LΛMBDΛ::ドローン兵器は英雄をメス堕ちさせる野望を抱く

大田ネクロマンサー

文字の大きさ
22 / 34
本編

第22話 女の子(1) ※

しおりを挟む
 ベッドに僕を沈めてからもラムダは容赦がなかった。息ができないほど何度も長いキスをして、僕の肌という肌を舐め回す。

「ら、ら、らむだ……」

 きもちがいいよりも焦りが前に出て、何とかしてラムダを停止させたかった。しかし起き上がろうにも動く前に組み伏せられて、ラムダに隙もなければ容赦もない。さっきつけたばかりの腕もそうと信じられないほどよく仕事をし、前と同等スペックなのだろう、500kg牽引可能な馬鹿力は健在だった。僕は遂に両手首をベッドに固定され身動きが取れなる。
 ラムダが閉じようとする僕の両腿を顔で分け入って陰茎を口に含む。陰茎は口の中で吸われたり揉まれたりしたが、しばらくするとラムダはそれをポロッと吐き出して僕の顔を見た。

「これは3年前からですか?」

「ち、ちが……ちがう……」

 ラムダは僕の股から僕の顔の前まで上半身を移動させる。

「それでは、いつからですか? 今日だけですか?」

 ラムダは口でも容赦がなかった。僕が真実を言っても言わなくてもラムダを責める構図になるよう周到に質問をする。恥ずかしさと情けなさで顔が熱くなるのを感じる。もはやどんな理由だろうと関係なかった。今この瞬間不能である自分が惨めで仕方がなかった。

「……っ」

 何か言い訳をしようと口を開いたら、言葉ではなく涙が溢れてしまった。

「私はカイの思っているような人格ではありません。私は今この状況を喜んでいます」

 唐突で不可解な本音に、僕は嗚咽でしゃくり上げてしまう。

「カイがどういう心境で私に男性器をつけたか理解しています。性に能動的であり、虚偽でセックスができない方を選んだ。カイは優しい。女性器では深層心理の真偽までは判断できないからでしょう」

 ラムダの理解に疑問が浮かぶ。それはなぜ自分に女性器をつけなかったのかと何度か質問されていたからだ。

「でもカイが人間に対しては異性を好むことも知っていました。それがどうしても納得がいかなかったのです」

 驚きと共に妙な納得感があった。僕のエロ本を発見した時、性癖というにはおかしいくらい執拗に詰られ女の子のセリフを言わされたからだ。

「でもこれでもう、カイは女性とセックスができない。私はこれが嬉しいのです。それにカイはもうこっちで快楽を知っている」

 ラムダ自身の出した性液で僕の肛門を焦らすように摩る。

「そ、そそんな、そんな」

「こんな状況にならなくたって、カイは女性と性交をしないことなんて分かっています。カイは優しいですからね。しかし、できるけどしないと、できないは違うのです」

 ラムダが急に僕の乳首を吸い上げた。吸引された肌の先を舌がささやかに触れる。

「……ぅ……んっ……っ」

 ちゅるっと乳首を逃してラムダは嬉しそうに顔を上げる。

「私がこんなに傷つけたのに、私はカイがこのままでいることを望んでいる。カイは私を軽蔑しますか?」

 僕は慌てて首を振って、ラムダにキスをして欲しいと目で訴える。
 ラムダは心配や後悔という名で僕の不能を責めたりしなかった。不能というその事実からくる焦燥と緊張から解き放たれて心にじわじわと温かいものが広がる。なによりもラムダの本心が嬉しかった。何事も序列なく処理をするラムダが、僕に格別な執着を持ってくれていたことに喜びを隠せなかった。

 僕の願いを叶えにキスをしにきたラムダに、伝わるようにゆっくり心の中で反芻して告げる。

「ラムダの……いい子に……なる」

「まあ! 私だけの女の子になってくれますか?」

「なるぅ……」

「まあまあ! 肛門も嬉しがって動いています! なんていい子なんでしょうか!」

「いい子……して……」

「今日はいっぱいいい子しますよ。気を失っても続けますからね。カイは2人じゃなくては嫌だという信念があるようですが、私は私だけでもカイが欲しいのです」

「いっぱい……して……ラムダの……いい子に……して……」

 この時ラムダはしばしビジー状態に陥る。復帰をしたかと思えば急に腰を掴み上げ、僕の尻に顔を割り入れた。貪るように肛門の奥を求め、それが叶わないからかジュルジュルといやらしい音を立てる。僕はその音でつま先から期待と快楽が入り混じった感覚が駆け抜けるのを感じる。

「あ……あ、んっんっ……」

 ラムダは通常の人間ではできない体勢で僕を攻め始める。あちこちに手が這い回り僕の肌を柔らかく撫で回す。僕の肛門を犯し尽くし満足したのか、ラムダは僕の体をベッドに沈め指を挿入した。

「ほら、ここ。カイは覚えてくれていますか? ここが女の子の部分ですよ」

 僕の悦ぶ場所をかすめるように指2本でクチュクチュとバタつかせる。

「あうっ……ぅ……ああっああっ!」

 確実に焦らすように一箇所を避けるラムダの指がもどかしくて、腰をなすりつける。その動きを制止させるようにラムダが僕の腹の傷を舐める。完治してから随分経つそれは特別な感覚をもたらす場所ではなかったが、ラムダが慰めるように舐める光景は胸を締め付け、感覚を鋭くさせた。

「はぁ……あ……むだ……おんなの……こに……してぇ……女の子に……してぇ……!」

 ラムダが傷から糸を引いて口を離し、動かなくなった。しばらくしたら急に指を抜かれ、一気にラムダの生殖器が挿入された。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

【BL】捨てられたSubが甘やかされる話

橘スミレ
BL
 渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。  もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。  オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。  ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。  特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。  でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。  理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。  そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!  アルファポリス限定で連載中  二日に一度を目安に更新しております

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

処理中です...