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【ユーリス編】本編余談
9話:絶望の咆吼
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マコトの姿が消えたと知らされたのは翌日の夕刻、もう空が薄い闇に包まれる様な時間だった。
「申し訳ありません! 散歩をしたいと言われ、それで」
メイドがそう言って震えながら謝罪をしているのも、俺には聞こえていない。息苦しいほどに鼓動が強く鳴り響く。呆然としたまま、動けない。
この屋敷は俺が王太子となってから長い時間を過ごしている。この屋敷の者が彼に危害を加えるなんてことはあり得ない。ならば、マコトは自らの足で出て行ったんだ。俺が傷つけたから、彼は……。
「部屋に、これらが置いてありました」
側近のジェノワが、マコトの部屋にあったという荷物を持ってきた。買ったマジックバッグの中にはほとんどの服とダガー、料理、金……彼に渡した全てが入っている。
そして、俺が渡した笛もそこにはあった。
思わず胸を握った。苦しくて上手く話せない、震えていて体を立てていられない。
「今、この屋敷の周辺を探しています。町の方にも人をやって聞き込んでいますので」
「俺は、森を探す」
「え?」
ジェノワが驚いた様にしている。だが俺は、フラフラと歩き出した。
この屋敷は森にも通じている。マコトが来た峠の道に通じる森だ。この周辺は結界を張っているから平気だが、出るのは容易い。出てしまったら、モンスターが襲うかもしれない。そうなればマコトは。
血の気が引く。俺は駆け出してそのまま森の中へと入った。周囲は既に暗い。夜行性のモンスターの方が厄介なのが多い。周囲を探り、辺りを見回し、痕跡がないか、匂いなどでもいいからないか、ひたすらに追った。
その中でふと、微かな残滓を感じて俺は歩いた。そうして見えてきたのは川だった。それを、国境へ向かって走っていく。マコトの匂いが確かにしている。見つけられるかもしれない。
思い、走り出して月は天上へと昇り、闇は深く周囲を覆い隠していく。息が切れ、体の感覚がどこか遠くへと去っていた。それでも俺は匂いの元へとたどり着けた。
そこは、俺が倒れていた場所だった。
当然そこにマコトの姿はない。俺の流した血の跡と、マコトの微かな匂いだけがしている。
「あ……」
熱いものが頬を伝う。フラフラとそこに歩み寄り、膝をついた。ここにいたのは分かっている。この道を戻れば、思い出は沢山ある。笑い合った日々や、妙にはしゃいだ笑顔、美味しいご飯に、幸せな笑みに。
喉の奥に、妙な塊がある。それが更に息苦しさを招く。否、今だって息ができない。今どこで、何をしている。悪い奴が見つけて、辛い思いをしているんじゃないか。国の領域を出て、モンスターにでも遭遇したんじゃないか。今も俺のしてしまった仕打ちに、泣いているんじゃないか。
「っ! ――――――――――!」
森を揺るがすドラゴンの咆吼が夜に消えていく。叫びながら、残滓だけを抱いている。無事ならどうか応えてもらいたい。どうか、俺に謝罪の機会だけでも与えてくれ。傷つけた事が許されないならそれでもいい。君の悲しみと苦しみを、俺は生きている限りこの心に刻むから。もう交わらないのだとしても、耐えるから。
ガサリと音がする。俺はその音に勢いよく振り向いた。冷静になれば分かったはずだ。マコトではない。恐ろしいドラゴンの咆吼に、臆病な彼が近づくはずなんてない。それでも俺は期待を捨てられなかった。帰ってきて欲しい、姿を見たい、それだけが心を満たしている。
立ち上がり、駆け出そうとして目眩がした。まだ休まなければならないと婆に言われた言葉を無視したからだ。
倒れ込む俺の体を、力強い腕が支える。目に映ったのは月のように輝く金だ。
「ガロン」
「ユーリス、無理をしてはいけない」
悲痛な顔で言う親友が、俺をそっと座らせる。俺はそんなガロンの腕を掴んで訴えた。
「頼む! 俺の……俺の大切な人が消えてしまった! 俺が行かないとダメなんだ! ガロン頼む、手を貸してくれ!」
「落ち着きなさいユーリス! 話は聞いている。既に国境沿いの関所に話を伝えて人の出入りを監視しているから」
「それじゃ遅いんだ! 彼は……マコトはとても弱くてこの世界の事を知らない。無防備にしていては悪意のある者が攫ってしまうかもしれない! あの子は!」
「落ち着け!」
落ち着けるか。俺は必死に言いつのった。もう動けないのに、それでも動こうとしている。立つだけで頭が重く揺れるのに、それでも歩き出さない訳にはいかないんだ。
ヨロヨロと立ち上がり、バランスを崩して倒れそうになる。その背後で困った様な溜息が聞こえ、同時に手が目を覆った。
「!」
「まったく、頑固で融通が利かなくて律儀で。困った奴ですね、お前も」
