、嵐のようにわたしたちを連れていった。
* * *
ここは様々な種族が暮らすランディオールって国の南の端っこのさらに端。海辺の町カーフェ。漁業が盛んな小さいけど活気がある町だ。この世界には、俺たちみたいな腕っぷしが自慢の獣人や魔法を使いこなすエルフ、物作りが得意なドワーフなどなど、様々な種族が暮らしてる。
「おぉ、ガロン!今日は非番か?」
「休日出勤だよっ、ちょっとくらい休ませろ。」
「寝癖くらい直せば、ちったぁマシになるのによ。まぁお前らには感謝してるよ!俺たちのために頑張ってくれや!」
ガハハと魚屋の親父が笑う。それに手を振って、俺は海辺に建てられた騎士団の詰所に向かった。
くすんだ金髪は癖が強く、あちこちハネているのはいつものこと。黒と黄色の縞模様の耳と尻尾、鋭い犬歯、獣人の中でも体格は大きい方だ。黒い瞳は鋭く、真顔だと怖いと部下たちによく言われる。俺ガロン=ロックスフォードは、この町に災害支援のために派遣された騎士だ。
このカーフェの町は海のすぐそばにある漁師の町だ。今年の夏の大きな嵐のせいで、漁港の船着き場が大きな被害を受けた。それを直すために俺たち騎士は首都から派遣されてやってきたわけ。まぁ正直やりたがる奴の少ない仕事だ。首都から馬を走らせても3日はかかる辺鄙な町に船着き場が完成するまで滞在しなきゃならないし、仕事は重労働。獣人の中でも体力に自信があるやつじゃなきゃ、一週間も保たないだろうな。
それでも、俺はこの町が気に入っていた。気のいいやつが多いし、魚料理も旨い。しかしここに派遣されて1ヶ月、そろそろ肉料理が恋しくなってきたところだ。
騎士の詰所といっても、薄っぺらい板でできた簡易的な小屋みたいなもんだ。普段、現場で重労働ばっかだからな、それでも困らない。
「兄貴おつかれ、書類ってこれでいいのか?」
「ガロン、ノックくらいしろ。」
うっすい板の壁は音が筒抜けで、人が来たことなんかすぐに分かる。それでも、ノックしろだなんて相変わらず真面目だな。
詰所で書類仕事をしているのは、俺の双子の兄貴、シオンだ。この蒸し暑い日にも、きっちりと騎士服を着て暑くないのか?
俺たちは虎の獣人で、この世界では珍しい双子だ。双子っつっても、全然似てない。
兄貴のシオンは、真っ直ぐな黒髪に黒い目は涼しげで、身内の贔屓目で見てもイイ男だ。実際すげーモテる。だが、本人は全然興味なさそうだけどな。いつも冷静沈着なのは頼れるところだが、無表情なのはもう少しどうにかしてほしい。
身長は俺と同じくらいだが、俺と比べたらわりかし細身だ。俺は父親似、兄貴は母親似。隣を歩いても誰も双子だなんて思わない。
「ガロン、この項目間違ってるぞ。書き直せ。」
「あぁ、わりぃ。」
性格も正反対。真面目な兄貴は書類仕事、俺は現場で重労働。2人合わせてこの現場で団長をやってる。
その時、バタバタと誰かが走ってくる足音が聞こえた。バンッと開いた詰所のドアが壊れそうなほど揺れる。
「団長っ!失礼いたしますっ!」
現場で働いている部下のランドだ。狼の獣人で、まだ若いが気のきくやつだ。
「どうした?なんかあったのか?」
「ガロン団長もいたんですね。良かった。シオン団長、いまお時間よろしいですか?」
「どうしました?事故ですか?」
この現場は海のそばでの作業のため、事故が多い。誰々が溺れた、波に飲まれた、流された。しかし、今日の海は静かだった気がするが。
「浜辺の端、岩場の影で人が2人倒れていると報告がありました。」
「岩場?誰か溺れたのか?種族は?」
「それが……どうやら人間らしくて……。」
「はぁ?人間?!たしかか?」
「すいません、俺ら現場のやつら誰も人間なんて見たことないし。でも耳は尖ってないし、尻尾も生えてなくて。」
エルフなら耳が尖っているし、獣人なら必ず尻尾がある。
「ドワーフってことは?」
「いや、それは無いと思うんです。なんかすっごい細くて、触ったら折れそうっていうか。」
ドワーフは男も女も筋骨粒々、獣人の女より逞しいくらいだ。
「わかった、すぐに行く。動かさずに待て。」
兄貴と2人浜辺まで駆け出した。
* * *
「こりゃあ、たしかに触ったら折れそうだな。」
岩場に着いた俺たちは、大きな岩の後ろに2人の人影がうずくまっているのを見つけた。ボロボロの服から伸びる足は色白で触ると折れそうなほど細い。それにしてもなんでこんなところに?
