2 / 34
本編
第1話 困ったΩとの甘い生活
しおりを挟む
「ハルチカ、ハルチカ! おかえりおかえりおかえり──!」
玄関ドアを開ける前から気配を察し、待機していたのだろう。なぜか半裸の同居人クロはハッハ荒い息で飛びかかり、その質量で玄関ドアに背中から突っ込んだ。クロは一般的なオメガからは考えられないくらいガタイがいい。マッチョというわけではないが、背は俺と変わらないくらいだ。
筋肉で引き締まった小麦色の肌に手を這わせ、色素の薄いサラサラの髪の毛をすいてやると、クロはクゥーンと甘えて鼻を鳴らす。
「今日は全裸待機じゃなかったな。えらいえらい。クロはいい子」
全裸も半裸も変わらないが、これでも少しは成長した。伸びたところを褒めてあげる、これが教育方針だ。
「キャンキャンキャンッ! あ! あ、ぁっ、ああ……ごめん、ハルチカ……」
「ああ、また嬉ションしちゃったな……じゃあこのまま一緒に風呂入るか?」
「キャンッ! キャンキャンキャンキャン!」
「ほら、キャンキャン吠えない。クロの髪の毛、洗ってやるな」
俺は玄関ドアの施錠して、まとわりつくクロとともに風呂に直行する。
「クロが上手にズボンとパンツが脱げたら、今日のスーツ、クリーニングに出すまで、クロが持ってていいぞ」
「キャンキャン! キャンキャンキャンキャン!」
「ほら、そんなに興奮したら……」
言っているそばから、クロの頭からフサフサの耳が生えてしまった。クロは興奮すると犬の耳や尻尾が生えてしまう。申し訳なさそうに伏せられたクロの耳をそっと触る。
「ぁ……ハルチカぁ……」
視線を落とすと、ズボンを押し下げすでに尻尾が生えてしまっていた。ズボンと肌の隙間に手を滑り込ませ、尻尾の付け根に触れると、クチュッと音が鳴る。その周りを指で確かめると滑りが周りの毛を濡らしていた。
「もう濡れちゃってるな……」
「あ、あ、ハルチカぁ……俺、自分でズボン脱ぐっ」
「うん、少しだけ触ってもいいか? こんなになっちゃった理由、ちゃんと教えてほしいけどな」
フサフサの耳の先を折りたたむように喰み、息を吹きかける。
「ふあっ……ハルチカ……寂しかった、寂しかったぁ……」
「クロ。俺も寂しかったよ。じゃあズボン脱いで、寂しくてどうなっちゃったのかよく見せて」
キューキュー鼻を鳴らしながら、クロはズボンを不器用に脱ぐ。そこからスラッと伸びた足は、アスリートのような筋肉が黄金色の肌を盛り上げ、艶やかに光る。
後ろを向き、パンツを下ろしたクロは尻尾を下げて大切な場所を隠していた。
「クロ、尻尾を上げて、いつものようによく見せて」
クロは尻尾の下から太腿の付け根くらいまで深い毛で覆われている。彼はおずおずとその毛を左右の手で分け、尻尾を上げた。そこにはヒクヒクと震え、蜜を垂らす桃色の蕾がある。
「ああ、クロいい子だ」
俺は口をあけてその蕾に近づき、舌全体でそれを舐め上げた。
クロはキャンキャンと吠え、雫がボタボタと床に落ちる。
これでも一緒に暮らしはじめた頃から比べればマシになった。衝撃的な出会いからここまで辿り着くには、それはそれは壮絶な紆余曲折があったのだ。
玄関ドアを開ける前から気配を察し、待機していたのだろう。なぜか半裸の同居人クロはハッハ荒い息で飛びかかり、その質量で玄関ドアに背中から突っ込んだ。クロは一般的なオメガからは考えられないくらいガタイがいい。マッチョというわけではないが、背は俺と変わらないくらいだ。
筋肉で引き締まった小麦色の肌に手を這わせ、色素の薄いサラサラの髪の毛をすいてやると、クロはクゥーンと甘えて鼻を鳴らす。
「今日は全裸待機じゃなかったな。えらいえらい。クロはいい子」
全裸も半裸も変わらないが、これでも少しは成長した。伸びたところを褒めてあげる、これが教育方針だ。
「キャンキャンキャンッ! あ! あ、ぁっ、ああ……ごめん、ハルチカ……」
「ああ、また嬉ションしちゃったな……じゃあこのまま一緒に風呂入るか?」
