【完結】顔だけと言われた騎士は大成を誓う

凪瀬夜霧

文字の大きさ
35 / 38
1章

6話 特別な人(12)

しおりを挟む
 激しく求めるキスに頭の中まで痺れていく。その間に彼の手はクリスの胸を撫で、大きな手で揉みながら押し込んでいく。
 平時そんな部分意識もしていないのに、一度感じてしまえば無視出来ない。ツルンとしていた部分は彼に執拗に撫でられ、揉まれ、摘ままれるうちに硬くなり、そこを摘ままれると背に甘く響いた。

「んぅ! んっ、んぅぅぅ!」

 唇を塞がれたまま抗議するように声を上げる。背中を叩いてもこの逞しい男には大した事はない。
 唇から彼の魔力が遠慮無く入ってきて、それが内側を熱して触れる。これだけで、触れられてもいない昂ぶりが反応していくのだ。

「お前の魔力は甘くて、美味いな」
「ルーク、もっ、やぁ」

 気持ち良すぎておかしくなる。その予感に震えて泣くクリスを、ルークは鋭い男の目で見つめ、自らの唇を軽く舐めた。

「それは、聞いてやれないな」

 随分と男らしい、甘い欲望の声がそう言って笑った。

 今やクリスの乳首は赤い実のように美味しそうな主張をしている。白い肌はほんのりと上気し、しっとりと濡れた。
 そこに、ルークは当然のように唇を寄せていく。熱い舌がその頂きに触れるだけでクリスの体には力が入り、甘い声が上がってしまう。
 心得ているようにルークの舌は彼の快楽を煽り立てた。ゆっくりと舐め、時に吸い付いて。
 その間、もう片方は指で弄られている。
 背がしなるような反応は余計に胸を突き出す形となって、余計にルークを喜ばせるばかりだ。

「お前の声、ほんと腰に響くな。ほら、そんな泣くな。グチャグチャだぞ」

 穏やかなトーンで話しかけられ、手の平が涙を拭っていく。その手の優しさと温かさにどこかほっとするのに、体の芯は完全に熱を帯びて疼いている。
 そんな蕩けた顔を見つめられたまま、ルークの手がやんわりとクリスの昂ぶりへと触れた。

「あっ!」

 あまりに直接的な刺激に声があがる。大きくザラついた手が柔らかく握り込み、ゆっくりと上下するだけで先端から透明な雫が落ちる。心拍は一段上がって、腰骨が一気に重く痺れてくる。

「ここは当然、気持ちいいよな」

 低く甘く耳元でする声。笑っているような、愛でられているような。
 だが追い上げるような手は容赦がない。柔らかくはあるが早く上下にされれば目の前がクラクラしていく。腰はずっと跳ねっぱなしで、自分の腹も彼の手もドロドロに汚れていく。それが淫靡な水音を響かせて、耳からも犯されていく。

「あん、んっ! んぅぅ!」

 この状態でキスをされ、熱い舌が口腔を犯していくのだ。陥落以外に道はない。目を見開き、激しく腰を跳ねさせてクリスは彼の手の中で呆気なくイッた。
 自慰とは違う刺激と気持ちよさが余韻のように体を包み、力が抜ける。頭の芯がジンジン痺れていて、呼吸がなかなか整わない。心臓はまるで全力疾走した後のように飛び跳ねて、もう指の一本を動かす事も億劫に思えた。

 そんな状態のクリスの上から僅かにどいたルークが、何やら持って戻ってくる。それが何かを確認するのも面倒な中、だらりとした足の間に居座った人はその付け根を軽く撫で、そして奥の窄まりへと突然指を突っ込んだ。

「んぅぅ!」
『クリーン』

 驚きと衝撃に声を上げた瞬間、かかった魔法が体を通り抜けていく。その後は妙に下腹部がスッキリとした。

「なに!」
「腹の中を綺麗にした。準備だが?」
「なにぃ!」

 そんな準備知らない! ……が、言われると納得もする。決して綺麗な場所ではないからな……そうか、洗浄魔法かけられるのか。
 お陰で腹の中まで綺麗さっぱりだ。もの凄く屈辱。

 だが、気持ちの余裕が生まれたのはこの一瞬だけだった。
 改めて、ルークは持って来た小瓶の中身を僅かに手に取るとそれを馴染ませ、力の入らないそこへと塗り込むようにしてくる。自分でも見る事のかなわない部分に視線を感じ、触れられていく恥ずかしさは困惑を通り越して恥辱だ。
 でもこれは必要な準備なのも知っている。どうしたって濡れないのだし、そのままじゃ柔らかくはならない。
 確認するがルークのそれは……体格よりも少し雄々しい感じがする。それがしっかりと臨戦態勢を整えているのだ。
 もう、大人しくされている方がダメージ少ないと観念するしかない。

