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12章:騎士の休息
3話:【ランバート編】港の夜
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言われるがままについていって、馬に乗った。そうして夜も更けて到着したのは、キングスの町だった。
「どうして…」
「まずは宿取るぞ」
言われるがまま、港の中でも一番大きな宿に部屋を取った。そして気まずいまま、互いに正面、顔を突き合わせている。
言いたい事、聞きたい事、言わなければいけない事は沢山ある。なのにいざとなれば出てこない。口を開きかけて、また閉じる。それをひたすら繰り返す間抜けな状態だ。
溜息が聞こえる。呆れているのだろうと思ったら、悲しさで余計に顔が上げられなくなった。情けないだろ、こんなの。言いたい事も言えないまま、気まずく終わるのかもしれない。
だが、腕はちゃんと伸びてくる。強い力が抱きとめ、そのまま胸に顔を埋めた。嗅ぎ慣れた匂いに安堵する。同時に、やっぱりこの腕の中に居たいんだと思い知る。
「怖かったんだ」
伝えられる声が震えていた。見上げれば黒い瞳が、不安に揺れていた。
「お前が消える。俺の前からいなくなる。そう思ったら息ができない」
「ファウスト」
「お前を否定したかったんじゃない。努力を否定したかったんじゃない。思いを、否定したんじゃない。ただ……無茶を止めてほしかったんだ」
冷静になれば分かったよ。それでも、ショックが大きかった。
「俺は、騎士としては必要とされていないんだと思った」
「そんなはずはない。必要としないなら、あんな任務を任せたりしない」
「見限られたんだと」
「違う! 本当に、純粋に怖かったんだ」
言いつのる声はまだ震えている。見上げる瞳はいつ濡れてもおかしくはない。
「ファウスト、聞きたいんだ」
「なにをだ?」
「スノーネルで俺が消えた時、ファウストはどんな思いだった?」
聞かなかった事を問いかけた。どうしてもっと早く確かめていなかったのか。自分の痛みにかまけて、この人の痛みを知らないままにしていた。
綺麗な眉が苦しげに寄る。抱きしめる腕に力が入る。それだけで、ファウストの苦しさが伝わる。
「胸騒ぎを覚えたのに、どうしてあの時一緒にいかなかったのか……後悔なんて一言では言えなかった。胸の底が煮えるように熱いのに、先は真っ暗で何も見えない。お前がもしも……それを口にすることもできなかった。眠ればお前が俺の知らない場所で倒れる姿ばかりを見るようで、恐ろしくて眠れなかった」
苦しさがわき上がって、申し訳ないのと、後悔と。
そんな思いをして、それでもファウストはランバートを責めなかった。完全なる単独行動で迷惑をかけたのに、責める事も咎める事もせず、ただ優しく温かく側にいてくれた。ランバートの苦しい思いを覆うように癒やす事だけをしてくれた。
それなのに……。
思いだした痛みに濡れそうな黒い瞳を見つめ、ランバートは手を伸ばす。そしてそっと、唇を重ねた。
「ごめん」
「ランバート」
「俺……ごめん、ファウスト。ファウストの事を聞かなかった。信じて任せてくれたのに、裏切ったよな」
思い上がったなんて、自分では思っていなかった。それでも性格が、それ故の行動がこの人を追い込む事を知った。他を信用していないわけではなかったけれど、そう見える行動を取った事は確かだ。それが、この人には辛かったんだ。
身体能力の強さ以上に、中身の強さを身につけなければいけない。飛び出したい衝動を飲み込んで、一度抑えて、冷静にならなければいけない。それができなければ、またファウストを悲しませる。苦しませてしまう。それは、望まないから。
「俺は自分を抑える事が苦手で……勝手に見えるかもしれない。でも分かったから、努力する。ファウストを悲しませる事はしないように、精進する」
伝えれば、苦しげな瞳が和らいだ。そして、ふわりと覆うようなキスが落ちてきた。