「キャンッ! キャンキャンキャンキャン!」
「ほら、キャンキャン吠えない。クロの髪の毛、洗ってやるな」
俺は玄関ドアの施錠して、まとわりつくクロとともに風呂に直行する。
「クロが上手にズボンとパンツが脱げたら、今日のスーツ、クリーニングに出すまで、クロが持ってていいぞ」
「キャンキャン! キャンキャンキャンキャン!」
「ほら、そんなに興奮したら……」
言っているそばから、クロの頭からフサフサの耳が生えてしまった。クロは興奮すると犬の耳や尻尾が生えてしまう。申し訳なさそうに伏せられたクロの耳をそっと触る。
「ぁ……ハルチカぁ……」
視線を落とすと、ズボンを押し下げすでに尻尾が生えてしまっていた。ズボンと肌の隙間に手を滑り込ませ、尻尾の付け根に触れると、クチュッと音が鳴る。その周りを指で確かめると滑りが周りの毛を濡らしていた。
「もう濡れちゃってるな……」
「あ、あ、ハルチカぁ……俺、自分でズボン脱ぐっ」
「うん、少しだけ触ってもいいか? こんなになっちゃった理由、ちゃんと教えてほしいけどな」
フサフサの耳の先を折りたたむように喰み、息を吹きかける。
「ふあっ……ハルチカ……寂しかった、寂しかったぁ……」
「クロ。俺も寂しかったよ。じゃあズボン脱いで、寂しくてどうなっちゃったのかよく見せて」
キューキュー鼻を鳴らしながら、クロはズボンを不器用に脱ぐ。そこからスラッと伸びた足は、アスリートのような筋肉が黄金色の肌を盛り上げ、艶やかに光る。
後ろを向き、パンツを下ろしたクロは尻尾を下げて大切な場所を隠していた。
「クロ、尻尾を上げて、いつものようによく見せて」
クロは尻尾の下から太腿の付け根くらいまで深い毛で覆われている。彼はおずおずとその毛を左右の手で分け、尻尾を上げた。そこにはヒクヒクと震え、蜜を垂らす桃色の蕾がある。
「ああ、クロいい子だ」
俺は口をあけてその蕾に近づき、舌全体でそれを舐め上げた。
クロはキャンキャンと吠え、雫がボタボタと床に落ちる。
これでも一緒に暮らしはじめた頃から比べればマシになった。衝撃的な出会いからここまで辿り着くには、それはそれは壮絶な紆余曲折があったのだ。
0
あなたにおすすめの小説
花喰らうオメガと運命の溺愛アルファ
哀木ストリーム
BL
αからの支配から逃げるには、この方法しかなかった。
Ωの辰紀は、αが苦手とする強い匂いを放つ花を、ヒートが始まる前から祖母に食べさせられていた。
そのおかげでヒート中にαに襲われることから逃れていた。
そして祖母が亡くなったある日。両親に売られてしまった祖母の形見を探しに骨董品屋に向かうと、先に祖母の形見を集めているαの有栖川竜仁と出会う。彼を騙して祖母の形見を回収しようとしていたが、彼には花の匂いが効かなかった。それどころか両親が隠したはずの首輪の鍵を持っていて、番にされてしまう。
「その花は、Ωを守る花ではない。喰らわれるのは君の方だよ」
花の中毒症状から救おうと手を差し伸べる竜仁。
彼は、祖母を苦しめたαの孫だと知りーー。
11月から更新します。
完璧な計画
しづ未
BL
双子の妹のお見合い相手が女にだらしないと噂だったので兄が代わりにお見合いをして破談させようとする話です。
本編+おまけ後日談の本→https://booth.pm/ja/items/6718689
至高のオメガとガラスの靴
むー
BL
幼なじみのアカリちゃんは男の子だけどオメガ。
誰よりも綺麗で勉強も運動も出来る。
そして、アカリちゃんから漂うフェロモンは誰もが惹きつけらる。
正に"至高のオメガ"
僕-ヒロ-はアルファだけど見た目は普通、勉強も普通、運動なんて普通以下。
だから周りは僕を"欠陥品のアルファ"と呼ぶ。
そんな僕をアカリちゃんはいつも「大好き」と言って僕のそばに居てくれる。
周りに群がる優秀なアルファなんかに一切目もくれない。
"欠陥品"の僕が"至高"のアカリちゃんのそばにずっと居ていいのかな…?