 それに、嫌なわけじゃない。恥ずかしさと底のない快楽が怖いが、気持ちの面ではかなり嬉しくもある。
 触れられる所から温かくて、キスは優しくて、頭を撫でられるのは単純に嬉しくて。恋人という関係性に寄り添える安心感もある。

 けれど……。

「本当に初めてなんだな。綺麗な色だ」
「そういうのいい! 恥ずか死ぬ!」

 解説と実況はご遠慮願いたい。

「あ!」

 指が一本、ツプリと侵入してくる。違和感に声があがるが、痛いとは思わない。ぬるりとした潤滑油が浸入を助けてくれている。
 その指先が腹の中を確かめるように触れてくる。それは少し悍ましく、けれど妙な興奮をクリスに訴えている。体の中までいいようにされているという不安と、それ以上の何かがせめぎ合っているのだ。

「痛くないか?」
「な、いっ」

 伝えると、ルークの指は出入りを繰り返しながらゆっくり深く入ってくる。その間に違和感は消えてきて、興奮だけが残った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

出来損ないΩの猫獣人、スパダリαの愛に溺れる

斯波良久@出来損ないΩの猫獣人発売中
BL
旧題:オメガの猫獣人 「後1年、か……」 レオンの口から漏れたのは大きなため息だった。手の中には家族から送られてきた一通の手紙。家族とはもう8年近く顔を合わせていない。決して仲が悪いとかではない。むしろレオンは両親や兄弟を大事にしており、部屋にはいくつもの家族写真を置いているほど。けれど村の風習によって強制的に村を出された村人は『とあること』を成し遂げるか期限を過ぎるまでは村の敷地に足を踏み入れてはならないのである。

貧乏Ωが御曹司αの将来のために逃げた話。

ミカン
BL
オメガバース

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ぼくが風になるまえに――

まめ
BL
「フロル、君との婚約を解消したいっ! 俺が真に愛する人は、たったひとりなんだっ!」 学園祭の夜、愛する婚約者ダレンに、突然別れを告げられた少年フロル。 ――ああ、来るべき時が来た。講堂での婚約解消宣言!異世界テンプレ来ちゃったよ。 精霊の血をひく一族に生まれ、やがては故郷の風と消える宿命を抱えたフロルの前世は、ラノベ好きのおとなしい青年だった。 「ダレンが急に変わったのは、魅了魔法ってやつのせいじゃないかな?」 異世界チートはできないけど、好きだった人の目を覚ますくらいはできたらいいな。 切なさと希望が交錯する、ただフロルがかわいそかわいいだけのお話。ハピエンです。 ダレン×フロル どうぞよろしくお願いいたします。

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

異世界転移された傾国顔が、アラ還宰相の幼妻になって溺愛されるまでの話

ふき
BL
異世界に転移したカナトは、成り行きでアラ還の宰相ヴァルターと結婚することになる。 戸惑いながら迎えた初夜。衝動のキス、触れあう体温――そして翌朝から距離が遠ざかった。 「じゃあ、なんでキスなんてしたんだよ」 これは、若さを理由に逃げようとするアラ還宰相を、青年が逃がさない話。 ヴァルター×カナト ※サブCPで一部、近親関係を想起させる描写があります。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

処刑エンドの悪役公爵、隠居したいのに溺愛されてます

ひなた翠
BL
目が覚めたら、やり込んだBLゲームの悪役公爵になっていた。 しかも手には鞭。目の前には涙を浮かべた美少年。 ——このままじゃ、王太子に処刑される。 前世は冴えない社畜サラリーマン。今世は冷徹な美貌を持つ高位貴族のアルファ。 中身と外見の落差に戸惑う暇もなく、エリオットは処刑回避のための「隠居計画」を立てる。 囚われのオメガ・レオンを王太子カイルに引き渡し、爵位も領地も全部手放して、ひっそり消える——はずだった。 ところが動くほど状況は悪化していく。 レオンを自由にしようとすれば「傍にいたい」と縋りつかれ、 カイルに会えば「お前の匂いは甘い」と迫られ、 隠居を申し出れば「逃げるな」と退路を塞がれる。 しかもなぜか、子供の頃から飲んでいた「ビタミン剤」を忘れるたび、身体がおかしくなる。 周囲のアルファたちの視線が絡みつき、カイルの目の色が変わり—— 自分でも知らなかった秘密が暴かれたとき、逃げ場はもう、どこにもなかった。 誰にも愛されなかった男が、異世界で「本当の自分」を知り、運命の番と出会う—— ギャップ萌え×じれったさ×匂いフェチ全開の、オメガバース転生BL。

処理中です...