「俺も、お前を縛り付けたくない。俺の思いでお前の伸び代を削ることは望んでいない。だが、急がないでくれ。俺はまだ、いくらでも待てる。お前が俺の隣を、俺の背を守る日を楽しみに待てる。だから、踏みしめるようにこい。学ぶべき事を身につけてきてくれ。お前がくるまで、空けておくから」
ランバートは目を丸くして、次にゆるゆると笑った。そして素直に、広い胸に顔を埋めた。
「待ってて。俺、そこにちゃんと行き着くから」
「あぁ」
「他の誰にも、渡さないでいてくれ」
「お前以外には渡さないさ。俺の命を預けるのは、お前だ」
柔らかな声に甘えて、きつく抱きしめられて、この腕の中で幸せを得る。どう頑張っても、もうこの人から離れられないから。
互いに微笑んで、見つめ合ってキスをする。優しく落ちるその口づけに、ランバートは甘えて身を委ねた。
翌朝、裸の体にシーツを巻き付けたままランバートは起き上がった。穏やかな行為は確かめるように互いを結んだ。
まぁ、もう少し激しくてもよかったと思うけれど。
「どうした?」
「起きたの?」
「あぁ。もう朝か」
色気ダダ漏らしのファウストが軽い様子で長い黒髪をかき上げる。その側に寄って、朝のキスをする。触れるだけでまだ奥が疼くような気がした。
「帰らないとな」
「ん?」
「ん? って、俺休暇終わるし。それにファウストだって」
「あぁ、それなんだが。休暇、延長な」
「……は?」
突如言われた事がどういうことか、ついていかない。
呆然としているランバートの前で、ファウストは苦笑しながら言った。
「五日程、有給申請出して外泊届も出した」
「は? えっ、それって、俺のも?」
「あぁ」
申し訳なさそうだが、既に開き直っている様子でファウストは言う。そして次には見惚れるような笑みを浮かべ、ランバートの頬へと手を伸ばした。
「これから俺と、少し旅行に行かないか? しばらく仕事以外で王都を離れる事もなかったし、仲直りの証として」
甘く甘く微笑む人に、どうして否と言えるのか。それに、言ったじゃないか。バロッサの一件が片付いたら、旅行に行こうって。
「あぁ、喜んで」
ニッコリ微笑んだランバートに、ファウストもまた甘く微笑むのだった。
「どうして…」
「まずは宿取るぞ」
言われるがまま、港の中でも一番大きな宿に部屋を取った。そして気まずいまま、互いに正面、顔を突き合わせている。
言いたい事、聞きたい事、言わなければいけない事は沢山ある。なのにいざとなれば出てこない。口を開きかけて、また閉じる。それをひたすら繰り返す間抜けな状態だ。
溜息が聞こえる。呆れているのだろうと思ったら、悲しさで余計に顔が上げられなくなった。情けないだろ、こんなの。言いたい事も言えないまま、気まずく終わるのかもしれない。
だが、腕はちゃんと伸びてくる。強い力が抱きとめ、そのまま胸に顔を埋めた。嗅ぎ慣れた匂いに安堵する。同時に、やっぱりこの腕の中に居たいんだと思い知る。
「怖かったんだ」
伝えられる声が震えていた。見上げれば黒い瞳が、不安に揺れていた。
「お前が消える。俺の前からいなくなる。そう思ったら息ができない」
「ファウスト」
「お前を否定したかったんじゃない。努力を否定したかったんじゃない。思いを、否定したんじゃない。ただ……無茶を止めてほしかったんだ」
冷静になれば分かったよ。それでも、ショックが大きかった。
「俺は、騎士としては必要とされていないんだと思った」
「そんなはずはない。必要としないなら、あんな任務を任せたりしない」
「見限られたんだと」
「違う! 本当に、純粋に怖かったんだ」
言いつのる声はまだ震えている。見上げる瞳はいつ濡れてもおかしくはない。
「ファウスト、聞きたいんだ」
「なにをだ?」
「スノーネルで俺が消えた時、ファウストはどんな思いだった?」
聞かなかった事を問いかけた。どうしてもっと早く確かめていなかったのか。自分の痛みにかまけて、この人の痛みを知らないままにしていた。
綺麗な眉が苦しげに寄る。抱きしめる腕に力が入る。それだけで、ファウストの苦しさが伝わる。
