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令和二年(二〇二〇年)九月

九月二十五日 禁断症状と歯科探し

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九月二十五日 金曜日 雨時々曇 

 脂肪肝と診断されて一週間、間食を無くし、高カロリーの食事は避け、運動を取り入れて過ごしてきたが、そろそろ禁断症状が出てきた。そう、油っぽいものが食べたいのだ。

 朝から昼食は何にしようか考えていた。

 天下一品のこってり味が食べたい。しかし、脂肪肝が気になる。それならばチャーハン抜きで単品で頼めば良いか。いや、とりあえずは一ヶ月の我慢が必要だ。

 自制心を働かせようとするも食べに行きたい気持ちが抑えられない。

 天下一品は駄目でもケンタッキーなら、いやステーキなら等と考えてしまい頭の中が落ち着かない。食べたいものが有りすぎて考えすぎてしまうのだが、このとき私はとあることを思い出した。

 つい数日前、ステーキを食べている。
 つい数日前、とんかつを食べている。
 つい数日前、カレーを食べている。

 この一週間余りの間に意外と高カロリーの食べたいものは食べていたのである。それならばと我慢しようとも思いたいが、これがカロリー依存症の怖いところなのであろう、数日前にも食べたはずなのに頭の中は高カロリー食で一杯になってしまっていた。ひとまず、鶏むね肉のサラダとゆで卵で凌ぐ。その後も空腹感は水とフリスクで夕食までお茶を濁した。

 妻は帰宅してからはずっと歯科の話をしていた。昨日の歯科騒動からわずか半日余り寝る間も惜しんで歯科を探していたようだ。「なので、息子はA歯科にいかせるとして」とA歯科について話が終わったかと思うと、B歯科、C歯科と私達が行く歯科についても話をしていた。しかし、話を聞くだけでは頭に入ってこない。

 「ひとまず時間をくれないかな。」私は切り出した。

 今の私には歯科名しかわからないし情報が少なすぎる。歯科に限らず病院は行ってみないとわからないことは多いが、情報集めも大切だ。

 「一週間くらいで口コミとか情報集めてみるからそれから決めても遅くはないのでは。」

 妻は納得してくれて歯科探しはなんとか先送りにすることが出来た。
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