一人は長い黒髪が水に濡れて顔に張りついている。髪の隙間からのぞく耳はたしかに尖ってないようだ。やはりエルフではないのか。
もう一人は長い銀髪で、黒髪よりさらに肌が白い。黒髪が銀髪を守るように抱きしめているように見える。
ゆっくりと近づくと、不思議なことに気づいた。2人とも海水で濡れているのに、黒髪のやつは背中から左腕にかけて火傷しているのだ。
「おい、こいつ怪我してるぞ。」
手を伸ばし、顔に張り付いた黒髪を剥がしていく。気を失っているのか、触れても動く気配がなかった。濡れた黒髪の後ろから美しい少女の顔が覗いた。苦しそうに目を閉じている。
その顔を見た瞬間、俺は雷に打たれたような気がした。長い睫毛、形の整った鼻梁に薄い唇。俺の手に全て収まりそうな小さな顔から目が離せなくなった。ゆっくりとその白い頬に触れる。見た目に反してひどく熱い。
「ひどい熱だ。早く医者に………。」
言いかけた俺は、隣の兄貴の顔を見て驚いた。兄貴もまた俺と同じような顔をしていたからだ。
見ると、兄貴も黒髪に抱えられている銀髪の顔を覗いている。その顔は黒髪と瓜二つだった。髪の色以外、違うところなんてないみたいに。
「なんだ、これ、同じ顔…?」
朦朧としているのか、同じ顔をした2人が互いの手を握りしめる。その小さな手がとても愛しく見える。その白い肌に触れたくてたまらない。
俺たち獣人は、基本的に小さく庇護欲を掻き立てられるものを好むとされている。だからってこんな小さな少女に抱く感情ではないだろ。いつから俺はロリコンになったんだ。同じ顔のはずなのに、なぜか黒髪の少女から目が離せない。
兄貴が銀髪の頬に触れる。優しく壊れ物に触れるような手つきだ。こんな優しい顔の兄貴は久しぶりに見た。
「そいつも熱あるか?」
「……あっ、あぁひどく熱いな。」
黒髪は火傷と高熱。銀髪もよく見ると小さな火傷がある。
「クレアの所に運ぼう。とりあえずそれからだ。」
「そうだな。いまなら診療所にいるはずだ。」
この町唯一の診療所には、治癒魔法の得意なエルフがいる。クレアは年齢不詳のばばぁで、口うるさいが腕は確かだ。
自然と、俺は黒髪の少女を抱き上げた。体重なんて感じないほど軽い。火傷のある左腕に触れないよう細心の注意を払う。その細い体に触れていると、驚くほど離れがたくなった。
なんだ、これ。肌が吸い付くみたいだ。
銀髪の少女を兄貴が抱き上げた。細い足がゆらゆらと力なく揺れる。兄貴もひどく戸惑った顔をしていた。
「兄貴?どうかしたか?」
「いや、…なんでもない…。」
その時、バタバタと砂浜を走る音が聞こえた。
「団長!どうでしたか?本当に人間ですか?」
ランドと共に現場で働いている獣人たちが何人か様子を見に来たのだ。
俺はなぜか、この少女を他の男に見せたくなかった。咄嗟にまた髪で彼女の顔を隠す。
俺たちの住む世界で、人間は絶滅危惧種に指定されている。何十年も前にその姿が確認されてから、今では語られることも少ない。非力で魔法への適性もあまり持たない彼等は、この世界で生きるにはあまりにも無力だ。見つければすぐに国へ報告、保護しなければならない。
「まだ、わからない。2人とも怪我をしているようなので、診療所に連れていく。みんなは仕事に戻ってくれ。」
兄貴の号令に、みなしぶしぶ仕事に戻っていった。世にも珍しい人間かもしれない者への好奇心は理解できる。しかし、どうしてこんなに俺はイライラしているんだ?
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