罪と魔女

大田ネクロマンサー

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第14話 魔女の性別 (※)

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 撫でていた手を握り、横に退かした。ガウンの帯を解いて前を開ける。以前は脱ぐと言って僕に止められていたのに、今日彼女ははだけたガウンの襟を掴み抵抗している。僕は起き上がり服を脱いで上半身を晒した。

 魔女の肩を撫でてシルクの滑らかな感触を味わう。そして肩を掴んで仰向けにし、ガウンに手を入れながら覆いかぶさった。肩を下から抱え肘をつき、真下さんの唇を吸う。はだけた胸が素肌に当たって気持ちがいい。きっと真下さんもそう感じ、小刻みに胸を震わせているのだろう。そして何よりも、下半身が熱く硬くなっているのが嬉しかった。

 下半身に手を伸ばす。男たちを泣かせ、そして決して果てることのなかった真下さんの性器に触れる。見ずとも触覚だけで血管が浮き出ているのがわかるそれをゆっくり撫でた。顔を背けた魔女の白い首の喉仏を避けてゆっくり吸う。そして後ろの窄まりに手を伸ばした、その時に真下さんがその手を掴んだ。

「ノブ……もうそっちは……10年以上使ってない……」

 顔を近づけて、表情を確かめる。多分女装をするきっかけとなった、傲慢でプライドの高い相手が最後だったんだろうと直感的に思った。

「忘れられませんか……?」

 真下さんは目を逸らした。胸の真ん中を痛みが走り抜けたが、もうこんなことで迷ってもいられなかった。そう思った矢先に声が聞こえる。

「違う……」

 真下さんが急に僕の胸に抱きつき、重みで真下さんを下敷きにしてしまう。慌てて横に転がり、真下さんを抱きかかえた。魔女が胸の中で呟く。

「怖い……」

 初めて聞く魔女の本音に胸が締め付けられる。魔女の幻術で誰も近づけなかったその心に触れ、そして誰も叶えられなかった彼女の願いを叶える。もう一度体を起こして下も脱ぎ捨て、枕の下に手を突っ込んだ。

「これ借りますね」

 真下さんが風呂に入っている間に事務所からくすねてきた潤滑剤のチューブを、返事も聞かずに開けて中身を出した。はだけたガウンをめくって露わになった下半身を手でなぞり、脚を開かせてその中心を撫でる。その一挙一動に魔女は身をよじり、息を潜めていた。

 魔女がいつも僕にそうしてくれているように、性器を口に含む。いつもされているのだからどうしたら喜ぶかなんて童貞でもわかった。遠くで魔女が声をかみ殺して弾む息を隠している。さっきから撫でていたその窄まりに指をゆっくり差し入れ、回した。

「ノブ……あぁ……」

 気が逸れるように口から性器を吐き出して、手でゆっくりとさする。その時初めて露わになった肢体を見た。華奢で透き通った白い肌、細いのにも関わらず筋肉はうっすら浮き出す、少年のような体だった。
 性器から手を離し、後ろに指を差し入れながら吸い込まれるように白い肌に唇を寄せる。腹に口づけすると彼女は身をよじった。僕はその動きを追って胸の先端までたどり着く。それを優しく喰むとさらに魔女は声を漏らし、転がせば身もだえした。
 後ろは指を出しては入れるうちに少しずつ余裕が生まれ、指を増やしたところで魔女が一層息を弾ませた。指に当たる硬い部分を撫でると体がしなり、そこがいいのだと教えてくれる。

「ダメだ……もう……」

 震えながら腕を掴んで魔女が懇願する。僕は潤滑剤を自身に塗って入り口に押し当てる。どの程度の力で押せばいいのかわからなかったが、入り口はわずかに痙攣していてそれを受け入れようとしていた。だから躊躇わずに少しずつ奥へ奥へと入ることができた。魔女の中は熱く、その熱は耐えることができるか心配になるほど快楽をもたらすものだった。

 枝のような細い脚を持ち上げて、さらに押し込む。

「ああっ……!」

 真下さんの歪んだ声に、体温が一気に上がる。痛くないようにとゆっくりと腰を動かすが、僕が限界を迎えないか心配だった。さっき息を弾ませた手前の硬い部分を擦るように真下さんの下半身を持ち上げて、奥に手前に動かす。魔女は我慢することも諦めてさっきから激しく呼吸をしている。2人の体をぐっしょりと濡らすものが自分の汗なのか、真下さんの汗なのかわからないほどになってきた時に、彼女が突然僕の太腿を掴んだ。

「ごめん……もういきそう……」

 涙目で降参する魔女の涙を拭いそのまま抱きしめる。体を密着させて何度か奥を突いた。真下さんは何度も僕の名前を呼んで、息を吸い込んだと思ったら、腹に温かいものが広がった。

 この幸福感を誰にも渡したくなくて、しばらく真下さんを抱きしめ続けた。何度も何度もキスをして、誰にも渡したくないんだと訴えた。

 誰への主張かもわからない行為に区切りをつけて、自分の性器を引き抜こうとした時に真下さんが僕の腕を掴んで言った。

「ノブ……やめないで……」

 真下さんの気遣いに、いつか聞いた言葉をそのまま言う。

「いったあとは痛いんですよね?」

 しばらく黙っていたので顔を覗き込む。僕の見つめる先で真下さんは涙を一粒、また一粒流して言葉を絞り出した。

「1人は……嫌だ……」

 その本懐に心臓を掴まれ息もできなかった。魔女の目から流れる積年の孤独を唇で拭いながら、僕は本能のままに腰を動かして、彼女の望むまま自分を奥に流し込んだ。

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