異世界召喚なはずなのに共に行動するのがjk

上野コウ

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第5章

ルーティン(ショートストーリー)

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「夜は10時半に寝床に入り、朝は6時に起きる」これが私のルーティン。

家の中は静かだった。

いつもとは違う。今日はお母さんが弁当を作っている音がしない。
私が起きるといつもお母さんは既に弁当を作り始めている。
だけど、この世界にはお母さんはいない。

昨日私は確かに教室のドアを開けた。
なのに扉を潜ったらこの世界にいた。後ろを振り返っても教室はなかった。

何が起きているのかさっぱりわからず、頭が真っ白になっていた。
昔から(状況によるが)、初めて経験することにはパニックを起こす。
今回なんか最もだ。どうすればいいか分からず、噴水の前に蹲り、
泣きたくなりそうだったその時だった。

「あのさ、君も召喚されたの?日本から。」

声を掛けられた方を見るとそこには全身ジャージ姿の男の子が。

昨日から共に行動を始めた田中君だった。

同い年の男の子。何らかの事情で家に引きこもっていたという。
だけど、状況をすぐに判断して行動を取ってくれて頼りになる。

まあ会って2日目だけどね苦笑

部屋にあった服を着て鏡を見る。昔のヨーロッパを想像させるような服装だった。

悪くない。

着替えを済ませ、リビングのような場所に出ると田中君もそこにいた。

しかし、、、

「まさか、今日もこのジャージ着るの?」
「お。おはよう江原。もちろん。だって動きやすいし。」

アホかと思ってしまった。

「洗濯してないから汚いじゃない!部屋にあった服着て来て!」
「やだよ、あれダサいし~」
「つべこべ言わない!全く」
「母さんみてえなこと言うなよお」


これからの生活は何が起こるか分からないけど、
この人と共に頑張ります!
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