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1章 クズ勇者の目標!?
クズ勇者、クソドロップ品に吸い込まれる
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魔物騒動から一週間ほど経つが、冒険者の間では今だにローブマンの話題で持ち切りだった。
それは、カインも例外ではなかった。
カインはガントと一緒にギルドにある酒場で二人きりで話をしていた。その話の内容とはもちろんローブマンの話だ。
「あぁ……あの時名前を聞いておけば良かったぜ」
「僕はあの人好きになれません」
カインは木で形作られたコップに入っている水に映る自分を眺めながら、口を閉ざした。
あんなことを言われて好印象を抱ける訳無い。
でも、冷静に考えれば、痛いところを突かれたと思う。
僕は自分しか見えてなかった。周りのことなんて気にする余裕がなかった。
あれでは本当に大事な時に大切な人を守ることは出来ない。
「やっぱり、酒はうめぇな。久々に飲むぜ!」
カインの思考を破ったのはガントのその豪快に放たれた言葉だった。
そこでカインは今はこんな事を考えてる暇はないと思い、視線をガントの方へと上げた。
「そういえば、怪我はもう良いのですか?」
「あぁ。エリクサーがドロップしていたからな」
最高回復ポーション、エリクサー。 亜魔人討伐のドロップ品としては妥当だった。
本来ならば、魔物の討伐をした者やパーティーがドロップ品の半分を
そして、あの一件以来ローブマンがギルドに顔を出すことはなかった。では、ローブマンは今何をしてるかというと……。
~~~~
「クソが!亜魔人のドロップ品だから期待したが、なんだこの駄本はよ!」
魔導書かと思ったが表紙から見てガキが好きそうな英雄譚じゃねぇかよ!
売ろうとしても買い取ってくれねぇしよ。俺の話が広がっちまってギルドには行けねぇし。
「最悪だ……こんなのゴミドロじゃねぇかよ!」
結局亜魔人からのドロップ品はこの程度か。
「もっと強ぇ奴じゃねぇとダメだな」
ドラゴンでも狩るか?そうだな。ドラゴンなら俺も楽しめそうだ。
金にも困らなくなるだろうしな。
魔王はどうせ何時でも殺せるし、今はゆっくりと過ごすか。
「ドラゴンってどこ居るんだろうな」
俺も昔は英雄譚を読んでたな。英雄になりたいって言って、スゲェ修行して………今思えば滑稽だな。
我ながら笑えてくるぜ。
「どうせ何も出来ねぇなら、一回ぐらい読んでみるか」
先程投げ捨てた本を手に取り椅子に腰掛けた。
この本、読んだことある気がするな。まぁ、英雄譚なんてどれも似てるからな。
俺も魔王ぶっ飛ばせば英雄になれるか?
「はっ!英雄なんざに興味ねぇよ」
~~~~
一時間ほど経った。リョーマは集中して英雄譚を読んでいた。
子供に戻ったかのように様々な表情、心情の移り変わり。
純粋に英雄になりたいと思っていたあの頃のように……。
「あっ。ドラゴン」
あのザコの亜魔人に手こずってたぐらいだし、ドラゴン戦も辛そうだな。
英雄になるって言ったて、まだカスだな。俺の方が断然強ぇな。
「本だと臨場感がねぇな。目の前で戦ってたら、もっと面白そうなのに……」
その一言が何かの引き金となった。
「なっ!?なんだこの光は!?」
リョーマの視界を、部屋全体を包み込むかのように強大な光が本から放たれて来た。
その出来事も一瞬。段々と光が弱まり、リョーマの視力が戻りつつあった。
そして、リョーマの眼が捉えたのはドラゴンと重装備を付けた一人の人間が対峙している場面だった。
「なっ!?どうなっていやがる……ここはどこなんだよ!」
「えっ?なんでこんな所に人が?」
「はぁ?知る訳ねぇ……おい!危ねぇぞ!」
「えっ?」
ドラゴンの強烈な尻尾攻撃が重装備に命中した。
「ははっ!こりゃいい!ドラゴンと戦えるんだろ!」
あいつがどうなろうが関係ない。とりあえず、あいつが使っていた剣を使わせてもらうか。
「………まだ生きてんのかよ」
重装備とは言え直撃だ。簡単に立ち上がれるものじゃない。
武器を拝借しようと近づいてみたものの重装備はピンピンしていた。
「なぁ、武器貸せよ」
「危ないよ?あの竜は神話にも登場した、黒竜ファブニなんだよ?」
「知らねぇよ。ようは殺せば良いんだろ?」
「そんな簡単じゃないんだけどな」
まさか、こんな形でドラゴンと戦うことになるとはな。まぁ良い。楽しませてくれよ、ドラゴン!
