【完結】世界を滅ぼしてでも勇者を独占したい魔王は、狂おしく愛を囁く

アガタ

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☆9話 勇者の裏切り

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 コカトリスが王都についたのはその翌日の昼すぎだった。魔王討伐の報せを聞いていた。王は、早速凱旋のパレードを開催した。マーテル一行は礼服に着替えさせられ、着飾り、集まった市民からなる歓喜の聴衆が見守り手を振る中、花を満載した凱旋用の馬車で都の大通りをゆっくりと進んで王城へと入って行った。
 城では、豪華な晩餐会が開かれた。何せ、世界を救った勇者の帰還である。歓迎は熱烈で、丁寧だった。貴族たちは手に手に酒の入ったグラスを掲げ、勇者一行を讃えて褒めそやした。
 晩餐の後は、盛大な舞踏会が開かれた。ゲニアスは、踊りさんざめく人々と笑い、語らいながら舞踏会を楽しむマーテルを壁際で眺めながら、ため息をついた。
 ふと、マーテルの姿が見えなくなる。何処に行ったのかと思って見回すと、王のすぐ側にその姿があった。壁を離れ、そっと近づく。
 王の後ろには裾の膨らんだドレスに身を包んだ王女が控えていた。

「どうだね、マーテル」

 王がマーテルの肩に手を置く。マーテルの瞳が、戸惑いに揺れていた。

「我が娘、クラヴィーナを娶り、この国の未来の王になってくれまいか」
「そんな……!過分なお言葉です、陛下」
「いやいや、国を救ったそなたこそ、この国の未来の主にふさわしい、のう、クラヴィーナ」

 クラヴィーナ王女が頬を染めてこくりとうなずいた。

「マーテル様さえよろしければ、わたくしは貴方の妻となってもかまいません」

 マーテルの瞳が、まん丸に見開かれる。彼は、しばしの逡巡の後歯切れ悪く切り出した。

「……考えさせてください」

 ゲニアスが、マーテルの側へ立つ。マーテルが振り返って彼を見た。ゲニアスが王と王女に微笑む。

「少し、勇者をお借りします」
「あ……」
「マーテル、来てくれ」

 ゲニアスはマーテルの腕を取ると、舞踏会の会場から去って行った。




 〇




「どう言うことだ!」

 ドンと音を立てて、ゲニアスがマーテルの背を壁に打ち付ける。
 そこは城の客間だった。マーテルの目が、動揺で泳ぐ。ゲニアスは、マーテルの胸倉に掴みかかって叫んだ。

「何故あんな煮え切らない態度をとった!」
「何故って……」
「こんな酷い裏切りは初めてだ!お前はいつもそうだ!私をなんだと……」
「何……?何のことかわからない、ゲニアス、落ち着いてくれ」
「落ち着けるか!お前は私というものがありながら、王女に色目を使った!私から逃げる気だな!」

 胸を揺さぶって、ゲニアスが怒鳴る。マーテルは、訳が分からないという風な顔をしてゲニアスを見つめていた。
 ゲニアスが、深く俯く。

「お前は、そうやって、いつまでも私の手をすり抜けていく……」
そして、勢いよく顔を上げた。

「私のものにならないくらいなら……いっそ……」
「何を……あっ!」

 ゲニアスが乱暴な手つきでマーテルの胸元に手を掛け、ブチブチと礼服を裂く。ボタンが弾け飛んで、生地が破けた。

「何するんだ!」
「……黙れ……!見えざる鎖よ、彼を縛れ。抗う力を奪い去り、身動き一つ許すな――拘束魔法ウィンクルム・カテナ
「な……っ!」

 見えない魔力の鎖がマーテルの手首に巻かれ、がっちりとその腕を拘束し吊り上げる。
 ゲニアスが性急に自分の怒張をスラックスから取り出した。それは、彼の怒りに呼応するように勃ち上がっている。