※シリーズものになっていますが、どの物語から読んでも大丈夫です。
【至高のオメガとガラスの靴】←今ココ
↓
【金の野獣と薔薇の番】
↓
【魔法使いと眠れるオメガ】
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
洗濯日和!!!
松本カナエ
BL
洗濯するオメガバース。BL。
Ωの鈴木高大は、就職に有利になるためにαと番うことにする。大学食堂で出逢ったαの横峯大輔と付き合うことになるが、今までお付き合いなどしたことないから、普通のお付き合い普通の距離感がわからない。
ニコニコ笑って距離を詰めてくる横峯。
ヒート中に俺の部屋においでと誘われ、緊張しながら行くと、寝室に山ができていた。
巣作りしてもらうために洗濯物を溜め込むαと洗濯するΩ。
12話一旦完結からの17話完結。
卒業旅行番外編。
(素敵な表紙はpome様。感謝しかありません)
※大島Q太様のTwitter企画「#溺愛アルファの巣作り」に参加したのを加筆して出します。
※オメガバースの設定には、独自解釈もあるかと思います。何かありましたらご指摘下さい。
※タイトルの後ろに☆ついてるのはRシーンあります。▲ついてるのはオメガハラスメントシーンがあります。
寡黙なオオカミαにストーカー気質のネコΩが嫁いだ話
かとらり。
BL
誰もがケモミミとバース性を持つ世界。
澪は猫種のΩだった。
引っ込み思案の澪は半ばストーカーのように密かに追いかけている憧れの人がいる。
狼種のαの慶斗だ。
そんな慶斗にいきなり嫁ぐことが決定した澪。話しかけるのも無理なのに結婚なんてできるの?
しかも慶斗は事情があるらしくー…
番じゃない僕らの恋~俺の唯一だった君~
伊織
BL
高校1年生の蓮(れん)は、成績優秀で運動神経も抜群なアルファ。
誰よりも大切に想っているのは、幼い頃からずっとそばにいた幼なじみのオメガ・陽(ひなた)だった。
初めての発情期(ヒート)──それは、蓮と陽の関係を静かに、でも確実に変えていく。
「陽が、知らない誰かに抱かれるのは嫌だ」
その言葉をきっかけに、陽は蓮だけに身体を預けるようになる。
まだ番にはなれない年齢のふたり。
触れ合えば触れ合うほど、高まる独占欲と焦燥、そして不安。
ただ一緒にいられる今を、大切に過ごしていた。
けれど、優しくあるはずのこの世界は、オメガである陽に静かな圧力を与えていく。
気づけば、陽が少しずつ遠ざかっていく。
守りたくても守りきれない。
アルファであるはずの自分の無力さに、蓮は打ちのめされていく。
番じゃない。
それでも本気で求め合った、たったひとつの恋。
これは、ひとりのアルファが、
大切なオメガを想い続ける、切なくて愛しい学園オメガバース・ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる