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第63話 十二回 ※
しおりを挟む飛び出してしまった悲鳴で、タガが外れてしまったのは私の理性ではなかった。ランダは私の声を出す場所を探し出し、とんでもない質量を腹の奥に叩きつける。
「ランッ、アアッ、待っ、アア──ッ!」
性急すぎて気持ちが追いつかないままに、快楽は私の想像を飛び越えていく。両足の付け根に音を立てて擦りつけられる、ランダの肉体。一人では感じ得ることもないこの感覚をもっと味わいたいのに、そんな気持ちを置き去りにして私は絶頂を迎える。
「ぃあああぁぁっ──! ああっ、はぁっ、ぅんっ」
自分の腹に伸びる自身の白濁が現実に引き戻す。余裕がなくて、まったく周りを見ていなかった。
「ああっ……ランダ……ランダが……」
「ぁ……ああ、感じやすい体は、たまらないな……男としては、はやすぎるのは恥ずかしいか? でも我慢ができないんて、俺は嬉しくて気が狂いそうだ……」
「ランダが……どう抱くのか……ぁっ……見たい……もっと……ゆっくり……」
「まだ頑張れるか?」
「足りない……十二回……」
「そうだった。今日は三回くらい付き合ってくれ。そうしなければ計算が合わなくなるからな」
ランダの熱源が、私の奥にねじ込まれる。さっき白濁を溢したのに、そこがもっと欲しいと痙攣しているのだ。
「そこ……すぐ出て……しまうから……」
「ああ、これから毎日そのショールを被せよう。ここはどうだ? 可愛い声を出せるか? 可愛い声で鳴けたら、すぐ出る場所を避けてやるぞ」
ランダは両手で胸の先端を摘む。絶頂を迎えた私は、体全体が敏感になっていて、少しのことで意識が吹き飛んでしまいそうだった。
「は……ぁ……あ、あっ、ラン、ダ、おか……しい……」
「俺好みの素直で可愛い声だ。ほら、ショールを握って。ここを触られるのは嫌か?」
ランダは片手を私の最も敏感になっている足の付け根を撫でた。
「ひっぁっ……今は……ダメ……」
「ああ、たまらないな。どこだったらちょうどいい?」
「口づけ……して……ランダ……」
ランダが急に体を起こしたから、私の感じる腹の奥に質量が増して、快楽が頭の先まで突き抜ける。そのもどかしさと快楽で、自然と目に涙が溜まった。
ランダは私に確認するように、何度も唇を啄んでくれた。そしてゆっくりランダの熱が奥に挿入されるたびに流れる涙も、啄んでくれた。
「ぁ……ん……痛いわけでは……」
心配そうに見つめ、ゆっくり動くその一挙一動が、私を限界に追い詰める。理由のわからない涙がランダの欲望を削ぎ落としているようだったら、それは否定しておきたかった。
「ミカ。そういうところが好きなんだ」
「どういう……ところ……?」
「どういうところだろうな?」
ランダは笑うが、私はうまく考えられなかった。体も心も麻痺したように勝手に震えて、快楽を感じる以外の機能は停止してしまっていた。
「ランダ……もう……ダメだ……」
「少し激しくしていいか?」
「本当は……もっと……こうしてたい……」
「同感だ。でもまだ、あと二回はするから安心しろ」
ランダは足を持ち上げ、徐々に動きをはやめる。私には、ついていける心がなかった。すべて溢れだしてしまったようだ。
「ああ、ぁ……私が……気を失っても……抱いて……約束を……」
グッとランダの肉棒が硬くなる。それに私も下腹がキュウキュウ痛んで、ランダを締め付けている自覚があった。
「ああ。俺の気が済むまで抱く。明日の朝、俺が言うことは嘘ではないぞ。覚悟しておけ」
「あっ、あっ、ランッ、ァアアアァァ──ッ!」
激しくぶつかるランダの肉体の音も、自分が白濁を吐き出す時には遠くに消えた。私は眠りに落ちるよりも唐突に意識を手放し、ランダに求め続けられる幸せな夢を見た。
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