覚えのある声と、急速に収束する魔力の流れに俺は落ちていく。疲れ切り、弱った俺が落ちるのはとても簡単で、あっという間だった。
◆◇◆
目が覚めると、まだ夜の中。ベッドに寝ていた俺は、昨夜に戻った様な感じがあった。
そうなればいい。俺は二度と間違いを犯さない。あの日が戻るなら、この後マコトはここにくる。不安と緊張に押し潰されそうになりながら、必死に俺に伝えてくる。今なら俺は冷静に彼を受け止め、己の心を晒せる。
君を愛している。君の心が欲しいのだと。子は、その証しであってもらいたいと。
だが、時が戻る事はない。マコトはここにいない。側にいるガロンとランセルを見て、俺は苦しくて目元を手で覆った。
「目が覚めましたね。まったく、お前はどうしてそう向こう見ずな事をするのです」
溜息をつくランセルが、それでも案じているのは分かる。
「マコト、というのだな。彼の行方については探している。彼を知っているロシュが、今森の中を探しているから。屋敷の者も周囲の町に行って特徴の合う子がいないかを調べている」
「まぁ、町に行っているとは限りませんがね。お金を置いて行ったのなら、町にはいないかもしれません。自分の意志で出ていったのなら、お前に見つからないようにしようと思うはず。道を知らなくても歩いて行けばどこかには行けますし」
「ランセル!」
咎めるようにガロンは声を大きくするが、ランセルの言う事はきっと正しい。マコトは、俺に会いたくない。だからこそ、今日一日呼びかけても応えてはくれなかった。
「そうそう、食事だそうですよ」
場違いな会話に、俺は視線を向ける。テーブルの上にあったのはマコトの作ってくれたものだ。卵焼きに、唐揚げに、金平ごぼうという聞き慣れない料理。俺が美味しいと言ったものばかりだ。
「今日の夕方、お前の為に作りたいと言って作って行ったものだそうですよ」
「っ」
涙がこみ上げる。マコトは、これをどんな気持ちで作っていたんだ。マコトは俺の事を、どう思っているんだ。
ランセルが唐揚げの一つを摘まんで、それを俺の口に放り込む。こんなにも美味しいのに、苦しくて飲み込めない。残酷じゃないか。この料理には沢山の笑顔の思い出しかないのに、幸せしかないのに、それを与えてくれた人はここにいはいない。押し寄せる思いが満ちていくのに、俺はこの場所から動けない。
唐揚げ一つをどうにか飲み込んだだけで、俺はそれらの料理をマジックバッグに入れた。多分彼が見つからなければ食べる事ができないのに、これしか接点を持てなくて捨てる事ができない。俺のマジックバッグの中はマコトの作ってくれた料理がまだ沢山入っている。沢山の、嬉しそうな笑顔と共に。
「申し訳ありません! 散歩をしたいと言われ、それで」
メイドがそう言って震えながら謝罪をしているのも、俺には聞こえていない。息苦しいほどに鼓動が強く鳴り響く。呆然としたまま、動けない。
この屋敷は俺が王太子となってから長い時間を過ごしている。この屋敷の者が彼に危害を加えるなんてことはあり得ない。ならば、マコトは自らの足で出て行ったんだ。俺が傷つけたから、彼は……。
「部屋に、これらが置いてありました」
側近のジェノワが、マコトの部屋にあったという荷物を持ってきた。買ったマジックバッグの中にはほとんどの服とダガー、料理、金……彼に渡した全てが入っている。
そして、俺が渡した笛もそこにはあった。
思わず胸を握った。苦しくて上手く話せない、震えていて体を立てていられない。
「今、この屋敷の周辺を探しています。町の方にも人をやって聞き込んでいますので」
「俺は、森を探す」
「え?」
ジェノワが驚いた様にしている。だが俺は、フラフラと歩き出した。
この屋敷は森にも通じている。マコトが来た峠の道に通じる森だ。この周辺は結界を張っているから平気だが、出るのは容易い。出てしまったら、モンスターが襲うかもしれない。そうなればマコトは。
血の気が引く。俺は駆け出してそのまま森の中へと入った。周囲は既に暗い。夜行性のモンスターの方が厄介なのが多い。周囲を探り、辺りを見回し、痕跡がないか、匂いなどでもいいからないか、ひたすらに追った。
その中でふと、微かな残滓を感じて俺は歩いた。そうして見えてきたのは川だった。それを、国境へ向かって走っていく。マコトの匂いが確かにしている。見つけられるかもしれない。
思い、走り出して月は天上へと昇り、闇は深く周囲を覆い隠していく。息が切れ、体の感覚がどこか遠くへと去っていた。それでも俺は匂いの元へとたどり着けた。
そこは、俺が倒れていた場所だった。
当然そこにマコトの姿はない。俺の流した血の跡と、マコトの微かな匂いだけがしている。
「あ……」
熱いものが頬を伝う。フラフラとそこに歩み寄り、膝をついた。ここにいたのは分かっている。この道を戻れば、思い出は沢山ある。笑い合った日々や、妙にはしゃいだ笑顔、美味しいご飯に、幸せな笑みに。