それは、カインも例外ではなかった。
カインはガントと一緒にギルドにある酒場で二人きりで話をしていた。その話の内容とはもちろんローブマンの話だ。
「あぁ……あの時名前を聞いておけば良かったぜ」
「僕はあの人好きになれません」
カインは木で形作られたコップに入っている水に映る自分を眺めながら、口を閉ざした。
あんなことを言われて好印象を抱ける訳無い。
でも、冷静に考えれば、痛いところを突かれたと思う。
僕は自分しか見えてなかった。周りのことなんて気にする余裕がなかった。
あれでは本当に大事な時に大切な人を守ることは出来ない。
「やっぱり、酒はうめぇな。久々に飲むぜ!」
カインの思考を破ったのはガントのその豪快に放たれた言葉だった。
そこでカインは今はこんな事を考えてる暇はないと思い、視線をガントの方へと上げた。
「そういえば、怪我はもう良いのですか?」
「あぁ。エリクサーがドロップしていたからな」
最高回復ポーション、エリクサー。 亜魔人討伐のドロップ品としては妥当だった。
本来ならば、魔物の討伐をした者やパーティーがドロップ品の半分を
そして、あの一件以来ローブマンがギルドに顔を出すことはなかった。では、ローブマンは今何をしてるかというと……。
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「クソが!亜魔人のドロップ品だから期待したが、なんだこの駄本はよ!」
魔導書かと思ったが表紙から見てガキが好きそうな英雄譚じゃねぇかよ!
売ろうとしても買い取ってくれねぇしよ。俺の話が広がっちまってギルドには行けねぇし。
「最悪だ……こんなのゴミドロじゃねぇかよ!」
結局亜魔人からのドロップ品はこの程度か。
「もっと強ぇ奴じゃねぇとダメだな」
ドラゴンでも狩るか?そうだな。ドラゴンなら俺も楽しめそうだ。
金にも困らなくなるだろうしな。
魔王はどうせ何時でも殺せるし、今はゆっくりと過ごすか。
「ドラゴンってどこ居るんだろうな」
俺も昔は英雄譚を読んでたな。英雄になりたいって言って、スゲェ修行して………今思えば滑稽だな。
我ながら笑えてくるぜ。
「どうせ何も出来ねぇなら、一回ぐらい読んでみるか」
先程投げ捨てた本を手に取り椅子に腰掛けた。
この本、読んだことある気がするな。まぁ、英雄譚なんてどれも似てるからな。
俺も魔王ぶっ飛ばせば英雄になれるか?
「はっ!英雄なんざに興味ねぇよ」
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一時間ほど経った。リョーマは集中して英雄譚を読んでいた。
子供に戻ったかのように様々な表情、心情の移り変わり。
純粋に英雄になりたいと思っていたあの頃のように……。
「あっ。ドラゴン」
あのザコの亜魔人に手こずってたぐらいだし、ドラゴン戦も辛そうだな。
英雄になるって言ったて、まだカスだな。俺の方が断然強ぇな。
「本だと臨場感がねぇな。目の前で戦ってたら、もっと面白そうなのに……」
その一言が何かの引き金となった。
「なっ!?なんだこの光は!?」
リョーマの視界を、部屋全体を包み込むかのように強大な光が本から放たれて来た。
その出来事も一瞬。段々と光が弱まり、リョーマの視力が戻りつつあった。
そして、リョーマの眼が捉えたのはドラゴンと重装備を付けた一人の人間が対峙している場面だった。
「なっ!?どうなっていやがる……ここはどこなんだよ!」
「えっ?なんでこんな所に人が?」
「はぁ?知る訳ねぇ……おい!危ねぇぞ!」
「えっ?」
ドラゴンの強烈な尻尾攻撃が重装備に命中した。
「ははっ!こりゃいい!ドラゴンと戦えるんだろ!」
あいつがどうなろうが関係ない。とりあえず、あいつが使っていた剣を使わせてもらうか。
「………まだ生きてんのかよ」
重装備とは言え直撃だ。簡単に立ち上がれるものじゃない。
武器を拝借しようと近づいてみたものの重装備はピンピンしていた。
「なぁ、武器貸せよ」
「危ないよ?あの竜は神話にも登場した、黒竜ファブニなんだよ?」
「知らねぇよ。ようは殺せば良いんだろ?」
「そんな簡単じゃないんだけどな」
まさか、こんな形でドラゴンと戦うことになるとはな。まぁ良い。楽しませてくれよ、ドラゴン!
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