「胸騒ぎを覚えたのに、どうしてあの時一緒にいかなかったのか……後悔なんて一言では言えなかった。胸の底が煮えるように熱いのに、先は真っ暗で何も見えない。お前がもしも……それを口にすることもできなかった。眠ればお前が俺の知らない場所で倒れる姿ばかりを見るようで、恐ろしくて眠れなかった」
苦しさがわき上がって、申し訳ないのと、後悔と。
そんな思いをして、それでもファウストはランバートを責めなかった。完全なる単独行動で迷惑をかけたのに、責める事も咎める事もせず、ただ優しく温かく側にいてくれた。ランバートの苦しい思いを覆うように癒やす事だけをしてくれた。
それなのに……。
思いだした痛みに濡れそうな黒い瞳を見つめ、ランバートは手を伸ばす。そしてそっと、唇を重ねた。
「ごめん」
「ランバート」
「俺……ごめん、ファウスト。ファウストの事を聞かなかった。信じて任せてくれたのに、裏切ったよな」
思い上がったなんて、自分では思っていなかった。それでも性格が、それ故の行動がこの人を追い込む事を知った。他を信用していないわけではなかったけれど、そう見える行動を取った事は確かだ。それが、この人には辛かったんだ。
身体能力の強さ以上に、中身の強さを身につけなければいけない。飛び出したい衝動を飲み込んで、一度抑えて、冷静にならなければいけない。それができなければ、またファウストを悲しませる。苦しませてしまう。それは、望まないから。
「俺は自分を抑える事が苦手で……勝手に見えるかもしれない。でも分かったから、努力する。ファウストを悲しませる事はしないように、精進する」
伝えれば、苦しげな瞳が和らいだ。そして、ふわりと覆うようなキスが落ちてきた。
「俺も、お前を縛り付けたくない。俺の思いでお前の伸び代を削ることは望んでいない。だが、急がないでくれ。俺はまだ、いくらでも待てる。お前が俺の隣を、俺の背を守る日を楽しみに待てる。だから、踏みしめるようにこい。学ぶべき事を身につけてきてくれ。お前がくるまで、空けておくから」
ランバートは目を丸くして、次にゆるゆると笑った。そして素直に、広い胸に顔を埋めた。
「待ってて。俺、そこにちゃんと行き着くから」
「あぁ」
「他の誰にも、渡さないでいてくれ」
「お前以外には渡さないさ。俺の命を預けるのは、お前だ」
柔らかな声に甘えて、きつく抱きしめられて、この腕の中で幸せを得る。どう頑張っても、もうこの人から離れられないから。
互いに微笑んで、見つめ合ってキスをする。優しく落ちるその口づけに、ランバートは甘えて身を委ねた。
翌朝、裸の体にシーツを巻き付けたままランバートは起き上がった。穏やかな行為は確かめるように互いを結んだ。
まぁ、もう少し激しくてもよかったと思うけれど。
「どうした?」
「起きたの?」
「あぁ。もう朝か」
色気ダダ漏らしのファウストが軽い様子で長い黒髪をかき上げる。その側に寄って、朝のキスをする。触れるだけでまだ奥が疼くような気がした。
「帰らないとな」
「ん?」
「ん? って、俺休暇終わるし。それにファウストだって」
「あぁ、それなんだが。休暇、延長な」
「……は?」
突如言われた事がどういうことか、ついていかない。
呆然としているランバートの前で、ファウストは苦笑しながら言った。
「五日程、有給申請出して外泊届も出した」
「は? えっ、それって、俺のも?」
「あぁ」
申し訳なさそうだが、既に開き直っている様子でファウストは言う。そして次には見惚れるような笑みを浮かべ、ランバートの頬へと手を伸ばした。
「これから俺と、少し旅行に行かないか? しばらく仕事以外で王都を離れる事もなかったし、仲直りの証として」
甘く甘く微笑む人に、どうして否と言えるのか。それに、言ったじゃないか。バロッサの一件が片付いたら、旅行に行こうって。
「あぁ、喜んで」
ニッコリ微笑んだランバートに、ファウストもまた甘く微笑むのだった。
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