喉の奥に、妙な塊がある。それが更に息苦しさを招く。否、今だって息ができない。今どこで、何をしている。悪い奴が見つけて、辛い思いをしているんじゃないか。国の領域を出て、モンスターにでも遭遇したんじゃないか。今も俺のしてしまった仕打ちに、泣いているんじゃないか。
「っ! ――――――――――!」
森を揺るがすドラゴンの咆吼が夜に消えていく。叫びながら、残滓だけを抱いている。無事ならどうか応えてもらいたい。どうか、俺に謝罪の機会だけでも与えてくれ。傷つけた事が許されないならそれでもいい。君の悲しみと苦しみを、俺は生きている限りこの心に刻むから。もう交わらないのだとしても、耐えるから。
ガサリと音がする。俺はその音に勢いよく振り向いた。冷静になれば分かったはずだ。マコトではない。恐ろしいドラゴンの咆吼に、臆病な彼が近づくはずなんてない。それでも俺は期待を捨てられなかった。帰ってきて欲しい、姿を見たい、それだけが心を満たしている。
立ち上がり、駆け出そうとして目眩がした。まだ休まなければならないと婆に言われた言葉を無視したからだ。
倒れ込む俺の体を、力強い腕が支える。目に映ったのは月のように輝く金だ。
「ガロン」
「ユーリス、無理をしてはいけない」
悲痛な顔で言う親友が、俺をそっと座らせる。俺はそんなガロンの腕を掴んで訴えた。
「頼む! 俺の……俺の大切な人が消えてしまった! 俺が行かないとダメなんだ! ガロン頼む、手を貸してくれ!」
「落ち着きなさいユーリス! 話は聞いている。既に国境沿いの関所に話を伝えて人の出入りを監視しているから」
「それじゃ遅いんだ! 彼は……マコトはとても弱くてこの世界の事を知らない。無防備にしていては悪意のある者が攫ってしまうかもしれない! あの子は!」
「落ち着け!」
落ち着けるか。俺は必死に言いつのった。もう動けないのに、それでも動こうとしている。立つだけで頭が重く揺れるのに、それでも歩き出さない訳にはいかないんだ。
ヨロヨロと立ち上がり、バランスを崩して倒れそうになる。その背後で困った様な溜息が聞こえ、同時に手が目を覆った。
「!」
「まったく、頑固で融通が利かなくて律儀で。困った奴ですね、お前も」
覚えのある声と、急速に収束する魔力の流れに俺は落ちていく。疲れ切り、弱った俺が落ちるのはとても簡単で、あっという間だった。
◆◇◆
目が覚めると、まだ夜の中。ベッドに寝ていた俺は、昨夜に戻った様な感じがあった。
そうなればいい。俺は二度と間違いを犯さない。あの日が戻るなら、この後マコトはここにくる。不安と緊張に押し潰されそうになりながら、必死に俺に伝えてくる。今なら俺は冷静に彼を受け止め、己の心を晒せる。
君を愛している。君の心が欲しいのだと。子は、その証しであってもらいたいと。
だが、時が戻る事はない。マコトはここにいない。側にいるガロンとランセルを見て、俺は苦しくて目元を手で覆った。
「目が覚めましたね。まったく、お前はどうしてそう向こう見ずな事をするのです」
溜息をつくランセルが、それでも案じているのは分かる。
「マコト、というのだな。彼の行方については探している。彼を知っているロシュが、今森の中を探しているから。屋敷の者も周囲の町に行って特徴の合う子がいないかを調べている」
「まぁ、町に行っているとは限りませんがね。お金を置いて行ったのなら、町にはいないかもしれません。自分の意志で出ていったのなら、お前に見つからないようにしようと思うはず。道を知らなくても歩いて行けばどこかには行けますし」
「ランセル!」
咎めるようにガロンは声を大きくするが、ランセルの言う事はきっと正しい。マコトは、俺に会いたくない。だからこそ、今日一日呼びかけても応えてはくれなかった。
「そうそう、食事だそうですよ」
場違いな会話に、俺は視線を向ける。テーブルの上にあったのはマコトの作ってくれたものだ。卵焼きに、唐揚げに、金平ごぼうという聞き慣れない料理。俺が美味しいと言ったものばかりだ。
「今日の夕方、お前の為に作りたいと言って作って行ったものだそうですよ」
「っ」
涙がこみ上げる。マコトは、これをどんな気持ちで作っていたんだ。マコトは俺の事を、どう思っているんだ。
ランセルが唐揚げの一つを摘まんで、それを俺の口に放り込む。こんなにも美味しいのに、苦しくて飲み込めない。残酷じゃないか。この料理には沢山の笑顔の思い出しかないのに、幸せしかないのに、それを与えてくれた人はここにいはいない。押し寄せる思いが満ちていくのに、俺はこの場所から動けない。
唐揚げ一つをどうにか飲み込んだだけで、俺はそれらの料理をマジックバッグに入れた。多分彼が見つからなければ食べる事ができないのに、これしか接点を持てなくて捨てる事ができない。俺のマジックバッグの中はマコトの作ってくれた料理がまだ沢山入っている。沢山の、嬉しそうな笑顔と共に。
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