「ひ……っ」

 マーテルが息を飲んでじたばたと足をばたつかせた。その大腿をがっちりと掴んだゲニアスが、マーテルのスラックスを引き裂く。ゲニアスは彼の下履きを乱暴にずらすと、その蕾に自分の雄芯を無理矢理ねじ込んだ。

「ッツぁ、あ!!ぅぁ……、ああああ───っ!」

 マーテルの背が弓なりに反る。ゲニアスは、その悲鳴のような嬌声にも構わず無茶苦茶に激しく腰を突き上げた。マーテルの身体が木の葉のように揺れる。


「ゲニア……ッだめっ!ァあ、ん゙っ♡んん!ッあ゙♡や、っあ゙♡」
「黙れ……!黙れ黙れ黙れ!私を拒絶するなッッ!!」
「ァ゙ー♡ぁっうぅッ、──ッはぁ、ぁあーッ♡」

 ゲニアスが乱暴にマーテルのものを擦り上げ、乳首を強く弄る。マーテルの瞳から、涙が溢れた。

「ァ゙、…ッ~~~♡…ッ?♡♡んぎッ、なんれっ!?ひッ♡ぉ゙ッ♡なんれこんなぁ!ぉ゛ほぉぉッ♡おひぃッッ♡」

 ビュクビュクとマーテルのものから白い体液が放たれる。だが、ゲニアスの責めは止まらず、マーテルを突き続け、彼のものを再び立ち上がらせた。

「ひゅッ♡ら゙めらのっ♡、らめッもう終わった♡♡♡終わったはずなのにいぃ♡♡♡ァあ、ん゙っ♡んん!ッあ゙♡や、っあ゙♡、ァ゙ー♡」
「終わる訳はないだろう……!私がお前を手放すとでも思っていたのか!」
「ほぉぉ゙ッ♡おひぃ゙ッ゙ッ゙♡っあぁあぁあ゛ッ♡……ッあ!、ぁ、あ゙っ♡♡♡♡」

 ゲニアスがマーテルの額を掴む。そして、彼に向かって叩きつけるように魔法を放った。

「感覚を歪め、理性を溶かせ。触れるもの全て、快楽の源となれ。痛みは悦びに、羞恥は渇望に。全身を悦楽の器へと変えよ――混淫魔法コンフシオ・リビド・マキシマ!」

「んあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッ♡♡♡♡♡♡♡♡」

「わからせてやる……っ!お前は私から離れられないとな!」
「やあ゛あ゛ッ!!ア゛――ッぐるッ!メスイギぐるッッ♡♡っ゙あ!♡くるっ♡♡くる゙くるくる゙ぅ゙ッ♡♡────ッんア゙ァぁあ゙ッ‪‪♡ぁ゙ーッ♡」

 マーテルの雄芯が狂ったように暴れながら透明な体液を吐き続ける。

「んア゙ァぁ゙あ゙ッ‪‪♡ぁ゙ーッ♡ッんゥ、アヘぇ♡♡♡も゙お゛イ゙ギだぐないッ♡♡♡」

 それでも射精は止まらず、マーテルは全身を強張らせて痙攣を繰り返す。あまりの快感に息もできない。

「いぎだくないぃぃ♡やらぁッ♡♡たしゅけてえぇ♡たしゅけてえぇぇぇ♡♡♡♡」
「……っ……!」

 ゲニアスがマーテルの中に精を放つ。その瞬間、マーテルががっくりと肩を落とした。全身の力が抜け、ぶらりと四肢が垂れ下がる。

「あ゛……が……ッ……」

 マーテルは、その身をゲニアスに預け切ったまま、失神していた。ゲニアスが、その背中を大切そうに抱いて、横抱きに抱え直した。
 手足の力がだらりと抜けている。マーテルの瞼は閉じ、そのかんばせには濃い疲労の色が現れていた。

「お前が……私のものにならないのなら……」


 ゲニアスは、マーテルをそっと客間のカウチの上に横たえた。
 そして、自分の懐から絹の布にくるまれた小さな物体を取り出した。

 それは、魔王の心臓だった。










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