異世界最強の奴隷~異世界転移したら、奴隷になってました~

黒鐘 夜奈

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一章 男子高校生、奴隷になる。

1話 奴隷になっちゃった!

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  ガタガタ  チャリンチャリン
  開けた道を、馬車が駆ける。
  鎖の擦れる音が耳に響く。
  荷台を見渡せば鉄格子に寄りかかる男女数名。複数の痣を負った者、目が虚ろな者、見目麗しい者、人とは違うものを持つ者、様々な者がいる。その者達に共通するのは、皆ボロボロの服を着て、首・手・足にそれぞれ枷が着いていること。
  そんな者達に混じって黒髪の少年が一人声を上げる。

  「マジか・・・なんで俺───奴隷になってんの!?」

  遡ること数十分前────────
  ───────とある休日の家にて

  「面白かった~。やっぱ異世界ネタはサイコーだな。やっべー続き気になる~」

  俺(斎藤 ツカサ)は、スマホで最近ハマっている異世界ものの漫画を読んでいた。いつものように。自分の部屋でゆったりと。

  「俺もこんな風に異世界行きてー。そんで異世界で勇者とかやって、カッコよく魔王倒して、綺麗なお姫様嫁にしてーな。そんで、のんびりした生活してーよ」

  そしていつものように、そんな願望でしかない台詞を言っていた。その時・・・。

  「・・・え?うわぁぁぁ!」
  
  突然自分が座っていた床に穴が空いたのだ。結構深い穴だった。周りを見ても、ただただ真っ黒な景色が広がるだけだった。一瞬、自分でも落ちているのかどうかよく分からなくなるほど長い間落ちていた。

  ドサッ

  「痛ッ!あ~尻打ったー。ちょー痛てー」

  しかし、やっと地面に着いたが・・・・・・これからどうしたものか・・・・・・。まさか家の下に地下があったなんてなー。驚きだ。でも、辺り一面真っ暗だし。とりあえずそこら辺歩いてみるかー。俺は、スマホのライトを付けてみたが、真っ暗すぎてライトが意味をなさなかった。電池が無くなるからライトは消しとこう。
  しばらく歩くと、床?に100枚以上はあるであろうカードが綺麗に並んでいた。どうやらグループごとに枠が組んであるようだ。その隣に紙も落ちていた。

  「何だこれ?・・・・・・カード?あっ、なんか紙も落ちてる。どれどれ?」

─────────────────────

  このカードの中から好きな物を10枚取りなさい。また、それぞれのカテゴリで選べるものに制限があります。

─────────────────────

  「?・・・・・・この中から選べばいいのか?でもこれ、見たことない字だぞ。・・・・・・とりあえず適当でいいか?」

  こういうのは、言われた通りにすれば何か起こるはずなんだ。俺はとりあえずで選んだカード10枚を手に取った。そしたら、カードが光って粉々になり、俺の体の中に沈んでいった。まるで、夢でも見ているかのようだ。俺は試しに自分の頬をつねってみたが、やっぱり夢ではないようだ。

  「どうなってんの?カードが俺の中に・・・・・・。ん?何か向こうで光ってるな。何だろ?見に行ってみるか」

  俺は、光源のある方向に歩いてみた。歩いている途中、俺は考えていたことがあった。これが夢じゃないとすると、もしかして俺は、これから別の世界に行くのではないのだろうかと・・・・・・。そうなると、あの光の向こうには俺の大好きなあのファンタジーな世界が広がっているのではないのだろうか・・・・・・。そんなことを考えていると、不思議と足がはやくなっていた。すると、どんどん光はでかくなって、ついには俺の体が光に包まれていた。

  「・・・・・・っ!眩しっ!」

  俺は光に包まれながら、意識を失った。
  そうして目覚めた俺の目に最初に映ったのは、巨大な2つの山・・・・・・違った胸だった。どうやら俺は、この迫力のあるボディの持ち主に膝枕をされているらしい。・・・・・・やばい、膝枕なんて俺が小さい時に母さんが耳かきや歯磨きするのにしてくれた以外されたことないのに・・・・・・。いきなりこんなのは、贅沢すぎるぜ。今まで女の子に触ったこともないのにな。あ~幸せだ~。
  そんなことを考えていると、俺が目覚めた事に気づいたのか、女の人の顔が半分だけ胸の上から見えた。
 
  「・・・・・・大丈夫?気が付いた?起きれそう?どこか痛いところ無い?」
  「大丈夫です。ありがとうございます」

  女の人の口から理解できる言葉が聞こえて、俺は少しホッとした。どうやら言葉は通じるらしい。
  女の人は、見た目から推測するに三十歳前後と言ったところだろうか。とても美人で胸にかかる金髪も色っぽくて、一瞬で一目惚れしそうだ。だが俺の理想は同じくらいの歳の子だから少し違う。
  他にも色んな人(人と言うより、多種多様な種族かな)が乗っているようだ。獣人にエルフなど、男も女も混ざって数人と言ったところか。しかし俺は、そんな周りの人を見ているうちに、だんだん違和感を覚えた。全員、首や足、手に枷が着いていたのだ。それぞれは鎖で繋がれているようだった。どういうことだろう。心無しか服も皆ボロボロだ。そんな風に見ていたら、俺が驚いていることに気づいたのか先程の膝枕の女性が話しかけてきた。

  「驚いたでしょう。こんな格好で」
  「・・・はい。驚きました」
  「ここにいる者は皆、奴隷なのよ」
  「奴隷・・・そうですか」
  「私達は皆これから街で奴隷商人によってオークションにかけられるのよ」
  「オークションですか・・・ん?今皆って言いました?」
  「えぇ。言ったわよ」
  
  おいおい待て待て、その皆ってもしかして俺も入ってんの?マジかよ。だって俺、奴隷じゃね───

  チャリッチャリンチャリン

  え?あれ?なんか首に違和感が・・・手と足も思うように動かない。俺は恐る恐る自分の首と足に手を当てた。冷たく硬い感触が指から伝わる。───
マジ?うそ?薄々は予想してたけど、これはかなり厳しい現実だ。俺は自分の手足に目をやる。最初から自分自身にも違和感を感じていた。やはり、手足には他の皆と同じような枷がハマっていた。

  こうして冒頭の俺に至る。
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